
今週は夏休みを頂き金曜投稿は休みます。「技術者の夏休み」というプロンプトで生成したGemini Flashの図です。夏休みなのにどこへも行かず、自分の部屋に外部の新鮮な風を入れ、古いノートPCとブレッドボード、Macを使って自習中の中堅技術者が描かれています。Gemini、深~く我々を解ってますね!
マイコンやIoT関連の情報、Tipsなどを記載します。

今週は夏休みを頂き金曜投稿は休みます。「技術者の夏休み」というプロンプトで生成したGemini Flashの図です。夏休みなのにどこへも行かず、自分の部屋に外部の新鮮な風を入れ、古いノートPCとブレッドボード、Macを使って自習中の中堅技術者が描かれています。Gemini、深~く我々を解ってますね!
人類が手にしつつあるAI技術。その使い方によっては、人に「進化も退化ももたらす」という記事を2つ紹介します。
記事1は、AIツールを「使う」ことと「使いこなす」ことは全く別物で、AI出力の違和感や誤りを見抜く目は、経験によって磨かれ、その経験は、「人が時間をかけてしか入手できない資本」と結論しています。
記事2は、1970年代映画「猿の惑星」の人類退化の原因は、核戦争ではなく「人類が便利さに依存、思考を外部化、知的努⼒をやめた結果」であり、AIに「任せるのは良い」が「委ねてはいけない」と主張しています。

凄まじい勢いで進化するAIが人類を超える知能を持つシンギュラリティ:AGIは、数年以内という予測があります。弊社もそのAIを利用する側の我々開発者・技術者は、「開発経験を積む必要がある」と昨年の1月17日に投稿済みです。
超便利なAIツールは、その使い方次第で利用者に「進化も退化ももたらす」ことが良く判ります。
人間同様、AI出力でも嘘も真もあり得ます。これは、AGI達成後も変わりません。AI出力の間違い・違和感は、利用者の経験に基づいた第六感で感じるのかもしれません。
「AIは諸刃の剣、進化も退化も使い方次第」を肝に銘じておきましょう。

Geminiで生成した「猿の惑星」最後シーンです。映画と少し異なりますが、衝撃的な雰囲気は良く出ています。AI進化中の今こそ見るべき映画です。

「America’s AI Action Plan」は、AIにおける米国世界優位の確立、維持を目的に2025年7月発表の戦略計画です。トランプ大統領ビジョンに基づき、AIを経済的繁栄と国家安全保障の鍵と位置づけ、そのための具体行動を3つの柱に分けて提示しています。
これは、America’s AI Action Plan(英文24ページ)をGoogle NotebookLMへアップロードし、得られた日本語概要です。このAmerica’s AI Action Planを題材に、NotebookLMやGemini、CopilotのTipsを示します(Gemini、NotebookLM、Copilot特徴は、前回投稿参照)。
ユーザ資料に情報源を絞り、ハルシネーション抑制も可能な資料解析・分析は、NotebookLMの得意技です。America’s AI Action PlanをNotebookLMへアップすると、冒頭緑で示した概要がそれぞれの母国語で生成されます。3つの柱の説明がこの後に続きます。
しかし、専門用語が多く判り難い感じがします。そんな時のTipsが、プロンプトに「小学生にも判るように」を加えます。すると、

America’s AI Action Planは、アメリカという国が、AI世界で一番になるための計画だよ。AIって、みんなが使うスマホのアプリとか、未来の車とか、もっとすごいものを作るのに役立つとっても大事な技術。この計画は、AI分野でアメリカが一番になり、他の国に負けないようにするための「地図」みたいなものだよ。
というように、文体が変わり、スマホや未来車を例示、Action Planを地図と言い換える等、特に専門用語は判り易い文章になります。
この小学生プロンプトは、GeminiやCopilotの回答が判り難い時にも同じように使えるTipsです。
America’s AI Action Planにより何がどう変わるかは、2025年8月4日、海外ITトピック“米国AI政策の大転換”にまとめられています。要旨を簡単に列記したのが下記です。
ざっくり言うとAction Planは、AI供給側体制に大きく変化を与えそうです。
America’s AI Action Plan概要とそのAI供給側への影響は、NotebookLMと海外ITトピック記事で判りました。では、この戦略がAIを利用する側の開発者やAI PC(Copilot+ PC)へ、どのように影響を与えるかを、インターネット全体を情報源とするクラウドAI(Gemini/Copilot)を使って予測します。
クラウドAIへ予測や検討を依頼する時のプロンプトTipsが、「AIを専門家に見立て、具体的質問を入力」です。クラウドAIへこれらヒントを与えることで立場、依頼目的が明確になりAI回答精度は向上します。

例えば、「あなた(Gemini/Copilot)は、40TOPS以上のNPU搭載Copilot+ PCを使い組込みソフトウェアやPCソフトウェア開発を行っている開発者です。また、同時に、AI研究者も兼ねた仕事をしています。America’s AI Action Plan発表で、今後5年間に、(1)引き受けるAI開発案件がどのように影響を受けるか、(2) 現トランプ大統領在任中に実現されると言われるAGI実現は影響を受けるか、(3)使用中のCopilot+ PCは、あなたが予想・予測する5年間AI変化に十分対応できるか、の3点を予測・検討して」などです。
America’s AI Action PlanをCopilotへアップ後、上記依頼Copilot回答の項目抜粋が下記です。
(1) AI開発案件への影響
(2) AGI実現への影響
(3) 使用中Copilot+ PCの対応力
Copilot+ PCは、今後5年間のAI変化予測に対しスタートは十分だが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとCopilotクラウドは予想しました。増設・拡張性に優れるミニAI PCは、ノートAI PCより優位そうです(関連投稿:ノートAI PCとミニAI PC比較)。
米国AI政策の大転換:America’s AI Action Planを、NotebookLM、Gemini、CopilotへTipsと共に入力し、America’s AI Action Plan概要とAI供給側の影響、AI利用側の今後5年間の影響予測を行いました。
現行のCopilot+ PCは、スタートとしては十分ですが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとクラウドAIは予想しました。
NotebookLMやCopilot出力は、緑字を使いました。本稿とクラウドAI出力を見た目でも分け、Tipsによる出力変化を示すためです。しかし、本来示したかったのは、America’s AI Action Plan概要と現行Copilot+ PCスペックへの影響です。クラウドAIは、同じプロンプトでも状況により出力が変わりますので本稿出力は一例です。各読者でプロンプトを入力し試してください。
PS:盆休みのため次回8月15日金曜は、休稿予定です。
クラウドAIから出力を引出す手段が、ChatGPTなどの対話AIアシスタントです。このChatGPTへの「ありがとう」や「お願いします」という礼儀正しい言葉使いが、クラウド電力の巨大な消費に繋がるという4月21日Gigazine記事は、面白いです。AI普及に伴い、人工知能との付き合い方を考える必要がありそうです。
「Gigazine記事要約を箇条書きにまとめて」と、MicrosoftブラウザEdgeの対話AIアシスタント:Copilotへ入力し、そのクラウドAI出力が下記です(Copilot利用方法は、コチラの投稿 3章参)。
- OpenAIのサム・アルトマンCEOは、ChatGPTに「お願いします」や「ありがとう」といった礼儀正しい言葉を使うことで、数十億円規模のクラウド電力消費が発生している可能性があると認めた。
- この発言は、あるX(旧Twitter)ユーザの「AIへの礼儀が電気代にどう影響するのか」という投稿が発端。
- Microsoftデザインマネージャーは、AIへの礼儀正しい接し方が良い結果をもたらすと述べ、AIとの対話におけるエチケットの重要性を強調。
- アメリカ調査では、多くの人がAIに対して礼儀正しく接しており、その理由として「正しい行動だから」と考える人が多いことが判明。
- クラウドAI動作には大量リソースが必要で、AIデータセンター消費電力が世界の2%を占める。

要するに、接し方次第で得られる出力が左右されるという人間臭い性格(性能)をAIも持つようです。
2025年4月22日の日経ビジネス記事も、Gigazine記事同様に興味深いです。筆者自身が要約すると、
- 2020年2月、横浜港停泊中のクルーズ船:ダイヤモンド・プリンセス内で、CODID-19の集団感染発生。船内隔離の乗員・乗客との意思疎通のため、セットアップ済みスマホ2000台と充電器を船内配布。
- この意思疎通の経験を活かし、災害時の人手不足を補うクラウドAI電話対応サービス:AiCallへと発展し、情報収集や被災地医療搬送などに活用中。
災害時のクラウドAI活用サービスは、今後急増すると思います。もちろん、これらサービスは、通常時でも当たり前のように活用されるでしょう。
4月21日、Win11 Devビルド16120.3872(プレビューテスト版)で、エッジAI:Click to Doへ、テキストや画像をAIが読取り、例えば、テキスト解説、画像背景のぼかしなどを、エッジAIへ簡単に依頼できる機能が追加されました。
このようなAI PCのNPUを活かしたエッジAIサービスも、クラウドAI同様、急増するでしょう。

日本の人口減少や災害時対策として、人手を補うクラウドAIサービスの導入・活用は必然です。また、AI PCのNPUを使ったエッジAIサービスも今後急増するでしょう。
但し、サービスを利用するユーザ:人間側には、相手がAIか人かの判断は難しい状況です。現在NHKニュースは、「(人間)アナウンサーに代わりましてAIがお伝えします」と注釈を付けますが、この注釈無しでは差は判りません。
おそらく、AI側は、AIか人かを区別できないように進化するでしょう。AIの進化速度は驚異的ですので、人間側は、AI進化に合わせた柔軟性も必要です。
多様化・急増するAIサービスに対し、人間側がAIとの付き合い方を考える時期になったと言えそうです。
当面筆者は、AIを「親しい友人」として付き合おうと考えています。礼儀はわきまえ、かつ、過度な丁寧さも不要です。エッジNPUに様々なクラウドAIサービスに応じた丁度良い丁寧さをプログラミングできれば、なおBetterとも考えています。

3月21日投稿の最新ミニPC記載Ryzen AI 9 HX 370のCPU/GPUを強化したRyzen AI Max+ 395搭載のミニPC発売予告をGMKtec社よりメール受信しました。今ならメールアドレス登録とアンケート回答で、$30割引クーポンゲットのチャンスがあります。
AMD社のAI PC向けCPU製品名がAPU(Accelerated Processing Unit)です。NPUとGPUをSoCで一体化したCPUのことです。弊社はこのAPUを解り易く「AI CPU」と表記します。現在Ryzen AI CPUは、AI 300とAI Maxの2シリーズが発売中です。
3月21日投稿のAI CPUは、AI 300シリーズのRyzen AI 9 HX 370。発売予告は、より高性能なAI MaxシリーズのRyzen AI Max+ 395です。Ryzen AI CPU性能は、シリーズ名が異なっても最後の数字370や395が性能を表すので判り易いです。
Ryzen AI Max+ 395の内蔵NPUは下表のようにRyzen AI 9 HX 370と同じ50TOPSですが、CPUと内蔵GPUを強化しています。このAI CPU搭載ミニPCが、最初の図のGMKtec社EVO-X2です。NPU+GPU+CPUのトータルAI性能は、126TOPS、70B LLMサポートのミニPCとしては世界初です。
| Ryzen AI CPU | Cores / Threads |
Boost2 / Base Frequency |
Cache | Graphics Model | TDP | NPU TOPS |
|
Ryzen AI Max+ 395 |
16C/32T | Up to 5.1 / 3.0 GHz | 80MB | Radeon 8060S | 45-120W | 50 |
|
Ryzen AI 9 HX 370 |
12C/24T | Up to 5.1 / 2.0 GHz | 24MB | Radeon 890M | 15-54W | 50 |
Ryzen AI MaxとAI 300の2シリーズでNPU性能が同じ理由は、AMD/Intel/Qualcomm 3社のAIアプリ共通実行環境が無いこと、ビジネスAIキラーアプリが無いことだと思います(NPU懸念投稿に詳細記載)。さらに、50TOPSのNPUでエッジAI PCに十分かは、前回投稿AI PC NPU役割で示したように不明です。
これらから、トータル126TOPSを持つEVO-X2は、PCゲームよりエッジAIアプリ開発やAI画像処理向きを狙ったのかもしれません。前述アンケートにも用途欄がありました。
そこで、「70B LLMのAI PCとは、具体的にどのようなPCですか」とGeminiに問い合わせたところ、Afterword添付の回答を得ました。要するに、ノートPCでは困難なローカルエッジAI単独処理も可能なハイエンドPCで、RAMは最低でも64GB必要という回答をGeminiから得ました。
また、70B LLM大規模モデル全体をNPUのみで処理するのは困難でCPUとGPUの役割も必要なことが判る(少し古いと思いますが)良い回答です。AI PC購入検討の方は、参考になると思います。
70B LLM能力は、クラウドAIを使わずAI PC単独のエッジAI処理開発などに必要です。同様に単独でエッジAI処理を行う最新MCUを次に示します。
エッジAI処理は、MCUへも普及し始めています。2025年発売STマイクロ社の最新MCU、STM32N6(Cortex-M55コア、0.6TOPS NPU内蔵、4.2MB RAM)は、従来MCUでは困難であったAI処理を、高性能MPUよりも低コスト、低消費電力で実現します。

STM32N6のAI処理例は、カメラ付きSTM32N6570-DK Discovery kitを使ったAIデモ動画(4:50)で判ります。リアルタイムの複数人体認識(0:30頃)や高速画像処理(0:50頃)など、STM32N6内蔵NPU/GPUとCortex-M55 MCU双方の活用により全く新しいMCUアプリが期待できます。
デモ動画をよく見ると、NPU/GPU使用時と未使用時の処理差、MCU負荷差も判りとても興味深いです。
STM32N6は、MCU版のAPU、つまり「AI MCU」と言えます。汎用MCUベースのエッジAI MCUは、今後急増すると筆者は予想します。AI PCによりユーザがAIに慣れてくると、組込み機器もAI処理が当たり前になるからです。
※今後AI処理はユーザにAI有無を意識させないように進化すると筆者は考えています。
AI CPU:Ryzen AI Max+ 395搭載のトータルAI性能126TOPS、70B LLMサポートのミニPC:GMKtec EVO-X2は、4月15日午前0時 (太平洋夏時間)先行発売開始です。ローカルエッジAI単独処理可能なハイエンドPCで、AIアプリ開発やAI画像処理開発に好適です。
AI MCU:STM32N6のAIデモ動画から、エッジAIアプリ開発やAI画像処理には、AI処理特化のNPUだけでなくGPUやCPU/MCUも必要です。
70B LLM(700億パラメータの大規模言語モデル)をサポートするAI PCは、ローカル環境で高度なAI処理、特に大規模言語モデルの推論や微調整を効率的に実行できるように設計された高性能なパーソナルコンピュータです。具体的には、以下の要素を備えていることが求められます。
主要なハードウェア要件:
AI PCとしての特徴:
上記のような高性能なハードウェアに加えて、70B LLMをサポートするAI PCは、以下の特徴を持つことが期待されます。
補足:
まとめると、70B LLMをサポートするAI PCは、非常に高性能なGPU(24GB以上のVRAM)、高性能CPU、大容量メモリ(64GB以上)、高速SSD(1TB以上)、そして高度な冷却システムを備えた、主にハイエンドなデスクトップPCを指します。将来的には、より強力なNPUを搭載したPCが登場することで、より効率的なLLMのローカル実行が可能になるかもしれません。
組込み開発、特にMCU/MPUソフトウェア開発向けのAI支援環境が整ってきました。現在の環境とAI支援ソフトウェア開発の動向をまとめました。
1:米)Microchip社のIDEがMPLAB X IDEです。この拡張機能にAIコーディングアシスタントがあり、無償版と高度機能サブスクライセンス版があります。無償版でもAI知見やコード自動補完、Microchip文書検索、ブロック図作成機能などがありMCUハード/ソフト開発に使えます。
2:MCU/MPU開発のデファクトスタンダードEclipse IDE用AI支援プラグインで、アカウント登録のみでGitHub Copilotが無償利用可能です。月間2000件コード補完、50件チャットアクセスなどの制限付きですが、ベンダ各社のEclipseベースIDEへAI機能の追加ができます。
3:VSCをMCU/MPU開発へ使う動きもあります。このVSC用AI支援プラグインが、GitHub Copilot Freeです。2と同様の制限付きですが、より高度な有償Pro/Business/Enterprise版もあります。
GitHub Copilotプラグインをインストールすると下図GitHub Copilotアイコンが、2のEclipse IDEは下部右端、3のVSCは上部中央に現れます。このアイコン経由でAI機能へアクセスします。

2025年3月3日、社内実験としてエクスプラザ)CTO(Chief Technology Officer)松本 和高氏が、1週間、AIコーディングのみ、人力コード記述禁止令を出しました。狙いは、短期AIオンリーの集中開発でAI視点を広め、AIコーディング開発者育成、AI協業スキル向上などです。
AIを使うエンジニアの方が年収も高い、ITmedia、2025年3月13日という調査結果もあります。
実験結果は、後日発表予定です。
様々なソフトウェアの開発効率が、AI支援や活用により向上することは、既成事実と言えるでしょう。
但し、WindowsやWeb開発に比べMCU/MPUソフトウェア開発は、ネットワーク上の公開サンプル数が少ないため、AI学習や推論精度の点で劣る可能性があります。
高性能なAI出力には、学習と推論が重要です。「AI学習」は、多くのデータを解析しパターンや関係性を探ります。学習を重ねる毎に精度が向上し、ミスも減らせます。「AI推論」は、AI学習で得た知識を基に、予測や判断を行います。
従って、ベースになる膨大なデータ(開発事例)が、実質的なAI利用に必須です。データ数の多いWindowsアプリ開発やWebアプリ開発などは、AI支援も有効、有益でしょう。
一方、MCU/MPU開発のAI支援は、未だ発展途上です。しかし、AI開発環境整備や利用者増加と共に、数年後には改善されるでしょう。MCU/MPU開発者は、AIプロンプト入力や先行するAI Webアプリ開発などを試すことで、AI支援ソフトウェア開発に徐々に慣れておく必要があります。
数年後は、全てのソフトウェア開発で、AI支援が当たり前の方法になるからです。

弊社マイコンテンプレートは、ベンダ提供の複数サンプルソフトを簡単に組込めるアプリ開発ツールです。ベンダ公式サンプルを利用しますので、高信頼で効率的な複数ベアメタルMCU機能を、簡単に組込めます。
現在、ベアメタルテンプレートと同様のベアメタルサンプルソフトをRTOS環境下で並列動作させるRTOS版テンプレートを開発予定です。RTOS MCUソフトウェアのプロトタイプ開発に向いています。
MCU/MPUソフトウェア開発のAI支援が普及する前段階に、弊社テンプレートを活用してはいかがでしょう!

MCU/MPUソフトウェア開発のAI支援は、WindowsアプリやWebアプリ開発に比べ未だ発展途上です。これは、AI利用のベースになる膨大なデータが不足しているからです。しかし、AI開発環境整備や利用者増加と共に、数年後には改善されるでしょう。
MCU/MPU開発者は、先行するAI Webアプリ開発などを試し、AIプロンプト入力などAI支援開発に慣れる必要があります。数年後は、全てのソフトウェア開発で効率向上を狙うAI支援が当然の方法になるからです。

MCU半導体需要の低迷が原因で、STマイクロ、NXP、ルネサス各社の人員削減や減収減益が話題になっています。
1:STマイクロは、産業および自動車部門の需要低迷のため、従業員約6%相当の最大3000人員削減を検討中。業界にとって2024年は数十年ぶりの厳しい1年だった。
2:NXPは、産業および自動車向け半導体の需要低迷が長引いているため、2025年1-3月売上高10%減の見通し。市場予想下回る。
3:ルネサスの2024年10-12月売上高は、前年比19.2%減の2926億円(産業25.0%減1408億円、自動車13.5%減1488億円)。2025年は、将来取組みに集中。
2025年は、MCUベンダの風向きに変化が起こりつつあるのは、確実のようです。
「半導体はどの国も独立は不可能」と欧州3 MCUベンダCEO強調、EE Times、2024年11月14日
昨年ドイツ)ミュンヘン開催electronica 2024で、欧州主要MCUベンダ3社のInfineon、STマイクロ、NXP各CEOが、AI期待とEV(電気自動車)の見解を語っています。
2025年の米国関税導入への強い懸念を示しています。

半導体や経済の状況は、動的に変化します。この動的現状を手軽に調べる方法として、CopilotやGeminiが役立ちます。
例えAI PCでない従来型PCでも、CopilotやGeminiへ質問すれば最新ネット情報をかき集め、専門家以外の誰でも判るように要約、回答するからです。
回答の基になったリンクも表示するので、ハルシネーション対策もできます。最新情報が概要から詳細まで把握できます。天気予報と同じ感覚で活用すれば良いと思います。
高騰するプリント基板対策や開発中デバイス入手困難に備え、Plan B検討のきっかけになります。
2025年のMCUベンダ各社は、産業と自動車向け半導体の需要低迷、供給過剰、製造コスト上昇に直面しています。さらに、米国と諸外国の報復関税など、地政学リスクの市場影響も無視できません。
半導体と経済の先行き不透明感が増しているのは、確実です。MCU開発者も、状況注視の必要があります。これら状況変化へ多様に対応できるMCU開発者が、今求められています。

弊社は、ルネサス/NXP/STマイクロ/ Infineon(旧Cypress)各社の主要汎用MCUテンプレートを、各1000円(10 US$)で販売中です。最近のMCUソフトウェア開発は、HAL(Hardware Abstraction Layer)API記述が殆どです。弊社汎用テンプレートを使ってHAL APIポイントを掴めば、多様なMCUの早期開発に役立ちます。
MCUベンダ各社のエッジAIニュースが、昨年末から2025年の今年にかけて多く見られました。その背景を考えます。
コチラの記事は、2030年までの半導体市場予測と、AIが人間の知能を超える2029年のシンギュラリティ実現を示しています(関連投稿:生成AI未来予測は2027年シンギュラリティ予測)。

従来の半導体は、2年毎に2倍になるムーアの法則で成長してきました。しかし、AIにより新たな形で成長し、Auroraというスーパーコンピュータを例に、AI半導体は、16倍に急増すると予測しています。その結果、シンギュラリティが、2029年に到来する可能性を述べています。
また、クルマとサーバ/データセンタのAI半導体が、2025年から2030年の半導体を牽引すると結論しています。これらは、主にクラウド側AI半導体の話です。
MCUベンダが担当するエッジ側のAI関連最新ニュース3つが以下です。
どれも、前章クラウド側AI半導体に呼応するMCUベンダのAI取組みです。その背景は、5年後の2030年までに急速発展するクラウド側AIサービスへの追随です。

コチラの記事は、クラウドAIと機械学習が進化すると、プログラミングの殆どはAIが担うと結論しています。但し、起点となる「ここをソフトウェア化するという意思」はAIで代替できないため、実装経験のある開発者が必要と付け加えています。
映画ターミネーターのようにシンギュラリティでAIが意思を持つか、本当は分かりません。しかし、ソフトウェア実装をAIが担当すれば、MCU開発者の実務負荷が減ることは明らかです。
様々な予測を示しました。しかし、あくまで予測で、地震予知同様、未来は分かりません。
重要なのは、備えです。2025年の今すべきことは、MCUソフトウェア開発などの経験です。
開発経験は、成功でも失敗でもAI全盛時代に活かせる人間固有資産です。ハルシネーション対策に、AIの実装が正しいか、使い物になるかなどを最終的な判断は、経験豊かなMCU開発者が担当するでしょう。
MCUソフトウェアAI自動化は、機械学習データが少ないためPCやMPUに比べ遅いです。この遅さを活かしMCU開発実経験を積みましょう(関連投稿:生成AI活用スキル、AIのMCUへの影響)。
さて筆者は、エッジAIにセキュリティ確保とルーティンワーク自動化を期待します。Windowsセキュリティ更新やブラウザ更新など、PCセキュリティ保全処理は全てAI任せ、いつでもどこでも安心安全PCを直ぐに使いたいです。
また、重要メール抽出や金曜投稿ネタ候補提案など、気兼ねなくAI任せたいタスクも数多くあります。エッジAI MCUで実現できれば嬉しいですね!

2024年11月25日、英国ラズパイ財団は8月9日発表のRaspberry Pi Pico 2(5$)へ、2.4GHz Wi-FiとBluetooth 5.2無線モジュールを追加したRaspberry Pi Pico 2 W(7$)を発表しました。
弊社は、MCU開発者向けMPUにPico 2が適すと考え、その背景やハードウェア、ソフトウェア開発環境を投稿しました。EE Times記事によると今回の無線機能追加Pico 2 Wに加え、2025年には更に機能追加したPico 2シリーズへと展開されるそうです。
Pico 2 Wは、Cortex-AなどのMPU/SBC定番MPUコアを、セキュリティ強化Cortex-M33コアへ変えたPico 2へ無線モジュールを加え、僅か7米ドルで発売されます(日本国内発売、価格未定)。
Cortex-M33は、セキュアブートやTrustZoneなど既に多くのセキュリティ強化MCUに採用中です。Pico 2 W/Pico 2はMPUですが、MCUで実績のあるCortex-M33を搭載し、僅か7$/5$です。
MPUのRaspberry Pi Pico 2とCortex-M33 MCUの特徴的な仕様比較が下表です。MCUは、Pico 2と同じコアを使うルネサス)RA6E1を用いました。
| Raspberry Pi Pico 2 | ルネサスRA6E1 | |
| 制御コア | Cortex-M33 (150MHz) | Cortex-M33 (200MHz) |
| 内蔵Flash | 4MB | ≦1MB |
| 内蔵RAM | 520KB | 256KB |
| 内蔵周辺回路 | 2xUART、2xSPI、2xI2C、24xPWM、USB 1.1、12xPIO | 6xSCI、12bit ADC/DAC、2xSPI、2xI2C、24xPWM、USB 2.0…etc. |
MPUのRaspberry Pi Pico 2は、その機能追加に主としてオープンソースソフト/ハードを用います。このため十分なFlash/RAM容量を内蔵しています。内蔵周辺回路はMCU比、少数です。
一方、MCUのRA6E1は、ADC/DACなどMPUに比べ豊富な周辺回路を内蔵していますがFlash/RAM容量はMPU比小さく、機能追加はユーザ開発専用ソフトウェアが主です。
つまり、機能拡張性に優れるMPUと、価格重視MCUの特徴が仕様に現れています。
従来MPUは、MCUに比べかなり高価でした。しかし、Raspberry Pi Pico 2 W/Pico 2は、同クラスのMCUと同じ低価格にもかかわらず機能拡張性にも富んでいます。
Raspberry Pi Pico 2 Wは、Pico 2と同じ基本構成で、IoT向き無線モジュールを追加した新世代MPUです。
開発依頼元の顧客は、Cortex-M33のセキュアブートやTrustZoneなどのセキュリティ機能さえ持てば、制御系がMPUでもMCUでも構いません。ポイントは、トータルコストとその開発期間です。
最終的な顧客要求の実現に対し、オープンソースソフト/ハードの購入/活用で開発期間短縮も狙えるMPU Raspberry Pi Pico 2 W/Pico 2でアプローチするか、それとも、始めから豊富な周辺回路を持つMCUの専用ソフトウェアでアプローチするか、どちらを選ぶかは、我々開発者に任されています。
セキュリティ強化Cortex-M33コア搭載のRaspberry Pi Pico 2(5$)へ、無線モジュール追加Raspberry Pi Pico 2 W(7$)が発表されました。

MPUはプレタポルテ、MCUはオーダーメイドに例えると解り易いと思います。
既製オープンソースハード/ソフトに少し手を加え顧客要求に合わせるのがMPU、専用ソフトウェアで顧客要求を満たすのがMCUだからです。どちらのアプローチを選択するか顧客と相談するには、MPU/MCUの二刀流開発が必要です。
今回は技術的な話から離れ、半導体とその製品開発者の宿命と対策を考えます。

半導体は経済と安全保障に強く関わる戦略物資です。経営・投資家には、巨額が稼げる分野、政治家には権力の見せ所の集票手段となりえます。
先端技術だけでなくこのような様々な側面を持つため、半導体製品開発者は、状況変化への柔軟性と視野を広く保ち、開発デバイスの高騰や入手不能などの状況に備え、常にPlan B対策を持つことをお勧めします。
日本で「産業のコメ(米)」とも呼ばれる半導体は、自国の国内経済と安全保障に強く関わる戦略物資です。下記ピックアップ記事が物語っています。

2024年9月、世界半導体売上高が、前年同月比23.2%増の553億米ドルで過去最高を更新しました(11月7日、EE Times Japan記事)。グロス変化ですが、国別や地域別の増減割合も示されています。

2024年10月9日、矢野経済研究所は、日本国内車載ソフトウェアの制御系と車載IT系比率とその2030年までの日本市場が、1兆円に迫る規模の拡大予測を発表しました(10月22日、MONOist記事)。
※制御系:車載ADAS(先進運転支援システム)関連。
※車載IT系:CASE(Connected、Autonomous、Shared & Service、Electric)関連。

2024年10月31日、トヨタとNTTは、ヒト、モビリティ、インフラが三位一体で協調し、交通事故ゼロ実現に向けたAI・通信基盤構築に向け2030年度までに両社折版で5000億円投資を発表しました(11月1日、MONOist記事)。
これらの記事は、半導体製造・販売の売上高は過去最高に上昇中で、その半導体を大量に使う車載技術なども順調に拡大、2030年頃には、AI活用の新しいサービスへ発展することを示しています。つまり、半導体成長は前途洋々、関連投資や得られる利益も巨額です。
天気予報で言えば快晴です。経営者や投資家にとっては、半導体関連分野は魅力的でしょう。
前章記事は、いずれも今秋の日米欧政治状況が大きく変わる前に発表されたものです。来年2025年は、この政治状況が大きく変わります。果たしてこれら予測や見込みが、このまま維持・継続されるでしょうか?
選挙によって選ばれる政治家は、自分の選挙区に視野・関心が集中しがちです。半導体産業は、地域経済と結びつきが強く、工場誘致に巨額資金や地域ネゴシエーションなども必要なため、政治の力(権力)の見せ所、恰好な集票手段です。
半導体は、先端技術だけでなくこのような政治側面も持つ産業です。戦略物資半導体の宿命です。
従って、日米欧政治状況変化後の来年2025年以降、各国半導体やサプライチェーンがどう変化するかは不透明で予測しづらいでしょう。100%の快晴確率では無い訳です。
半導体を使う製品開発者は、快晴確率が100%で無いことを念頭に置く必要があります。例えば、台風の発生により場所により豪雨に変わることもある訳です。
台風やCOVID-19のような緊急事態の結果、開発デバイスの高騰や入手不能などの状況に変わることもあり得ます。これらに備え、代替デバイスを考慮しておくなどPlan Bを持ちましょう。例えば、MCUなら第2第3のMCUを考え、万一のMCU交換に対応できるハードウェア構成、例えば、制御系を標準インタフェースのArduinoで交換可能にするなどです。
また、様々な状況変化に対する柔軟性も必要です。これは、半導体関係者全てに言えることです。
半導体の製品開発者は、日頃から視野を広く持ち柔軟性を鍛えることが必要です。