Windows 11 24H2とWindows 12

現行Windows 11 23H2の次期OSは、筆者予測に反し、Windows 12ではなくWindows 11 24H2になりそうです。
次期Windows情報を、簡単にまとめました。

  • 次期OSコアは、Win11/10のNickelから、新しいGermaniumへ変わる。
  • Win11 24H2は、段階的機能ロールアウト(Controlled Feature Rollout:CFR)大型更新と予想。
  • 右側「Ctrl」をAIアシスタント「Copilot」キーへ変更するなど、MicrosoftはAI PCへ注力中。

Windows呼称一覧

Windowsは、商用バージョン名/OSコア/ビルド番号など、様々な名前で呼ばれます。本稿でも用いますので、対応表にしました。

商用バージョン名 OSコア(原子番号) ビルド番号 備考
Windows 11 23H2 Nickel (28) 22000番台 Win11/10は同一OSコア
Windows 11 24H2 Germanium (32) 26000番台 Win11先行Canary/開発チャネル
Windows 12 (?) Dilithium (?) 27000番台 Microsoft社内開発チャネル

※OSコアはMicrosoft社内の開発コード名。周期表を利用中。
※ビルド番号は更新時に増加する番号。ビルド番号が22000番台ならWin11 23H2更新と判る。
※Dilithiumはスタートレック登場の架空物質。Ge (32)の次As (33)は毒物印象が強いため非採用。

Windows OSコア名と周期表の関係(周期表出典:Wikimedia Commons)
Windows OSコア名と周期表の関係(周期表出典:Wikimedia Commons)

Summary:次期WindowsはOSコア刷新大型更新

次期Win11 24H2は、OSコアが現行のNiからGeへ変わります。

Microsoftは、過去、OSコア変更タイミングで商用バージョン数も増やしてきました。バージョン数を増やすと、ユーザに「新OS感」を与える反面、ユーザアプリに関しては「移行リスク」を生みます。

Win11は、Win10と同じNiコアです。操作性も大差ありませんが、Microsoftは商用バージョン数を10から11へ増やしました。但し、同じOSコアなので、Win10ユーザアプリは、リスク無しにWin11へ移行できました。

Win11 24H2は、OSコアが変わります。ユーザアプリ移行は、障壁が高いハズです。Win11 24H2配布が、段階的機能ロールアウトになると筆者が予想したのは、この高いアプリ移行リスクのためです。

今回商用バージョン数を増やさない訳は、Microsoftがユーザの興味を「AI PC」の方へ向けたいからだと思います。

AI PC化は、Windows付属ツールのメモ帳やペイント、ヘルプのAIアシスタント(Copilot)代行など全てのOS操作に及びます。これらAI処理に便利なのが、キーボード右側のCtrlを変更する新しいCopilot専用キーです。

これらAI PC化は、現行コアのWin11 23H2/Win10でも既に進行中です。これは、AI PCにMicrosoftが注力中であることを示しています。

Windows 11 24H2のOSコアと付属アプリ、Copilotキー変更
Windows 11 24H2のOSコアと付属アプリ、Copilotキー変更

つまり、次期Win11 24H2は、OS付属ツールのAI化と、アプリ「移行リスク」があるNiからGeコア変更、これら両方を同時に行います。

Microsoftは、あえて新しいバージョン名Win12は使わずに、ユーザ興味がAI側へ集中することを狙って、年次更新のWin11 24H2としたのだと思います。

Win11 24H2大型更新時の注意点

Win11 24H2 OSコアのNi➡Ge変更は確かです。今年の大型更新は、従来比、更新リスクがかなり高いと思います。

MicrosoftがCFRで小出しにWin11 24H2へ更新したとしても、ユーザ側もアプリを含む万全なバックアップ準備が必要です。

万一、Win11 24H2でアプリが正常動作しない場合は、OSを旧Win11 23H2へ戻すことも必要です。また、アプリ動作の確認時間も、従来比、長く取る必要があります。

Win11 24H2から23H2に戻しても、商用バージョン名は同じWin11です。23H2でも進行中のAI PC状況からユーザは、古いOSと感じることは少ないと思います。

筆者は、なぜ今MicrosoftがOSコアをGeへ変更するのか判りません。しかし、現行Win11 23H2+CopilotキーによるAI化だけでも、Windowsを開発等に使わないユーザなら、新OS感は十分得られます。AIは、それ程ユーザにインパクトを与えます。

※23H2サポート終了は2025年秋。ゆえにWin11 24H2更新猶予も2025年秋迄。

Afterword:参考資料

ビルド番号27000番台のDilithiumが、Win12になる予測もあります。どれ程のAI機能をPCへ実装し、それにより電力消費がどう変化するか不明な点が、Win12発表遅れ原因の1つ、だと筆者は思います。

ネット側のAI処理も含めると、2001年宇宙の旅:HAL9000のような本格的AI PCはそれ程電力とコストが必要のようです。Win12リリースは、AI半導体の普及を待つのかもしれません。

本稿は、以下資料を参考にしました。詳細は、各資料を参照ください。

Windows 12まで様子見、2024年2月22日、ZDNET
次期Windows 11は24H2、2024年2月9日、窓の杜
Windows 11 24H2とAI PCの実際、2024年2月2日、ITmedia


Azure RTOSはEclipse ThreadXへ

Azure RTOSはEclipse ThreadXへ
Azure RTOSはEclipse ThreadXへ

Microsoftが、Azure RTOSをEclipse Foundationへ提供しました。Azure RTOSからEclipse ThreadXへ名前を変え、ベンダーニュートラルなオープンソースRTOSへ変わりました(2024年1月9日、MONOist)。

上記記事に筆者は驚きました。Microsoft発表は、昨年11月21日です。発表から約2か月たった現在の業界動向をまとめました。

Microsoft動向

MicrosoftがAzure RTOSを手放した経緯は、前述MONOist記事が詳しく説明しています。ごく簡単にまとめます。

Microsoftは、2019年ExpressLogic社買収で入手したThreadXを、自社クラウドサービス接続用RTOS、Azure RTOSとして育ててきた。しかし、2022年Azure RTOS開発責任者がMicrosoftを退社。結局、2023年Microsoftは、Azure RTOSをEclipse Foundationへ提供。今後、Microsoftは機能安全コストも負担しない。

※機能安全コストとは、厳格な安全やセキュリティ規格を満たすソフトウェアのメンテやサポートコスト。

Eclipse財団動向

MCU統合開発環境のデファクトスタンダード:Eclipse IDEの非営利運営団体がEclipse Foundation。

Eclipse財団は、提供Azure RTOSをEclipse ThreadXと改名。ベンダーニュートラルなオープンソースRTOSとし、一般的に有償の機能安全版も、2024年1月末目途にMIT Licenseで提供準備中。

Eclipse財団は現在Eclipse ThreadX開発者募集中で、Eclipse ThreadXの全コンポーネント(IoT MCUベンダ動向図のTCP/IPスタック等)無償配布になる可能性あり。

MCU RTOS動向

MCU RTOS動向
MCU RTOS動向

Eclipse ThreadX競合ライバルのFreeRTOS、 μT-Kernel状況が下記。特段の対応は現在無し。

FreeRTOS:機能安全版は商用ライセンスSAFERTOSで提供中。FreeRTOSは無償提供中。
μT-Kernel: IEEE標準規格:IEEE2050-2018完全準拠版μT-Kernel 3.0を無償提供中。

IoT MCUベンダ動向

本ブログ掲載IoT MCUベンダで言えば、STマイクロ>ルネサス>NXPの順に、Azure RTOSに積極的でした(FreeRTOSなら真逆)。

そのSTマイクロが、Eclipse ThreadXは、重要な開発環境の一部、とMicrosoft発表内でコメントしています。つまり、STマイクロは、これまでのAzure RTOS同様、Eclipse ThreadXをミドルウェアとして提供すると思います。

現代的ユーザMCU開発の例(出展:The ST blog)
現代的ユーザMCU開発の例(出展:The ST blog)

米市場動向

MicrosoftがAzure RTOSを手放したのは、育成済みAzure RTOSを、今さら保守・運用しなくても、自社クラウドサービスへの影響は少ない、と判断したからかもしれません。

一方、一般向けAI PCに関しては、Windows 11シェア伸び悩む、Windows 12方向性などの記事から、Microsoftは次期Windows+Copilotに注力すると思います。AI Copilotキー追加モバイルCopilotなど、最近は生成AI関連のCopilot発表一色です。

これらCopilot群は、次期AI Windows(Afterword2参照)で使い易く統合されるでしょう。

2024年1月12日、米株式市場も⽣成AI⾰命からより多くの恩恵を受けるMicrosoft時価総額を、アップルを抜き首位復活させました。

Summary:IoT MCU開発者対応

Microsoftが、Azure RTOSを手放し、Eclipse財団が、Eclipse ThreadXと改名、ベンダーニュートラルオープンソースRTOSとしたことを、業界は、冷静かつ好意的に受け止めているようです。

むしろ、AWSならFreeRTOS、AzureならAzure RTOSと2本立てIoT MCU RTOS開発が、Eclipse ThreadXで一本化、機能安全パッケージも無償提供期待の方が大きいのかもしれません。

IoT MCU開発者は、Eclipse ThreadXを含むRTOS動向に注意する必要があります。

Afterword:RTOSチェックポイント

RTOS動向チェックポイント
RTOS動向チェックポイント

MCUにRTOSを使う理由は、クラウド接続ライブラリが必要だからです。

しかし、ライブラリは関数の集合に過ぎないので、ライブラリ利用例、つまりサンプルコードが無いと使えません。ベンダーニュートラルEclipse ThreadXが、AzureとAWS両方の接続サンプルコードを提供するかがチェックポイントです。

また、サンプルコードがあっても、接続の容易さや安定性も確認したいです。評価ボードでのテストやクラウド接続ユーザ数変化、SNSなどで判るでしょう。

Eclipse ThreadXが他RTOSへ与える影響は、少なくないと思います。この辺りは、調査を続けます。

Afterword2:AI Windows12決め手

Win11敗因の1つは、TPM 2.0などのPCハードウェアとWin11アップグレード条件を、100%結び付けたことだと思います。条件を満たさないPCは、Win11アップグレートができずWin10のままです。Win10でも、PC生産性に大差はありませんが…😓。

ハードウェアとアップグレート条件の結び付きを緩くし、例えば、NPU(Neural Processing Unit)搭載最新Core Ultraプロセッサなら、自然言語入力にも対応するAI機能満載Win12、古いCPUなら、従来CUI/GUI 入力のAI Win12など、アップグレード機能/能力差を付けます。

これに近いことは、 既に昨年のWin11 23H2アップデートの段階的機能ロールアウト(Controlled Feature Rollout、CFR)で実施中です。

AI機能は、PC生産性に直結します。PC買換え需要も喚起できるでしょう。不振Win11と2025年秋Win10サポート終了前に、AI Win12リリースをMicrosoftが急ぐ理由です。

つまり、2024年内にPCハードウェアに応じたAI Win12アップグレートをMicrosoftが提供することが、低下しつつあるWindowsシェア復活の決め手になると思います。


Windows 11 23H2アップグレードまとめ

Windows 11 23H2アップグレード通知
Windows 11 23H2アップグレード通知

弊社Windows 11 22H2に、23H2アップグレード通知が届きましたので23H2へ自動更新しました。別のWin11 22H2は、手動で23H2へアップグレートを行いました。

Win11 22H2から23H2へのアップグレードをまとめ、23H2特徴のAI Copilot評価、Windowsの今と今後を分析します。

Summary:Win11 23H2アップグレード2方法

日本時間2023年11月1日、一般提供開始Windows 11 23H2のアップグレード方法は2つあります。

1つが、上図Windows Updateに届く23H2アップグレード通知を待って「自動」で行う方法、もう1つが、MicrosoftサイトからWin11 23H2ディスクイメージ(6.15 GB)をダウンロードし、「手動」で23H2へアップグレードする方法です。

自動方法は、通知後、ダウンロードとインストールをクリックすると、数分で23H2アップグレードが完了します。これは、9月末の更新プログラム(KB5031455)がPCへインストール済みのためです。

既に配布済み更新プログラムの有効化が、ダウンロードとインストールのクリックですので、アップグレードは数分であっけなく終わります。また、従来アップグレードのWindows.oldフォルダも作りません!

但し、23H2アップグレード通知が届くのは、アップグレード要件など様々なチェックをバックグラウンドで行った結果です。従って、いつアップグレード通知が届くか不明な点が欠点です。

一方、手動方法は、Win11 23H2ディスクイメージダウンロードに時間が掛かる欠点があります。しかし、利用者の都合が良い時に、アップグレードを開始できる点、Rufusを使うと自己責任でいくつかのアップグレード要件を回避できるなどの利点があります。

Rufus 4.3のアップグレード要件回避ダイアログ
Rufus 4.3のアップグレード要件回避ダイアログ

弊社は、Win11 23H2へアップグレードを自動、手動の2方法で行い、どちらも成功しました。※万一のトラブルに備えて事前バックアップは忘れずに!

手動方法の詳細は、コチラを参照ください。

Win11 23H2のAI Copilot

Win11 23H2は、22H2比、150以上もの新機能が搭載されました。但し、これら新機能は、制御された段階的機能ロールアウト(Controlled Feature Rollout、CFR)の対象です。簡単に言うと、使える新機能は、PC毎に異なります。

新機能のAI Copilotは、注目度が高く、アップグレードした弊社PCでその実力を試しました。結果は、現時点ではAI回答は未熟だと思います。Microsoft 365とOffice 2019の例で示します。

AI Copilot質問:Microsoft 365はOffice 2019を読み込めますか?

メインストリーム終了Office 2019の代替アプリとして、Microsoft 365を検討中の方は多いと思います。

そこで、Microsoft 365とOffice 2019の互換性、同時インストールの可否などをAI Copilotへ質問しました。

Win11 23H2のAI Copilotは、Win+C、またはタスクバーのCopilotクリックで起動します。すると、右サイドにポップアップ領域が現れ、ここにAIへの質問と回答が、スマホアプリケーションのように表示されます。

縦長エリアに、関連クラウド情報を集め、要約文の形式で回答しています。

AI Copilot質問:Microsoft 365とOffice 2019互換性
AI Copilot質問:Microsoft 365とOffice 2019互換性

ブラウザで別途検索するよりも、効率的に回答が得られる点は、評価できます。また、Microsoft 365とOffice 2019の同時PCインストールについて言及している点も気が利いています。

しかし、Office 2019を使用中で、Microsoft 365を追加インストールする背景を想定していない点は残念です。

AIは、学習経験を経て徐々に賢くなります。半年後、1年後に同じ質問をした時の、回答が楽しみです。

Windowsの今と今後

筆者はWin11 23H2の役目を、Win 10からの決別、Win11の1年延命、Win12のAI Copilot学習教育、これらだと推測します(Win12は、2024年秋発売見込み)。

つまり、Win11 22H2へ、Win12のAI機能を、プレビュー的に追加したのがWin11 23H2です。

仮に、Win11 23H2のAI機能を使わない場合は、22H2と何ら変わらず、メインストリーム期間が1年延びただけです。Win11 23H2が、22H2の小変更版と当初言われたこと、自動アップグレードではWindows.oldフォルダを作らないこととも合致します。

※Windows.oldは、アップグレード前Windowsに戻すための巨大自動生成フォルダ。手動方法は生成。

Windows 11 22H2とWindows 11 23H2のOSビルド番号差は少ない!
Windows 11 22H2とWindows 11 23H2のOSビルド番号差は少ない!

精度良いAI回答には、AIそのものの学習が必要です。Win11 23H2のAIをプレビューとした訳は、このAI学習、調査が主目的だからです。

どのような質問を一般ユーザがAIへ行うか、どのように回答するとユーザが満足するか、AIに適すユーザインタフェースはどのようなものか、などなど本格的AI Copilot実装には様々なAI自身の学習とユーザ調査が不可欠です。

Win11は、Microsoftが最後のWindowsと言っていたWin10とコア共通の中途半端OSと言われ続けてきました。Win11が不人気なのも、この中途半端さが原因です。Microsoftは、2024年新発売AI Win12を中途半端と言われない本格版にしたいのでしょう。

※Win10/11は、CUI/GUIが基本操作の古いタイプのOSです。

新しいAI機能を持つWin12は、AI処理に高性能CPUや高速ネットワーク接続が必要になるかもしれません。古いタイプのOSと異なるAI Win12の要件抽出が、Win11 23H2の役目です。そして実質Win11の最終版になると思います。

Win11 23H2は、150以上あるCFR機能をメインストリーム期間の2年間で小出しにしつつ、AIとユーザレスポンスを基に、古いタイプのOSと抜本的に異なる新しいAI Windows 12へ発展すると分析します。


Windows 12サブスクリプションor買い切り?

買い切り型Office 2021とサブスクリプション型Office 365 (Microsoft 365)
買い切り型Office 2021とサブスクリプション型Office 365 (Microsoft 365)

Microsoftソフトウェアの購入方法には、買い切り型と毎月定額使用料を支払うサブスクリプション型があります。

日本市場で優勢な買い切り型Office 2019のメインストリームが、今週10月10日に終了しました。今後は、延長サポートのみです。代替ソフトウェアは、買い切り型Office 2021、または、サブスクリプション型Office 365(=Microsoft 365)です。

本稿は、Windows 12やMicrosoft Officeの購入方法とセキュリティを考察します。

買い切り型Office 2019メインストリーム終了

買い切り型Office メインストリーム 延⻑サポート
Office 2019 終了:2023年10月10日 2年間:2025年10月14日
Office 2016 終了:2020年10月13日 5年間:2025年10月14日
Office 2021 2026年10月13日 予定なし

PCプレインストールOfficeなどOffice 2019のメインストリームは、10月10日に終了しました。メインストリーム中は、仕様や機能変更、セキュリティ更新がオンラインで提供されます。これに対し延長サポート中は、セキュリティ更新のみの提供です。

現状機能に不満が無い方は、延長サポート終了の2025年10月14日までOffice 2019を使用できます。同様に、Office 2016も延長サポート2025年10月14日まで使用可能です。

延長サポート短縮

メインストリーム終了後、延長サポートを5年間行うのがMicrosoftの過去慣例でした。

Office 2016は、この慣例に沿っています。しかし、Office 2019延長サポートは、2025年までの2年間に短縮されました。そして、Office 2019の買い切り型代替のOffice 2021は、延長サポートの予定がありません。

つまり、買い切り型Officeの全サービスは、2026年10月13日で終了します。

Microsoftは、買い切り型Officeの提供を止め、Office 2021メインストリーム終了の2026年10月13日以降は、サブスクリプション型Office 365へ全面移行したいのではないかと推測します。

2026年は買い取り型Officeからサブスクリプション型Officeへ移行必須
2026年は買い取り型Officeからサブスクリプション型Officeへ移行必須

Office 2019/2016延長サポート終了の2025年10月14日からOffice 2021メインストリーム終了の2026年10月13日までの1年間は、ユーザが買い切り型からサブスクリプション型へ移行する猶予期間と言えます。

Windows 11 23H2

2024年にWindows 12が新発売されるのは、確実なようです。Windows 12もまた、サブスクリプション型か、従来のWindows 11から無償アップグレードかの話題がありました。結局、サブスクリプション型は無さそうです。

一方、今秋配布Win11 23H2は、予想に反し150以上ものAI関連を含む大型機能追加が予定されています。しかし、これら追加機能は、初期状態では無効化されており、順次有効化されるという異例の方法で提供されます。

筆者は、このWin11 23H2の異例提供方法を、2024年発売のWin 12機能テストという位置付けと推測します。AI出力の妥当性や安定性も、このWin11 23H2で検証されるでしょう。

既に、Win11 23H2プレAI機能提供、Win11 22H2 累積更新プログラムKB5030310は、多くの不具合が報告されています。これらを解消し、安定/安心なAI新機能をWin11 23H2でテスト後に、改めて2024年秋にAI機能強化Win12として発売すると思います。

脚光を浴びているWin AI機能(Copilot)ですが、その安定化には、1年程度の実証テストは必要になるでしょう。また、ユーザ側のAI評価もこの実証には不可欠です。

Microsoftがこれらを試し、Win AI自身を成長させるには、人気が無いWin11最終版、Win11 23H2で1年テスト運用すると判断しても不思議ではありません。

つまり、Win11 23H2不具合を避けたいユーザは、現行のWin11 22H2を使い続け、来年秋にWin12へアップグレードするのも一案です。

サブスクリプション型Windows 12

サブスクリプション型Windows 12
サブスクリプション型Windows 12

Office 2021とOffice 365同様、サブスクリプション型Windows 12も、買い切り型Win12と並行して販売されるかもしれません。現行のWindows 365が、これに相当するか筆者は、判りません。

しかし、サブスクリプション型で個人向けWindows 12が提供されれば、常に最新セキュリティや新Win AI機能を安定提供できるなど、Microsoft/個人ユーザともにそのメリットは大きいと思います。

Summary:高セキュリティなサブスクリプション型

急増、急変するウイルスやサイバー攻撃に対し、セキュリティ対策は必須です。しかもその対策は、常に最新版がタイムリーに提供される必要があります。

しかし、買い切り型の現行Windowsは、毎月2回(第2/4水曜)のアップデートです(緊急アップデート除く)。しかも、そのアップデート適用は、ユーザ操作に任されています。

これがサブスクリプション型に変れば、常時、最新セキュリティ対策がMicrosoft側で実施できます。ウイルス蔓延やサイバー攻撃を防ぐ効果は大きいでしょう。

つまり、サブスクリプション型ソフトウェアは、買い切り型よりも高いセキュリティが期待できます。

セキュリティ脅威に対抗するには、端末セキュリティは、パスワードからパスキーへ、WindowsやOfficeなどのPC必須ソフトウェアは、買い取り型からオンライン接続サブスクリプション型へ移行するのは、自然な流れだと思います。


MCU開発基盤PC更新

Windows 12 GUI(予想)をYouTubeで見つけたので紹介します。このGUIで、かつ、対話型AIやAI検索も組込み済みのOSなら、Win12人気も上がる気がします。

旅行や休暇、色々な盆休み計画があると思います。気分転換にいかがでしょうか?

Meet Windows 12 (Concept)、2:12

Meet Windows 12 X concept、2:21

OS更新プログラム配布

さて、Windows 10は、現行Win10 22H2が最終バージョンです。つまり、Win10サポート終了の2025年10月14日まで新な機能追加はありません。

従って、月例第2火曜の更新プログラム配布:Bリリースは、セキュリティ更新が主な内容になります(日本は時差で水曜早朝配布、以下同じ)。

また、現行Windows 11 22H2の2023年版、Win11 23H2も22H2からの小規模な更新が予定されています(関連投稿:Win11/10の2025年秋

これらWin11/10更新プログラム配布方法が、今年4月から新しくなりました。簡単に言うと、カレンダ2/4週火曜の月2回更新プログラムが配布されます。

新しいWin11/10更新プログラムは、インストール必須の第2火曜配布に加え、第4火曜にオプショナルな更新プログラムを配布します。オプショナルと言っても、次月の第2火曜配布プログラムの先行配布も兼ねています。

従って、筆者は、第4火曜配布プログラムも配布後、即インストールします。第4火曜配布プログラムを直ちにOSへインストールするには、下記「オン設定」が必要です。

Windows 11更新プログラム入手方法(オン設定追加)
Windows 11更新プログラム入手方法(オン設定追加)

これで、常に最新のOS更新プログラムがPCへ適用されます。

このオン設定メリットは、Windows UpdateでOSの最新状態が判る点です。例えば、2/4火曜以外の不定期セキュリティプログラムなどが配布された場合には、インストール前の配布プログラムが表示されます。

配布プログラムの手動インストールで「常に最新OS状態」にできます。

OS以外の更新プログラム配布

OS以外の更新プログラムは、上図の「詳細オプション」をクリック後、下図「オプションの更新プログラム」に示されます。

例えば、GPU:Graphics Processing Unitやサウンドのドライバ更新などは、更新プログラムの個数が表示されます。ここが「0利用可能」なら何もしなくてもOK、つまり、OS以外も最新状態です。

OS以外の更新プログラム入手方法
OS以外の更新プログラム入手方法

しかし、0以外の時は、>をクリックし、対象デバイスの更新プログラムインストールをお勧めします。

なお、弊社Win11 PCは、本稿で示したOSとOS以外の更新方法で、過去更新トラブルの発生などはありません。更新トラブルを懸念される方は、更新前のPCバックアップで対処しましょう。

悪しきWin11更新GUI

スタート>設定>Windows Updateと操作し、前章までに示した方法でOSとOS以外の更新プログラムをインストール、その結果PCを最新状態に保つことができるWin11 GUIが良く出来ているとは言えません。

各種脅威からPCを守るには、更新プログラムを適用し、常に最新ソフトウェア状態にすることは最低条件です。

この最低条件を簡単にクリアできる新しいWin12 GUIを希望します。

Summary:休暇前PC更新

盆休み、長期休暇です。MCU開発基盤であるPCを様々な脅威に対して強固にし、休み明け開発支障を防ぐ対策として、OS:Win11/10とOS以外:GPUデバイスドライバなどを最新ソフトウェア状態へ更新する方法を示しました。

もちろん、お使いのPCセキュリティ対策ソフトとウイルス定義も最新版へ更新することも必要です。



Windows 11/10の2025年秋とWindows 12

今年秋リリース予定Windows 11 23H2は、現行Win11 22H2の小規模な更新になるそうです。Microsoftが、次期Windows 12開発に注力しているからだと思います。

本稿は、Windows 11/10サポート期間をまとめ、Windows 12のお役立ち記事(英文)を紹介します。

Windows 11/10サポート期間

Windows 11/10サポート期間を表にまとめました。

OS リリース開始 サポート終了
Windows 10 2015年7月29日(新発売) 2025年10月14日
Windows 11 21H2 2021年10月4日(新発売) 2023年10月10日
Windows 11 22H2(現行) 2022年9月20日 2024年10月8日
Windows 11 23H2 2023年秋? 2025年秋?

Microsoftが最後のWindowsと言っていたWindows 10のサポート終了は、2025年10月14日です。

この前言を覆したMicrosoftが、TPM 2.0などのセキュリティ対策強化Windows 11 21H2を新発売したのが、2年前の2021年10月4日。タスクバー下中央配置などWin10からの見た目変更や、OSリリース期間を半年毎から1年毎、サポート期間も最新リリース後2年へ変更しました。

従って、現行Win11 22H2も来年2024年10月8日にサポート終了します。今秋リリース予定のWin11 23H2も同様とすると、Win11 23H2も2年後の2025年秋にはサポートを終了するでしょう。

Win11は、Win10比セキュリティを強化しました。しかし、OSコアは2015年Win10の流用、無償アップグレード要件が厳しくWinユーザに好評とは言えません。そもそも、中途半端なOSです。

タスクバー配置などの小手先変更ではなく、話題のAI対話/検索機能などもサポートした最新OSが必要な時期だと思います。

Windows 12期待

現時点では、次期Win12開発をMicrosoftは公表していません。

しかし、Win12開発中の噂は多くあります。Win11へアップグレードしない(できない)Win10ユーザが多いこと、Win11タスクバー配置自由度が低いことなど、Win11魅力の少なさが原因です。

Win10より前のMicrosoftの新しいWindows発売間隔は、3年毎でした。Win11は、2021年10月新発売です。従って、2021年の3年後にあたる来年2024年秋頃にWin12が新発売されても不思議ではありません。

これは、Win10サポート終了2025年の1年前です。このタイミングでWin10ユーザにも魅力的だと思わせるWin12が望まれます。

折しも、PC業界もWin12新発売に期待しているようです。COVID-19パンデミック収束にもかかわらず低迷する新PC購入需要の起爆剤が欲しいからです。

Windows 12お役立ち記事

2023年7月10日更新、“Windows 12: Everything we know and what we want to see”を紹介します。英文ですが、Quick Linksを使った判り易く、優れた記事です。

例えば、Quick Links What’s new in Windows 12?のfloating taskbarやAI features。

不評Win11配置固定タスクバーは、Win12で変わるかもしれません。また、AIアシスタント機能:Windows Copilotも実装されそうです。

Copilotは、Win11 Insider Preview Build 23493でブラウザEdgeを使った利用レポートがあります。このBuild 23493が、Win12相当かは不明です。

しかし、現行Win11 22H2のOSビルド22621との差分が大きいことから、かなり先のOSであることは確実です。また、直接OSへAIアシスタントを組込む前のテストの可能性もあります。

関連投稿:OSビルド番号意味

Summary:2025年秋とWindows 12開発

Windows 12提供時期はOSターニングポイントへ影響度大
Windows 12提供時期はOSターニングポイントへ影響度大

2025年10月は、Win10サポート終了時期です。2023年版Win11 23H2も小規模更新で、そのサポート期間も2025年秋までです。2025年秋は、Winユーザが、Windows以外のOS、例えばMacやLinuxへ乗換えるターニングポイントになるでしょう。

2025年秋の重要性は、Microsoftも認識していると思います。2025年秋の1年前までに、対話型AIやAI検索なども組込んだ最新Windows 12を提供できれば、上記Winユーザ離れを回避できるからです。

Win11比、魅力ある最新Win12をユーザは望んでいます。PC業界もまたPC需要喚起の起爆剤としてWin12期待度は高いです。

2024年内にユーザ、業界双方が望むWindows 12をMicrosoftが開発、発売できるかが問われています。



TPM 2.0脆弱性

Windows 11要件TPM 2.0に、深刻度「重要」の脆弱性が発見されました。更新プログラムの迅速な適用が必要です。

原因:バッファオーバーフロー

Windows 11アップグレード要件にもなっているTPM 2.0ライブラリ内のバッファオーバーフロー起因だそうです(CVE-2023-1017、CVE-2023-1018)。

ウィキペディアにバッファオーバーフロー具体例が示されています。MCU開発で使われるC言語でも、簡単に起こりうるバグです。

対策:更新プログラム適用

米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁
米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁

2023年2月末、このTPM 2.0脆弱性対策に、CISA:米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁は、更新プログラムの迅速な適用、場合によってはTPM工場出荷時リセットを指摘しています。

TPMには、個人情報などのWindows機密データが保存されています。

更新プログラム適用と不揮発性メモリへの機密データ再書込みが必要になりそうです。対象デバイスは、TPM 2.0実装済みのWindows PC数十億台規模になる可能性もあります。

関連投稿:WindowsのTPM使い方

TPM機能(出展:PC Watch記事)
TPM機能(出展:PC Watch記事)

懸念事項

PCベンダ対策が遅れ気味なこと、TPM 2.0更新が上手く成功するかが気になります。

一般的なWindows更新でも失敗はあります。ましてUEFI/BIOS更新と同様、TPM更新は、PCハードウェア根源レベルの更新です。万一の失敗時、PC起動不能もあり得ます。

また、TPMは、BitLockerなど普段あまり意識しないセキュリティにも関連します。TPM更新に成功した場合でも、TPM更新前ユーザファイルを確実にリカバリできる準備なども必要になるかもしれません。

関連投稿:BitLockerトラブル

安易にTPM更新を行った結果、機密データが消えるだけでなく、自分のデータも消え失せるリスクがある「重要更新」だと思います。PCベンダ対策が遅れ気味なのも、多少理解ができます。

Windows 12新要件

Windows 10、11、12、Linux?
Windows 10、11、12、Linux?

メタバースやAI活用検索などの新機能搭載やセキュリティ強化Windows 12 2024年秋リリースと予想できそうなニュースが増えてきました。

仮に今回の数十億台規模Windows 11 TPM 2.0更新が不成功なら、PCベンダやMicrosoftは、Windows 12アップグレードの新要件として、TPM 2.0の次バージョン(例えば、根源レベル更新強化TPM 3.0など)採用などへ発展する可能性のあるインシデントだと筆者は思います。



Windows 11 22H2更新2ヶ月

最新Windows 11 22H2大型更新の一般公開は、2ヶ月前の2022年9月21日。弊社3PCを手動にてWin11 22H2へ更新後、2か月経過状況を示します。

Win11 3PC状況

Windows 11 22H2大型更新後、2ヶ月間に配布されたUpdateと現在のPC状況
Windows 11 22H2大型更新後、2ヶ月間に配布されたUpdateと現在のPC状況

Win11更新後、2ヶ月間に配信された9件のWin11 Updateと、現在のPC状況です。

3PC中、1台はWin11アップグレード要件を満たしていませんが、3PCとも上記状況です。また、3PCともWin11に、今日現在不具合はありません。

他のPCと同様、TPM要件未達PCでも、Win11にアップグレードできUpdateも2ヶ月間の更新の履歴から正常に適用できたことが判りました。

関連投稿:Win11 22H2手動大型更新方法

3種の累積更新プログラム:B、C、定例外(Out of Band)

Windows Updateは3種類あり、この2ヶ月間に提供されたWin11 Updateは、これら3種類全てを含みます。

  • Bリリース:毎月第2水曜(日本時間)配布。適用必須。
  • Cリリース:Bリリース以外の月例配布。適用任意。
  • 定例外(Out of Band)リリース:B/C以外の緊急配布。適用必須。

最初の図のKB5019509が定例外、KB5019980/KB5020622/KB5018427がBリリース、それ以外がCリリースです。弊社は、Cリリースでも配布時に即適用する方針です。

Microsoftは、2023年のBリリース配布スケジュールを公開しています。Bリリース内容が重要だからです。

2023年1月11日、2月15日、3月15日、4月12日、5月10日、6月14日、7月12日、8月9日、9月13日、10月11日、11月15日、12月13日(全て日本時間)。

PCを運用していれば、定期的にPC自身がWindows Updateチェックを行います。従って、これら日程のカレンダー登録までは不要だと思います。

但し、Bリリース重要性、適用必須はお忘れなく!

関連投稿:Windows重要パラメタ

結論:Win11 22H2更新後2ヶ月実績

Windows11無償アップグレード完了
Windows11無償アップグレード完了

Win11要件を満たすPCと同様、アップグレード要件未達PCであっても、Rufus利用で最新Win11へ手動更新でき、Updateなども問題なく適用できることが、この2ヶ月間で判りました。

OSコアがWin10と同じWin11の操作性は、Win10と大差ありません。Win10アプリケーションも、Win11で動作します。新しいOSに慣れる目的なら、Win10との機能差が少ないWin11は適しています。

関連投稿:Rufus利用Windows 11要件未達PCアップグレード方法Windows 11ペイント改善

新PC購入はWindows 12発表後

Win11アップグレード要件、特にセキュティ関連が厳しくWin10のまま使い続けるユーザも多いと思います。

Win10は、2025年10月14日にサポート終了、残り3年です。ちなみにWin10 22H2でも、2024年5月14日までの18ヶ月サポートです。残り3年の間にWin11対応新PC購入が、多くのユーザアクションでしょう。

ただ、Win10比セキュリティ強化のWin11は、関連投稿Rufus利用の無理やりアップグレードでも本稿で示したように十分に使えます。無理やりアップグレードの不安は、累積更新プログラムの適用、万一に備えたバックアップなど、基本的PC運用で小さくできます。

要件を満たすWin11 PC2台と無理やりアップグレードWin11の3PC 2ヶ月間運用実績、Win11無償アップグレード終了の可能性なども考慮すると、Win10継続利用にこだわる必要はないと思います。

新PC購入は、2024年予定のWindows 12発表後が良いかもしれません。Win12では、セキュリティ強化だけでなく、新たなWindows魅力機能が提供され、その魅力に見合う新しいPCハードウェアが必要になると思うからです。

関連投稿:TPM 2.0の古さWindows 12



Windows重要パラメタ

Windows 11無償アップグレード変更の可能性
Windows 11無償アップグレード変更の可能性

現時点でWindows ユーザが押さえておくべき重要パラメタ、お役立ちツールをまとめました。

参考にしたのは、2022年9月23日PC Watch記事:“Windows 11へのアップグレードはいつまで無料?”、窓の杜記事:“「Windows 11 2022 Update」のサポートは基本2年” などです。

Windows重要パラメタ

項目 Windows 11 22H2 Pro/Home Windows 10
サポート終了
(残りサポート期間)
2024年10月14日
(約2年)
2025年10月14日
(約3年)
大規模アップデート 年1回(今年9月21日済み) 年1回(今年10月予定)
小規模月例アップデート 第2水曜(日本時間)は適用必須、その他は月数回、適用任意
Win11無償アップグレード 2022年10月5日以降、無償アップグレード変更の可能性あり
Windows 12 3年毎の新Windows開発、2024年リリースの可能性あり

重要パラメタ説明とWindowsユーザお勧めアクション

Win10からWin11無償アップグレードが、今年10月5日以降変更の可能性がある点は、注意が必要です。これは、Microsoftが今年5月20日、公式発表済み(4.アップグレードQ&A参照)です。

Win11無償アップグレードが、10月5日に即日終了にはならないと思います。それでも、現行の無償アップグレードが、Microsoftビジネスの都合でいつ有償に変っても不思議ではありません。

また、9月21日に大型更新された最新Win11 22H2でも、途中、年1回の大規模アップデートを含む2024年10月14日までの約2年サポートです。つまり、ユーザがアップグレードを遅らせると、その分だけ残りサポート期間も短くなる訳です。

大・小アップデートが適用できるのは、サポート期間中のみです。期間を過ぎると、セキュリティや不具合対策がインストールできず、安心・安全なWindowsになりません。例えると、「賞味期限切れの食品」です。

Win11 22H2に追加された新機能の評価は、様々です。普通のWin10ユーザなら、新機能を全く知らなくても2021年のWin11 21H2よりも安定した最新Win11 22H2を、大きな違和感なく使えると思います。

3年毎の新Windows開発と、それに基づいた2024年Win12リリース情報もMicrosoftにはあります。

これらWindowsパラメタ状況から、Win10継続利用の必要がないユーザは、無償期間内に「早期Win11 22H2アップグレート」をお勧めします。

Windowsお役立ちツール

名称 機能
Rufus 3.20 ISOイメージファイルのUSBインストールメディア変換
Win11アップグレードツールMediaCreationTool代用
Winaero Tweaker-1.40.0.0 メニュー表示やタスクバー位置(上/下)変更ツール
Open-Shell-Menu スタートメニューカスタマイズツール

Win11アップグレード要件を満たさないPCのアップグレード対策、Win11の新しいGUIを改善したいユーザには、上記Windowsツールをお勧めします(詳細は、次章の前投稿内容を参照してください)。

弊社全PC Windows 11 22H2アップグレード完了

Windows11無償アップグレード完了
Windows11無償アップグレード完了

前投稿で、弊社所有3PC全てをWin11 22H2で運用できる目途が立ちました。

そこで、23日(金)からの3連休中に、お勧めしたユーザアクションを弊社全PCへ適用し、Win11 22H2へのアップグレードを完了しました。2PCは、Win11アップグレード要件を満たし、1PCは、TPM 2.0要件のみ満たしません。この1PCが、先行Win11 21H2でした。

アップグレード要件を満たす2PC、対、TPM要件を満たさない1PC、これら3PCを同じWin11で運用することにより、PCトラブルや不具合が、差分のTPM起因か否かも明確になるはずです。

現在、3PC共に、Win11 22H2として問題なく動作中です。MCU開発ツールなどのアプリケーション/ツールも正常動作します。

弊社は、今後最新Windows 11 22H2にてPC運用し、IoT MCU開発を続けます。

Windows重要パラメタ深読み?

新発売のPCは、Mac以外、全てWin11搭載です。それでも、景気後退などによりPC売行きが全般的に低下すれば、Win11売上げも下がるでしょう。アップグレード有償化は、Windowsビジネスの売上げ低下打開策です。3年毎の新Widows開発には、資金も必要です。

メタバース普及やCOVID-19の影響で、Office 365やAzureなどのMicrosoftクラウドビジネスの方が、高いROI(Return On Investment)を期待できそうです。

Windowsパラメタは、Microsoftビジネスの変化、今後を物語っているのかもしれません。

あとがき:Win11セキュリティデフォルト強化に注意

弊社は、最新Win11で3PC運用を開始しました。Win11 22H2は、再起動時の変な日本語、“あなたはそこに~ %です”が、普通の日本語に修正され、個人的には嫌いなタスクバー下位置も、だんだん慣れてきました。

Win11 22H2新機能情報は、ネット上に多くあります。操作性に関しては、慣れの問題です。セキュリティに関しては、Win10よりもデフォルト強化されています。アップグレードは、各種設定が引き継がれるはずですが、BitLockerなど要注意です。

アップグレード要件未達PCに、TPM起因トラブル/不具合が判明した時は、Win11からLinux へOSを変えます。IoT MCU開発アプリは、Win/Linux/Macマルチプラットフォーム、OS変更後も開発は継続可能です。アプリクラウド化になれば、ローカルPC OSは、セキュリティブラウザ提供だけです。

本ブログも、Linuxカテゴリを時々投稿します。Linux環境でIoT MCU開発を目指すユーザは、ご覧ください。

Windows 11 22H2大型更新

現在のWindows 11 21H2 OSビルド番号は、22000。今秋配布予定Win11 22H2の番号は、22621.xxx。22000番から22621番台へと差分が大きいのは、更新内容が新機能追加などを含む大型更新を示します。

OS ビルド番号

Windows 11(左)と10(右)のOSビルド番号
Windows 11(左)と10(右)のOSビルド番号

Windowsは、エディション、バージョン、OSビルド番号で製品型式を示します。例えば、現製品のWin11/10の仕様が上図です。エディションとバージョンが、一般ユーザに馴染みがあります。

OSビルド番号は、開発者向けの型式で、Win11は、22000番台、Win10は、19000番台のビルド番号で両者を区別します。小数点以下は、リビジョン番号です。同一エディション/バージョン内の軽微な不具合修正、改訂を示しますので、本稿は無視します。

さて、今秋配布の製品リリース前プレビュー段階(Release Preview Channel)のWin11/10ビルド番号は、Win11:22621、Win10:19045です。

Win10が、現製品の19044から19045への僅か1増加に対し、Win11は、22000から22621と増分が大きく、多くの機能変更、修正などが現製品に加わったことが判ります。

このビルド番号差から、今秋のWin11 22H2は、「大型更新」と判ります。

Windows 10新規開発停止

Win10は、2025年10月にサポート終了します。過去のWin10ビルド番号変遷を見ると、2020年春の大型更新以降、マイナ更新を3回繰返していることが判ります。

2019年秋 バージョン1909:ビルド18363(2019年以前は省略)
2020年春 バージョン2004:ビルド19041(大型更新:ビルド差分600以上)
2020年秋 バージョン20H2:ビルド19042(マイナ更新:ビルド差分1)
2021年春 バージョン21H1:ビルド19043(マイナ更新)
2021年秋 バージョン21H2:ビルド19044(マイナ更新)

Windows 10のビルド変遷
Windows 10のビルド変遷

これは、Win10が完成済みを意味する訳では無く、次期Win11へMicrosoftが開発を移行した結果だと考えられます。Win10とWin11は、同じOSコアです。最後のWindowsがWin10を撤回し、新しいWin11リリースが2021年秋であることとも符合します。
※ “新しい” と言ってもOSコアはWin10なので、急場凌ぎの感がありますが…。

つまり、ビルド番号変遷によると、Win10へ機能追加などの新規開発は、事実上2020年頃から停止したことが判ります。

そして、今秋のWin10 22H2ビルドも19045です。更新失敗リスクが少ない「マイナ更新」を繰返し、2025年のサポート終了を迎えるのがシナリオのようです。

Windows 12リリース

Microsoftは、3年毎に新Windows開発、2024年頃のWindows 12リリースが見込まれています。

半導体製造技術の進歩により、PCハードウェア、特にノートPC性能向上は著しいものがあります。Intel 12世代モバイルCPUや、AMD 6000番以降のCPUに顕著です。

COVID-19によるリモートアクセス急増やメタバースへの対応だろうと推測します。ハードウェア高性能化に伴い、当然の事ながらPCソフトウェアも、OSコアの抜本的刷新や更なるセキュリティ強化などが求められます。

2019年のCOVID-19は、PCにも多大な影響を与えたと言えるでしょう。

ビジネスPCは、3年更新が理想的と言われます。3年周期の新Windows開発も、今は納得できます。

Windows 11 22H2大型更新

Win10とOSコア共通のWin11開発着手が、COVID-19後の2020年頃だとすると、新Win11リリースに3年弱、今秋のWin11 22H2が初の大型更新です(※9月20日、22H2リリース情報もあり)。

新Win11リリース時22000のビルド番号が、22621になったことからも、多くの機能追加、変更、修正が加わったと推測できます(詳細はWindows 11 22H2新機能参照、日経BP、2022/07/19)。

Windows 11のビルド変遷
Windows 11のビルド変遷

但し、大型更新には、更新失敗やトラブルが付き物です。

MicrosoftによるWin11 22H2配布を待つか、あるいは、ユーザ手動による更新実行か、いずれにしても大型更新直前にOSバックアップを実行し、トラブル事前準備は忘れずに行いましょう!

まとめ:ビルド番号から見るWindowsとCOVID-19

ビルド番号差から今秋Windows 11 22H2が大型更新であること、Windows 10は、2020年頃から新規開発を停止していること、その代替の新Windows 11 21H2開発に約3年を要したと推測しました。

2019年のCOVID-19が、Microsoft Windows 10の最後Windows宣言撤回や2024年Windows 12リリース、3年周期の新Windows開発、ノートPCハードウェアの急激な性能向上などへ影響を与えたと推測しました。

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