AI Macの今後(Notebook利用)

次期AI PCは使い慣れたWinからMac変更かと思案中の2026年8月25日、AppleシリコンM4後継機のM5/M6が発表されました。下記5記事からM5/M6の位置づけやApple目標のAI Macを凡そ理解できた気がします。しかし、Google Notebookを活用すると僅か数秒でより判り易い解説を出力しました。

そこで本稿は、Notebook解説を「そのまま」掲載します。少し長いのですが、それ程優れているからです。

新型Mac Studioとmini
新型Mac Studioとmini(出典:Appleサイト)

最新Macの5記事

  1. 新型「Mac mini」登場、ITmedia、2026/08/26
  2. Mac miniから始まる「M6」世代、ITmedia、2026/08/26
  3. 新型Mac mini/Mac Studio完全解説、Note、2026/08/27
  4. 新「Mac mini」と「Mac Studio」分析、Impress Watch、2026/08/31
  5. MacBookメモリは何GBがおすすめ、ドリームニュース、2026/08/31

Notebook質問項目

上記5記事をNotebookへアップロードし、下記質問を行いました。

  1. 旧M4に対するのM5/M6の位置付けとAI Mac将来予測
  2. Winプロセサ(AMD Ryzen AI 395+)に対するMacシリコン優位性
  3. Win/Mac共存LANのファイル/プリンタ共有性
  4. Win周辺機器のMac利用と共有ソフトの提案
  5. Win環境へMac導入時、知っておくべき情報

Notebook回答

Apple最新シリコン「M5/M6」ファミリーは、これまでのPCの常識を覆し、デスクトップを「机の上のAIサーバー」へと変貌させる明確なロードマップを描いています。 30年以上のWindowsキャリアをお持ちの専門家に向けて、添付資料の緻密な分析と、実務におけるWin/Mac混在環境の構築について専門的な視点から解説します。

1. M5/M6に対する旧M4の位置付けと今後のAI Mac開発方針

今回の刷新で最も興味深いのは、2nmプロセスの最新SoC「M6」と、第3世代3nm(N3P)プロセスのハイエンドSoC「M5」ファミリーが混在して同時デビューした点です。

  • 旧M4からの進化と位置付け:旧M4世代(例えばMac mini)は、AI時代におけるメモリ帯域幅の不足から、メモリ構成の選択肢が一時制限されるなどの過渡期にありました。 新世代では、SoCの設計更新によりメモリサブシステムが劇的に強化されています。M4 Mac miniの帯域幅120GB/sに対し、M6は最大170GB/s(約42%増)へと向上しました。
  • 「2nmのM6」と「3nmのM5ハイエンド」が併存する理由:最新の2nmプロセスは供給量が限られ、歩留まりも成熟途上のため、まずは出荷規模が適度で熱設計に余裕があるMac mini(通常版M6)に先行搭載されました。 一方で、M5 Pro/Max/Ultraなどの上位チップは、複数のダイを統合する「Fusion Architecture」を採用しています。これらは巨大なメモリインターフェースを必要とするため、2nmのシングルダイ(M6)を待つよりも、実績ある3nmプロセスで「大容量かつ超広帯域なユニファイドメモリ」を早期に確保することを優先した、極めて合理的なAIシフト戦略です。
  • 今後のAI Mac開発方針(オンデバイスへの執念)
    • 3階層CPUコア(M6):最強シングルスレッドを担う「スーパーコア(Sコア)」2基、並列処理の「高性能コア」4基に加え、バックグラウンドでのAIエージェント、メール監視、RAG、ベクトルDBなどを常時省電力で動かすための「高効率コア」6基を1チップに初めて混載しました。
    • 行列演算専用回路「Neural Accelerator」のGPU統合:GPUコアにAI演算器を統合し、さらにFP8フォーマットをネイティブサポートしました。これによりモデルサイズを実質半分に圧縮でき、16GB/32GBの物理メモリでも30B(300億パラメータ)クラスのモデルが動作可能になります。
    • Core AI(OSレベルの最適化):ハードウェアだけでなく、最適化フレームワーク「Core AI」をOSレベルで統合し、モデルのロードから推論までをシームレスに行う開発環境を整備しています。
    • Thunderbolt 5+RDMAによるクラスタ化:メモリが不足する場合、Thunderbolt 5とRDMAを使い、複数台のMac mini(M5 Pro)やMac Studioを数珠つなぎにして「1台の巨大なAI分散推論クラスタ」として稼働させる方針をApple公式が提示しています。

2. Windowsプロセサに対するMacシリコンの優位性

AMD Ryzen AI 395+ などの最新Windows向けx86プロセサ、およびNVIDIAのディスクリートGPU環境と比較した場合、「MacシリコンにはAI推論における決定的なアーキテクチャ上の優位性」があります。

  • 圧倒的な「ユニファイドメモリ・アーキテクチャ(UMA)」:Windows+NVIDIA環境では、CPU側のメインシステムRAMと、GPU側のVRAMが物理的に分かれており、PCI Expressバス経由のデータコピーが致命的なボトルネックになります。 一方、AppleシリコンはCPU、GPU、Neural Engineが1つの巨大なユニファイドメモリ空間を共有します。これによりデータの二重コピーが発生しません。
  • 「VRAM 512GB」というWindowsでは不可能なモンスタースペック:Mac Studio M5 Ultraでは、最大512GBのユニファイドメモリを選択できます。 NVIDIA環境で512GB分のVRAMを確保しようとすれば、数千万円クラスのラックマウントサーバーや、凄まじい騒音、熱、専用の200V電源工事が必要になります。しかしMac Studioなら、「わずか480W前後の家庭用コンセントで動作する、静音・コンパクトな筐体」のまま、机の上で数百億〜数千億パラメータ級の超巨大LLMを動かすことができます。
  • 驚異的なメモリ帯域幅:M5 Ultraのメモリ帯域は最大1.2TB/s(毎秒1.2テラバイト)に達します。ローカルLLMのトークン生成速度(Decode処理)は、GPUの演算能力以上に「メモリ帯域幅」に縛られるため、この圧倒的な太さはローカルAI推論においてWindows PCに対する決定的な優位性となります。
  • 圧倒的なワットパフォーマンスと常時稼働性能:24時間「AIエージェント(自律的に仕事をこなすAIツール)」を常時稼働させる場合、Windowsの高性能タワー型PCでは電気代と排熱・騒音が深刻な問題になります。Mac miniは非常に低消費電力かつ静音、省スペースであり、常時稼働の「AIエージェント専用サーバー」としてこれ以上ない適性を持っています。
AI Mac選定アーキテクチャ比較。左:MacシリコンのAI性能階層(Tier List)と右:メモリ構造の決定的な違い(Mac vs. Windows PC)
AI Mac選定アーキテクチャ比較。左:MacシリコンのAI性能階層(Tier List)と右:メモリ構造の決定的な違い(Mac vs. Windows PC)

3. LAN内でのWin/Mac共有(ファイル・プリンタ)

(※ここからのネットワーク共有・周辺機器の互換性・クラウド活用については、添付資料には含まれていないため、WindowsとMacのシステム互換性に関する一般的なIT専門知識に基づいて回答します)

結論からお伝えすると、「ファイル共有はWindows同士とほぼ変わらないレベルで非常に簡単」にできます。

  • ファイル共有(きわめて簡単):macOSには、Windowsの標準ファイル共有プロトコルである「SMB(Server Message Block)」がネイティブで組み込まれています。
    • MacからWinへのアクセス:Finderのメニューから「サーバーへ接続」を選び、Windows PCのIPアドレス(例: smb://192.168.x.x)とWindowsのログイン情報を入力するだけで、エクスプローラーと全く同じ感覚でフォルダにアクセスし、ドラッグ&ドロップで双方向のファイル転送が可能です。
    • WinからMacへのアクセス:Macの「システム設定」>「共有」>「ファイル共有」で「SMBを使用したファイル共有」を有効にするだけで、WindowsのエクスプローラーからMacがネットワークドライブとして見え、読み書きができます。
  • プリンタ共有(直接ネットワーク接続なら簡単):現在主流の「有線/無線LAN(Wi-Fi)に直接つながっているネットワークプリンタ」であれば、Mac側に各プリンタメーカーのmacOS用ドライバーを入れるだけで、Windowsと何ら変わらず共有・印刷が可能です。
    • 注意点:「Windows PCにUSBで直接つないでいる古いプリンタを、LAN経由でMacから使いたい」という場合は、Windows側で共有設定を行い、Mac側で「Windowsプリンタ(SMB経由)」として追加する必要があります。この際、プリンタがmacOS用のドライバーを提供しているかどうかの確認が必要です。

4. Windows周辺機器の流用と有力ソフトの提案

Windows周辺機器は基本的に流用可能ですが、キーボードについてはMac独自のキー配列との摩擦を調整する必要があります。

  • 2ボタンマウス(そのまま流用可能):USBレシーバーやBluetoothで接続すれば、右クリック、左クリック、スクロールホイールは特別なソフトなしでWindowsと全く同じように機能します(Macにも「セカンダリクリック」という右クリックの概念が標準で存在します)。
  • 日本語キーボード(物理的には使えるがカスタマイズを推奨):Windows日本語キーボードの「半角/全角」キーは、Macでは標準で機能しません。また、Windowsの「Ctrl」キーと、Macでショートカットの主役となる「Command」キーは位置が異なります(Ctrlはキーボードの左下端、Commandはスペースキーのすぐ隣)。これをそのまま打つと指の筋肉メモリが混乱するため、以下のソフト等でキーの割り当てを変更するのが専門家としての強い推奨です。

Win/Mac共存を快適にする有力ソフト

  1. Karabiner-Elements(Mac用・必須級無料ソフト):キーボードの挙動を極限までカスタマイズできる超定番ソフトです。Windows用の日本語キーボードを接続した際、スペースキー左の「無変換」キーをMacの「英数(英語入力)」に、右の「変換」キーを「かな(日本語入力)」に一発で割り当てられます。Windowsの「Ctrl」をMacの「Command」に置き換えることも自由自在です。
  2. Synergy / Barrier(マルチプラットフォーム共有):Windows PCとMacをデスク上に並べて並行運用する場合、このソフト(Barrierはオープンソースの無料版)を使うと、1組のマウスとキーボードだけで、LANを経由してWindowsとMacの画面の端をシームレスに行き来できます。クリップボード(テキストのコピー&ペースト)も相互に共有できるため、まるで2画面のPCを使っているかのような快適な混在環境が作れます。

5. Mac/Win共存で知っておくべきクラウド情報の提案

Windows専門家がMacをサブ機、あるいはAI専用機として導入する際、以下のクラウド活用が最大の架け橋となります。

  • Microsoft OneDrive(macOS版)の高度な親和性:OneDriveのMac用アプリは非常に優秀です。Windowsでお使いの「ドキュメント」や「デスクトップ」のファイルをMac側と完全同期できます。macOSのFinderに統合され、必要なファイルだけをダブルクリック時にダウンロードする「オンデマンド機能」にも対応しているため、Mac側のローカルストレージを圧迫しません。Office 365のライセンスがあれば、Mac上でもネイティブなExcelやWordがそのまま使えます。
  • クラウドAIとローカルAIのハイブリッド運用(Private Cloud Compute):Apple自身も、オンデバイス(ローカル)での処理が難しい大規模なAIタスクは、独自の安全なクラウドAI基盤である「Private Cloud Compute」にシームレスに処理を逃がす仕組みをOSレベルで構築しています。 Windows環境で高度な開発や作業を行う場合も、ローカルでの試行(LM Studio、Ollama、MLX等でのQwenやGemmaモデルのローカル実効) と、クラウド側の強力なフロンティアAPI(GPT-4o、Claude 3.5等)をAPIキーで叩き分けるハイブリッド構成が、今やプロの開発者・ビジネスパーソンの標準的なアプローチとなっています。

Summary:次期AI MacのNotebook提案

もし次期マシンにMacを検討されるのであれば、「M5 Pro搭載のMac mini(メモリ32GBまたは64GB)」、あるいはローカルLLMを本格運用されるなら「M5 Max搭載のMac Studio(メモリ128GB構成)」 が、Windows専門家にとっても最もコストパフォーマンスと実用性のバランスが良い「机の上のAI相棒」になるでしょう。

Afterword:端的かつMac初心者でも判り易いNotebook解説

5記事よりも先に本Notebook解説を読めばより早く全体理解ができると思います。また、「机上AIサーバー、相棒」実現のロードマップなど端的キーワードで今後のAI Macを予測しており判り易さも際立っています。WinとMac混在LAN、周辺機器流用、クラウドAIハイブリッド運用も問題なさそうです。

AI Mac対抗にWindowsも「AI向けメモリ割り当て機能」を準備中ですが、もはやAI Mac優位は不変でしょう。

今週投稿は夏休み

Gemini生成の技術者のn夏休み
Gemini生成の技術者のn夏休み

今週は夏休みを頂き金曜投稿は休みます。「技術者の夏休み」というプロンプトで生成したGemini Flashの図です。夏休みなのにどこへも行かず、自分の部屋に外部の新鮮な風を入れ、古いノートPCとブレッドボード、Macを使って自習中の中堅技術者が描かれています。Gemini、深~く我々を解ってますね!



進化と退化

人類が手にしつつあるAI技術。その使い方によっては、人に「進化も退化ももたらす」という記事を2つ紹介します。

  1. AIと人間の境界線(第1回)、ITmedia、2026年02月26日
  2. 生成AIに思考を委ねると…、日経XTECH、2026年02月26日

超便利AIツールの使い方

記事1は、AIツールを「使う」ことと「使いこなす」ことは全く別物で、AI出力の違和感や誤りを見抜く目は、経験によって磨かれ、その経験は、「人が時間をかけてしか入手できない資本」と結論しています。

記事2は、1970年代映画「猿の惑星」の人類退化の原因は、核戦争ではなく「人類が便利さに依存、思考を外部化、知的努⼒をやめた結果」であり、AIに「任せるのは良い」が「委ねてはいけない」と主張しています。

生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化
生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化

凄まじい勢いで進化するAIが人類を超える知能を持つシンギュラリティ:AGIは、数年以内という予測があります。弊社もそのAIを利用する側の我々開発者・技術者は、「開発経験を積む必要がある」と昨年の1月17日に投稿済みです。

超便利なAIツールは、その使い方次第で利用者に「進化も退化ももたらす」ことが良く判ります。

Summary:進化と退化

人間同様、AI出力でも嘘も真もあり得ます。これは、AGI達成後も変わりません。AI出力の間違い・違和感は、利用者の経験に基づいた第六感で感じるのかもしれません。

「AIは諸刃の剣、進化も退化も使い方次第」を肝に銘じておきましょう。

Afterword:Gemini生成「猿の惑星」最後シーン

Gemini生成「猿の惑星」最後シーン
Gemini生成「猿の惑星」最後シーン

Geminiで生成した「猿の惑星」最後シーンです。映画と少し異なりますが、衝撃的な雰囲気は良く出ています。AI進化中の今こそ見るべき映画です。


America’s AI Action Plan

Americas AI Action Plan
Americas AI Action Plan

「America’s AI Action Plan」は、AIにおける米国世界優位の確立、維持を目的に2025年7月発表の戦略計画です。トランプ大統領ビジョンに基づき、AIを経済的繁栄と国家安全保障の鍵と位置づけ、そのための具体行動を3つの柱に分けて提示しています。

これは、America’s AI Action Plan(英文24ページ)をGoogle NotebookLMへアップロードし、得られた日本語概要です。このAmerica’s AI Action Planを題材に、NotebookLMやGemini、CopilotのTipsを示します(Gemini、NotebookLM、Copilot特徴は、前回投稿参照)。

ユーザ資料・分析・整理が得意:NotebookLMのTips

ユーザ資料に情報源を絞り、ハルシネーション抑制も可能な資料解析・分析は、NotebookLMの得意技です。America’s AI Action PlanをNotebookLMへアップすると、冒頭緑で示した概要がそれぞれの母国語で生成されます。3つの柱の説明がこの後に続きます。

しかし、専門用語が多く判り難い感じがします。そんな時のTipsが、プロンプトに「小学生にも判るように」を加えます。すると、

クラウドAI Tips:小学生にも判るようにを追加
クラウドAI Tips:小学生にも判るようにを追加

America’s AI Action Planは、アメリカという国が、AI世界で一番になるための計画だよ。AIって、みんなが使うスマホのアプリとか、未来の車とか、もっとすごいものを作るのに役立つとっても大事な技術。この計画は、AI分野でアメリカが一番になり、他の国に負けないようにするための「地図」みたいなものだよ。

というように、文体が変わり、スマホや未来車を例示、Action Planを地図と言い換える等、特に専門用語は判り易い文章になります。

この小学生プロンプトは、GeminiやCopilotの回答が判り難い時にも同じように使えるTipsです。

America’s AI Action Planの影響

America’s AI Action Planにより何がどう変わるかは、2025年8月4日、海外ITトピック“米国AI政策の大転換”にまとめられています。要旨を簡単に列記したのが下記です。

  • 従来の規制から全面的な規制撤廃への大転換がAmerica’s AI Action Plan
  • 「建てて、建てて、建てまくれ」がAI関連建設スローガン
  • 次世代エネルギーを推進、再生可能エネルギーは除外
  • 市場原理主義型グローバル覇権追及タイプ
  • 中国ではなく米国企業に各国AIを依存させる戦略
  • 米国に産業革命、情報革命、ルネッサンスを同時に起こす

ざっくり言うとAction Planは、AI供給側体制に大きく変化を与えそうです。

インターネット全体AIアシスタント:Gemini、CopilotのTips

America’s AI Action Plan概要とそのAI供給側への影響は、NotebookLMと海外ITトピック記事で判りました。では、この戦略がAIを利用する側の開発者やAI PC(Copilot+ PC)へ、どのように影響を与えるかを、インターネット全体を情報源とするクラウドAI(Gemini/Copilot)を使って予測します。

クラウドAIへ予測や検討を依頼する時のプロンプトTipsが、「AIを専門家に見立て、具体的質問を入力」です。クラウドAIへこれらヒントを与えることで立場、依頼目的が明確になりAI回答精度は向上します。

クラウドAI Tips:AIを専門家に見立て、具体的質問を入力
クラウドAI Tips:AIを専門家に見立て、具体的質問を入力

例えば、「あなた(Gemini/Copilot)は、40TOPS以上のNPU搭載Copilot+ PCを使い組込みソフトウェアやPCソフトウェア開発を行っている開発者です。また、同時に、AI研究者も兼ねた仕事をしています。America’s AI Action Plan発表で、今後5年間に、(1)引き受けるAI開発案件がどのように影響を受けるか、(2) 現トランプ大統領在任中に実現されると言われるAGI実現は影響を受けるか、(3)使用中のCopilot+ PCは、あなたが予想・予測する5年間AI変化に十分対応できるか、の3点を予測・検討して」などです。

America’s AI Action PlanをCopilotへアップ後、上記依頼Copilot回答の項目抜粋が下記です。

(1) AI開発案件への影響

  • 規制緩和による開発スピード加速
  • オープンソース・オープンウェイトAI推進
  • 政府調達案件増加とイデオロギー中立要件

(2) AGI実現への影響

  • AGIに向けた基盤技術加速
  • 政策的にはAGIより実用的AI重視

(3) 使用中Copilot+ PCの対応力

  • 現時点は十分な性能
  • 今後のAGI・大規模モデルには限界
  • 拡張性と互換性が鍵

Copilot+ PCは、今後5年間のAI変化予測に対しスタートは十分だが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとCopilotクラウドは予想しました。増設・拡張性に優れるミニAI PCは、ノートAI PCより優位そうです(関連投稿:ノートAI PCとミニAI PC比較)。

Summary:America’s AI Action Plan

米国AI政策の大転換:America’s AI Action Planを、NotebookLM、Gemini、CopilotへTipsと共に入力し、America’s AI Action Plan概要とAI供給側の影響、AI利用側の今後5年間の影響予測を行いました。

現行のCopilot+ PCは、スタートとしては十分ですが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとクラウドAIは予想しました。

Afterword:クラウドAI出力は緑字

NotebookLMやCopilot出力は、緑字を使いました。本稿とクラウドAI出力を見た目でも分け、Tipsによる出力変化を示すためです。しかし、本来示したかったのは、America’s AI Action Plan概要と現行Copilot+ PCスペックへの影響です。クラウドAIは、同じプロンプトでも状況により出力が変わりますので本稿出力は一例です。各読者でプロンプトを入力し試してください。

PS:盆休みのため次回8月15日金曜は、休稿予定です。

AIとの付き合い方

クラウドAIから出力を引出す手段が、ChatGPTなどの対話AIアシスタントです。このChatGPTへの「ありがとう」や「お願いします」という礼儀正しい言葉使いが、クラウド電力の巨大な消費に繋がるという4月21日Gigazine記事は、面白いです。AI普及に伴い、人工知能との付き合い方を考える必要がありそうです。

Gigazine記事のクラウドAI要約

「Gigazine記事要約を箇条書きにまとめて」と、MicrosoftブラウザEdgeの対話AIアシスタント:Copilotへ入力し、そのクラウドAI出力が下記です(Copilot利用方法は、コチラの投稿 3章参)。

  • OpenAIのサム・アルトマンCEOは、ChatGPTに「お願いします」や「ありがとう」といった礼儀正しい言葉を使うことで、数十億円規模のクラウド電力消費が発生している可能性があると認めた。
  • この発言は、あるX(旧Twitter)ユーザの「AIへの礼儀が電気代にどう影響するのか」という投稿が発端。
  • Microsoftデザインマネージャーは、AIへの礼儀正しい接し方が良い結果をもたらすと述べ、AIとの対話におけるエチケットの重要性を強調。
  • アメリカ調査では、多くの人がAIに対して礼儀正しく接しており、その理由として「正しい行動だから」と考える人が多いことが判明。
  • クラウドAI動作には大量リソースが必要で、AIデータセンター消費電力が世界の2%を占める。
AI高速化目的でEdge NPUとCloud AIで処理を分け合う
AI高速化目的でEdge NPUとCloud AIで処理を分け合う

要するに、接し方次第で得られる出力が左右されるという人間臭い性格(性能)をAIも持つようです。

災害時のクラウドAI活用

2025年4月22日の日経ビジネス記事も、Gigazine記事同様に興味深いです。筆者自身が要約すると、

  • 2020年2月、横浜港停泊中のクルーズ船:ダイヤモンド・プリンセス内で、CODID-19の集団感染発生。船内隔離の乗員・乗客との意思疎通のため、セットアップ済みスマホ2000台と充電器を船内配布。
  • この意思疎通の経験を活かし、災害時の人手不足を補うクラウドAI電話対応サービス:AiCallへと発展し、情報収集や被災地医療搬送などに活用中。

災害時のクラウドAI活用サービスは、今後急増すると思います。もちろん、これらサービスは、通常時でも当たり前のように活用されるでしょう。

エッジ(端末)AI動向

4月21日、Win11 Devビルド16120.3872(プレビューテスト版)で、エッジAI:Click to Doへ、テキストや画像をAIが読取り、例えば、テキスト解説、画像背景のぼかしなどを、エッジAIへ簡単に依頼できる機能が追加されました。

このようなAI PCのNPUを活かしたエッジAIサービスも、クラウドAI同様、急増するでしょう。

Summary:AIとの付き合い方

人間がAIとの付き合い方を考える時期になった
人間がAIとの付き合い方を考える時期になった

日本の人口減少や災害時対策として、人手を補うクラウドAIサービスの導入・活用は必然です。また、AI PCのNPUを使ったエッジAIサービスも今後急増するでしょう。

但し、サービスを利用するユーザ:人間側には、相手がAIか人かの判断は難しい状況です。現在NHKニュースは、「(人間)アナウンサーに代わりましてAIがお伝えします」と注釈を付けますが、この注釈無しでは差は判りません。

おそらく、AI側は、AIか人かを区別できないように進化するでしょう。AIの進化速度は驚異的ですので、人間側は、AI進化に合わせた柔軟性も必要です。

多様化・急増するAIサービスに対し、人間側がAIとの付き合い方を考える時期になったと言えそうです。

Afterword:筆者のAI付き合い方

当面筆者は、AIを「親しい友人」として付き合おうと考えています。礼儀はわきまえ、かつ、過度な丁寧さも不要です。エッジNPUに様々なクラウドAIサービスに応じた丁度良い丁寧さをプログラミングできれば、なおBetterとも考えています。


AI CPUとAI MCU

Ryzen AI MAX+ 395搭載ミニPC(出典:GMKtecメール)
Ryzen AI MAX+ 395搭載ミニPC(出典:GMKtecメール)

3月21日投稿の最新ミニPC記載Ryzen AI 9 HX 370のCPU/GPUを強化したRyzen AI Max+ 395搭載のミニPC発売予告をGMKtec社よりメール受信しました。今ならメールアドレス登録とアンケート回答で、$30割引クーポンゲットのチャンスがあります。

Ryzen AI CPU性能

AMD社のAI PC向けCPU製品名がAPU(Accelerated Processing Unit)です。NPUとGPUをSoCで一体化したCPUのことです。弊社はこのAPUを解り易く「AI CPU」と表記します。現在Ryzen AI CPUは、AI 300とAI Maxの2シリーズが発売中です。

3月21日投稿のAI CPUは、AI 300シリーズのRyzen AI 9 HX 370。発売予告は、より高性能なAI MaxシリーズのRyzen AI Max+ 395です。Ryzen AI CPU性能は、シリーズ名が異なっても最後の数字370や395が性能を表すので判り易いです。

Ryzen AI Max+ 395の内蔵NPUは下表のようにRyzen AI 9 HX 370と同じ50TOPSですが、CPUと内蔵GPUを強化しています。このAI CPU搭載ミニPCが、最初の図のGMKtec社EVO-X2です。NPU+GPU+CPUのトータルAI性能は、126TOPS、70B LLMサポートのミニPCとしては世界初です。

Ryzen AI CPU Cores /
Threads
Boost2 / Base
Frequency
Cache Graphics Model TDP NPU
TOPS

Ryzen AI Max+ 395

16C/32T Up to 5.1 / 3.0 GHz 80MB Radeon 8060S 45-120W 50

Ryzen AI 9 HX 370

12C/24T Up to 5.1 / 2.0 GHz 24MB Radeon 890M 15-54W 50

Ryzen AI Max+ 395搭載EVO-X2

Ryzen AI MaxとAI 300の2シリーズでNPU性能が同じ理由は、AMD/Intel/Qualcomm 3社のAIアプリ共通実行環境が無いこと、ビジネスAIキラーアプリが無いことだと思います(NPU懸念投稿に詳細記載)。さらに、50TOPSのNPUでエッジAI PCに十分かは、前回投稿AI PC NPU役割で示したように不明です。

これらから、トータル126TOPSを持つEVO-X2は、PCゲームよりエッジAIアプリ開発やAI画像処理向きを狙ったのかもしれません。前述アンケートにも用途欄がありました。

そこで、「70B LLMのAI PCとは、具体的にどのようなPCですか」とGeminiに問い合わせたところ、Afterword添付の回答を得ました。要するに、ノートPCでは困難なローカルエッジAI単独処理も可能なハイエンドPCで、RAMは最低でも64GB必要という回答をGeminiから得ました。

また、70B LLM大規模モデル全体をNPUのみで処理するのは困難でCPUとGPUの役割も必要なことが判る(少し古いと思いますが)良い回答です。AI PC購入検討の方は、参考になると思います。

70B LLM能力は、クラウドAIを使わずAI PC単独のエッジAI処理開発などに必要です。同様に単独でエッジAI処理を行う最新MCUを次に示します。

AI MCU:STM32N6のAI処理

エッジAI処理は、MCUへも普及し始めています。2025年発売STマイクロ社の最新MCU、STM32N6(Cortex-M55コア、0.6TOPS NPU内蔵、4.2MB RAM)は、従来MCUでは困難であったAI処理を、高性能MPUよりも低コスト、低消費電力で実現します。

STM32N6 Black図
STM32N6 Black図

STM32N6のAI処理例は、カメラ付きSTM32N6570-DK Discovery kitを使ったAIデモ動画(4:50)で判ります。リアルタイムの複数人体認識(0:30頃)や高速画像処理(0:50頃)など、STM32N6内蔵NPU/GPUとCortex-M55 MCU双方の活用により全く新しいMCUアプリが期待できます。

デモ動画をよく見ると、NPU/GPU使用時と未使用時の処理差、MCU負荷差も判りとても興味深いです。

STM32N6は、MCU版のAPU、つまり「AI MCU」と言えます。汎用MCUベースのエッジAI MCUは、今後急増すると筆者は予想します。AI PCによりユーザがAIに慣れてくると、組込み機器もAI処理が当たり前になるからです。

※今後AI処理はユーザにAI有無を意識させないように進化すると筆者は考えています。

Summary:AI CPUとAI MCU

AI CPU:Ryzen AI Max+ 395搭載のトータルAI性能126TOPS、70B LLMサポートのミニPC:GMKtec EVO-X2は、4月15日午前0時 (太平洋夏時間)先行発売開始です。ローカルエッジAI単独処理可能なハイエンドPCで、AIアプリ開発やAI画像処理開発に好適です。

AI MCU:STM32N6のAIデモ動画から、エッジAIアプリ開発やAI画像処理には、AI処理特化のNPUだけでなくGPUやCPU/MCUも必要です。

Afterword:70B LLMサポートAI PCのGemini回答

70B LLM(700億パラメータの大規模言語モデル)をサポートするAI PCは、ローカル環境で高度なAI処理、特に大規模言語モデルの推論や微調整を効率的に実行できるように設計された高性能なパーソナルコンピュータです。具体的には、以下の要素を備えていることが求められます。

主要なハードウェア要件:

  • 高性能GPU: 70B LLMの実行には、膨大な計算リソースとメモリ帯域幅が必要です。そのため、以下のようなハイエンドGPUが推奨されます。
    • NVIDIA GeForce RTX 3090、RTX 4090: 24GB以上のVRAM(ビデオメモリ)を搭載し、高い並列処理能力を持つことが望ましいです。より大規模なモデルや高負荷な処理には、NVIDIA A100などのプロフェッショナル向けGPUがさらに適している場合があります。
    • AMD Radeon RX 7900 XTX: 高いVRAM容量と処理能力を持ち、NVIDIA GPUの代替となる可能性がありますが、LLMのエコシステムはNVIDIA CUDAへの最適化が進んでいることが多い点に注意が必要です。
  • 高性能CPU: LLMの実行にはGPUが主に使われますが、CPUもデータの前処理、後処理、およびシステム全体の制御において重要な役割を果たします。
    • Intel Core i7/i9 (最新世代): 高いクロック数と多くのコア数を備えたCPUが推奨されます。
    • AMD Ryzen 7/9 (最新世代): 同様に、高性能なRyzenプロセッサも適しています。
  • 大容量メモリ(RAM): LLMのモデル全体または一部をメモリにロードして高速に処理するために、十分なRAMが必要です。
    • 64GB以上: 70B LLMを効率的に扱うためには、最低でも64GB、理想的には128GB以上のRAMが推奨されます。
  • 高速ストレージ(SSD): LLMのモデルファイル(数十GBから数百GBになることがあります)や関連データを高速に読み書きするために、NVMe SSDが必須です。
    • 1TB以上: モデルファイル、データセット、作業用ファイルなどを保存するために、十分な容量のSSDが必要です。2TB以上あるとより安心です。

AI PCとしての特徴:

上記のような高性能なハードウェアに加えて、70B LLMをサポートするAI PCは、以下の特徴を持つことが期待されます。

  • AI処理に特化したハードウェア: 近年のAI PCは、CPUやGPUに加えて、NPU(Neural Processing Unit)と呼ばれるAI処理に特化したプロセッサを搭載している場合があります。NPUは、特定のAIタスク(例えば、自然言語処理の一部)をCPUやGPUよりも低消費電力かつ効率的に実行できますが、70B LLMのような大規模モデル全体をNPUだけで処理することは現状では難しいです。ただし、将来的にNPUの性能が向上すれば、より大きな役割を果たす可能性があります。
  • 最適化されたソフトウェア: AI PCのハードウェアとソフトウェアが連携し、LLMの実行効率を高めるための最適化が行われている場合があります。これには、ドライバの最適化、特定のAIフレームワークとの互換性向上などが含まれます。
  • 高度な冷却システム: 高性能なCPUやGPUは発熱量が大きいため、安定した動作を維持するために、強力な冷却システム(高性能な空冷ファンや液体冷却システム)が搭載されていることが重要です。
  • 将来性と拡張性: 今後さらに大規模なモデルが登場する可能性や、追加のハードウェア(GPUなど)を増設する可能性を考慮して、ある程度の拡張性があると望ましいです。

補足:

  • 70B LLMをローカルで快適に動作させるためには、上記のハイスペックな構成が必要となり、一般的なノートPCでは難しい場合があります。多くの場合、ハイエンドなデスクトップPCが推奨されます。
  • LLMの実行には、モデルの量子化(パラメータの精度を低くしてメモリ使用量や計算量を削減する技術)や、複数のGPUを連携させる技術(Multi-GPU)が用いられることもあります。
  • AI PCの定義は進化しており、Microsoftなどが提唱するCopilot+ PCのような新しい基準も登場しています。これらの基準には、一定のAI処理性能を持つNPUの搭載などが含まれていますが、現時点では70B LLMの実行に特化した要件とは限りません。

まとめると、70B LLMをサポートするAI PCは、非常に高性能なGPU(24GB以上のVRAM)、高性能CPU、大容量メモリ(64GB以上)、高速SSD(1TB以上)、そして高度な冷却システムを備えた、主にハイエンドなデスクトップPCを指します。将来的には、より強力なNPUを搭載したPCが登場することで、より効率的なLLMのローカル実行が可能になるかもしれません。


AI支援の組込み開発

組込み開発、特にMCU/MPUソフトウェア開発向けのAI支援環境が整ってきました。現在の環境とAI支援ソフトウェア開発の動向をまとめました。

AI支援ソフトウェア開発環境

  1. Microchip、MPLAB AIコーディングアシスタント発表、MONOist記事、2025年3月5日
  2. Eclipse IDEへGitHub Copilot提供、Microsoft、2025年2月12日
  3. Visual Studio CodeへGitHub Copilot Free提供、Microsoft、2025年1月31日

1:米)Microchip社のIDEがMPLAB X IDEです。この拡張機能にAIコーディングアシスタントがあり、無償版と高度機能サブスクライセンス版があります。無償版でもAI知見やコード自動補完、Microchip文書検索、ブロック図作成機能などがありMCUハード/ソフト開発に使えます。

2:MCU/MPU開発のデファクトスタンダードEclipse IDE用AI支援プラグインで、アカウント登録のみでGitHub Copilotが無償利用可能です。月間2000件コード補完、50件チャットアクセスなどの制限付きですが、ベンダ各社のEclipseベースIDEへAI機能の追加ができます。

3:VSCをMCU/MPU開発へ使う動きもあります。このVSC用AI支援プラグインが、GitHub Copilot Freeです。2と同様の制限付きですが、より高度な有償Pro/Business/Enterprise版もあります。

GitHub Copilotプラグインをインストールすると下図GitHub Copilotアイコンが、2のEclipse IDEは下部右端、3のVSCは上部中央に現れます。このアイコン経由でAI機能へアクセスします。

VSCのGitHub Copilotプラグインアイコンと機能
VSCのGitHub Copilotプラグインアイコンと機能

1週間AIコーディングのみの実験

2025年3月3日、社内実験としてエクスプラザ)CTO(Chief Technology Officer)松本 和高氏が、1週間、AIコーディングのみ、人力コード記述禁止令を出しました。狙いは、短期AIオンリーの集中開発でAI視点を広め、AIコーディング開発者育成、AI協業スキル向上などです。

AIを使うエンジニアの方が年収も高い、ITmedia、2025年3月13日という調査結果もあります。

実験結果は、後日発表予定です。

数年後の組込みAIソフトウェア開発

様々なソフトウェアの開発効率が、AI支援や活用により向上することは、既成事実と言えるでしょう。

但し、WindowsやWeb開発に比べMCU/MPUソフトウェア開発は、ネットワーク上の公開サンプル数が少ないため、AI学習や推論精度の点で劣る可能性があります。

高性能なAI出力には、学習と推論が重要です。「AI学習」は、多くのデータを解析しパターンや関係性を探ります。学習を重ねる毎に精度が向上し、ミスも減らせます。「AI推論」は、AI学習で得た知識を基に、予測や判断を行います。

従って、ベースになる膨大なデータ(開発事例)が、実質的なAI利用に必須です。データ数の多いWindowsアプリ開発やWebアプリ開発などは、AI支援も有効、有益でしょう。

一方、MCU/MPU開発のAI支援は、未だ発展途上です。しかし、AI開発環境整備や利用者増加と共に、数年後には改善されるでしょう。MCU/MPU開発者は、AIプロンプト入力や先行するAI Webアプリ開発などを試すことで、AI支援ソフトウェア開発に徐々に慣れておく必要があります。

数年後は、全てのソフトウェア開発で、AI支援が当たり前の方法になるからです。

ベンダ提供公式サンプル活用テンプレート

MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)
MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)

弊社マイコンテンプレートは、ベンダ提供の複数サンプルソフトを簡単に組込めるアプリ開発ツールです。ベンダ公式サンプルを利用しますので、高信頼で効率的な複数ベアメタルMCU機能を、簡単に組込めます。

現在、ベアメタルテンプレートと同様のベアメタルサンプルソフトをRTOS環境下で並列動作させるRTOS版テンプレートを開発予定です。RTOS MCUソフトウェアのプロトタイプ開発に向いています。

MCU/MPUソフトウェア開発のAI支援が普及する前段階に、弊社テンプレートを活用してはいかがでしょう!

Summary:AI支援の組込み開発

AI支援の組込みソフトウェア開発現状
AI支援の組込みソフトウェア開発現状

MCU/MPUソフトウェア開発のAI支援は、WindowsアプリやWebアプリ開発に比べ未だ発展途上です。これは、AI利用のベースになる膨大なデータが不足しているからです。しかし、AI開発環境整備や利用者増加と共に、数年後には改善されるでしょう。

MCU/MPU開発者は、先行するAI Webアプリ開発などを試し、AIプロンプト入力などAI支援開発に慣れる必要があります。数年後は、全てのソフトウェア開発で効率向上を狙うAI支援が当然の方法になるからです。


2025年MCU半導体ベンダ動向

MCU半導体ベンダの需要低迷
MCU半導体ベンダの需要低迷

MCU半導体需要の低迷が原因で、STマイクロ、NXP、ルネサス各社の人員削減や減収減益が話題になっています。

2025年半導体需要低迷ニュース

  1. STマイクロ、最大3000人削減を検討、Bloomberg、2025年2月1日
  2. NXP、売上げ見通し市場予想下回る、Bloomberg、2025年2月4日
  3. ルネサス、2024年通期減収減益、EE Times、2025年2月7日

1:STマイクロは、産業および自動車部門の需要低迷のため、従業員約6%相当の最大3000人員削減を検討中。業界にとって2024年は数十年ぶりの厳しい1年だった。

2:NXPは、産業および自動車向け半導体の需要低迷が長引いているため、2025年1-3月売上高10%減の見通し。市場予想下回る。

3:ルネサスの2024年10-12月売上高は、前年比19.2%減の2926億円(産業25.0%減1408億円、自動車13.5%減1488億円)。2025年は、将来取組みに集中。

2025年は、MCUベンダの風向きに変化が起こりつつあるのは、確実のようです。

半導体独立不可能

「半導体はどの国も独立は不可能」と欧州3 MCUベンダCEO強調、EE Times、2024年11月14日

昨年ドイツ)ミュンヘン開催electronica 2024で、欧州主要MCUベンダ3社のInfineon、STマイクロ、NXP各CEOが、AI期待とEV(電気自動車)の見解を語っています。

  • あらゆるデバイスや用途でAI必須になるため、巨大ビジネス機会あり
  • EVは短期的困難に直面しているが、電動化の強い取組みを否定するものではない
  • 世界規模半導体の分断は危険、どの国も独立できない

2025年の米国関税導入への強い懸念を示しています。

動的状況把握ツール:CopilotやGemini

Microsoft Copilot対Google Gemini
Microsoft Copilot対Google Gemini

半導体や経済の状況は、動的に変化します。この動的現状を手軽に調べる方法として、CopilotやGeminiが役立ちます。

例えAI PCでない従来型PCでも、CopilotやGeminiへ質問すれば最新ネット情報をかき集め、専門家以外の誰でも判るように要約、回答するからです。

回答の基になったリンクも表示するので、ハルシネーション対策もできます。最新情報が概要から詳細まで把握できます。天気予報と同じ感覚で活用すれば良いと思います。

高騰するプリント基板対策や開発中デバイス入手困難に備え、Plan B検討のきっかけになります。

Summary:2025年MCU半導体ベンダ動向

2025年のMCUベンダ各社は、産業と自動車向け半導体の需要低迷、供給過剰、製造コスト上昇に直面しています。さらに、米国と諸外国の報復関税など、地政学リスクの市場影響も無視できません。

半導体と経済の先行き不透明感が増しているのは、確実です。MCU開発者も、状況注視の必要があります。これら状況変化へ多様に対応できるMCU開発者が、今求められています。

Afterword:多様MCUソフトウェア開発ツール:弊社マイコンテンプレート

MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)
MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)

弊社は、ルネサス/NXP/STマイクロ/ Infineon(旧Cypress)各社の主要汎用MCUテンプレートを、各1000円(10 US$)で販売中です。最近のMCUソフトウェア開発は、HAL(Hardware Abstraction Layer)API記述が殆どです。弊社汎用テンプレートを使ってHAL APIポイントを掴めば、多様なMCUの早期開発に役立ちます。


MCU開発者とAI

MCUベンダ各社のエッジAIニュースが、昨年末から2025年の今年にかけて多く見られました。その背景を考えます。

2030年までのAI半導体市場予測

コチラの記事は、2030年までの半導体市場予測と、AIが人間の知能を超える2029年のシンギュラリティ実現を示しています(関連投稿:生成AI未来予測は2027年シンギュラリティ予測)。

生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化
生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化

従来の半導体は、2年毎に2倍になるムーアの法則で成長してきました。しかし、AIにより新たな形で成長し、Auroraというスーパーコンピュータを例に、AI半導体は、16倍に急増すると予測しています。その結果、シンギュラリティが、2029年に到来する可能性を述べています。

また、クルマとサーバ/データセンタのAI半導体が、2025年から2030年の半導体を牽引すると結論しています。これらは、主にクラウド側AI半導体の話です。

最新MCUベンダAIニュース

MCUベンダが担当するエッジ側のAI関連最新ニュース3つが以下です。

  • STマイクロ:エッジAI開発向け従来比600倍性能NPU搭載STM32N6シリーズ発表
  • ルネサス:ホンダとSVD用2000TOPS、20TOPS/Wを目指すR-Car X5シリーズ開発契約締結
  • NXP:エッジAI機能開発ソフトへeIQ AIソフトウェア追加

どれも、前章クラウド側AI半導体に呼応するMCUベンダのAI取組みです。その背景は、5年後の2030年までに急速発展するクラウド側AIサービスへの追随です。

AI性能2,000 TOPS、20 TOPS/W実現のHonda 0 シリーズ専用SoC開発(出典:ホンダサイト)
AI性能2,000 TOPS、20 TOPS/W実現のHonda 0 シリーズ専用SoC開発(出典:ホンダサイト)

ソフトウェア実装はAI、最上流工程は実装経験の人間

コチラの記事は、クラウドAIと機械学習が進化すると、プログラミングの殆どはAIが担うと結論しています。但し、起点となる「ここをソフトウェア化するという意思」はAIで代替できないため、実装経験のある開発者が必要と付け加えています。

映画ターミネーターのようにシンギュラリティでAIが意思を持つか、本当は分かりません。しかし、ソフトウェア実装をAIが担当すれば、MCU開発者の実務負荷が減ることは明らかです。

Summary:MCU開発者の備え

様々な予測を示しました。しかし、あくまで予測で、地震予知同様、未来は分かりません。

重要なのは、備えです。2025年の今すべきことは、MCUソフトウェア開発などの経験です。

開発経験は、成功でも失敗でもAI全盛時代に活かせる人間固有資産です。ハルシネーション対策に、AIの実装が正しいか、使い物になるかなどを最終的な判断は、経験豊かなMCU開発者が担当するでしょう。

MCUソフトウェアAI自動化は、機械学習データが少ないためPCやMPUに比べ遅いです。この遅さを活かしMCU開発実経験を積みましょう(関連投稿:生成AI活用スキル、AIのMCUへの影響)。

Afterword:エッジAI期待サービス

さて筆者は、エッジAIにセキュリティ確保とルーティンワーク自動化を期待します。Windowsセキュリティ更新やブラウザ更新など、PCセキュリティ保全処理は全てAI任せ、いつでもどこでも安心安全PCを直ぐに使いたいです。

また、重要メール抽出や金曜投稿ネタ候補提案など、気兼ねなくAI任せたいタスクも数多くあります。エッジAI MCUで実現できれば嬉しいですね!


Raspberry Pi Pico 2 W発表

Raspberry Pi Pico 2 WとPico 2
Raspberry Pi Pico 2 WとPico 2

2024年11月25日、英国ラズパイ財団は8月9日発表のRaspberry Pi Pico 2(5$)へ、2.4GHz Wi-FiとBluetooth 5.2無線モジュールを追加したRaspberry Pi Pico 2 W(7$)を発表しました。 

弊社は、MCU開発者向けMPUにPico 2が適すと考え、その背景やハードウェア、ソフトウェア開発環境を投稿しました。EE Times記事によると今回の無線機能追加Pico 2 Wに加え、2025年には更に機能追加したPico 2シリーズへと展開されるそうです。

Raspberry Pi Pico 2 WとPico 2

Pico 2 Wは、Cortex-AなどのMPU/SBC定番MPUコアを、セキュリティ強化Cortex-M33コアへ変えたPico 2へ無線モジュールを加え、僅か7米ドルで発売されます(日本国内発売、価格未定)。

Cortex-M33は、セキュアブートやTrustZoneなど既に多くのセキュリティ強化MCUに採用中です。Pico 2 W/Pico 2はMPUですが、MCUで実績のあるCortex-M33を搭載し、僅か7$/5$です。

つまり、価格面でもMCUに十分対抗でき、しかも、機能拡張性も備えた新世代MPU製品が、Raspberry Pi Pico 2 WとPico 2です。

MPU:Raspberry Pi Pico 2 W/Pico 2とMCU比較

MPUのRaspberry Pi Pico 2とCortex-M33 MCUの特徴的な仕様比較が下表です。MCUは、Pico 2と同じコアを使うルネサス)RA6E1を用いました。

Raspberry Pi Pico 2 ルネサスRA6E1
制御コア  Cortex-M33 (150MHz) Cortex-M33 (200MHz)
内蔵Flash 4MB  ≦1MB
内蔵RAM 520KB 256KB
内蔵周辺回路 2xUART、2xSPI、2xI2C、24xPWM、USB 1.1、12xPIO 6xSCI、12bit ADC/DAC、2xSPI、2xI2C、24xPWM、USB 2.0…etc.

MPUのRaspberry Pi Pico 2は、その機能追加に主としてオープンソースソフト/ハードを用います。このため十分なFlash/RAM容量を内蔵しています。内蔵周辺回路はMCU比、少数です。

一方、MCUのRA6E1は、ADC/DACなどMPUに比べ豊富な周辺回路を内蔵していますがFlash/RAM容量はMPU比小さく、機能追加はユーザ開発専用ソフトウェアが主です。

つまり、機能拡張性に優れるMPUと、価格重視MCUの特徴が仕様に現れています。

従来MPUは、MCUに比べかなり高価でした。しかし、Raspberry Pi Pico 2 W/Pico 2は、同クラスのMCUと同じ低価格にもかかわらず機能拡張性にも富んでいます。

Raspberry Pi Pico 2 Wは、Pico 2と同じ基本構成で、IoT向き無線モジュールを追加した新世代MPUです。

顧客はMPUでもMCUでも構わない

開発依頼元の顧客は、Cortex-M33のセキュアブートやTrustZoneなどのセキュリティ機能さえ持てば、制御系がMPUでもMCUでも構いません。ポイントは、トータルコストとその開発期間です。

最終的な顧客要求の実現に対し、オープンソースソフト/ハードの購入/活用で開発期間短縮も狙えるMPU Raspberry Pi Pico 2 W/Pico 2でアプローチするか、それとも、始めから豊富な周辺回路を持つMCUの専用ソフトウェアでアプローチするか、どちらを選ぶかは、我々開発者に任されています。

MPU/MCU、どちらのアプローチでもコストと期間を見積もれる二刀流開発者が求められます。

Summary:機能拡張低価格MPUと価格重視MCUの二刀流開発者

セキュリティ強化Cortex-M33コア搭載のRaspberry Pi Pico 2(5$)へ、無線モジュール追加Raspberry Pi Pico 2 W(7$)が発表されました。

IoT制御系は、Raspberry Pi Pico 2/Pico 2 Wのような機能拡張に優れ低価格な新世代MPUを使ったオープンソースハード/ソフト開発か、または、価格重視の従来MCU専用ソフトウェア開発か、両アプローチコストと開発期間を見積もれる二刀流開発者が求められます。

Afterword:プレタポルテのMPUとオーダーメイドのMCU

プレタポルテのMPU開発とオーダーメイドのMCU開発
プレタポルテのMPU開発とオーダーメイドのMCU開発

MPUはプレタポルテ、MCUはオーダーメイドに例えると解り易いと思います。

既製オープンソースハード/ソフトに少し手を加え顧客要求に合わせるのがMPU、専用ソフトウェアで顧客要求を満たすのがMCUだからです。どちらのアプローチを選択するか顧客と相談するには、MPU/MCUの二刀流開発が必要です。

英国ラズパイ財団は、Cortex-M33コアPico 2のシリーズ展開を狙っています。IoTにセキュアブートやTrustZoneが必須と考えているからです。Cortex-M33が今後のIoT開発ねらい目になりそうです。