AI基本のキ:ChromeとEdge

クラウドAIアプリ提供の2社ブラウザ、Google ChromeMicrosoft Edgeの現状をまとめました。

AIアプリ:GeminiNotebookLM、クラウド版Copilot機能差

2025年8月投稿Google GeminiNotebookLMMicrosoftクラウド版Edge CopilotAIアプリ差を再掲します。

特徴 Gemini NotebookLM クラウド版Copilot
目的・機能 汎用AIアシスタント ユーザ資料理解・分析・整理 汎用AIアシスタント
AI
エントリーポイント
情報源 インターネット全体 ユーザアップロード資料 インターネット全体
得意分野 広範囲情報検索・分析 資料要約、ハルシネーション抑制 広範囲情報検索・分析
利用例 企画書、アイデア創出 長文・長時間動画要約 企画書、アイデア創出

AIアプリは、現状も概ね上記8月時点と変わりません。変わったのは、その提供方法です。

Google AIアプリはChromeタブ内へ統合

2記事は、Google Chromeのハンバーガメニュー経由で、AIアプリGeminiNotebookLMをより簡単に使えることを示しています。目的は、「検索タブ内でのAI処理」です。

Geminiへ統合されたノートブック(NotebookLM)
Geminiへ統合されたノートブック(NotebookLM)

Chromeで新しいタブを開き、GoogleアプリからGeminiを選ぶと左側にハンバーガメニューが現れます。メニューを開いたのが上図です。このメニューのノートブックは、NotebookLMです。過去NotebookLM利用履歴も一覧表示されます(図は削除済み)。

つまり、Geminiアプリ内からNotebookLMアプリも使える訳です。

また、Chromeの新しいタブに「Geminiに相談」が下図のように順次追加されます(弊社は未追加の為、記事より抜粋)。

ChromeにGemini統合(記事より抜粋)
ChromeにGemini統合(記事より抜粋)

従って、1つのChromeタブ内で、全ネットAI処理のGeminiとユーザアップ限定AI処理のNotebookLMの両方が簡単に使えます。

統合後のChromeは、検索情報の同一タブ内での所望AI処理が可能へと変わります。

Microsoft Copilot AIアプリは迷走中

一方、Microsoftは、Windows全てのAIアプリのエントリーポイントがCopilotアイコンです。GeminiNotebookLMなど機能を明確に分離してスタートしたGoogle AIアプリと最も異なる点です。

このMicrosoft AIアプリは、現在、改名や実装変更を繰返す大混乱中です(Copilot大迷走2026327日、@IT)。

Win10からWin11へのアップグレードやAI PC普及が進まず、その結果、Winユーザ離れが進みつつある現状に対するMicrosoft1方策だと筆者は思います。

AIアプリ以外の方策にWin11タスクバー左右移動復活2026321日、PC Watch等もあります。

AIアプリGeminiNotebookLMChromeへ統合し易いのに対し、AI PCやブラウザEdgeも含め全てのAIアプリエントリーポイントにCopilotアイコンを選択したMicrosoft Copilotは、AIアプリ内容やメニュー変更がGoogleに比べ容易なのが災いしたとも言えます。

AI Copilot (Copilot in Windows)は、MicrosoftがユーザのAI好みをしっかり把握するまで迷走すると思います。

SummaryAI基本のキ:ChromeEdge

クラウドAIアプリを提供するGoogle ChromeMicrosoft Edgeの現状とその特徴を示しました。

ChromeはGeminiとNotebookLMを統合
ChromeはGeminiとNotebookLMを統合

Chromeは、GeminiNotebookLMをユーザインタフェースで統合し提供開始しました。一方、EdgeCopilotは、Chromeに比べAIサービス幅が広いため提供内容に迷走中の感がします。

明確に機能を分離したGeminiNotebookLMは、ブラウザChromeへ統合し易く、Windowsや全てのAIエントリーポイントとしてスタートしたEdge Copilotは、AIアプリ内容の変更・修正が容易な事が災いしました。

GoogleMicrosoftAIアプリ提供方法の差が表れた現状が解りました。

AfterwordAIエージェントはどちらを選ぶか

さて、ローカルAI PC エージェントがクラウドAIアプリ利用時は、ChromeEdgeのどちらを選ぶでしょうか。「Google ChromeXXXで、Microsoft EdgeYYYでした。差分はZZZです」と両方利用で回答してくれれば嬉しいです。この回答で人間(筆者)の検討余地が広がりますから。


America’s AI Action Plan

Americas AI Action Plan
Americas AI Action Plan

America’s AI Action Plan」は、AIにおける米国世界優位の確立、維持を目的に20257月発表の戦略計画です。トランプ大統領ビジョンに基づき、AIを経済的繁栄と国家安全保障の鍵と位置づけ、そのための具体行動を3つの柱に分けて提示しています。

これは、America’s AI Action Plan(英文24ページ)をGoogle NotebookLMへアップロードし、得られた日本語概要です。このAmerica’s AI Action Planを題材に、NotebookLMGeminiCopilotTipsを示します(GeminiNotebookLMCopilot特徴は、前回投稿参照)。

ユーザ資料・分析・整理が得意:NotebookLMTips

ユーザ資料に情報源を絞り、ハルシネーション抑制も可能な資料解析・分析は、NotebookLMの得意技です。America’s AI Action PlanNotebookLMへアップすると、冒頭緑で示した概要がそれぞれの母国語で生成されます。3つの柱の説明がこの後に続きます。

しかし、専門用語が多く判り難い感じがします。そんな時のTipsが、プロンプトに「小学生にも判るように」を加えます。すると、

クラウドAI Tips:小学生にも判るようにを追加
クラウドAI Tips:小学生にも判るようにを追加

America’s AI Action Planは、アメリカという国が、AI世界で一番になるための計画だよ。AIって、みんなが使うスマホのアプリとか、未来の車とか、もっとすごいものを作るのに役立つとっても大事な技術。この計画は、AI分野でアメリカが一番になり、他の国に負けないようにするための「地図」みたいなものだよ。

というように、文体が変わり、スマホや未来車を例示、Action Planを地図と言い換える等、特に専門用語は判り易い文章になります。

この小学生プロンプトは、GeminiCopilotの回答が判り難い時にも同じように使えるTipsです。

America’s AI Action Planの影響

America’s AI Action Planにより何がどう変わるかは、202584日、海外ITトピック“米国AI政策の大転換”にまとめられています。要旨を簡単に列記したのが下記です。

  • 従来の規制から全面的な規制撤廃への大転換がAmerica’s AI Action Plan
  • 「建てて、建てて、建てまくれ」がAI関連建設スローガン
  • 次世代エネルギーを推進、再生可能エネルギーは除外
  • 市場原理主義型グローバル覇権追及タイプ
  • 中国ではなく米国企業に各国AIを依存させる戦略
  • 米国に産業革命、情報革命、ルネッサンスを同時に起こす

ざっくり言うとAction Planは、AI供給側体制に大きく変化を与えそうです。

インターネット全体AIアシスタント:Gemini、CopilotTips

America’s AI Action Plan概要とそのAI供給側への影響は、NotebookLMと海外ITトピック記事で判りました。では、この戦略がAIを利用する側の開発者やAI PCCopilot+ PC)へ、どのように影響を与えるかを、インターネット全体を情報源とするクラウドAIGemini/Copilot)を使って予測します。

クラウドAIへ予測や検討を依頼する時のプロンプトTipsが、「AIを専門家に見立て、具体的質問を入力」です。クラウドAIへこれらヒントを与えることで立場、依頼目的が明確になりAI回答精度は向上します。

クラウドAI Tips:AIを専門家に見立て、具体的質問を入力
クラウドAI Tips:AIを専門家に見立て、具体的質問を入力

例えば、「あなた(Gemini/Copilot)は、40TOPS以上のNPU搭載Copilot+ PCを使い組込みソフトウェアやPCソフトウェア開発を行っている開発者です。また、同時に、AI研究者も兼ねた仕事をしています。America’s AI Action Plan発表で、今後5年間に、(1)引き受けるAI開発案件がどのように影響を受けるか、(2) 現トランプ大統領在任中に実現されると言われるAGI実現は影響を受けるか、(3)使用中のCopilot+ PCは、あなたが予想・予測する5年間AI変化に十分対応できるか、の3点を予測・検討して」などです。

America’s AI Action PlanCopilotへアップ後、上記依頼Copilot回答の項目抜粋が下記です。

(1) AI開発案件への影響

  • 規制緩和による開発スピード加速
  • オープンソース・オープンウェイトAI推進
  • 政府調達案件増加とイデオロギー中立要件

(2) AGI実現への影響

  • AGIに向けた基盤技術加速
  • 政策的にはAGIより実用的AI重視

(3) 使用中Copilot+ PCの対応力

  • 現時点は十分な性能
  • 今後のAGI・大規模モデルには限界
  • 拡張性と互換性が鍵

Copilot+ PCは、今後5年間のAI変化予測に対しスタートは十分だが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとCopilotクラウドは予想しました。増設・拡張性に優れるミニAI PCは、ノートAI PCより優位そうです(関連投稿:ノートAI PCとミニAI PC比較)。

Summary:America’s AI Action Plan

米国AI政策の大転換:America’s AI Action Planを、NotebookLMGeminiCopilotTipsと共に入力し、America’s AI Action Plan概要とAI供給側の影響、AI利用側の今後5年間の影響予測を行いました。

現行のCopilot+ PCは、スタートとしては十分ですが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとクラウドAIは予想しました。

Afterword:クラウドAI出力は緑字

NotebookLMCopilot出力は、緑字を使いました。本稿とクラウドAI出力を見た目でも分け、Tipsによる出力変化を示すためです。しかし、本来示したかったのは、America’s AI Action Plan概要と現行Copilot+ PCスペックへの影響です。クラウドAIは、同じプロンプトでも状況により出力が変わりますので本稿出力は一例です。各読者でプロンプトを入力し試してください。

PS:盆休みのため次回815日金曜は、休稿予定です。

AI基本のキ:GeminiとNotebookLM、Copilot

開発者のAI利用は、必須になりつつあります。組込み開発基本のキAI版としてAI基本のキをまとめます。第1回は、クラウドAIGoogleGeminiNotebookLMMicrosoftCopilotの現状です。

GoogleMicrosoftAI

GoogleMicrosoftのクラウドAIは、利用開始からその差が判ります。

GeminiとNotebookLMはGoogleアプリの一種
GeminiとNotebookLMはGoogleアプリの一種

Google GeminiNotebookLMは、Chromeブラウザで新しいタブを開き、右上GoogleアプリからGeminiまたはNotebookLMを選択、各初期画面にAIへの質問や要求など明示的な「ユーザ指示(プロンプト入力)」でGoogleクラウドAI利用を開始します(GeminiNotebookLMの差は3章参照)。

GoogleクラウドAIGeminiNotebookLMは、Gmailやドライブと同じ「Googleアプリの一種」という扱いです。

一方、Microsoft Copilotは、Edgeブラウザだけでなく全てのWindowsツールにCopilotアイコンの表示があり、このCopilotクリックでAI利用が始まります。AIへのエントリーポイントがCopilotです。

Copilotアイコンは様々なAIサービスのエントリーポイント
Copilotアイコンは様々なAIサービスのエントリーポイント

例えば、メモ帳のCopilotは、テキスト要約や書き直しなど、テキスト関連のAI処理です。また、ペイントのCopilotは、画像生成や背景消去など画像関連のAI処理で、同じCopilotでもツールに依存したAIサービスが自動的に提供されます。

つまり、MicrosoftAIは、ユーザ操作やWindowsアプリ連動のAIサービスを提供し、「Copilotは様々なMicrosoft AIサービスのエントリーポイント」という扱いです。

ユーザ指示かAIアシスト

Microsoft AIサービスは、ユーザ指示(プロンプト入力)に加え、Windowsと強く結び付き、AIによる自律的で高度な推論に基づいたAIアシスト(AIエージェント)利用のサービスも可能です。一方、Google AIは、ユーザ指示に基づいたAIサービス開始の点でMicrosoftとは異なります。

例えば、NPUを持つAI PCなら、Windowsユーザ操作をバックグラウンドでAIが学習し、ユーザが目指す目的や目標を「AIが自律的に推論」、より効率的な回答や提案の出力も可能です。ユーザ画面を数秒毎にキャプチャし、後に作業内容をユーザが思い出し易くするRecall機能は、このAI推論の一例です。

Google/MicrosoftどちらのAIが便利かは、ユーザや依頼内容に依存するでしょう。プロンプト入力が得意でAI回答に対し微調整もできるユーザはGoogleAIアシスト推論・提案も受入れ、積極的にAIを使いたいユーザはMicrosoftが適すと思います。

AIエージェントは、コチラの関連投稿を参照。

GeminiNotebookLMの差

Gemimiは「汎用的」なAIアシスタント、NotebookLMは「ユーザアップロード資料に基づいた内容分析や理解を行う」AIアシスタントで、目的と情報源が異なります。プロンプト入力画面で違いが判ります。

GeminiとNotebookLMのプロンプト入力画面
GeminiとNotebookLMのプロンプト入力画面

NotebookLMは、PDFやテキスト、YouTube動画などのユーザソースをアップロードすると、それらユーザ情報を基に内容解析・理解・分析を行います。限られた情報源のためハルシネーション抑制もできます。ユーザ資料要約や分析、整理に役立ちます。

Geminiは、ネット全体を情報源とするLLM(大規模言語モデル)で、Google検索補完や情報収集など広範囲で汎用的なAIサービスです。ちなみにNotebookLMLMは、Language Model(言語モデル)を意味し、GeminiLLMを活用しています。

SummaryAI基本のキ:GeminiNotebookLMCopilot

GeminiNotebookLMCopilotをまとめたのが下表です。比較のためCopilotはクラウド版です。

特徴 Gemini NotebookLM クラウド版Copilot
目的・機能 汎用AIアシスタント ユーザ資料理解・分析・整理 汎用AIアシスタント
AI
エントリーポイント
情報源 インターネット全体 ユーザアップロード資料 インターネット全体
得意分野 広範囲情報検索・分析 資料要約、ハルシネーション抑制 広範囲情報検索・分析
利用例 企画書、アイデア創出 長文・長時間動画要約 企画書、アイデア創出

AI自身の進化は激しいため、あくまで現時点の各特徴を示しています。GeminiCopilotは汎用AIサービス、NotebookLMはユーザ情報に基づくAIサービス、CopilotアイコンはMicrosoft AIサービスエントリーポイントも兼ねることを知っておけば良いでしょう。

GoogleアプリのGeminiNotebookLMは、ブラウザ経由の明示的ユーザ指示からのAI利用に対し、Copilotは、ユーザ指示に加え、Windowsツール連動やユーザ動作から自律的な推論や提案などのAIアシストもあり、より積極的にAIを利用できる点が異なります。

AfterwordAI時代開発者の基本のキ

40TOPS以上のNPUを持つWindows PCAIエージェントを活用すれば、開発者の限られた知識や理解範囲を超える多角的でより高度な生産性・目標・開発が可能になります。AI導入を脅威と感じる開発者もいるでしょう。しかし、AI提案の採用可否は、開発者自身が行います。AI利用は、使う側の問題・課題です。AI時代に備えAI基本のキを把握しましょう。


Windows11 24H2現状と次期AI Windows12

PC大転換期の状況
PC大転換期の状況

今年の1014日が、Windows 11 23H2 Home/ProWindows10のサービス終了日です。筆者はこの終了日より前にWindows 12リリースがあると予想していましたが、現在、Win12は未発表です。

従って、多くのWinユーザは、残る半年の間にWin11 24H2へアップグレード必須です。Win11 24H2とハードウェア、AI PC CPU現状をまとめました。

Win11 24H2既知の問題と状況

325日、Microsoftは、Win11 24H2既知の問題を更新しました。昨年10月のWin11 24H2リリース後、半年経過しましたが未だに多くのWin11 24H2不具合が未解決です。

これは、Win11 24H2OSコア大幅変更が主な原因です。Win11 24H2OSビルド26000番台が示すように、1つ前の23H2ビルド22000番台からAIなどの多くの新機能を追加しました。次期Win12は、 24H2をベースに更に変更を加え、ビルド27000番台になるようです(関連投稿:Win11とWin121章)。

Win11は、OS更新リスクを少なくするため、更新プログラムトラブルが解消された後に多くのユーザへ配布する段階的配布を行いました。この対策にもかかわらず、なお多くの不具合が残りその解決が進んでいないのがWin11 24H2の現状です。

Win12発表が未だ無いのは、この26000番台の不具合解決が予定より遅れているからかもしれません。27000番台のWin12は、当然ですが26000番台を土台に新機能を追加するからです。

従来ハードウェアアップグレート条件

Win11 24H2アップグレート条件が、コチラです。

Win11 23H2ユーザへは、新たにサポートCPUの絞込みが追加されました。Win10ユーザは、TPM 2.0などの要件も満たす必要があります。これら要件を満たさない場合、新しいPCの購入をMicrosoftは勧めています。

ハードウェア要件を徐々に厳しくし、ユーザの新規PC購入がMicrosoftを含むPC業界の狙いです。

但し、Rufus 4.6を使うと、これらハードウェア要件を回避しWin11 24H2アップグレードが可能です。

AI PCCopilot+ PC)向けCPU条件

さらにMicrosoftは、AI PC向けハードウェア要件としてCopilot+ PCを発表しました。

これは、前章要件に加え、40TOPS以上のNPU内蔵CPUMicrosoft Plutonセキュリティプロセサなど、エッジAI処理のための追加要件です。

つまり、Win11 24H2は、従来ハードウェアアップグレート要件を満たすPCの上に、新しいAI PCCopilot+ PC)要件を追加した、上下2階層要件の両方に対応した(悪く言えば中途半端な)OSです。

Windows 24H2の2階層ハードウェア要件
Windows 24H2の2階層ハードウェア要件

但し、新しいエッジAI機能は、上層AI PC要件を満たすPCにのみ提供されます。次期AI Win12は、中途半端なWin11 24H2から、AI PC専用OSへ進化すると筆者は予想しています。

AI CPUARM64アプリ対応状況

前章までが、Win11 24H2とハードウェアの状況です。

ここからは、AI PC要件を満たす低電力動作が特徴の新参QualcommSnapdragon ARM64 CPUと、老舗Intel/AMD社のx64 CPUの状況を示します。

324日、Googleは、ARM64ネイティブ動作Googleドライブアプリをリリースしました。ARM64搭載PCで動作していたGoogleドライブβ版は、自動アップグレートされます。

Winアプリは、従来x86/x64 CPU向けに開発されてきました。従って、ARM64 CPUネイティブ動作アプリは、新たなアプリ開発が必要です。基本的で必要性も高いGoogleドライブアプリでさえ、正式版リリースに約半年かかったのが上記ニュースです。

ARM64には、従来アプリのエミュレーションツールPrismもあります。しかし、従来GoogleドライブはPrismでも動作しません。ARM64ネイティブ動作のビジネスアプリも増えてきましたが、従来アプリとの互換性を重視するユーザは、ARM64 CPUよりも実績のあるx64 CPUを好むのが現状です。

AI CPUx64 Copilot機能提供状況

324日、Microsoftは、Intel/AMDx64 CPU搭載PCに、エクスプローラや検索ボックスへ正確なファイル名やキーワードを入力しなくても、目的ドキュメントや設定を見つけられる内蔵NPU活用AI機能をWin11 24H2ビルド26120.3585提供開始しました。

このAI機能は、ARM64 CPUではリリース当初から提供済みです。支配的CPUシェアを2030年までにARM64へ変えるMicrosoft戦略は、x64 CPUへのAI機能提供を意図的に遅らせています(関連投稿:AI PC選定ポイント)。

しかし、遅ればせながらx64 CPUへもARM64と同等のAI PC機能提供が始まったのが上記ビルドです。

SummaryWin11 24H2現状と次期AI Win12

Win11 23H2Win10サービス終了の1014日まであと半年です。今のところ次期Win12リリースは不明ですので、10月以降の代替OSは、Win11 24H2のみです。Win11 24H2の現状、ハードウェア要件、AI PCCopilot+ PCCPU状況をまとめました。

WIndows 11不人気の打開策、生成AI
WIndows 11不人気の打開策、生成AI

Win11 24H2は、従来OSのアップグレートと、AI PC向け新OSWin12)の両方をカバーします。AI機能追加のため従来OSコアから大幅変更の結果、未解決不具合が未だにあります。Microsoftは、今年10月までにこれら不具合解消に注力するでしょう。

Win11 24H2ハードウェア要件も、従来アップグレートとAI対応の両方があります。AI対応ハードウェアは、従来アップグレート要件の上に位置します。Microsoftは、要件を満たさないPCに対し新しいPC購入を勧めています。但しRufus 4.6を使うと、従来アップグレート要件のみは回避しWin11 24H2アップグレートが可能です。

AI対応CPUは、従来アプリ互換性のあるx64 CPUと、新しいARM64 CPUの2種があります。ARM64ネイティブビジネスアプリは増えてきましたが、互換性を重視するユーザは実績あるx64 CPUを好みます。

Microsoft ARM64シェア拡大戦略のため、AI PC機能はARM64比、意図的にx64へ遅く提供中です。しかし、この差も次期AI Win12リリース前までに同じになるでしょう。

AI Win12アップグレード要件が、Win11 24H2AI PCCopilot+ PC)要件以上となれば、Win11 24H2サービス終了202610月までに、ユーザは新しいAI PC購入が必須になります。

新規AI PC購入は、PC業界には朗報です。PCユーザにもエッジAI必須と認識されれば、AI PC購入は必然です。NPUを持たない従来PCでは、エッジAI処理ができないからです。現在MicrosoftAI Copilotを推進中なのは、エッジAI必須認識をユーザへ広げるためです。

AfterwordPC大転換期の対応

NPU無しでAI PC要件を満たさない弊社4台のPCは、エッジAIは使えません。Win11 24H2アップグレードは、OSサービス期間を1年延ばす効果のみです。但しクラウドAIは従来PCでも使えますので、4 PCは、今年10月までWin11 23H2のまま運用予定です。

Win12発表もあるでしょうから、発表内容を吟味、Win11 24H2アップグレートか、新規AI PC購入か判断したいと思います。

複数AI PC間エッジAI同期方法は、まだ不明です。同期ができない場合には、1台のみのAI PC所有となりそうです。

今は従来PCからAI PCへの大転換期です。現状分析し、対応が必要です。ちなみに、Office 2016/20191014日サポート終了です。

2025年MCU半導体ベンダ動向

MCU半導体ベンダの需要低迷
MCU半導体ベンダの需要低迷

MCU半導体需要の低迷が原因で、STマイクロ、NXP、ルネサス各社の人員削減や減収減益が話題になっています。

2025年半導体需要低迷ニュース

  1. STマイクロ、最大3000人削減を検討Bloomberg202521
  2. NXP売上げ見通し市場予想下回る、Bloomberg2025年2月4日
  3. ネサス2024年通期減収減益、EE Times2025年2月7日

1STマイクロは、産業および自動車部門の需要低迷のため、従業員約6%相当の最大3000人員削減を検討中。業界にとって2024年は数十年ぶりの厳しい1年だった。

2NXPは、産業および自動車向け半導体の需要低迷が長引いているため、20251-3月売上高10%減の見通し。市場予想下回る。

3:ルネサスの202410-12月売上高は、前年比19.2%減の2926億円(産業25.0%1408億円、自動車13.5%1488億円)。2025年は、将来取組みに集中。

2025年は、MCUベンダの風向きに変化が起こりつつあるのは、確実のようです。

半導体独立不可能

「半導体はどの国も独立は不可能」と欧州3 MCUベンダCEO強調、EE Times20241114

昨年ドイツ)ミュンヘン開催electronica 2024で、欧州主要MCUベンダ3社のInfineonSTマイクロ、NXPCEOが、AI期待とEV(電気自動車)の見解を語っています。

  • あらゆるデバイスや用途でAI必須になるため、巨大ビジネス機会あり
  • EVは短期的困難に直面しているが、電動化の強い取組みを否定するものではない
  • 世界規模半導体の分断は危険、どの国も独立できない

2025年の米国関税導入への強い懸念を示しています。

動的状況把握ツール:CopilotGemini

Microsoft Copilot対Google Gemini
Microsoft Copilot対Google Gemini

半導体や経済の状況は、動的に変化します。この動的現状を手軽に調べる方法として、CopilotGeminiが役立ちます。

例えAI PCでない従来型PCでも、CopilotGeminiへ質問すれば最新ネット情報をかき集め、専門家以外の誰でも判るように要約、回答するからです。

回答の基になったリンクも表示するので、ハルシネーション対策もできます。最新情報が概要から詳細まで把握できます。天気予報と同じ感覚で活用すれば良いと思います。

高騰するプリント基板対策や開発中デバイス入手困難に備え、Plan B検討のきっかけになります。

Summary2025MCU半導体ベンダ動向

2025年のMCUベンダ各社は、産業と自動車向け半導体の需要低迷、供給過剰、製造コスト上昇に直面しています。さらに、米国と諸外国の報復関税など、地政学リスクの市場影響も無視できません。

半導体と経済の先行き不透明感が増しているのは、確実です。MCU開発者も、状況注視の必要があります。これら状況変化へ多様に対応できるMCU開発者が、今求められています。

Afterword:多様MCUソフトウェア開発ツール:弊社マイコンテンプレート

MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)
MCUテンプレート(緑:英語対応、黒:日本語のみ)

弊社は、ルネサス/NXP/STマイクロ/ Infineon(旧Cypress)各社の主要汎用MCUテンプレートを、各1000円(10 US$)で販売中です。最近のMCUソフトウェア開発は、HALHardware Abstraction LayerAPI記述が殆どです。弊社汎用テンプレートを使ってHAL APIポイントを掴めば、多様なMCUの早期開発に役立ちます。


生成AI未来予測

AIが人間よりも賢くなるシンギュラリティ、2045年問題
AIが人間よりも賢くなるシンギュラリティ、2045年問題

生成AIの未来予測が良く判る記事を紹介します。弊社は、AIをMCUセキュリティコンサルタントへ活用したいと考えています。この記事のAI自動化が、活用できる確信を与えました。

2つの未来予測

AI未来予測は、2つあります。1つが、今の生成AIはバブルで幻滅期へ入る。もう1つが、生成AIはこのまま加速し、社会を激変、シンギュラリティへ入る。この2つを、発表レポートに基づいて論点整理したのが紹介記事です。

弊社は、後者予測のAI加速、シンギュラリティ実現を信じますので、以下この予測要点をまとめます。

生成AI知能レベルと2027年シンギュラリティ実現

生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化
生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化

記事内の今年6月発表Situation Awarenessレポートが、生成AI知能レベルをまとめています。

2019年:未就学児童
2020年:小学生
2023年:優秀な高校生
2024年:大学生(現在AI知能レベル)
2025か26年:大学院生
2027年:汎用人工知能(AGI)レベルとなりシンギュラリティ実現

※AGI(Artificial General Intelligence)は、人間の考え方、知識の「一部を機能化」した現在のAIの親玉に相当し、人間と同等か最大でも10倍程度の知能レベル。

この予測は、レポート著者Leopold Aschenbrenner⽒個⼈の⾒解ではなくAI研究者、業界の主流意⾒だそうです。今年5月の関連投稿、2045年予測よりもかなり早いです!

この予測の前提は、電力やAI半導体、AI研究者、つまりAI資源が十分に揃うことで、GOMAなどの大手AIプレーヤもAI進化へ注力中のため、Aschenbrenner⽒は2027年末AGI誕生に自信を持っています。

さらに、ソフトバンクはコチラの関連投稿で、AGIの10年後に更に高度なASI:Artificial Super Intelligenceへレベルアップすると予測しています。

AI自動化の仕組み

AGI実現を待つまでもなくAI自身が自分を改良・進化させるAI自動化は、今のAI技術でも可能だというレポートをSakana AI発表しました。そのAI自動化の仕組み(実現ステップ)です。

AI自動化の仕組み(実現ステップ)
AI自動化の仕組み(実現ステップ)
  1. アイデア⽣成:与えられたコードとタスク説明に基づいて、新しい研究アイデアを⽣成。
    ※アイデア⽣成は、⽣成AIの得意分野。
  2. 新規性チェック:そのアイデアに新規性があるかをAIが検索機能を使って調査。
  3. 実験実⾏:他に同様の論⽂が⾒当たらない場合は、そのアイデアを使った実験計画を立案。計画通りにコードを書いて、結果を確認。このような実験を繰返す。
  4. 結果の可視化と論⽂執筆:図表を作り論⽂⽣成。
  5. 論⽂レビューと改善:AIが書いた論⽂をAIが読み返し改善点提案、それを基にAIが論⽂を書き直す。

凄い仕組みです。このAI自動化による論文が既にあるそうです。現在は論文中の図表をAIが正確に読めない課題もありますが、この課題は確実に克服されるそうです。

弊社は、AI自動化によりAIをMCUセキュリティコンサルタントへ利用できると確信しました。セキュリティ全般知識とMCUセキュリティ開発の費用対効果、必要な開発レベル、開発期間などを問い合わせると、自動化AI MCUコンサルタントが、上記ステップを使って回答を出力します。

各ステップの結果を参照することで、AI回答ハルシネーション対策や信憑性確認もできると思います。

Summary:生成AI未来予測

ビジネスのAI利用は賛否あります。生成AI未来予測記事は、賛否両論の主張を整理しています。弊社は、AI進化予測の内容をまとめました。

  • 生成AI知能レベルは、電力、AI半導体、AI研究者が十分に揃い、GOMAなどAIプレーヤのおかげで進化し、2027年にAGIとなり人間知能を超えるシンギュラリティになる。
  • AIが自分自身を改良・進化させるAI自動化は、現在のAI知能レベルでも可能で、既に自動化により数件の論文を生成済み。図表の正確な読取りに課題もあるが、克服される。

Afterword:AI利用で激変するPC作業

生成AI革命がGAFAMからGOMAへ変える
生成AI革命がGAFAMからGOMAへ変える

GOMAの一角Microsoftは、AI(Copilot)のビジネスOffice文書作成にも積極的です。例えば、コチラの記事です。紹介されたCopilot機能は、文書生産性や共同作業性の向上に直結します。もはや文書作成時のCopilot利用は、当たり前で、それをいかに上手く使うかが焦点です。

AIに対する一種のアレルギーは、GeminiのGoogleサービス拡張機能やApple IntelligenceなどのAIスマホ普及により減少し、ユーザは、PCへも更なるAI機能追加を要求すると思います。

AIは、もはやInternetと同レベルの情報機器必須機能へ変化・進化しつつあるのです。


GeminiとCopilot

Microsoft Copilot対Google Gemini
Microsoft Copilot対Google Gemini

Microsoft CopilotとGoogle Geminiの使い方と特徴を簡単にまとめます。最新Gemini 1.5 Proは、GPT-4oを上回る性能と聞いたからです。生成AI性能評価は、専門家に任せ、我々利用者は、両者の特徴や使い方を知っていれば十分です。

生成AI(GeminiやCopilot)ができること、注意点

会話型AIサービスGoogle Geminiは、Microsoft Copilotのライバルです。専門家によると、2024年5月公開の最新Gemini 1.5 Proは、GPT-4oより高性能だそうです。生成AI関連の開発スピードは凄まじいです。

激変AIサービスの利用側は、生成AI利用時の最低限の知識、無償版GeminiとCopilotの使い方や特徴を知っていれば、十分使えます。業務にAIを活用することは、当たり前になりつつあります。先ずは、手軽に無償版生成AIを使い、その特徴や癖を掴んでいけば良いと思います。

生成AI利用時、最低限の注意点、会話型生成AIサービスができることが以下です。

生成AI注意点:ハルシネーション(幻覚)。AIが事実と異なる情報を生成し、まるでAIが幻覚を見ているかのように、もっともらしい回答を生成する現象。AIは、大量のテキストから単語関連性やパターンを学習し、つながる確率の高い単語を使って回答を生成するのが原因。対策は、ユーザ自身による回答出典先確認。

会話型生成AIサービスができること:テキストやPDF、ブラウザ表示中のページ要約が得意。これ以外に、ネット検索や翻訳、AIスマホが得意な画像認識や生成なども可能。有償版は、無償版の制限緩和や高度なプログラミング開発支援もできる。

※生成AI牽引企業GOMA(Google、OpenAI、Microsoft、Anthropic)は、コチラの投稿参照。

Geminiの使い方、特徴

Google Geminiログイン画面
Google Geminiログイン画面

Geminiは、GeminiページへGoogleでログインすると、新しくGemini専用ページが開き、ページ下のプロンプト欄へ質問や相談を入力すると、ページ上にGeminiのAI回答が示されます。

Gemini回答は、最新ネット情報に基づいています。ここが、ChatGPTベースのCopilotと異なる点です。ChatGPTは、GPT-3.5なら2021年9月までの学習済みデータからCopilot回答を生成します。

弊社7月19日ブログのGemini要約例を示します。

Gemini要約画面。画面下がプロンプト欄。画面上にGemini回答と出典が示される。
Gemini要約画面。画面下がプロンプト欄。画面上にGemini回答と出典が示される。

また、Geminiへ一般的な質問や相談をした場合は、「回答を再確認」ボタンが現れ、これを押すと、Gemini回答の基になったリンクが示されますので、ハルシネーション対策ができます。

Gemini回答の確認ボタン
Gemini回答の確認ボタン

Googleログインを使うGeminiは、スマホでよく使うGoogle MapやGoogle Photoなどと連携性が良い会話型生成AIサービスです。

Copilotの使い方、特徴

Copilotの使い方は、コチラの投稿、Afterwordに示しています。

Copilot活用ページ概要生成
Copilot活用ページ概要生成

Microsoftへログインすると、Edgeページ右上にCopilotボタンが表示されます。このボタンを押すと、ページ左側からCopilotエリアが現れます。このエリア内に、ページ概要生成やページ関連質問、会話スタイル選択など良く使うボタンが初めから用意されていますので初心者でも使い易いと思います。

有償版では、WordなどのOfficeアプリとCopilotを連携し、下書き作成や企画書テンプレート自動作成なども可能です。Geminiよりも、Windows PCとの連携を強化しています。

Summary:GeminiとCopilot使い方と特徴

AIスマホとの連携性が良いGeminiは、最新Googleネット情報を基にAI回答を生成します。また、回答再確認ボタンで、AI回答の基リンクが示されるなどハルシネーション対策ができます。

Windowsアプリとの連携性が良いCopilotは、使用するChatGPT版数により学習済みデータ作成年月が異なります。ページ概要生成や会話スタイル選択ボタンが用意済みなど、初心者に判り易いユーザインタフェースです。

Geminiは、Googleログイン、Copilotは、Microsoftログインが必要です。Google/Microsoftともにログインユーザ情報を収集し、より良いAI回答や、次期AI開発に活かすためでしょう。

AI活用は、当然の業務になりつつあります。現在AIサービスは過渡期ですが、安定期まで待って利用開始するより今使い始め、回答やその注意点、癖に慣れると、業務AI活用性を高めると思います。

Afterword:パーソナルAIエージェント(AIアシスタント)の鍵、NPU

販売中Copilot+ PCのNPU TOPS値は、GPUより小さいのが一般的です。例えば、Lunar Lake SoCは、 トータル120TOPS=NPU48+CPU5+GPU67です。この理由が、コチラの記事で解りました。

つまり、GPUでもできるAI処理を、NPUは徹底的に低電力処理できるようにワットパフォーマンスを最適化します。例えば、数時間のビデオ会議でAIが常時同時翻訳をしても、低電力NPUならバッテリー動作も大丈夫となるなどです。

PC/スマホどちらもパーソナルAIエージェント(AIアシスタント)実現に、低電力NPUの常時バックグラウンド学習動作が鍵となりそうです。