2025年MCU半導体ベンダ動向

MCU半導体ベンダの需要低迷
MCU半導体ベンダの需要低迷

MCU半導体需要の低迷が原因で、STマイクロ、NXP、ルネサス各社の人員削減や減収減益が話題になっています。

2025年半導体需要低迷ニュース

  1. STマイクロ、最大3000人削減を検討、Bloomberg、2025年2月1日
  2. NXP、売上げ見通し市場予想下回る、Bloomberg、2025年2月4日
  3. ルネサス、2024年通期減収減益、EE Times、2025年2月7日

1:STマイクロは、産業および自動車部門の需要低迷のため、従業員約6%相当の最大3000人員削減を検討中。業界にとって2024年は数十年ぶりの厳しい1年だった。

2:NXPは、産業および自動車向け半導体の需要低迷が長引いているため、2025年1-3月売上高10%減の見通し。市場予想下回る。

3:ルネサスの2024年10-12月売上高は、前年比19.2%減の2926億円(産業25.0%減1408億円、自動車13.5%減1488億円)。2025年は、将来取組みに集中。

2025年は、MCUベンダの風向きに変化が起こりつつあるのは、確実のようです。

半導体独立不可能

「半導体はどの国も独立は不可能」と欧州3 MCUベンダCEO強調、EE Times、2024年11月14日

昨年ドイツ)ミュンヘン開催electronica 2024で、欧州主要MCUベンダ3社のInfineon、STマイクロ、NXP各CEOが、AI期待とEV(電気自動車)の見解を語っています。

  • あらゆるデバイスや用途でAI必須になるため、巨大ビジネス機会あり
  • EVは短期的困難に直面しているが、電動化の強い取組みを否定するものではない
  • 世界規模半導体の分断は危険、どの国も独立できない

2025年の米国関税導入への強い懸念を示しています。

動的状況把握ツール:CopilotやGemini

Microsoft Copilot対Google Gemini
Microsoft Copilot対Google Gemini

半導体や経済の状況は、動的に変化します。この動的現状を手軽に調べる方法として、CopilotやGeminiが役立ちます。

例えAI PCでない従来型PCでも、CopilotやGeminiへ質問すれば最新ネット情報をかき集め、専門家以外の誰でも判るように要約、回答するからです。

回答の基になったリンクも表示するので、ハルシネーション対策もできます。最新情報が概要から詳細まで把握できます。天気予報と同じ感覚で活用すれば良いと思います。

高騰するプリント基板対策や開発中デバイス入手困難に備え、Plan B検討のきっかけになります。

Summary:2025年MCU半導体ベンダ動向

2025年のMCUベンダ各社は、産業と自動車向け半導体の需要低迷、供給過剰、製造コスト上昇に直面しています。さらに、米国と諸外国の報復関税など、地政学リスクの市場影響も無視できません。

半導体と経済の先行き不透明感が増しているのは、確実です。MCU開発者も、状況注視の必要があります。これら状況変化へ多様に対応できるMCU開発者が、今求められています。

Afterword:多様MCUソフトウェア開発ツール:弊社マイコンテンプレート

MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)
MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)

弊社は、ルネサス/NXP/STマイクロ/ Infineon(旧Cypress)各社の主要汎用MCUテンプレートを、各1000円(10 US$)で販売中です。最近のMCUソフトウェア開発は、HAL(Hardware Abstraction Layer)API記述が殆どです。弊社汎用テンプレートを使ってHAL APIポイントを掴めば、多様なMCUの早期開発に役立ちます。


AI PC選定ポイント(2月版)

AI PC選定ポイント
AI PC選定ポイント

Win11 23H2/Win10は、今年10月にサービス終了します。これら従来型PCを、新しいAI PCに買換え検討をしている方は多いでしょう。弊社もそうです。そこで、AI PC(Copilot+ PC)の2月最新状況と選定ポイントをまとめました。

※本稿は、Copilot+ PCをAI PCと想定して記述します。

重点参考資料

参考とした資料は下記以外にも多くあります。が、最新3点を重点参考資料としました。

  1. MicrosoftのArm重視戦略、PC Watch、2025年1月31日
  2. Copilot+ PC自費実機レポート、@IT、2025年1月31日
  3. Microsoft Pluton security processor、Microsoft、2025年1月31日

1は、笠原 一輝氏が、1月20日新発売Microsoft Surfaceがx64 CPUで法人販売のみ、一般向けはArm Snapdragon CPUのMS戦略を、今年の米)ラスベガス)CES取材なども加味し考察しています。

2は、⼩林 章彦氏が、自費購入した最新AI PC(Copilot+ PC/ARM64/Win11 24H2)を使って、現状のAI PC機能詳細とその使用感をレポートし、今のAI PC購入是非を考察しています。

3は、Copilot+ PC要件でAI PCセキュリティの要:Microsoft Plutonプロセサの公式資料で、CPU(x64/ARM64)内蔵Pluton構成や機能、アップデート方法が示されています。

次章から、主に重点参考資料を基にまとめます。

新しいAI PCと従来型PCの違い

初めに、新しいAI PCと従来型PCの違いを簡単に示します。

  • 従来型PC:ネットとツールが生産性を上げたPC。Win11 23H2やWin10までのWindows搭載。
  • AI PC:AIツールで革命的生産性向上が期待できるPC。Win11 24H2やWin12のWindows搭載。
従来PCからAI PCへ変わる2025年
従来PCからAI PCへ変わる2025年

従来型PCは、紙や筆記具をOfficeツールに置換え、ネット接続ブラウザが情報収集に貢献しました。高性能x86/x64 CPUと表示GPUがPC生産性の主な決定要因です。が、ユーザのPC使いこなし能力にも依存しており、生産性は上限に近い状況です。

新しいAI PCは、生成AIにより知的ユーザサポートが可能で、上限に近い従来PC生産性を更に上げる可能性があります。但し、AI処理には、新しい40TOPS以上のNPU(Neural Processing Unit)ハードウェアや更なる低電力動作、PC(エッジAI)のみでなくクラウドAIとの協調動作、高セキュリティなどが必要です。

これらがPCに備わると、AIアシスタント/コンシェルジュなど生産性を劇的に向上するAIエージェント処理が可能になります。副作用に、ユーザ機密情報のセキュリティ保護も必須となり、これを実現するのが新しいPluton security processorでCopilot+ PC要件になっています。

関連投稿:生成AI活用スキル

AI PCの3種CPU共通機能

AI PCのCPUは、従来PCの延長上にあるIntel/AMD社によるx64 CPUと、Arm社IPを使ったQualcomm社による新しいSnapdragon ARM64 CPUの3種類が提供中です。ARM64 CPUは、Apple社のMac PCにも採用され、x64に比べ省電力性が特徴です。

先ず、3種CPUの共通機能を示します。

3種CPU共に新しいPlutonプロセサを内蔵しています。従来型セキュリティチップ:TPM 2.0は、CPU外付けでした。このため、CPU⇔TPM間のハッカー攻撃に弱く内蔵化でセキュリティを高めました。

また、プロセサという名が示すようにPluton自身がROM/SRAMを持ち、乱数生成器や暗号処理などのセキュリティ機能は、CPUと完全独立で実行します(下図)。Pluton自身の機能更新は、Windowsアップデート経由で行われ、TPM で面倒であったUEFI BIOS変更操作も不要です。

Copilot+ PC要件のPlutonセキュリティプロセサ構造(出典:Microsoft)
Copilot+ PC要件のPlutonセキュリティプロセサ構造(出典:Microsoft)

つまり、Plutonは、高セキュリティで機能更新も容易なAI CPU内蔵プロセサです。TPM 2.0動作の下位互換性もあります。進化する脅威に対し、最新セキュリティ保護の仕組みがPlutonプロセサです。

但し、AI PCのユーザ機密情報がPlutonにどのように保護・保持されるか、クラウド側保護・保持の有無、複数PC間のAI情報同期などは不明です。AI情報同期が出来ない場合は、複数AI PC活用が不便になる可能性もあります。

AI PCの3CPUの異なる機能

次に、Intel/AMD x64 CPUとQualcomm Arm Snapdragon ARM64 CPUの3種CPUの違いを示します。

3種CPUの違いを一言で言うと、高性能AMD、中庸Intel(32GB SoCメモリ)、低電力+最新AI機能動作Qualcommです(関連投稿:Copilot+ PC CPU、2025年1月現状)。

CPU毎のAI機能提供状況は、重点参考資料2にまとめられております。抜粋させて頂いたのが下表です。同じ最新Win11 24H2でも、ARM64 CPUは、多くのAI機能を先行提供中であることが判ります。

Win11 24H2 AI機能

概要

ARM64

x64

Recall

定期スナップショットと内容AI検索 Dev版 Dev版

ライブキャプション翻訳

Termsリアルタイム翻訳 〇 〇

Image Creator

AI画像作成 〇 Dev版

フォトリスタイル

写真再イメージ、高解像度化 〇 Dev版

Cocreator

ペイントアプリAI画像⽣成 〇 〇

Click to Do

コンテンツ認識、関連アクション実⾏ 〇 Dev版

Microsoft Studio Effect

ビデオ通話照明改善、ノイズ除去 〇 〇

Auto Super Resolution

ゲームフレームレート向上 〇 なし

また、プライバシー問題で導入が遅れたリコール(定期スナップショット保存とエッジAIの内容検索)は、Copilot+ PC要件に加え、下記条件が必要だそうです(重要参考資料2より)。

  • 論理プロセサ8個以上
  • 256GBで50GB以上のストレージ空き容量
  • デバイス暗号化またはBitLocker有効化
  • 1つ以上の生体認証サインイン

これらAI機能は、AMD Ryzen AI 300搭載ミニPCなどノートPCでないCopilot+ PC要件準拠PCでも利用可能なるハズです(2024年11月アップデートでIntel/AMDへもAI機能提供報があったが未提供)。

一方、2024年12月時点で公式ARM64 CPU動作アプリは、コチラです。リストにないWindowsアプリでも、動作するものが殆どらしいです。

これは、ARM64搭載x86/x64エミュレーションPrismのお陰です。それでも、従来アプリケーション互換性重視の法人ビジネスユーザ向けCopilot+ PCデバイスが、重点参考資料1の新x64 Surfaceです。

つまり、既存x86/x64アプリ互換性は、x64 Intel/AMD CPU優位、新AI機能は、Microsoft戦略でARM64 CPU先行提供中です。但し、ビジネス用途では、表で示した先行AI機能に魅力的なものが少ないというのが、専門家大多数の見方です。

重点参考資料2に、現時点の先行AI機能詳細があります。これらに魅力を感じるかは、本ブログ読者のご判断にお任せします。

また、Click to Do以外の提供中AIは、アシスタン/コンシェルジュに程遠い機能です。が、AI進化は凄まじい速さなので、近いうちにAIエージェントは実現すると思います。

関連投稿:AI Windowsの選び方(3 CPU差)

※これら先行AI機能以外に、クラウドAI利用のMicrosoft CopilotやGoogle Geminiによる翻訳、Office/PDF文書要約作成などは、従来型PC Win11 23H2/Win10でも十分AI活用可能(関連投稿:ChromeへCopilot+追加)。

※AI PCより先行するAIスマホに、AI PCコンシェルジュ未来像が見える。

最新Microsoft Surfaceの意味

Microsoft Surfaceは、Windowsをよりよく活用するためのデバイスショーケース、具体例としてMicrosoftが示した理想的Windowsプラットフォームです。2030年までにARM64 CPUをWindows支配的CPUシェアを望むMicrosoftとArm意思の表れ、だそうです(重要参考資料1より)。

簡単に言うと、Microsoft版のMac PCです。

法人向けx64 Surfaceポートフォリオ(出典:Microsoft)
法人向けx64 Surfaceポートフォリオ(出典:Microsoft)

両社は、Qualcomm以外のArm CPUベンダ、例えば、NVIDIAなどの新規参入を期待しています。しかし、ハード/ソフト共にApple 1社提供のMac対抗機Surfaceは、期待に反し、想定より売れていないそうです(Macと似て非なる代物、想定ユーザ中途半端)。

関連投稿:Copilot+ PC CPUシェア推移(2024年6月編)

Summary:AI PC選定ポイント2月版

10月サービス終了の従来型Win11 23H2/Win10を、新しいAI PC(Copilot+ PC)買換え検討中の方向けに、2月最新状況とその選定ポイントをまとめました。

Intel/AMD/Qualcommの三つ巴AI CPU、自動車向け半導体不振やDeepSeek出現でクラウドAIも激変中のAI PC選定にお役に立てば、幸いです。

  • AI PC価格:Copilot+ PC発表当初40万円から半分の20万円前後に低下。
  • AI CPU:x64 Intel/AMD、ARM64 Qualcommの64ビットCPU 3つ巴戦。
  • 3 AI CPU特徴:高性能AMD、中庸Intel、低電力+最新AI動作Qualcomm。
  • エッジAI処理:主にAI CPU内蔵40TOPS以上NPUが担当。
  • Copilot+ PC:AI CPU搭載、軽量薄型ノートPC、最低1日バッテリ動作。
  • 2月AI機能:Microsoft CPU戦略のARM64先行、Intel/AMD部分提供。
  • MS AI CPU戦略:2030年迄に支配的シェアをARM64へ変える。
  • ビジネスAIアプリ:魅力的アプリ少が専門家大多数の見解。
  • AIエージェント:AIアシスタント/コンシェルジュ未提供。
  • 既存アプリ互換:x64 Intel/AMD有利、公式ARM64動作アプリ増加中。
  • Prism:ARM64のx86/x64エミュレーションが担当。既存アプリ動作要。
  • AI PCセキュリティ:AI CPU内蔵Pluton(TPM 2.0下位互換)が担当。
  • Plutonプロセサ:完全独立ハード、Windowsアップデート経由機能更新。
  • Surface:Microsoft版Mac PC。法人向けのみx64 Surfaceも発売開始。
  • Intel CPU 32GB SoC:AI活用時メモリ十分か?
  • OCuLink:エッジAI NPU追加のミニPCインタフェース。
  • 複数AI PC間エッジAI情報同期:不明。
  • 従来型PC活路:Copilot/GeminiなどクラウドAI利用。

Afterword:弊社2月選定結果

弊社はポイント考慮の結果、以下選定をしました。

ミニPCハードウェア利用のAI PC環境イメージ(出典:GMKtecサイト)
ミニPCハードウェア利用のAI PC環境イメージ(出典:GMKtecサイト)
  1. 従来x86/x64アプリ互換と大画面がMCU開発弊社に必須。
  2. 未提供AI PCエージェント期待値大。
  3. AMD AI CPU搭載OCuLink付きミニPCが2月候補。
  4. 4月従来型PCをWin24H2アップグレード、サービス終了迄運用。
  5. 2025年は様子見、2026年内に最終AI PC選択予定。
  6. 複数AI PC間AI情報同期、継続調査。



Microsoftサインイン変更

2月以降、Microsoftサインイン状態がデフォルト保持へ変わります。公共PCや複数ユーザアクセスのPCでは、手動サインアウトが必須になります。

メーラー変更通知

サインインエクスペリエンス変化通知
サインインエクスペリエンス変化通知

朝一でメールチェックする際、上図、赤背景エクスクラメーションマーク(!)に驚いた方も多いと思います。

Microsoftサインイン保持の理由は、詳細情報に記載がありません。手動サインアウトが面倒なユーザ向けに、履歴が残らないプライベートブラウザ推薦のみです。

サインイン状態保持のため、ネットカフェなどでは別ユーザによる不正利用の可能性も高まります。Microsoftアカウントの不正アクセス時対処として、全てのデバイスからサインアウトをする方法も示されています。

しかし、全デバイスサインアウトに最大24時間かかる場合があるそうです。

公共コンピュータサインインを避ける?

「公共コンピュータでのMicrosoftアカウントサインインを避ける」が、上記詳細情報タイトルです。

プライベートブラウザが代替に示されていますが、要するに、「オーナー専用AI Copilot+ PC利用」が前提の変更だと思います。

言うまでもなくCopilot+ PCは、エッジAIにより常時PCオーナーが、いつ/どこで/何を/どうしたかを学習し、これらに基づいて的確なアシスタントやアドバイスを行います。

従って、携帯性の良い軽量薄型なノートPCとAI Copilot+ PCは相性が良いのです。

オーナーが寝ている間に、バッテリを充電しつつ、日中の学習結果を基に新たな提案やネット検索などをAI自ら行うかもしれません。オーナー就寝中のPCスリープから、AIエージェント処理へと変わる訳です。

※現在のスリープは、データメモリ保持のみの低電力動作です。NPUやCPUによるAI学習処理やオーナー代わりのルーティン処理、ネット検索等をバックグラウンドで行うのが、AIエージェント処理です。

もちろん、AIエージェント処理は、エッジAIのみならずクラウドAIも活用するでしょう。サインアウトされると再度生体認証が必要となるため、AI側にも迷惑な状態となります。

つまり、AI Copilot+ PCは、オーナーサインアウトとの相性が悪い訳です。AI PC普及を前に、サインイン保持のユーザ周知がMicrosoftの狙いだと思います。

Copilot+ PCバッテリ変化

セルフ交換バッテリー採用Copilot+ PC(出典:Dynabook)
セルフ交換バッテリー採用Copilot+ PC(出典:Dynabook)

ノートPCの寿命を決めるのは主にバッテリです。バッテリは、消耗品で充電回数が増えると性能劣化し、Copilot+ PC要件の終日バッテリ利用ができなくなります。

対策に、オーナー自身のバッテリ交換が可能なCopilot+ PCが現れました。確かスマホなどもバッテリ交換ができる欧州新規制があったと思います。

パーソナルデバイスは、今後AI活用のため、様々なオーナー機密情報やエッジAI学習知識を保持する必要があります。この保持にクラウドを使うのも有りですが、セキュリティ観点からはエッジ保持の方が安心でしょう。

AIデバイスのバッテリ交換は、必須条件になるかもしれません。

Summary:Microsoftサインイン変更

2月以降Microsoftアカウントがデフォルトサインイン保持へ変わります。ネットカフェなどの公共PC利用時は、手動でのサインアウトは必須です。

サインイン保持の理由は不明です。しかし、オーナーがAI Copilot+ PCを活用する時、バックグラウンドAIエージェント処理にサインイン状態が役立ちます。AI PC普及を目前に、サインイン保持の周知がMicrosoftの狙いだと思います。

Afterword:もう一人のPCユーザ

サインイン保持はエッジAI育成に必須?
サインイン保持はエッジAI育成に必須?

シンギュラリティでAIが意思を持つかどうかは別にして、エッジAIは、もう一人のPCユーザと考えることができます。新品PC購入時のAIは未就学児童レベルでも、PCを使っている間にドンドン成長し、オーナー専属の汎用人工知能レベル:AGIへ成長するかもしれません。

オーナー専属エッジAIなので、代えがたいもう一人のPCユーザと言えそうです。育成ゲームに似ています。賢いエッジAIを育てるには、常時サインインが必須なのかもしれません。


Windows 11 24H2自動更新背景

古いWindows 11の最新Windows 11 24H2自動インストールが1月18日から始まりました。弊社23H2維持設定やユーザ意思を無視し、残念ながら勝手にWin 11 24H2へアップグレードされます。その背景を考察します。

勝手に始まるWindows 11 24H2ダウンロードとインストール
勝手に始まるWindows 11 24H2ダウンロードとインストール

Win11 24H2アップグレード意味

Win11 24H2は、古いWin10のOSコアを大幅変更し、今秋リリースが噂される次期AI PC Win12用のβテスト的なOSです(関連投稿:Win11 24H2目的とWin12)。

このWin11 24H2には、2つの大きな問題があります。

  1. 大幅変更OSコアのため、3度の月例パッチリリースにも関わらず多くのバグが未解決
  2. 新AI PC機能は、NPU>40TOPSなどCopilot+ PC要件ハードウェアでないと動作しない

つまり、従来ハードウェアのWin10/Win11ユーザにとっては、バグが多く話題のAI PC機能も動作しないWin11 24H2アップグレードは無意味に近いのです。

従って、1つ前のWin11 23H2、またはWin10を使い続けるユーザが多いのも当然です。

グループポリシーWin11 23H2維持不可

弊社も上記問題や複数PC間LAN接続トラブルから、2025年3月末まで所有4PC全てをWin11 23H2として維持運用していました。

この維持のためグループポリシーを設定し、今週初めまでは23H2で順調にMCU開発業務が進んでいました。しかし、今週中頃からPCの挙動が変わり、Win11 24H2ダウンロードが始まりました。

対策に、18日よりも前の状態へPCをリカバリし、様々なグループポリシーの追加設定も行いましたが、結局、グループポリシーではWin11 23H2維持不可能、最初に図示したWin11 24H2更新完了に至りました。

Win11 24H2自動更新背景

Win11 24H2自動更新の背景は、「次期Win12の先行バグ取りとAI PC買換え需要喚起」だと思います。

現在Win11 24H2単体マーケットシェアがどの程度あるかは不明です。しかし、Win10やWin11 23H2よりかなり低いことは明らかです。このままの状況が続くと、Win12 βテストであるWin11 24H2リリースが無駄になりかねません。

多くの24H2バグが、未解決のままであることにそれが表れています。バグサンプルが少なすぎるのです。

苦肉の策としてMicrosoftは、Win11 24H2への強制的な自動更新を開始したのだと思います。

Summary:Win11 24H2自動更新背景

Windows 11 23H2維持希望ユーザはバックアップからリカバリ
Windows 11 23H2維持希望ユーザはバックアップからリカバリ

1月18日開始のWin11 24H2自動更新背景を考察し、今秋リリースが噂される次期Win12向けの先行バグ取りと新AI PC向けCopilot+ PCハードウェア買換え需要喚起であると考察しました。

多くのユーザを持つWindowsの面白さは、様々な公式/非公式の便利ツールが豊富にあることです。グループポリシーではWin11 24H2自動更新阻止はできません。しかし、何らかの阻止ツールが直ぐに出現すると思います。

Win11 23H2維持希望ユーザは、18日以前のWin23H2バックアップを保存しておき24H2からリカバリで対処しましょう。

Afterword:「今」、23H2か24H2か

クラウドAIとエッジAIの両方を使う急速なAI発展追随には、従来PCでは道具として不十分です。ネット接続無しPCが無いのと同様です。

但し、世界情勢も急変しつつある今、従来23H2かAI対応24H2かと問われると、バグ少で実績もある23H2を選びます。今年10月サービス終了予定ですがね……、予定は未定です。


1月25日追記:Pro版グループポリシー阻止可能

ネット接続を切った状態で18日以前の23H2リカバリ後、下記グループポリシーを設定すれば23H2維持ができました。ネット接続のままだと、24H2自動更新へ移行します😠。

24H2自動更新阻止グループポリシー設定
24H2自動更新阻止グループポリシー設定

MCU開発者とAI

MCUベンダ各社のエッジAIニュースが、昨年末から2025年の今年にかけて多く見られました。その背景を考えます。

2030年までのAI半導体市場予測

コチラの記事は、2030年までの半導体市場予測と、AIが人間の知能を超える2029年のシンギュラリティ実現を示しています(関連投稿:生成AI未来予測は2027年シンギュラリティ予測)。

生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化
生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化

従来の半導体は、2年毎に2倍になるムーアの法則で成長してきました。しかし、AIにより新たな形で成長し、Auroraというスーパーコンピュータを例に、AI半導体は、16倍に急増すると予測しています。その結果、シンギュラリティが、2029年に到来する可能性を述べています。

また、クルマとサーバ/データセンタのAI半導体が、2025年から2030年の半導体を牽引すると結論しています。これらは、主にクラウド側AI半導体の話です。

最新MCUベンダAIニュース

MCUベンダが担当するエッジ側のAI関連最新ニュース3つが以下です。

  • STマイクロ:エッジAI開発向け従来比600倍性能NPU搭載STM32N6シリーズ発表
  • ルネサス:ホンダとSVD用2000TOPS、20TOPS/Wを目指すR-Car X5シリーズ開発契約締結
  • NXP:エッジAI機能開発ソフトへeIQ AIソフトウェア追加

どれも、前章クラウド側AI半導体に呼応するMCUベンダのAI取組みです。その背景は、5年後の2030年までに急速発展するクラウド側AIサービスへの追随です。

AI性能2,000 TOPS、20 TOPS/W実現のHonda 0 シリーズ専用SoC開発(出典:ホンダサイト)
AI性能2,000 TOPS、20 TOPS/W実現のHonda 0 シリーズ専用SoC開発(出典:ホンダサイト)

ソフトウェア実装はAI、最上流工程は実装経験の人間

コチラの記事は、クラウドAIと機械学習が進化すると、プログラミングの殆どはAIが担うと結論しています。但し、起点となる「ここをソフトウェア化するという意思」はAIで代替できないため、実装経験のある開発者が必要と付け加えています。

映画ターミネーターのようにシンギュラリティでAIが意思を持つか、本当は分かりません。しかし、ソフトウェア実装をAIが担当すれば、MCU開発者の実務負荷が減ることは明らかです。

Summary:MCU開発者の備え

様々な予測を示しました。しかし、あくまで予測で、地震予知同様、未来は分かりません。

重要なのは、備えです。2025年の今すべきことは、MCUソフトウェア開発などの経験です。

開発経験は、成功でも失敗でもAI全盛時代に活かせる人間固有資産です。ハルシネーション対策に、AIの実装が正しいか、使い物になるかなどを最終的な判断は、経験豊かなMCU開発者が担当するでしょう。

MCUソフトウェアAI自動化は、機械学習データが少ないためPCやMPUに比べ遅いです。この遅さを活かしMCU開発実経験を積みましょう(関連投稿:生成AI活用スキル、AIのMCUへの影響)。

Afterword:エッジAI期待サービス

さて筆者は、エッジAIにセキュリティ確保とルーティンワーク自動化を期待します。Windowsセキュリティ更新やブラウザ更新など、PCセキュリティ保全処理は全てAI任せ、いつでもどこでも安心安全PCを直ぐに使いたいです。

また、重要メール抽出や金曜投稿ネタ候補提案など、気兼ねなくAI任せたいタスクも数多くあります。エッジAI MCUで実現できれば嬉しいですね!


Copilot+ PC CPU 25年1月現状

2025年1月時点のCopilot+ PC対応ノートPC搭載Intel x AMD x Qualcomm 3社の現状が良く判るPart1、Part2、Part3記事を見つけました。

図表が多く判り易いのですが、長文なので前投稿Chrome追加Copilotを使って要約し、Intel x AMD x QualcommのAI CPU比較表にまとめました。

Summary:Intel x AMD x Qualcomm AI CPU比較表(2025年1月編)

高性能AMD、中庸Intel(32GB SoCメモリ)、低電力+最新AI動作Qualcommが表に現れています。

2024年6月Copilot+ PC発表直後のMicrosoft Surface Pro約40万円に比べれば、20万円前後でAI PC製品価格もこなれてきました。

弊社採用予定ミニPCのCPUで考えると、AMD優位は変わらずです。Armネイティブ動作の高度AIアプリベンチマークが、Qualcomm圧勝なら再考ですが、25年1月時点では見極め困難なためです。

25年1月現在

Intel
(Core Ultra 200)

AMD
(Ryzen AI 300)

Qualcomm
(Snapdragon Elite)

CPU(SoC)

Core Ultra 7 258V Ryzen AI 9 HX 375 Snapdragon X Elite X1E-78-100

x86/x64互換

互換 互換 非互換(Armベース)

NPU

47TOPS 55TOPS 45TOPS

製品実装メモリ

32GBオンチップ 32GBオンボード 16GBオンボード

バッテリー維持

約20時間(64Wh) 約21時間(68Wh) 約26時間(59Wh)
バッテリー駆動時間圧勝

ベンチマーク

シングルスレッド優位
(
ビジネスアプリ互角)
マルチスレッド圧勝
(
ビジネスアプリ互角)
スコアやや低下だが大勢影響小
(Arm
ネイティブアプリ小)

高度AI機能

未動作 未動作 リアルタイム翻訳など動作

CPU特徴

低発熱性に優れる 性能追及ユーザー向け 長時間バッテリー動作に優れる
  • Copilot+ PC要件を満たすHP(ヒューレットパッカード)14インチノート3製品実装AI CPUを比較
  • 製品差別化のためIntel>AMD>Qualcomm価格差あるが同一価格帯PC
  • x86/x64互換Intel/AMDと非互換Qualcommベンチマーク比較は目安。高度AIアプリはQualcommのみ動作中(24年11月アップデートでIntel/AMDも動作とMicrosoft発表あるが未動作)。
  • 2024年12月Arm対応アプリ一覧はコチラ
  • 2025年後半に次期Lunar LakeのPanther Lake投入をIntel発表

比較表作成手順

Copilotを利用した本稿AI CPU比較表の作成手順が以下です。

Part1からPart3は、PCの製品紹介も兼ねているので図表が多く判り易い資料です。従って、それぞれをPDF A4出力し結合すると、全46ページにもなります。内容が濃いので、一読をお勧めします。

さて、長文のため結合PDFの1500字程度要約をCopilotへ依頼しました。Copilotは、僅か数秒で1673文字の要約を出力しました。要約出力は、とても良い出来です(AfterwordにCopilot要約添付)。

Copilot利用AI CPU比較作成手順
Copilot利用AI CPU比較作成手順

筆者がこのCopilot要約を使って結合PDFを再読し、Intel x AMD x QualcommのAI CPU性能比較のためにピックアップしたのが、最初の表です。

※「製品ではなくCPU比較表にまとめて」とCopilotへ要求すれば、もっと簡単に答えが得られたかもしれません。しかし、そこまでAI任せにせず、筆者自身が要約を元に最新AI CPU状況を把握した結果を表化しました。

Afterword:Copilot生成要約

このPDFは、Intel、AMD、Qualcommの3つのプラットフォームを搭載した14型AI PCの比較を行っています。以下はその要約です。

### 概要

2024年の大きなトピックである「AI PC」に焦点を当て、Microsoftが定義する「Copilot+ PC」の要件を満たす3つのプラットフォーム(Intel、AMD、Qualcomm)を比較しています。これらのPCは、Windows 11で新たに追加された機能を利用可能です。

### 比較対象のモデル

  • **Intel**: HP OmniBook Ultra Flip 14-fh(Core Ultra 7 258V搭載)
  • **AMD**: HP OmniBook Ultra 14-fd(Ryzen AI 9 HX 375搭載)
  • **Qualcomm**: HP OmniBook X 14-fe(Snapdragon X Elite X1E-78-100搭載)

### スペックと特徴

  • **Intelモデル**: 14型有機ELディスプレイ(2880×1800ピクセル)、最大400ニトの高輝度、タッチ操作とペン対応、Thunderbolt 4対応のUSB Type-C端子3基、約900万画素のWebカメラ、クアッドスピーカー、重量約1.34kg。
  • **AMDモデル**: 14型液晶ディスプレイ(2240×1400ピクセル)、最大300ニトの輝度、タッチ操作対応、Thunderbolt 4対応のUSB Type-C端子2基、USB Standard-A端子1基、約900万画素のWebカメラ、クアッドスピーカー、重量約1.57kg。
  • **Qualcommモデル**: 14型液晶ディスプレイ(2240×1400ピクセル)、最大300ニトの輝度、タッチ操作対応、USB4対応のUSB Type-C端子1基、USB 3.2 Gen 2対応のUSB Type-C端子1基、USB Standard-A端子1基、約500万画素のWebカメラ、デュアルスピーカー、重量約1.34kg。

### ベンチマークテスト結果

  • **CINEBENCH 2024**: マルチスレッド性能ではAMDモデルが突出したスコアを記録。シングルスレッド性能ではIntelモデルが優位。
  • **Geekbench 6**: CPUテストではAMDモデルが強く、GPUテストでも優位。
  • **CrystalDiskMark 8.0.6**: ストレージ性能はQualcommモデルがやや劣るが、他の2モデルは公称パフォーマンスを発揮。
  • **3DMark**: IntelモデルとAMDモデルがほぼ互角だが、若干Intelモデルが優勢。
  • **PCMark 10**: 総合的な性能ではAMDモデルが強く、特にクリエイティブ系のテストで優位。

### バッテリー駆動時間と動作音

  • **バッテリー駆動時間**: Qualcommモデルが最も長く、次いでAMDモデル、Intelモデルの順。
  • **動作音**: 高負荷時にはIntelモデルが最も静音で、QualcommモデルとAMDモデルは動作音が大きい。

### 発熱と放熱性能

  • **発熱**: IntelモデルとAMDモデルはヒンジ部からキーボード中央部にかけて熱を帯びるが、パームレスト部までは伝わらない。Qualcommモデルはボディー左奥が中心に発熱。

### AI体験

  • **Qualcommモデル**: Arm版Windows 11が先行しており、イメージスケッチやリアルタイム翻訳字幕などの高度なAI機能を提供。
  • **IntelモデルとAMDモデル**: 近日中に同様のAI機能が実装予定。

### 結論

それぞれのモデルは異なる特徴を持ち、用途に応じて選択が可能です。Intelモデルは省スペース性と低発熱性に優れ、AMDモデルは高性能を求めるユーザーに適しており、Qualcommモデルは長時間駆動とコストパフォーマンスに優れています。

ChromeのCoPilot追加方法とメリット

ブラウザ拡張機能を使ってChromeにMicrosoft CoPilotを追加する方法を示します。

ChromeのみでCoPilotとGemini両方が使える、LibreOfficeからMicrosoft OfficeのAIアシスタントが使える、LinuxやMacユーザがCoPilotを使えるメリットがあります。

AIコンシェルジェとAIアシスタント

Google GeminiのAIコンシェルジェ使用例がTV CM(1:15)中です。

人気商業設備や地図に強いGoogleは、この分野へAI機能を投入し「AIコンシェルジェ」のGemini普及に積極的です。

一方、Officeで圧倒的なシェアを誇るMicrosoftは、要約(0:30)など文書作成を助ける「AIアシスタント」のCoPilot普及を狙っています。

これらAI機能は、今後誰もが普通に使うAIサービスになると思います。但し、Google/Microsoft共に顧客囲い込みのため、自社ブラウザEdge/Chromeからのサービスとして提供中です。

ブラウザ拡張機能

CoPilot Extensions For Chromeは、ブラウザマーケット世界シェア67%を超えるChromeに、Microsoft のCoPilotを追加する拡張機能です。

「Chromeに追加」クリックでインストール後、Chrome左上の「拡張機能アイコン」をクリック、インストールしたCoPilot拡張機能横の「ピン」をクリックすると、ツールバーにCoPilotアイコンが固定できます。

Microsoft EdgeのCopilot機能をChomeブラウザへ追加する方法
Microsoft EdgeのCoPilot機能をChomeブラウザへ追加する方法

 

固定したCoPilotアイコンをクリックすると、Microsoft Edgeと同様にChromeからCoPilotが使えます。但し、利用時Microsoftアカウントは必要です。

従ってEdgeとChrome、2つのプラウザを使用中の方は、この拡張機能はムダに思いえるかもしれません。が、そうでもありません。

現在AI処理は、殆どをクラウド側で行います。ブラウザ経由で吸い上げたユーザ情報を基にクラウドAIが推論します。2つのブラウザを使い分けるよりも、Chromeだけを使う方が、より精度の高いAI推論が期待できるのがその理由です。

また、この拡張方法は、Windows以外のLinuxやMacユーザが、Chromeブラウザから話題のMicrosoft AI CoPilot機能を使えるメリットもあります。

LibreOffice最新版24.8.4

Windows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム動作で無償のLibreOffice最新版24.8.4が、昨年12月19日リリースされました。

公式YouTubeチャネルに多くの使用例があるように、OfficeとCoPilotのAIアシスタント機能をセットにし、Office+CoPilot(Windows)シェア拡大がMicrosoftの狙いです。

ところが、この文書作成AIアシスタント機能は、LibreOfficeからも使えます。前章のChromeに追加したCoPilotを活用すれば良いのです。

勿論Office+CoPilotの方が便利です。CoPilot出力がMicrosoft Officeの独自ファイル形式docx/xlsx/pptxだからです。ただこのファイル形式は、LibreOfficeで読書き可能です。

従って、ファイル形式にさえ注意すれば、Officeと同様のCoPilot AIアシスタント機能を、Chrome+CoPilot経由でLibreOfficeから利用できます。

Summary:ChromeにMicrosoft CoPilotを追加する方法とメリット

CoPilot Externtion for Chrome
CoPilot Externtion for Chrome

 

拡張機能を使ってシェア6割を超えるGoogle Chromeブラウザへ、Microsoft AI CoPilot機能を追加する方法と、下記メリットを示しました。

  • ChromeのみでAIコンシェルジェ:GeminiとAIアシスタント:CoPilot両方を使える
  • 上記Chrome経由でOffice AIアシスタントCoPilot機能をLibreOfficeでも使える
  • 上記Chrome経由でLinuxやMacユーザがMicrosoft CoPilotを使える

Afterword:今年10月はWindows 10/Windows 11 23H2サービス終了

2025年はPCハード/ソフトのAIによる変革期です。10月Win10/Win11 23H2サービス終了を機に、従来Win PCから新たにLinuxやMacへ乗換え検討中の方も多いでしょう。そんな方に役立つ情報も、Windowsカテゴリに投稿していきます。

本稿は、Microsoft CoPilotをGoogle Chromeから使うTipsでした。本年もよろしくお願い致します。


Windows 11 24H2アップグレード回避注意点

Windows 11 24H2アップグレードを止め、Win11 23H2に維持する時の注意点を示します。弊社4PCは、LAN接続トラブルのため2025年3月末までWin11 23H2運用を決めました。しかし、各PCへ、Microsoftからしばしば鬱陶しいWin11 24H2アップグレード催促があります。

しつこいWin11 24H2アップグレード催促

年末にWin11 24H2アップグレード通知が来る方も多いでしょう。Win11 23H2維持かWin11 24H2アップグレードかは、ユーザが選択可能です。しかし、その選択は間違い易いので注意が必要です。

Win11 23H2は、Win10と同一OSコアで、従来ソフトウェア/アプリと互換性を維持したWin11です。一方、Win11 24H2は、言わばAI対応Copilot+ PC用次期Win12のβテスト版、OSコアもWin10から大幅変更したため何かとトラブルが多いWin11です(詳細Win11 24H2目的とWin12参照)。

しかも、多くのAI機能は、Copilot+ PC仕様以上でないと動作しません。

弊社はWin11 23H2維持のために、コチラのグループボリシー設定でアップグレードを無効化しました。しかし設定後、数日すると再び下図Win11 24H2アップグレード催促メッセージが出力されます。つまり、手動アップグレード無効化は、Win11 24H2催促回数が減るだけの効果です。

しつこい24H2アップグレード催促メッセージ
しつこい24H2アップグレード催促メッセージ

但し、24H2ダウンロードとインストールをクリックしない、または、オプションの更新プログラムで24H2を選択しなければ、勝手にWin11 24H2へ更新されることはありません。

逆に、どちらかを間違って選択すると、Win11 24H2アップグレードが始まります。間違い易いのは、他の更新プログラムが多数ある場合です。

Win11 23H2セキュリティ更新は通常どおり配布

筆者が、前章の手動アップグレード無効化で気になったのは、手動で固定化したWin11 23H2へ果たして通常どおりWindowsセキュリティ更新が配布されるかでした。

これは、12月11日のセキュリティ更新が、固定Win11 23H2へも配布されましたので問題ありません。

つまり、前章のWin11 24H2催促プログラムと、通常のWin11 23H2セキュリティ更新プログラムが多数ある時に、間違わずに23H2を選択すれば、ユーザが望む間はWin11 23H2として運用できます。

2025年Windowsセキュリティ更新スケジュール

さて、2025年のWindowsセキュリティ更新スケジュール、いわゆるPatch Tuesdayが発表されました。日本では、水曜午前3時頃から配布開始されます。

Win11 23H2、Win10サポート終了は、2025年10月14日です。この日までにWin11 24H2アップグレードが必須ですのでご注意ください。

2025年予定 Pacific Standard Time (US) 日本時間午前3時
1月 14日(火曜) 15日(水曜)
2月 11日(火曜) 12日(水曜)
3月 11日(火曜) 12日(水曜)
4月 8日(火曜) 9日(水曜)
5月 13日(火曜) 14日(水曜)
6月 10月(火曜) 11日(水曜)
7月 8日(火曜) 9日(水曜)
8月 12日(火曜) 13日(水曜)
9月 9日(火曜) 10日(水曜)
10月 14日(火曜)

※Win11 23H2/Win10サポート終了

15日(水曜)
11月 11日(火曜) 12日(水曜)
12月 9日(火曜) 10日(水曜)

Summary:Windows 11 23H2維持注意点

Windows 11 24H2アップグレードを止め、Win11 23H2として維持する時の注意点を示しました。

Win11 23H2として維持運用するには、煩わしく出力されるWin11 24H2催促プログラムと、Patch Tuesdayに配布されるWin11 23H2セキュリティ更新プログラムを、間違わずに選択しインストールすることです。

Afterword:来週27日は投稿休み、次回1月3日

今年の金曜投稿は、本稿が最後です。次回は、2025年1月3日(金)に投稿します。

皆様、今年も本ブログをご覧頂きありがとうございました。良いお年をお迎えください。


Windows 11 24H2目的とWindows 12

2024年も残すところ2週間。MCU開発者の筆者には、開発基盤Windows 11変化に困惑した年でした。

ソフトウェア開発者の主業務:コーティングは全体の僅か25%程度、これ以外の75%は資料作成やリサーチに費やされるそうです。ハードウェア開発者の主業務:回路設計も同様でしょう。これら全業務にWin11変化が深く関わります。

前投稿で弊社4PCを2025年3月末までWin11 23H2固定に決めたので、年度末までの開発は安定OS環境で行えます(固定後も更新プログラム等は適用されます)。

今年のWin11変化を振返り、次期Win12へのOS大転換期を俯瞰します。

Windows 11シェア低迷要因

WIndows 11(青)と10(紫)のシェア推移(出典:statcount)
WIndows 11(青)と10(紫)のシェア推移(出典:statcount)

2024年11月のWindowsシェア推移です。Win11は、全体シェアの35%以下、最新Win11 24H2リリースの10月以降、僅かにシェア低下が判ります。逆にWin10は、2025年10月サービス終了にも関わらず、未だ60%を超えるシェアを維持しています。

Microsoft初の個人向けWin10セキュリティ延長サポートの影響があるのかもしれません。それでも現行Win11のユーザ不人気度を端的に示しています。

この要因は2つ。1つ目が、専門家が強調するようなWin10比、Win11に生産性向上や目新しいUXが無いこと、2つ目がWin11アップグレード要件のTPM必要性がユーザに認識されていないこと、です。

Win11 24H2の(暗黙の)目的は、次期Win12リリース時、上記Win11低迷の2要因を繰返さないことです。

※MicrosoftはユーザにWin11アップグレードTPM要件が届かず、今でもその必要性をレポート中。

Windows 11不人気の打開策:生成AI

PCとインターネットが結びつき、マスコミ広告からクラウド広告へと変化しました。クラウド広告は、ユーザ利用のブラウザ経由で提供されます。

ブラウザ検索時、ユーザ情報がクラウドへ吸い上げられ、その結果、ユーザが嗜好する広告が自動的にブラウザへ表示されます。不特定多数のマスコミ広告に比べ、効率的な広告とユーザ利便性が得られます。

このようにインターネットとブラウザ広告が、PC普及に多大な貢献をしました。このインターネットと同様、生成AIがWin11不人気の打開策とMicrosoftは考えています。

PCと生成AIが結びつくと、ブラウザを使わなくてもPC上で直接広告が可能です。これで更に高い広告効果、ユーザ利便性向上が期待できます。つまり、ブラウザ広告に代わるAI PC広告です。

WIndows 11不人気の打開策、生成AI
WIndows 11不人気の打開策、生成AI

また生成AIは、ユーザPC操作と結びつくAIアシスタント/コンシェルジェのような新PCサービスも可能にします。一例が、Copilot Visionです。AIアシスタントにより、ユーザは高いPC生産性や新しいUXが得られます。同時に、パーソナルで効率的な消費活動もできます。

但し、実際にAIを利用するには、Win10までの古いPCでは困難です。高性能なNPU/GPU/CPU/高速メモリは必須です。Microsoft Copilot+ PCは、このAI利用の最低限ハードウェア仕様を示したものです。

AIは、ユーザと共に移動するノートPCと相性が良いため、Copilot+ PCはノートPCを最初のターゲットにしました。最低1日のバッテリー駆動能力と軽量薄型化が目標です。

ユーザは、パーソナルAIが利用可能なモバイル軽量薄型Copilot+ ノートPCを使って、高生産性と新UXを実感し、クレカ情報保護/更新などの消費活動からユーザ情報保護重要性も認識します。

つまり生成AIをPCへ追加することで、前章で示したWin10からWin11シェア推移が進まなかった2つの失敗要因を同時に解消できる訳です。

Win11 24H2 は次期Win12のプレビュー(βテスト)OS

AIで大転換期を迎えたWindows 11とCopilot+ PC(出典:Microsoft)
AIで大転換期を迎えたWindows 11とCopilot+ PC(出典:Microsoft)

生成AI用のPCハードウェアがCopilot+ PCです。

そのOSは、Win11 24H2で追加中の様々なAI機能、例えば、Recallやフォトアプリ超解像化などが単独・単体で動作します。しかし、次期Win12搭載のAIアシスタントは、これらAI機能を臨機応変に組合せ、ユーザがより使い易いAIサービスへ統合し提供します。

また、Win11 24H2は、Copilot+ PCが求めるバッテリー駆動能力向上や、TPMより強固なユーザ情報保護を行う新セキュリティプロセサプラトン動作のため、Win10から継承してきたWin11 23H2のNiコアを、Win11 24H2で新しいGermaniumコアへ変更しました。

過去OSコア変更のアップグレートは、多くのトラブルが発生していました。Win11 24H4は、段階的配布とセーフガードで発生率を下げていますが、トラブルが多いことに変わりはありません。

このようにWin11 24H2は、色々なAI単体機能をユーザで試すこと、古いPCハードウェアではAI処理やセキュリティに限界があり新しいハードウェアが必要なこと、Win12アップグレードトラブルを減らすこと、これらが目的です。実質的には、次期Win12のプレビュー(βテスト)OSです。

Win11 24H2シェアは低くてもそのユーザは先進ツールを好むのでテストできるでしょう。これは、製品版で実質βテストを行う程のWindows大転換期の証とも言えます。

Win11 24H2市場テストの結果、AIサービスとして統合したユーザパーソナルなアシスタント/コンシェルジェが使える新OSとして登場するのが次期Win12です。もちろん、Copilot+ PC以上のハードウェアとセキュリティプロセサプラトンが、ユーザにも認識されアップグレード要件になります。

Win11で失敗したWin12アップグレード要件がユーザにはっきり認識され、しかもユーザパーソナル情報に基づいた各種AIアシストがあるので使い易く大人気OSとなるでしょう。

Summary:Win11 23H2と24H2、Win12へのOS大転換

Windows 11 23H2、24H2、Windows 12へのOS大転換期
Windows 11 23H2、24H2、Windows 12へのOS大転換期

OS大転換期のWindowsをまとめます。

Win11 23H2:Win10ハードウェアへTPM 2.0セキュリティ追加のOS。Win10ユーザに、TPM必要性、生産性向上、新しいUX(ユーザ体験)が認められず、2024年11月末時点でWin11シェア35%以下の不人気OS。

Win11 24H2:生成AI対応の次期Win12のβテストOS。AI活用は、Win10ハードウェアの大幅強化、新プラトンセキュリティプロセサ実装のMicrosoft Copilot+ PCが最低要件。AI対応Win12アップグレード前に、Win10までの古いPCハードウェア買換え促進も目的。

Win12:2025年秋Win10サービス終了前後に、AIサービス対応Win12リリース。

Win12は、AIサービスを使い従来比、確実にユーザが判るPC生産性向上、新UXが得られる。しかし、AI活用にはCopilot+ PC以上のハードウェア必須。さらに強固なプラトンセキュリティプロセサによるユーザ情報保護がWin10/11無償アップグレート要件。

Afterword:Win12は筆者推定だがAI大転換は変わらず

Win11 23H2/24H2は、事実に基づいて記述しています。が、Win12は、あくまでユーザ筆者の推定です。PCハード/ソフトも含め、世の中、AIによる大転換期です。古い物に固執するつもりはありませんが、MCU開発に悪影響がないことを願っています。

仮にAIを使わない(使いたくない)ユーザは、Win11 24H2サービス終了の2026年10月までは従来PCで業務ができます。AIにより主業務(コーティング/回路設計)の25%と付随業務75%が、どの程度改善されるかにもよりますが、付随業務比率のAI改善を筆者は期待しています。


Windows 11 24H2アップグレード延期

12月になってWindows11 24H2更新が降ってきた
12月になってWindows11 24H2更新が降ってきた

今年10月1日にWindows 11 24H2段階的配布が始まって2か月、セーフガードが解除されたためか、ようやく弊社PCにも今週Win11 24H2が降ってきました。

しかしながら弊社は、来年3月末までは弊社4PC全てをWin11 23H2で運用することにしました。本稿は、その理由と今後の24H2アップグレード策を示します。

先行手動アップグレードWin11 24H2で試運用

Rufus 4.6を使って1台のWin11 23H2 PCを、Win11 24H2へ先行手動アップグレードし、主要アプリ互換性やBitLockerによるデバイス暗号化注意点が判りました。但し、これらは、Win11 24H2単独運用の結果です。

先行アップグレードしたPCは、主として定期データバックアップ用です。弊社は、このバックアップアプリにFreeFileSyncを使っています。4PCは、プライベートLAN接続です。

Win11 24H2アップグレード後、Win11 23H2同士では何の問題も無かった他PCへのLAN接続ができず、定期データバックアップが出来なくなりました。

つまり、Win11 24H2単独運用では問題が無いものの、複数PCのLAN接続に関しては、トラブル発生です。筆者はWindowsネットワークトラブルが、解決しにくいことを経験上知っています。

Win11 24H2先行アップグレート後、2回の月例修正パッチも適用しましたが、LANトラブルは未解決です。

Win11 24H2ネットワークトラブル

12月に入って“Windows 11 24H2 ネットワーク トラブル”でネット検索したところ、1000万件以上がヒットしました。12月の1週間以内に限っても5000件以上のヒットがあり、Win11 24H2 LANトラブルは多発のようです。

検索対策によると、Win11 24H2自身のセキュリティ強化が原因のようです。

Windowsネットワークトラブルはケースバイケース、前述のように解決困難で数件の掲載策を実施しましたが未解決です。

Win11 24H2修正パッチで新バグ発生

コチラの記事によると、Win11 24H2修正パッチ自体が、新たなバグを生むようです。

この原因は、Win11 24H2コアが、旧Win11/10のNickelコアから、新しいGermaniumコアへ変わったからだと思います。過去のWindowsも同様にOSコア変更時は、トラブル連発でした。

さらに、Win11 24H2は、次期Windows 12(AI PC)への移行やWin10までの古いPCハードウェアの買換えを促進する役目も担っています。

既に多くのエッジAI PC機能がWin11 24H2に実装中です。しかし、エッジAIを実用に使うには、高性能NPUやGPU/CPU、高速メモリが必要で新しいCopilot+ PC購入が必要になると思います。

また、TPM 2.0に代わる新たなセキュリティデバイス:Microsoft Plutonプロセッサが、安全なネットワーク接続に必須になるかもしれません。検索結果のように、TPM 2.0実装PC間でもWin11 24H2 LANトラブルが多発しているからです。

Summary:Windows 11 24H2アップグレード延期理由と対策

先行手動アップグレードWin11 24H2を10月から12月の2か月試運用の結果、以下が判りました。

  • Win11 24H2単独運用はアプリ互換性OK、BitLockerに注意すれば問題なし。
  • Win11 24H2と旧Win11 23H2のLAN接続でトラブル継続中。
  • 23H2比、Win11 24H2自身のセキュリティ強化がネットワークトラブル原因か。
  • Win11 24H2修正パッチで新たなバグ発生あり。

これらWin11 24H2トラブル多発の背景は、従来Win11/Win10からのOSコア変更、次期Win12(AI PC)への新機能追加にあると推測します。

安全策として、弊社4PCのWin11 24H2アップグレードを2025年3月末まで延期し、それまでは全PCをWin11 23H2運用とします。

※Win11 24H2多発トラブルが、2025年3月末までに収束を期待。

Win11 23H2サービス終了2025年10月半年前の4月に、Win11 24H2トラブル状況を再確認し、Rufus 4.6によるWin11 24H2アップグレードを対策とします。

Afterword:OCuLinkによる外付けGPU追加

OCuLink(データ転送速度最大64Gbps、PCI Express 4.0対応)というThunderboltやUSB 3よりも高速なインタフェースを使うと外付けGPU追加ができます。ミニPC採用中の新しいインタフェースで、エッジAI能力追加が可能です。

エッジAIとクラウドAI両処理でAIアシスタントを実務に使うには、それなりのハードウェアやインタフェース/回線速度が必要でしょう。高画質でYouTubeを見るには、高性能GPU/モニタと高速ネットワークの全てが必須なのと同じです。どれが欠けてもボトルネックが生じ、期待の高画質再生はできません!

様々なAIサービスがWin11 24H2へ追加中です。しかし、次期AI PC(Win12)はこれらが統合され、より使い易いAIアシスタントになると思います。例えば、前投稿最後のイラスト「プレタポルテのMPU開発とオーダーメイドのMCU開発」は、Edge Copilotを使って筆者自ら作成しました。

従来PCからAI PCへ変わる2025年
従来PCからAI PCへ変わる2025年

しかし、投稿文作成中に、Copilotが自発的にこのイラストを使ってはどうですか?などアシスタントアドバイスがあれば、もっと簡単で効率的に記事が作成できます。エッジAI能力は、いくらあっても無駄にはならないと思います。

Afterword2:Win11 24H2アップグレート延期方法

Win11 23H2からWin11 24H2自動アップグレートを4ヶ月間止める方法は、いろいろあります。弊社は、コチラのWindows 11対策オプション2、グループボリシーから無効化する方法を用いました。