Arduinoコネクタを持つMCU評価ボードが多い理由

ArduinoコネクタコンパチブルMCU評価ボード例
ArduinoコネクタコンパチブルMCU評価ボード例

本稿は、Arduinoコネクタを持つMCU評価ボードが多い理由を、少し丁寧に説明します。上図は、Arduinoコネクタレベルでコンパチブル(=置換え可能)なSTマイクロエレクトロニクス、サイプレス・セミコンダクター、NXPセミコンダクターズ各社のMCU評価ボードを示しています。

Arduinoコネクタ

イタリア発で「オープンソースハードウェア概念」の発端となったArduino(アルデュイーノ、もしくはアルドゥイーノ)。その制御系とArduinoシールドと呼ばれる被制御系ボード間の物理インタフェースがArduinoコネクタ(右下)です。
I2C(SCL/SDA)/ADEF(アナログ基準電位)/DIGITAL(PWM兼用)/ IOREF(IO基準電位)/RESET/POWER/ANALOG INのピン配置が決まっています。

Arduinoコネクタのおかげで、制御系とシールドに分離して開発でき、それぞれをArduinoコネクタで接続すれば、Arduinoボードシステムが完成します。

Wikipediaによると、2013年には制御系とシールド、公式非公式合わせて140万台ものArduinoボードが販売されていて、安価にプロトタイプシステム構築が可能となっています。

Arduinoコネクタを持つMCU評価ボードが多い理由その1:市販安価シールド資産が使える

既にこれだけの数のシールドが販売中ですので、MCU開発にそのまま流用や小変更で使えるシールドもあります。

Arduinoコネクタを持つMCU評価ボードが多い理由その1が、この既製品で安価なシールド資産が使えるからです。使用部品選定やアートワークパターンなども十分に練られた既製品が入手できるのです。しかもこれらは殆どの場合、オープンソースハードウェアなので詳細が開示済みです。

シールドは縦方向に段重ね(スタッカブル)できますので、複数段を重ね機能増加も可能です。

ハードウエア基板を0から動作するレベルにまでもっていくのは、時間もコストも掛かります。市販シールドを利用したプロトタイプ開発が可能なことが、MCU評価ボードにArduinoコネクタを持つ理由です。

Arduinoコネクタを持つMCU評価ボードが多い理由その2:MCU性能評価に使える

シールドを使ってハードウエアが用意されれば、後はソフトウェアです。

図のようにシールドは、複数ベンダーのMCU評価ボードに使えますし、同一ベンダー内の異なるMCUの性能評価にも使えます。

例えば、最も重要な処理に必要なシールドと、その制御ソフトウェアのみをプロトタイプ開発し、MCU性能が重要処理に十分か否かの評価を行います。この評価結果で、コストパフォーマンスに優れたMCU選択が可能となります。

場合によっては、ピンコンパチブル性を利用して他ベンダーのMCU選択も可能です。Cortex-M系MCUはどれも似通ってはいますが、例えば、サイプレスのPSoCシリーズはアナログブロントエンド機能内蔵など、各ベンダーでそれぞれ特徴があります。これらMCU特徴を活かした開発で競合他社との差別化もできます。

MCU評価ボードプロトタイプ開発スピードを上げるマイコンテンプレート

その1もその2もポイントは、プロトタイプ開発のスピードです。効率的に、しかも精度良くプロトタイプ構築し評価するには、MCU製品で使用頻度が高いLCD出力やアナログポテンショメータ入力、LED出力などの単機能シールドを複数使うよりも、これら機能実装済みの汎用Baseboardを使う方が、より低コストにプロトタイプハードウエアの構築ができます。

関連投稿:CY8CKIT-042とCY8CKIT-042-BLEへの機能追加、サンプルソフトが直に試せるマイコン開発環境の章

弊社マイコンテンプレートは、Baseboard動作に必要なソフトウェアをBaseboardテンプレートで提供済みです。開発要件に必要なシールドを見つけ、シールド単体でMCU性能評価を行い、さらにBaseboard実装機能を付加すれば、MCU製品完成形により近いプロトタイプシステムでの評価も可能です。

MCUプロトタイプ開発をスピードアップさせるマイコンテンプレート
MCUプロトタイプ開発をスピードアップさせるマイコンテンプレート

マイコンテンプレートは、MCU評価ボードプロトタイプ開発の「速さ」をより早めます。

MCU評価ボード、IDE、開発ツール、ベンダーが変わってもテンプレート本体は不変

テンプレート本体、具体的にはアプリケーションのLauncher機能は、MCU評価ボード、IDE、コード生成ツールなどの開発ツール、ベンダー各社には依存しません。つまり、単純なC言語でできています。

従いまして、開発ツールやIDEが時代により変化・更新しても、テンプレート本体は変わりません。ご購入頂いた弊社マイコンテンプレートの付属説明資料は、発売当時の環境をベースに解説しております。しかし、最新版のIDEやコード生成ツールに更新されても、このテンプレート本体は不変ですので、安心してお使いください。

まとめ

Arduinoコネクタを持つMCU評価ボードが多い理由は、市販安価シールド資産を活用し、MCU性能評価へも活用すれば、MCUプロトタイプ開発が効率的かつ容易になるからです。プロトタイプ開発スピードをさらに上げるためマイコンテンプレートが役立つことも示しました。

マイコンは種類が多く、どのベンダーの何を使って開発すれば良いかというご質問を時々頂きます。お好きなベンダーのArduinoコネクタを持つMCU評価ボードを使ってプロトタイプ開発することをお勧めしています。制御系ベンダー差は、Arduinoコネクタで消えます。先ずは着手、あえて言えば被制御系の開発着手が先決です。

2018 IoT MCUを振り返る

今年も多くの方々に本HappyTechブログをご覧いただき、また、多くの方々にマイコンテンプレートをご購入いただいたことに心より感謝いたします。ありがとうございました。

2018年の弊社ブログ投稿を振り返って、IoT MCUの2018動向を総括します。

ノードとエッジに2層化するIoT MCU

IoT時代には、数十億個以上もの膨大な数が必要と言われるIoTエッジMCU、これが本ブログ対象マイコンです。低コスト、低消費電力、効率的ハードウェア/ソフトウェア生産性が求められます。

これらIoTエッジMCUを束ね、クラウドと無線通信するのがIoTノードMCU。IoT MCUは、ノードとエッジの2層化傾向があります。

IoT MCU日本ベンダー動向

ルネサス エレクトロニクス:アナログフロントエンド強化の買収継続
NXPセミコンダクターズ:クアルコム買収断念で独自性維持
サイプレス・セミコンダクター:超低電力Cortex-M0+製品強化
STマイクロエレクトロニクス:日本語資料強化

自動車と産業、セキュリティがIoT MCUを牽引

超高性能、セキュリティ、CAN FD、低電力が自動車向け要求、同じくセキュリティ重視だが、コストパフォーマンスも重視、低電力が産業向け要求、両要求ベクトルがIoT MCUベンダー開発を牽引中。

MCUコアのこだわり不要

要求を満たすには広いMCUカバー能力と低電力動作が必要で、Cortex-M0+とCortex-M4のマルチコアや、シングルコア動作周波数の引上げが見られます。製造プロセス微細化も進むでしょう。

エンドユーザ(顧客)は、いわゆるソリューション(解)を求めていて、要求を満たせばMCUコアが何でも構わないので、開発者は、手段であるMCUコアにこだわる必要性を少なくすることが求められます。

つまり、最適ソリューションのハードウェア/ソフトウェアを、様々なベンダー、MCUから自ら選択し、効率的に解を提供できるIoT MCU開発者がプロフェッショナルです。

そこで、ソリューション提供・提案をする開発者個人向けツールとして、弊社マイコンテンプレートを発展させる予定です。ブログ対象IoT MCUも、この基準にフォーカスし情報提供します。

以上簡単ですが2018年のIoT MCUを総括しました。2019年も引き続きよろしくお願いいたします。

SLA (Software license Agreement)

STマイクロエレクトロニクス(以下STM)のSTM32マイコン マンスリー・アップデート2018年8月 P4のコラムに、ソースコード生成ツールSTM32CubeMXのSLA(Software license Agreement)変更が記載されています。

SLAとは

SLAは、ソフトウェア利用(または使用)許諾契約(きょだくけいやく)のことです。ウィキペディアに詳しい説明があります。

コラム記載の新しいライセンスが、SLA0048 – Rev 4 – March 2018です。この新ライセンス中にSTM32CubeMXで検索してもヒットしませんし、法律文言の英文解釈能力も持ち合わせていませんので、コラムをそのまま抜粋します。

「マイコンに書き込まれた状態であれば著作権表示などは不要だが、それ以外の状態であればソースコード、バイナリいずれも著作権表示などは必要」になりました。

STM32CubeMXでHALを使ってソースコードを生成すると、ソースコードの最上部に下記コメントや、その他の部分にも自動的にコメントが挿入されます。

STM32CubeMX生成ソースコード
STM32CubeMX生成ソースコード(STM32Fxマイコンテンプレートの例)

要するに、新SLAは、これらSTマイクロエレクトロニクス提供ツールSTM32CubeMXが自動挿入したコメントを、我々開発者は、勝手に削除してはいけない、と言っているのだと思います。

IDE付属ソースコード生成ツール

マイコンのソースコード生成ツールは、STM32CubeMX以外にも、各社のIDE(統合開発環境)に付属しており、

  • ルネサスエレクトロニクス:コード生成
  • NXPセミコンダクターズ:SDK、Processor Expert
  • サイプレス・セミコンダクター:Generate Application

などがあります(固定ページのAPI生成RADツール参照)。これらツールが自動生成するソースコードには、開発者が解りやすいように多くのコメントが付いています。

殆どのIDE付属エディタは、最上部の著作権関連コメントを畳んで表示することが可能ですし、これらコメントは、コンパイル後、つまりマイコンに書き込まれる状態では削除されますので、普段は注意を払わない開発者が殆どだと思います。

これらコメントも、STM32CubeMXと同様、各社のSLA違反になる可能性がありますので、生成ソースコードでのコメント削除はせず、オリジナル出力のまま使うことをお勧めします。

マイコンテンプレート

弊社販売中のマイコンテンプレートも、上記コード生成ツールのソースコード出力は、そのまま使っております。

マイコンテンプレートの版権は、ご購入者様個人に帰属します。但し、テンプレートそのものの転売、配布はご遠慮ください。お願いいたします。🙏

NXP新汎用MCU S32K1

NXPセミコンダクターズ(以下NXP)から車載・産業機器向けの、新しい汎用Cortex-M0+/M4 MCU S32K1ファミリが発売中です。
同社の汎用MCUと比べ、何が新しいかを調べました。

S32K1の特徴(汎用MCUとの差分)

セキュリティ強化ARMコアは、Cortex-M23/M33があります。ところが、NXPのS32K1ファミリは、従来のCortex-M0+/M4コアを使います。Cortex-M0/M0+/M3汎用MCUと比べると、差分として以下の特徴があります。

AEC-Q100グレード1規格準拠

AEC-Q100:Automotive Electronics Council、車載用電子部品信頼性の規格化団体の規格AEC-Q100は、世界標準規格で欧米の車載向け集積回路の規格。製品使用温度範囲によりグレード0~3まであり、グレード0が-40℃から+150℃で最も広範囲、グレート1は-40℃から+125℃。

セキュリティ強化ハードウェア内蔵MCU

SHE準拠Cryptographic Services Engine (CSEc) - AES128、セキュアブート、ユニークID

専用IDEのソフトウェア開発

S32 Design Studio(Processor Expert)、無償、コードサイズ制限なし

車載・産業 両方向けの汎用MCUで最低15年供給

S32K11x(Cortex-M0+):S32K116/S32K118(2018/7発売)、評価ボード$49
S32K14x(Cortex-M4):S32K142/S32K144/S32K146/S32K148(2017/12発売)、評価ボード$49/$149

S32K MCUs for Automotive and Industrial Applicationsから抜粋したS32K1ファミリの特徴が下図です。図はAEC-Q100グレード0と表記がありますが、Cortex-M0+のS32K11xは、データシートによるとグレード1です。

S32K1特徴
S32K1の特徴 (出典:S32K MCUs for Automotive and Industrial Applications)

S32K118EVB-Q064はDigiKeyで購入可能

新汎用MCUのセキュリティ強化策と専用IDE:S32 Design Studio(Processor Expert)

IoTでは汎用MCUであってもセキュリティ強化が必須です。現在、対策として3アプローチあります。

  1. 汎用コアMCUに、セキィリティ強化回路を内蔵(本稿)
  2. 汎用コアMCUに、外付けセキュリティデバイスを追加 → 関連投稿:セキュリティ強化デバイス:A71CH
  3. セキュリティ強化コアを採用 → 関連投稿:セキュリティ強化ARMコアCortex-M23/M33

1のメリットは、2と比べ部品点数が少ないこと、3と比べ従来の汎用コア開発との親和性が高く、セキュリティ関連開発が容易になる可能性があることです。

専用IDE:S32 Design StudioのAPI生成ツールは、旧FreescaleのProcessor Expertです。NXPが、なぜ既存LPCXpresso IDEでなく、専用S32 Design studioとProcessor Expertを用いたかは不思議です。が、Processor Expertという優れたAPI生成ツールのことを知っている開発者にとっては朗報になるかもしれません。

S32K1の魅力:車載・産業機器・IoT全共用

現在のS32K1ファミリ想定アプリケーションは下記です。車載・産業向けに別々のS32K1が有るわけではなく共用です。

S32Kアプリケーション
S32Kアプリケーション(出典:車載・産業機器向け Arm® Cortex®ベース S32Kマイクロコントローラ (REV 3.1))

2017~2018年に供給が始まり、最低15年の供給保障、全てに評価ボードもあります。Cortex-M0+とCortex-M4間の接続は、次世代車載ネットワークCAN FDです。

S32K14x(Cortex-M4)がNode MCU化しIoT無線通信機能を実装すれば、S32K11x(Cortex-M0+)をEdge MCUとして利用可能で、S32K1が「車載・産業機器・IoT全てを狙える新しい汎用MCU」に大化けする可能性はあると思います。

関連投稿:Node MCUとEdge MCU、気になる点2の章参照

そのほか、FlexIO、FlexTimerなどの新しい周辺回路も実装されていますので、S32K1を引き続き調査する予定です。

投稿記事の表示、検索方法

本ブログは、マイコン:MCU関連情報をWordPressというソフトウェアを使って投稿しています。今回は、WordPressブログ投稿記事を効率的に表示、検索する方法を3つ示します。

※WordPressは、ブログサイト制作時に便利なツール。機能追加が容易なプラグインや、外観を簡単に変更できるテーマが多数あるので、カスタマイズも容易で、運営者が投稿のみに専念できる。

カテゴリ選択

各投稿の下には、カテゴリとタグ(キーワード)が表示されています。

投稿カテゴリーとタグ
各投稿の下に表示されるカテゴリーとタグ

カテゴリ選択は、1つのMCU投稿をピックアップして表示する最も簡単な方法です。

例えば、カテゴリのRL78マイコンをクリックすると、日付の新しい順にRL78関連投稿のみが表示されます。PCなどの大画面表示の時は、左端にカテゴリ一覧が表示されるので選択が簡単になります。

PCのカテゴリ表示
MCU毎の投稿を簡単にピックアップできるPCのカテゴリ表示

カテゴリ選択でブログを表示すると、興味のあるMCU投稿がまとまるので便利です。投稿数が多い時は、複数ページに渡りピックアップされます。表示ページ一番下に複数ページへのリンクが表示されます。

複数ページのリンク
カテゴリ投稿数が多い時に表示される複数ページのリンク

ページ番号が大きい、つまり日付の古い投稿は、そのMCUの選択理由や、IDE:統合開発環境インストール方法など最も基本的でMCU開発初期に必要となる情報が記載されています。古い順に読むとより容易にMCU理解が進むかもしれません。

タグ選択

カテゴリとは別に、投稿下にタグと呼ばれる、いわゆるキーワードが示されています。

投稿のタグ(キーワード)
各投稿の下に表示されるタグ(キーワード)

投稿内容で興味が湧いたキーワード(例:リアルタイムOS)がこのタグ内にある場合は、タグをクリックすると、キーワードにより投稿記事がまとめられます。タグ検索は、複数カテゴリに跨った横断的な検索方法です。

自分の興味があるMCUと他社MCU比較などに使うと便利です。

検索窓

ブログ右上にあるSearch:検索窓を使っても投稿の検索ができます。

検索窓
検索窓による投稿記事検索

タグに無いキーワードや、2018年4月など時期を検索窓に入力してクリックすると関連投稿が表示されます。

まとめ

ブログ投稿記事を効率的に表示、検索する方法を3つ示しました。

  1. カテゴリ選択:MCU毎の投稿まとめに最適
  2. タグ選択:キーワードでの横断的な複数MCU比較や理解に適す
  3. 検索窓:タグ以外のキーワードや、投稿時期での検索に適す

本プログは、複数MCUの内容を、時系列で投稿するので、興味ある対象が様々な雑音で読みにくくなる可能性はあります。この場合には、上記3方法で投稿をまとめると読み易くなると思います。

また、手動で関連する投稿を添付する場合もあります(関連投稿を自動選択するWordPressプラグインもありますが使っていません)。

但し、技術者リスク分散の点からは、雑音も耳に入れておくのも良いと思います。どの投稿もチョットした空き時間で読めるように、A4で1~2ページの文章量です。本ブログをご活用いただき、MCU情報整理やプロトタイプ開発に役立つマイコンテンプレートに興味を持っていただければ幸いです。

関連投稿:ルネサスのIDE買収とリスク分散:技術者個人のリスク分散必要性の章参照

Windows 10 1809更新とマイコンIDE

Windows 10 1809更新

Windows 10のRed Stone最後の大型更新RS5 、Windows 10バージョン1809配布が始まりました。

1809更新2方法

Windows Updateで更新

Windows Update更新プログラムのチェックで1809への更新が開始されます。
但し、これは運が良ければの話で、PCの更新準備が整っていても「最新の状態です」が表示され更新を待たされる場合があります。

手動で更新

Windows 10 October 2018 Updateの今すぐアップデートをクリックし、アップデートツールをダウンロードすると、手動で1809更新開始ができます。

1809更新時間と操作

どちらの方法でも、1809プログラムのダウンロードとインストールに1時間、その後、再起動して新しいWindows 10 1809の自動設定に1時間、合計約2時間程度かかります(PCや通信リンク速度によって異なりますので目安です)。

ダウンロードとインストール中は、通常のPC操作やソフトウェア開発は可能です。再起動は、自動的に始まります。
つまり、何らかの操作を行っている場合は、再起動前に終了しなければなりません。

新Windows 10自動設定中は、PC操作はできませんし、操作不要で設定完了します。
つまり、再起動したら1時間は待つしかありません。

Windows 10 1809の各社マイコンIDE動作

ブログ掲載中マイコンIDE(ルネサス:CS+、NXP:LPCXpresso、Cypress:PSoC Creator、STM:SW4STM32)は、私のWindows 10 1809では正常に動作しました。

ルネサスのIDT買収とリスク分散

ルネサスエレクトロニクス(以下ルネサス)が米)IDT買収を発表したことは9月13日投稿済みです。
この買収にはいろいろな憶測が報じられています。これらをまとめ、技術者個人でのリスク分散を考えます。

ルネサスのIDT買収関連記事(2018年9月28日現在)

どの記事もルネサスのIDT買収を、社長兼CEO呉文精氏コメントのように肯定的には捉えていません。むしろリスクの方が大きく、買収が成功するかを危ぶむ声さえあります。

IDT技術のルネサス車載MCUへの応用/流用よりも、むしろNVIDAやインテルなど大手半導体メーカーの自動車半導体市場介入に対する衝突回避/防衛が真の買収目的だ、が各記事の主張です。

私は記事内容から、なぜ回避や防衛ができるのかはイマイチ理解できません。ただ巨大な買収額が、経営的な足かせとなる可能性があることは解ります。半導体業界の巨額買収は、ルネサスに限った話ではありません。

かなり昔、デバイス間通信にIDTの2ポートRAMを使った経験があり便利でした。IDT買収の日の丸MCUメーカー最後の生き残り:ルネサスエレクトロニクスには頑張ってほしいと思います。

技術者個人のリクス分散必要性

動きの激しいMCU半導体製品を使う技術者個人が生き残るには、リスク分散が必要だと思います。

例えば、業務で扱うMCU以外の開発経験を持つのはいかがでしょう。万一の際にも通用する技術を個人で準備しておくのです。その際には、手軽で安価、しかも実践応用もできることが重要です。

弊社マイコンテンプレートは、下記大手4メーカー6品種の汎用MCUに対応中です(各1000円税込)。

  • ルネサス)RL78/G1xテンプレート
  • NXPセミコンダクターズ)LPC8xxテンプレート
  • NXPセミコンダクターズ)LPC111xテンプレート
  • NXPセミコンダクターズ)Kinetis Eテンプレート
  • サイプレス・セミコンダクター)PSoC 4/PSoC 4 BLE/PRoCテンプレート
  • STマイクロエレクトロニクス)STM32Fxテンプレート
    ※各テンプレートに紹介ページあり

テンプレートを使うと新しいMCU開発を実践、習得できます。経験が有るのと無いのとでは雲泥の差です。
リクス分散の1方法としてご検討ください。

ルネサスエレクトロニクス、IDT買収

2018年9月11日、ルネサスエレクトロニクス(ルネサス)が米)Integrated Device Technology(IDT)を買収すると発表しました。
約67億ドル買収完了見込みの2019年前半には、IDTはルネサス完全子会社になります。

ルネサス、IDT買収の狙い

・補完性が高い製品獲得によるソリューション提供力の強化
・事業成長機会の拡大

ルネサスは、RFや各種アナログ・ミックスドシグナル機能を持つIDT製品を獲得し、これらをマイコンやパワーマネジメントICと組み合わせ、アナログフロントエンドを強化、これによりIoTや産業、自動車分野の事業領域拡大を狙うと発表しました。

2017年2月に32億1900万ドルで買収したアナログ半導体メーカの米)Inersilと今回のIDTとの事業重複は無く、ルネサス+IDT+Intersilでエンドポイントのインテリジェンスを抑え勝つ(=優勝を狙う)とルネサス)社長兼CEOの呉文精氏はコメントしています。

System on a chip(SoC)でルネサスMCUに強力なアナログ機能が実装される可能性が高まったと思います。

MicrochipのインテリジェントADC(ADCC)

同様の動向として、アナログフロントエンドに計算機能を備えたインテリジェントADCを使いAD変換結果に含まれるノイズを除去、MCU処理電力を低減するADCCデバイスをMicrochipが発表しました。

2018年9月19日水曜14時~15時に、「センサノードの低コスト設定:ADCC」と題して日本語Webinarsが予定されています。登録は必要ですが、どなたでも無料で視聴できオンライン質問にも回答してくれるそうです。興味ある方は、参加してはいかがでしょう。

QualcommのNXP買収断念とルネサスのIDT買収

Qualcomm による約470億ドルNXPセミコンダクターズ(NXP)買収は、断念という結果になりました。“NXP買収を断念したQualcommの誤算(前・後編)”によると、半導体業界はこの騒動からいろいろな教訓を学ぶべきだそうです。
また、同記事でNXP CEOのRick Clemmer氏は、

「QualcommとNXPの合併により、さらなるスマート化に向けたセキュアな接続を実現するというわれわれのビジョンに必要な、あらゆる技術を統合できる。これによって、最先端のコンピューティングやユビキタス接続を、セキュリティや、マイクロコントローラなどの高性能ミックスドシグナルソリューションと組み合わせることが可能になる。両社が協業することで、さらに完成度の高いソリューションを提供できるようになるだろう。特に、自動車やコンシューマー、産業用IoT、デバイスレベルのセキュリティなどの分野において、リーダー的地位をさらに強化し、幅広い顧客基盤との間で既に構築している強固な協業関係を、さらに拡大していくことが可能になる」

と語っています。

上記は、買収を免れたNXPにとっては実現しなかった訳です。コメント内容は、ルネサスのIDT買収狙いと重なる部分が多く、IDT買収がルネサスにとって重要であることの証拠と言えると思います。

企業買収は、巨大な初期投資が必要な半導体業界での生き残りと主要技術確保のための戦略です。
ルネサスとNXPのIoT、産業、自動車分野のMCU競争は、ますます激しくなるでしょう。

MCU統合開発環境の後方互換性検証

MCU統合開発環境は、後方互換が重要です。数年前に開発したプロジェクトを改良・改版する際には、最新の開発環境(IDE)でも開発当時と同じ動作が求められるからです。

ベンダー各社もこの点に留意してIDE改版を行っているハズです。ただ、リリースノートにも具体的な互換性説明などは見当たりません。そこで、MCU最新IDEの後方互換性を検証します。

本稿は、ルネサスエレクトロニクス(以下、ルネサス)の最新IDE:CS+に、弊社2015年開発のRL78/G1xテンプレートプロジェクトを適用し、発生するメッセージなどを示し、開発当時と同じ動作をするかを確認します。もちろん、これはあくまでも一例にすぎませんが、開発中にIDE更新に遭遇した際などの安心材料になれば幸いです。

ルネサス統合開発環境CS+

2018年9月最新ルネサスIDE CS+は、Ver.: V7.00.00(2018/07/20リリース)です。CS+は、業界標準のEclipseベースIDEではなくルネサス独自開発のIDEです。

好都合なことにWindows 10 1803をクリーンインストールしたので、まっさらなWindows 10へ最新CS+をインストールした条件で検証ができます(1803クリーンインストール顛末はコチラを参照)。

CS+ダウンロードサイトでカテゴリ:無償評価版を選び、分割ダウンロードか一括、CS+ for CCかCS+ for CA,CX のどれかのパッケージをダウンロード後、実行すれば必要なツール全てがWindowsへインストールされます。

統合開発環境CS+パッケージ
統合開発環境CS+パッケージ(一括ダウンロードの例)

関連投稿:CS+ for CCとCS+ for CA,CXの違い

既存プロジェクトを新しいCS+で開いた時のメッセージ

以下CS+ for CCの例で示しますが、CS+ for CA,CXでも同じです。

既存のプロジェクトを開く
既存のプロジェクトを開く。BB-RL78G13-64.mtpjをクリック。

CS+ for CCを起動し、既存のプロジェクトを開くでRL78/G1xテンプレートプロジェクトのCC-RLを選択すると、最初に警告メッセージが表示され、出力パネルにその内容、プロジェクト開発当時と新しいCS+での「プロジェクトの差分情報」が表示されます。

既存プロジェクトを開いた時に表示されるメッセージとその内容
既存プロジェクトを開いた時に表示されるメッセージとその内容

※“プロジェクト差分情報”は、新規CS+をインストールした時だけでなく、プロジェクト開発中にCS+更新に遭遇した際にも表示されます。

黒字の “デバイス・ファイルが更新……”は、CS+がサポートするMCUデバイスが増えたために発生します。あまり気にする必要はありません。

青字の “プロジェクト差分情報”は、新しいCS+を用いた結果、既存プロジェクトに生じた差分、影響のことです。

例えば、CS+のCC-RLコンパイラが改良・改版され、開発当時のコンパイル・オプションには無かった [間接参照を1バイト単位で行う] 選択肢が発生し、これに関しては、「いいえ」を選択したことなどが解ります。

これらの選択は、基本的に既存プロジェクトに影響が無い(少ない)方をデフォルトとしてCS+が選びます。このデフォルト選択が、CS+の後方互換を実現している鍵です。

後方互換の検証:プロジェクトビルド成功と評価ボードの動作確認

そのままビルド(B)>ビルド・プロジェクト(B)を実行すると、サブプロジェクトを含め全プロジェクトがリビルドされます。出力パネル青字は警告:Warring、赤字はエラー:Errorを示します。

全プロジェクトビルド結果
全プロジェクトビルド結果

出力パネルに赤字が出るのは問題ですが、青字内容に問題がなければ、新規CS+でもプロジェクトが正常にビルドできたことを示します。

そこで、ターゲット評価ボードへビルド出力をダウンロード、既存プロジェクト開発当時の動作確認ができ、最新CS+で後方互換が検証できました。

CS+の便利機能

ルネサスCS+には、プロジェクトと開発ツールをパックして保存する便利な機能があります。

CS+の便利機能
CS+の便利機能。プロジェクト開発時の環境を丸ごとそのまま保存できる。

この開発ツールとは、使用中の統合開発環境のことで、文字通りプロジェクトとCS+、デバイス・ファイル情報などのプロジェクト開発時の環境を丸ごとそのまま保存し、復元もできます。
但し、当然OS:Windowsまでは保存しなので、年2回の大規模OS更新やWindows 7サービス終了などには開発者自ら対応する必要があります。

後方互換とプロジェクト開発方針

IDEの後方互換は、開発者にとっては当然のことです。ただし、改良・改版された最新コンパイラ性能を、既存プロジェクトで最大限引き出しているかは疑問を持つ方もいるでしょう。個人的には、この点について以下のように考えます。

  • プロジェクト開発時、使用する統合開発環境のコンパイル・オプションは、最適化も含めてデフォルト設定で開発。
  • サイズ優先や速度優先の設定は、開発の最終段階で必要性がある時にのみ最小限設定し、その設定をソースに明記。

例えば、弊社マイコンテンプレートは、1つを除いて全て上記方針で開発しています。除いた1点とは、NXPのLPC8xxテンプレートのLPC810(ROM 4KB/RAM 1KB)の小ROMデバイスの1段最適化のみです。テンプレート(ひな形)の性質上、いろいろなプロジェクトへの適応性が高いのもこの方針の理由です。また、デフォルト設定と最小限設定なので、結果的に最新統合開発環境への後方互換も取りやすいと言えます。

経験上、コンパイル・オプションを操作して開発したトリッキーなプロジェクトは、設計段階(MCU選択やプログラム構成)の失敗だと考えています。個人的には、デフォルト設定で十分余裕(50%程度)がある設計がお勧めです。これを確かめるためにも、プロトタイプ開発は重要だというのが私の考えです。

MCU統合開発環境、後方互換のまとめ

MCU統合開発環境(IDE)とWindows環境の年間メジャー更新スケジュールは下図です(2018年7月9日投稿の再掲)。

主要開発環境の年間更新スケジュール
主要開発環境の年間更新スケジュール

プロジェクト開発中にこれら更新に遭遇することは少なくないでしょう。本稿は、ルネサスCS+を例に最新IDEの後方互換性を確認しました。EclipseベースのIDEでも同様です。まとめると、

  • IDE更新後、最初に既存プロジェクトを開く時の差分情報で、プロジェクトに生じた差分、影響を分析し、後方互換を検証
  • コンパイル・オプションはデフォルト設定が、更新された統合開発環境の後方互換を取りやすい

ことを示しました。

最新ARM Cortex-Mマイコン動向とIoT MCUを特徴付ける3要素

最新ARM Cortex-Mマイコン:MCU製品からその動向を調査します。前稿ルネサスエレクトロニクス(以下ルネサス)RL78ファミリの汎用MCU変遷に続き、ARM Cortex-MコアMCU編という位置づけです。最後に両者を比較し、IoT MCUを特徴付ける3要素についての私見を示します。

最新ARM Cortex-Mマイコン製品の特徴

本ブログ掲載中のベンダ各社とMCUです。

ブログ掲載中の各社MCU
ブログ掲載中の各社MCU

ルネサス以外は、全てARM Cortex-Mコアを用いています。これらをARMコア製品、一方ルネサスはNon ARMコア製品と呼ばれます。現在のMCUは殆どがARMコア製品です。

各社ともIoT向けのMCU新製品を発売中です。その中からNXPセミコンダクターズ(以下NXP)のLPC51U68 MCU(2018年3月発売)をピックアップし特徴を抽出します。

LPC51U68は、8/16ビット置換えを狙う低消費電力Cortex-M0+コアを最大100MHz動作まで高め、USB2.0、256KB ROM、96KB RAM実装、12bit 5Mspsと高機能ADC内蔵のMCUです。

LPC51U68 MCU Block Diagram (出典:LPC51U68 Fact Sheet)
LPC51U68 MCU Block Diagram (出典:LPC51U68 Fact Sheet)

コア速度のアプリケーション対応(置換えからIoT市場開拓へ)

32ビットCortex-M0/M0+コア本来の目的は、既存8/16ビットMCUの置換えです。従ってこれまでは、既存MCU(例えばルネサスS1/S2/S3コア)速度と同等の30~50MHzがCortex-M0/M0+コア動作速度でした。しかし、NXPはより低速で低消費電力な8MHzや15MHzのコア速度の新製品を発表しました。

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つまり、既存MCU置換えだけでなく、よりアプリケーションに適したコア速度採用のARMコア製品の一環として開発されたのが紹介した100MHz動作のLPC51U68です。

ARMコア製品は、8/16ビット置換えから、IoTアプリケーション市場開拓への展開も始めたと言えるでしょう。

IoT向きの周辺回路実装(汎用からIoTアプリケーションMCUへ)

従来MCUもUSB接続でプログラムダウンロードやデバッグはできます。これらに加えLPC51U68のUSBは、USB 2.0ホスト機能もライブラリで提供します。PC同様、USBキーボードやデータロガー用に簡単に大容量USBメモリがMCUに接続できるので、HMI(Human Machine Interface)に優れたIoTデバイスが開発できます。

ADCもE-meterなどにも使いやすいような高機能版が用いられています。

ROM/RAM容量が増えるのは、これらIoT向け周辺回路を制御・活用するために必要で、副次的なものと言えるでしょう。

評価ボードLPCXpresso51U68 (OM40005) Development Board価格も¥3,518(DigiKey調べ)であることから、これだけ機能が増えても、従来ARMコア製品と同レベルで入手できると思われます。

LPCXpresso51U68 (OM40005) Development Board
LPCXpresso51U68 (OM40005) Development Board

最新ARM Cortex-Mマイコン動向まとめ

NXP)LPC51U68だけでなく、競合他社Cortex-M0/M0+/M3新製品についても同様の傾向が見られます。最新Cortex-Mマイコンの動向をまとめたのが下記です。

  1. IoTアプリケーションのためコア動作速度を数MHz~100MHz超の範囲で電力消費最適化
  2. USBホスト機能や高機能アナログなど、IoTアプリケーション対応高機能周辺回路を実装

一方、前稿Non ARMコア製品のルネサスMCU動向をまとめると、

  1. 低消費電力16ビットS1/S2/S3コアの使い分けで、きめ細かな電力消費へ対応
  2. アナログ機能やモータ制御機能を追加実装し、IoTアプリケーションMCUへ展開

どちらも、無線通信やセキュリティの要求が高いIoT MCUに対して、従来の汎用MCU製品のままでは対応しにくく、より具体的なIoTアプリケーションへ向けた機能拡張を行い、セミASSP的なIoT MCU製品となっています。
※セミASSP:汎用MCUをベースに、特定アプリケーション向けに調整したMCU。汎用MCU開発に慣れた開発者が、特定アプリ開発に臨む時、ASSPに比べ馴染みやすく開発障壁が低い。

ARMコア製品が柔軟性や拡張性に富み、一方で、Non ARMコア製品のルネサスもIoT向きに汎用MCUを調整しています。いずれにしても汎用MCUは、よりアプリケーション向きのMCUへ変化しつつあります。

IoT MCUを特徴付ける3要素

IoT MCUは、以下3要素から構成されると考えると理解が容易になります。

  1. IoTアプリケーション対応高機能周辺回路
  2. MCUコア
  3. 汎用周辺回路:タイマー、GPIO、UART、I2C、一般的ADC

先ず、どのようなアプリケーションにMCUを使うかで「IoTアプリケーション対応周辺回路」が実装されます。例えば、USBホスト機能が必要なアプリであれば、NXP)LPC51U68などです。

次に、そのアプリケーション周辺回路制御に十分な動作周波数や性能をもつ「MCUコア」が決まります。

最後に、「汎用周辺回路:タイマーやGPIO、UART、I2C回路」の実装数がアプリケーションに対して十分か調べます。

IoT MCUの3要素
IoT MCUの3要素。NXP)LPC51U68の分解例と開発方法。

多くのアプリケーションに広く対応できる汎用MCUの汎用周辺回路のみで開発できるアプリケーションであれば、実績が多い汎用MCUを選び、IoTに必要となる無線やセキュリティ機能を外付け部品で構成すると良いと思います。

より具体的なIoTアプリケーションに対応する場合は、IoTアプリケーション対応周辺回路を持つ各社の新製品MCU(セミASSP MCU)を選び、開発するのが良いと思います。

「IoTアプリケーション対応高機能周辺回路」とは、文字通りアプリに応じた開発や応用、最適化が必要です。各社はこのIoTアプリケーション対応周辺回路に対して、ライブラリやアプリケーションノートを提供しますので、開発はそれらを応用、流用するとリスクが低くなります。

一方、「MCUコア」と「汎用周辺回路:タイマーやGPIO、UART、I2C回路、一般的なADC」は、既存の開発ソフトウェアやハードウェアがほとんどそのまま使える可能性が高い部分です。

IoT MCUを早期開発するには、この既存ソフトウェアやハードウェアを流用し、より多くの時間をIoTアプリケーション開発へ配分する方法が適します。弊社マイコンテンプレートは、この汎用開発部分に役立ちます。ご活用ください。