Ubuntuは定期的にアップグレートされるが、主にセキュリティ修正のみでアプリケーションの大幅更新をしない5年長期サポート版:LTS版(最新は2020年4月リリース:Ubuntu Desktop 20.04)もあり、このLTS版に準ずる派生ディストリビューション(Linux Mint 20.x)がある
評価ボード付属デバッガには、ターゲットMCUのプログラミング/デバッグ機能に加え、MCUのUARTとPCのUSB間を橋渡し(=接続)する機能があります。これをVCOM:Virtual COM port接続といい、Tera Termなどのシリアル通信ソフトウェアをPCにインストールすれば、いとも簡単にMCUの UART通信ソフトウェア送受信の動作確認ができます。
FRDM-KL25ZのMCUXpresso SDK UARTサンプルプロジェクトは、どれもUART0ではなくUART1を使った処理例です。readme.txtには、“USB to Com Converter:USB2COM”をJ2-20/18と配線せよと記載されています。もちろん、別途USB to Com Converterを用意し、このとおり接続すればサンプル動作確認ができるでしょう。
しかし、OpenSDAにUSB to Com Converter と同じVCOM機能が備わっているのにこれを使わない手はありません。
そこで、FRDM-KL25Z回路図Rev.EのSheet 3を見ると、OpenSDAとMCUはUART0で接続済みで、R5とR6でUART1とも並列接続済みなのが判ります。本来ならUSB to Com Converterが無くてもそのままUART1サンプルプロジェクトが動作するハズです。
5V耐圧を失う代わりに、FRDM-KE02Z40Mでは実装していましたが動作しないTouch pad (Slider)が、FRDM-KL25Zでは動作します。Touch pad (Slider)動作には、MCU内蔵Touch Sense Input:TSIハードウェアが必須です。FRDM-KE02Z40Mは内蔵されていません。TSIライブラリソフトウェアのみでは動作しないことは、2015年開発のKinetis Eテンプレート v1で確認済みです。
新開発の汎用Kinetis Lテンプレートは、このFRDM-KL25Z内蔵TSIハードウェアとライブラリ使いTouch pad (Slider)を、外付けSW入力の代わりに用います。
MCUXpresso SDKの全般的な使い方は、IDE付属のGetting Started with MCUXpresso SDKやコチラの動画で判ります。どちらも初めてSDK:Software Development Kitを使う時には役立ちますが、具体的にSDKを使ってMCUソフトウェア開発をするにはどうすれば良いのかの説明はありません。