2026-01セキュリティパッチ配布

114日、2026年最初のWindowsセキュリティパッチが配布されました。深刻度が高い脆弱性対応ですので早急なインストールが必要です。

深刻度が高い脆弱性

Windows 1125H2/24H2/23H2)やMicrosoft OfficeWord/Excel)に深刻度レベル緊急の脆弱性があり、これらに対応したセキュリティパッチが今回の月例配布です。コチラに詳細記事があります。

ESU未登録のWindows 10には、今回の配布はありません。つまり、公式サポート終了Win10ユーザは、有料ESU登録が必須です。

2026-01セキュリティパッチインストール

2026-01セキュリティパッチ(KB5074109)(26200.7623)インストールの様子をWin11 25H2例で示します。

2026-01セキュリティパッチインストール前
2026-01セキュリティパッチインストール前
2026-01Windows Update実施
2026-01Windows Update実施
2026-01セキュリティパッチインストール後の再起動
2026-01セキュリティパッチインストール後の再起動
2026-01セキュリティパッチインストール後
2026-01セキュリティパッチインストール後

Summary2026-01セキュリティパッチ配布

2026年最初のWindowsセキュリティパッチが114日に配布されました。深刻度が高い脆弱性に対応したパッチですのでユーザの早急なインストールが必要です。

ESU未登録Windows 10には、今回の配布はありません。Win10ユーザは、有料ESU登録必須ですので注意してください。

AfterwordAIエージェントでインストールアプリ同時更新

PCインストールアプリの更新をAIエージェントに任せたいです。

例えば、更新頻度の高い複数ブラウザなど。ユーザがPCを使っていない頃に自動更新、常に最新アプリでユーザがPCを使えるようにします。「万一のトラブル回避のため1世代バックアップもよろしく…」などとAIエージェントに話すと、当該処理もAIが自動生成します。NPU必須ですね。


Windows 11はMicrosoft意向が強い賃貸マンション

Windows 11と10のシェア推移(出典:StatCounter)
Windows 11と10のシェア推移(出典:StatCounter)

Win10 EOS後の今でもWin10を使い続けるユーザが多いことが、上図statcounterから判ります。昨年末のマイナビニュース3記事からこの原因が判ります。ユーザが感じるMicrosoft意向に対する違和感(反感)が原因です。

  1. Windows 11のタスクバーが移動できない理由、マイナビニュース(2025/12/22
  2. Windows 11の広告を徹底的に停⽌する⽅法、マイナビニュース(2025/12/28
  3. Windows 11のコピー履歴機能徹底活⽤術、マイナビニュース(2025/12/25

3記事が示すWindows 11

3記事は、現状Win11が抱える、1. 設計上の制約、2. OSの商業化、3. 利便性の向上という3つの側面を浮き彫りにしています。

以下に、記事内容と筆者感想をまとめます。

記事1:設計上の制約:タスクバー下部固定は近代化の代償にユーザ自由度を失う

Win11でタスクバーが画面下部に固定され、左右や上へ移動できなくなった点は、筆者を含め多くのWin10ユーザにとって大きな不満点となっています。

  • 設計背景: Win11のタスクバーはゼロから作り直されており、Microsoftは、利用者の多い「下部配置」を優先しました。
  • 技術的課題: タスクバーを移動可能にするのは、アプリ表示領域の再計算や再描画を伴うため、開発コストが非常に高いという側面があります。
  • 現状の優先順位: MicrosoftはタスクバーへのAI Copilot機能追加などを優先しており、根本的な再設計がない限り、移動機能の復活は難しいと予想されます。
  • 感想: Win11はユーザエクスペリエンスの最大化を掲げつつも、GUIデザイン言語:Fluent Design System起因の開発効率とSurfaceダブレットとの一貫性が優先された結果、パワーユーザ好みが切り捨てられたと推測します。

記事2:OSの商業化:インフラ「中立性」への懸念

Win11の随所に「おすすめ」や「ヒント」として広告的要素が組み込まれています。これは、OSのあり方に一石を投じます。

  • 巧妙な配置: 広告はスタートメニュー、設定アプリ、エクスプローラー、ロック画面など、ユーザが日常的に目にする場所に自然に溶け込んでいます。
  • 設定の煩雑さ: これらをすべてオフにする一括設定は存在しません。例えば、コチラの記事にようにユーザは複数カテゴリーに分散した設定を個別に操作しなければなりません。
  • 倫理的問題: 社会インフラとも言える地位にあるOSが、利用者の意思とは無関係に特定サービスへ誘導する設計は、プラットフォーム中立性の観点から検討されるべき課題です。
  • 感想: 利便性向上を装った「情報の非対称」による誘導は、OSを単純な道具として使いたいユーザにとって、不快なノイズになります。

記事3:利便性の向上:作業効率向上に役立つクリップボード履歴(Win+V

デフォルトOffのクリップボード履歴機能(Win+V)
デフォルトOffのクリップボード履歴機能(Win+V)

Win11のクリップボード履歴機能(Win+V)は、文章作成やデータ処理時間を直接的に削減できる極めて実用的な機能です(但しデフォルトOff機能)。

  • 効率性: 過去にコピーした複数テキストや画像を一覧から選んで貼り付けられるので、作業のたびにコピー元へ戻る手間が省けます。
  • カスタマイズ: 「ピン留め」機能を使えば、定型文を常に呼び出せるようになり、日常的な業務テンポが向上します。
  • 高度な活用: さらにMicrosoft PowerToysの「Advanced Paste」を組み合わせることで、貼り付け形式の指定まで可能になり、標準機能以上の柔軟性を得られます。
  • 感想: スクリーンショット自動保存同様、これはAIエージェントに利用される可能性が高い機能です。しかし、作業効率は向上します。

SummaryWindows 11は大家意向が強い賃貸マンション

3つの記事を総括すると、Win11は、「非常に高機能で便利なOSだが、Microsoft意図を強く反映したユーザ自由度制限版」と言えます。

クリップボード履歴のような進化を享受しつつ、タスクバーの制限や広告表示といったOS仕様に対しては、ユーザが設定を駆使し、主体的に環境を変えることが必要だと思います。

例えると、Win11は高性能家電配備の賃貸マンションのようなものです。便利設備(クリップボード履歴など)もありますが、大家(Microsoft)意向の家具配置固定(タスクバー)や提携チラシ(広告)表示があります。これら制約での住み心地改善には、チラシ剥がしなどの住民ユーザの工夫は必須です。

Win10からWin11移行が進まない根本原因、Win11不人気の理由は、これらユーザ自由度の低さです。AIエージェント付きの次期Windows 12は、ユーザ自由度が高いことを切望します。でないとAIエージェント存在意味も薄れます。

例えると、ユーザ意向を理解するAIエージェント活用の注文住宅(OS)版です。


Win10アプリとデータ維持しWin11 24H2アップグレード(Rufus総集編)

Win10ユーザのEOS(サービス終了)対策は、Win11対応PCの新規購入がBestなのは判っています。しかし、最新PCハードウェアであっても急成長クラウドAIに十分対応できるかなど、数年後のローカルエッジPCハード/ソフトの状況は不透明です。

不透明さ対応の1つは、Win10無償延命ツールRufusを使ってWin10アプリとデータを維持したままWin11 24H2へアップグレードすることです。Win11 24H2 EOSは、来年1013日です。また、今秋リリースWin11 25H224H2をアップグレードすれば、更に2027年までの2年間Win10アプリとデータを維持したWin11利用ができます。もちろん、従来Win10ハードウェアを24H2へアップグレードしても今のところ安定動作しています。

本稿は、Win10延命ツールRufusの総集編として過去弊社が投稿した図表を用い24H2アップグレード方法を示します。掲載図は、旧Rufus版のものですが、内容は殆ど同じなのでご理解頂けると思います。

Rufus 24H2アップグレード全体手順

Rufus 4.9Windows 11 24H2アップグレード方法

準備
  1. Win10バックアップ(更新失敗リカバリ対策)
  2. Win11 24H2ディスクイメージダウンロード
  3. Rufusを実行しWin 11 24H2インストールUSB作成
更新
  1. Win10起動状態でインストールUSB setup実行
  2. Win11セットアップダイアログに従い数回クリック
  3. Win11 24H2大型更新完了

準備と更新の手順一覧表です。

先ず、万一の失敗に備え最終版Win10をバックアップしてください。次に、Win11 24H2ディスクイメージをPCデスクトップへダウンロードしてください。

最新Rufus 4.9ダウンロードと実行

最新Rufus 4.9は、コチラからダウンロードします。

Rufus 4.9のダウンロード
Rufus 4.9のダウンロード

PCRufusインストールは不要です。ダウンロードしたexeファイルのクリックで下図(左)のようにRufusが動作します。選択をクリックし、前章Win11 24H2ディスクイメージをブートの種類へ設定します。

8GB以上のUSBメモリをPCへ接続後、スタートをクリックすると、下図(右)のWin11 24H2インストールUSB作成が始まります。USB作成が終われば、Win11 24H2アップグレード準備が完了です。

Rufus 3.21のWindows 11 22H2インストールUSB作成
Rufus 3.21のWindows 11 22H2インストールUSB作成

Win10起動状態でWin11 24H2インストールUSB setup実行

Win10起動状態Win11 24H2インストールUSB内のsetupをクリックします。すると、下図のWin11アップグレード要因回避ダイアログが表示されます。

Windows 11 24H2アップグレード要件回避の設定
Windows 11 24H2アップグレード要件回避の設定

全ての要件を回避した弊社PC例です。ダイアログ表示はありませんが、Win11 24H2サポートCPU条件も同時に回避されます。

従って、Win11 23H2など旧Win11Win11 24H2アップグレードもRufusで可能です。旧Win11ユーザは、本稿Win10記述をお使いの旧Win11へ読み替えれば同じ方法でWin11 24H2アップグレードができます。

今秋リリースWin11 25H2アップグレードは、Win11 24H2が必須条件です。Win10/Win11ユーザは、Rufusを使いPC24H2化し、25H2アップグレード準備を忘れずに!

Win10アプリとデータ維持のままWin11 24H2アップグレード

暫く待つと、下図のWin11セットアップダイアログが表示されます。デフォルトは、「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」になっています。「引き継ぐものを変更」クリックでアプリのみやデータのみへの変更も可能です。

デフォルトのままインストールをクリックすれば、Win10アプリとデータを維持したままWin11 24H2アップグレードを開始します。

Windows 11インストール準備完了
Windows 11インストール準備完了

この後は、通常のWin11アップグレードと全く同じです。表示ダイアログに従っていればWin11 24H2アップグレードが完了します。

Win11アップグレード後の注意

アップグレード後は、Win10の見た目や操作性が下図のように変わります。

Windows 10(左)とWindows 11(右)フォルダ比較
Windows 10(左)とWindows 11(右)フォルダ比較

個人的には、Win10ユーザインタフェースの方がWin11よりも優れていると思います。

引き継いだアプリによっては、再インストールやアップデートが必要になるものもあるかもしれません。しかし、弊社の場合は、MCU開発環境なども含め全てのWin10アプリが問題なくWin11 24H2でも動作しました。

Win11 24H2アップグレード後は、過去投稿のお勧め処理Win11 24H2更新状況を参照頂ければ、従来Win10ハードでもWin11 24H2が安定動作することがお判り頂けると思います。

SummaryWin10アプリとデータ維持しWin11 24H2アップグレード

Win10無償延命ツールRufusを使いWin10アプリとデータを維持したままWin11 24H2アップグレード方法を過去投稿図で示しました。最新Rufus 4.9でも図の内容は殆ど同じですので方法をご理解頂けると思います。

Win11対応PCの新規購入が、Win10 EOSBest解です。しかし、Rufusを使えば、Win11 25H2 EOS2027年秋までWin10アプリとデータの延命が可能です。この2年間でローカルエッジPCハード/ソフトのAI状況を見極め、新規AI PC購入を検討するなど低コスト解をRufusが与えます。

Afterword:急成長のクラウドAIとローカルエッジAI PC能力

超知能が数年後に登場2025/09/18(日経XTECH)は、人間知能をはるかに超える「超知能」の23年内実現可能性を否定していません。このAIは、主にクラウドAIです。クラウドAI発展は、ローカルエッジAI不要論もあり得ます。

しかし、ローカルエッジAIもクラウドAIに合わせた発展が必須と筆者は思います。例えば、個人情報保護・漏洩防止の高度エッジセキュリティが備わったローカルエッジAI PCのみが、安全なクラウドAI利用ができるなどです。

最新Copilot+ PCNPUスペックは、40TOPS以上です。これでもローカルエッジAI PCとして現在は十分動作します。数年でこのハードスペックがどう変わるか、AI PC向けOSソフトWin12と合わせウオッチしたいと筆者は考えています。


10月のEOS対策

202510月は、EOSEnd Of Support)のMicrosoft製品が4種あります。EOS以降は、セキュリティリスクが高まるため対策が必要です。これら対策案を一覧表にまとめました。

EOSとは

OSやアプリは、定期的な更新プログラムやセキュリティアップデートがネットワーク経由で無償提供されます。この無償プログラム提供が無くなるのが、EOSです。

その結果、効果的な製品ウイルス対策が出来なくなり、動作不安定化や動作停止などが起こります。EOS後の製品継続使用は、避けるべきです。

OS対策

Windowsとして継続利用する場合は、最新Win11 24H2へのアップグレード更新が必須です。更新は無償ですが、アップグレード要件があり満たさない場合は、新しいPCの購入をMicrosoftは勧めています。

新しいPC2種類あります。1つが40TOPS以上のNPUNural Processing Unit)を持つAI PCCopilot+ PC)です。AI PCは、Microsoft注力中の新しいローカルエッジAI機能、例えばリコールが使えます。また、Win11 24H2以降の次期AI OS Win12にも対応予定です(関連投稿:Win11 24H2と次期Win12)。

※リコール:数秒毎にデスクトップ画面をキャプチャーし、検索用インデックスをエッジAIが自動生成。ユーザ自身の過去閲覧データ/サイトを検索できるサービス。

もう1つが、AI処理40TOPS NPU以外のハードウェア、例えばTPM 2.0Trusted Platform Module)などWin11アップグレード「最低要件」を満たす従来PCです。NPUが無いためエッジAI機能は使えません(非Copilot+ PC)。しかし、クラウドAI機能は使えます。

※クラウドAI機能:GoogleGeminiMicrosoftCopilotなどブラウザ経由AIサービス。ローカルエッジAI機能比、ネットワーク経由のため情報漏洩リスクが高い可能性あり。

要件を満たすPCは、「自動」でWin11 24H2アップグレードが行われます。弊社のように要件未達で新しいPC購入も困難なユーザは、自己責任ですがRufus 4.7を使ったWin11 24H2「手動」アップグレード方法があります(関連投稿:Rufus 4.7でWin11 24H2手動更新成功)。手動アップグレード後のWin11 24H2の様子は、Afterwordに示します。

Windows以外のOS選択肢は、AppleMac OSや、低性能ハードウェアでも動作するLinuxなどへの変更があり得ます。どちらもWindowsから新しいOSへの慣れや、使用アプリが新OSで動作するか、AIへの対応などの問題解決が必要です(関連投稿:Win11 24H2と次期PC選択)。

2025年10月Microsoft EOS製品と対策案
2025年10月Microsoft EOS製品と対策案

文書作成アプリ対策

PC文書作成アプリのOffice 2019/2016は、設計年度が古いため、常に最新版が提供されるクラウドサブスク型のMicrosoftOffice365、または、買切り型Office 2024への変更が必須です。Office 2024EOSは、202910月です。

Office 2019/2016ユーザなら、同じ操作方法で365/2024が使えるので、変更後も便利でしょう。

一方、無償PC文書作成ツールとしては、LibreOfficeが有力です。Officeファイル形式(docx/xlsx/pptx)の読書きができ、デフォルトではベンダ非依存の標準ファイル形式ODFOpen Document Format)のため、様々なソフトウェアとのデータ交換が可能です。

OfficeユーザがLibreOfficeへ変更しても、操作アイコンなどはほぼ同じですので、違和感少なく文書作成ができると思います(関連投稿:LibreOfficeの使い方)。

PCソフトウェア/ハードウェア購入対策

既存ユーザが納得する新しいソフトウェア/ハードウェアの購入には、魅力的な新しいPCサービスの提供/追加が必要です。

Microsoftは、このサービスをAIクラウド/エッジサービスにし、競合PCベンダのApple社よりも早いエッジAIサービス提供や、Google社クラウドAIサービスGeminiよりも強力なクラウドAIサービスCopilot提供を実施中です。

Microsoftソフトウェアは、Win11 24H2Office 365/2024へ積極的にAIサービスを追加しつつあります。ユーザニーズとこれらAIサービス(前々章リコール等)が上手く合致すれば、ソフトウェア買換え意欲も高まるでしょう。

またMicrosoftハードウェアも、新発売Microsoft Surface Pro/Laptopで従来Surface比、低価格化したQualcommARM64 CPU普及を促進中です(関連投稿:24H2サポートCPU更新理由1章)。

一方、老舗AMD/Intelx64 CPU陣営は、より高度なエッジAI機能、例えばローカルLLM(大規模言語モデル)によるAIエージョント対応CPURyzen AI Max+ 395:プロセサ合計126TOPS)などで、ARM64差別化を図っています(関連投稿:AI PC)。

つまり、過渡期のエッジAIサービスをいち早く享受したいユーザは、40TOPS以上のNPUを持つ新しいAI PCCopilot+ PC)購入は必須です。一方、次期Win12までエッジAI動向を注視するユーザは、従来PCWin11 24H2更新とOffice 2019/2016の変更だけでも良いでしょう。Win12発表後、新PCハードウェア調達ができるからです。

Summary10EOS製品と対策

以上を一覧表にまとめました。

分類 10EOS製品 対策案
OS Windows 11 23H2
  • 無償Windows 11 24H2更新
  • Mac OSへ変更
  • Linux変更
Windows 10
アプリ Office 2019
  • サブクス型Microsoft(Office)365変更
  • 買切り型Office 2024変更
  • 無償LibreOffice変更
Office 2016

Afterword:弊社「手動」更新Win11 24H2状況

コチラの記事を読むと、Win11 24H2「自動」更新は、筆者予想よりもかなり遅れていることが判ります。

手動Win11 24H2更新PCの6月11日月例更新プログラム配布後
手動Win11 24H2更新PCの6月11日月例更新プログラム配布後

さて、5GWに「手動」更新した弊社Win11 24H2へ、611日、月例更新プログラムが配布されました。配布は成功し、手動更新Win11 24H2でも何のトラブルも無く正常動作中です。「自動」更新を心待ちにしているユーザは、「手動」更新でEOS不安から解放されますよ👍。

Windows 11/10の2025年秋とWindows 12

今年秋リリース予定Windows 11 23H2は、現行Win11 22H2の小規模な更新になるそうです。Microsoftが、次期Windows 12開発に注力しているからだと思います。

本稿は、Windows 11/10サポート期間をまとめ、Windows 12のお役立ち記事(英文)を紹介します。

Windows 11/10サポート期間

Windows 11/10サポート期間を表にまとめました。

OS リリース開始 サポート終了
Windows 10 2015年7月29日(新発売) 2025年10月14日
Windows 11 21H2 2021年10月4日(新発売) 2023年10月10日
Windows 11 22H2(現行) 2022年9月20日 2024年10月8日
Windows 11 23H2 2023年秋? 2025年秋?

Microsoftが最後のWindowsと言っていたWindows 10のサポート終了は、2025年10月14日です。

この前言を覆したMicrosoftが、TPM 2.0などのセキュリティ対策強化Windows 11 21H2を新発売したのが、2年前の2021年10月4日。タスクバー下中央配置などWin10からの見た目変更や、OSリリース期間を半年毎から1年毎、サポート期間も最新リリース後2年へ変更しました。

従って、現行Win11 22H2も来年2024年10月8日にサポート終了します。今秋リリース予定のWin11 23H2も同様とすると、Win11 23H2も2年後の2025年秋にはサポートを終了するでしょう。

Win11は、Win10比セキュリティを強化しました。しかし、OSコアは2015年Win10の流用、無償アップグレード要件が厳しくWinユーザに好評とは言えません。そもそも、中途半端なOSです。

タスクバー配置などの小手先変更ではなく、話題のAI対話/検索機能などもサポートした最新OSが必要な時期だと思います。

Windows 12期待

現時点では、次期Win12開発をMicrosoftは公表していません。

しかし、Win12開発中の噂は多くあります。Win11へアップグレードしない(できない)Win10ユーザが多いこと、Win11タスクバー配置自由度が低いことなど、Win11魅力の少なさが原因です。

Win10より前のMicrosoftの新しいWindows発売間隔は、3年毎でした。Win11は、2021年10月新発売です。従って、2021年の3年後にあたる来年2024年秋頃にWin12が新発売されても不思議ではありません。

これは、Win10サポート終了2025年の1年前です。このタイミングでWin10ユーザにも魅力的だと思わせるWin12が望まれます。

折しも、PC業界もWin12新発売に期待しているようです。COVID-19パンデミック収束にもかかわらず低迷する新PC購入需要の起爆剤が欲しいからです。

Windows 12お役立ち記事

2023年7月10日更新、“Windows 12: Everything we know and what we want to see”を紹介します。英文ですが、Quick Linksを使った判り易く、優れた記事です。

例えば、Quick Links What’s new in Windows 12?のfloating taskbarやAI features。

不評Win11配置固定タスクバーは、Win12で変わるかもしれません。また、AIアシスタント機能:Windows Copilotも実装されそうです。

Copilotは、Win11 Insider Preview Build 23493でブラウザEdgeを使った利用レポートがあります。このBuild 23493が、Win12相当かは不明です。

しかし、現行Win11 22H2のOSビルド22621との差分が大きいことから、かなり先のOSであることは確実です。また、直接OSへAIアシスタントを組込む前のテストの可能性もあります。

関連投稿:OSビルド番号意味

Summary:2025年秋とWindows 12開発

Windows 12提供時期はOSターニングポイントへ影響度大
Windows 12提供時期はOSターニングポイントへ影響度大

2025年10月は、Win10サポート終了時期です。2023年版Win11 23H2も小規模更新で、そのサポート期間も2025年秋までです。2025年秋は、Winユーザが、Windows以外のOS、例えばMacやLinuxへ乗換えるターニングポイントになるでしょう。

2025年秋の重要性は、Microsoftも認識していると思います。2025年秋の1年前までに、対話型AIやAI検索なども組込んだ最新Windows 12を提供できれば、上記Winユーザ離れを回避できるからです。

Win11比、魅力ある最新Win12をユーザは望んでいます。PC業界もまたPC需要喚起の起爆剤としてWin12期待度は高いです。

2024年内にユーザ、業界双方が望むWindows 12をMicrosoftが開発、発売できるかが問われています。



Windows 11 22H2更新2ヶ月

最新Windows 11 22H2大型更新の一般公開は、2ヶ月前の2022年9月21日。弊社3PCを手動にてWin11 22H2へ更新後、2か月経過状況を示します。

Win11 3PC状況

Windows 11 22H2大型更新後、2ヶ月間に配布されたUpdateと現在のPC状況
Windows 11 22H2大型更新後、2ヶ月間に配布されたUpdateと現在のPC状況

Win11更新後、2ヶ月間に配信された9件のWin11 Updateと、現在のPC状況です。

3PC中、1台はWin11アップグレード要件を満たしていませんが、3PCとも上記状況です。また、3PCともWin11に、今日現在不具合はありません。

他のPCと同様、TPM要件未達PCでも、Win11にアップグレードできUpdateも2ヶ月間の更新の履歴から正常に適用できたことが判りました。

関連投稿:Win11 22H2手動大型更新方法

3種の累積更新プログラム:B、C、定例外(Out of Band)

Windows Updateは3種類あり、この2ヶ月間に提供されたWin11 Updateは、これら3種類全てを含みます。

  • Bリリース:毎月第2水曜(日本時間)配布。適用必須。
  • Cリリース:Bリリース以外の月例配布。適用任意。
  • 定例外(Out of Band)リリース:B/C以外の緊急配布。適用必須。

最初の図のKB5019509が定例外、KB5019980/KB5020622/KB5018427がBリリース、それ以外がCリリースです。弊社は、Cリリースでも配布時に即適用する方針です。

Microsoftは、2023年のBリリース配布スケジュールを公開しています。Bリリース内容が重要だからです。

2023年1月11日、2月15日、3月15日、4月12日、5月10日、6月14日、7月12日、8月9日、9月13日、10月11日、11月15日、12月13日(全て日本時間)。

PCを運用していれば、定期的にPC自身がWindows Updateチェックを行います。従って、これら日程のカレンダー登録までは不要だと思います。

但し、Bリリース重要性、適用必須はお忘れなく!

関連投稿:Windows重要パラメタ

結論:Win11 22H2更新後2ヶ月実績

Windows11無償アップグレード完了
Windows11無償アップグレード完了

Win11要件を満たすPCと同様、アップグレード要件未達PCであっても、Rufus利用で最新Win11へ手動更新でき、Updateなども問題なく適用できることが、この2ヶ月間で判りました。

OSコアがWin10と同じWin11の操作性は、Win10と大差ありません。Win10アプリケーションも、Win11で動作します。新しいOSに慣れる目的なら、Win10との機能差が少ないWin11は適しています。

関連投稿:Rufus利用Windows 11要件未達PCアップグレード方法Windows 11ペイント改善

新PC購入はWindows 12発表後

Win11アップグレード要件、特にセキュティ関連が厳しくWin10のまま使い続けるユーザも多いと思います。

Win10は、2025年10月14日にサポート終了、残り3年です。ちなみにWin10 22H2でも、2024年5月14日までの18ヶ月サポートです。残り3年の間にWin11対応新PC購入が、多くのユーザアクションでしょう。

ただ、Win10比セキュリティ強化のWin11は、関連投稿Rufus利用の無理やりアップグレードでも本稿で示したように十分に使えます。無理やりアップグレードの不安は、累積更新プログラムの適用、万一に備えたバックアップなど、基本的PC運用で小さくできます。

要件を満たすWin11 PC2台と無理やりアップグレードWin11の3PC 2ヶ月間運用実績、Win11無償アップグレード終了の可能性なども考慮すると、Win10継続利用にこだわる必要はないと思います。

新PC購入は、2024年予定のWindows 12発表後が良いかもしれません。Win12では、セキュリティ強化だけでなく、新たなWindows魅力機能が提供され、その魅力に見合う新しいPCハードウェアが必要になると思うからです。

関連投稿:TPM 2.0の古さWindows 12



Windows 11 22H2大型更新

現在のWindows 11 21H2 OSビルド番号は、22000。今秋配布予定Win11 22H2の番号は、22621.xxx。22000番から22621番台へと差分が大きいのは、更新内容が新機能追加などを含む大型更新を示します。

OS ビルド番号

Windows 11(左)と10(右)のOSビルド番号
Windows 11(左)と10(右)のOSビルド番号

Windowsは、エディション、バージョン、OSビルド番号で製品型式を示します。例えば、現製品のWin11/10の仕様が上図です。エディションとバージョンが、一般ユーザに馴染みがあります。

OSビルド番号は、開発者向けの型式で、Win11は、22000番台、Win10は、19000番台のビルド番号で両者を区別します。小数点以下は、リビジョン番号です。同一エディション/バージョン内の軽微な不具合修正、改訂を示しますので、本稿は無視します。

さて、今秋配布の製品リリース前プレビュー段階(Release Preview Channel)のWin11/10ビルド番号は、Win11:22621、Win10:19045です。

Win10が、現製品の19044から19045への僅か1増加に対し、Win11は、22000から22621と増分が大きく、多くの機能変更、修正などが現製品に加わったことが判ります。

このビルド番号差から、今秋のWin11 22H2は、「大型更新」と判ります。

Windows 10新規開発停止

Win10は、2025年10月にサポート終了します。過去のWin10ビルド番号変遷を見ると、2020年春の大型更新以降、マイナ更新を3回繰返していることが判ります。

2019年秋 バージョン1909:ビルド18363(2019年以前は省略)
2020年春 バージョン2004:ビルド19041(大型更新:ビルド差分600以上)
2020年秋 バージョン20H2:ビルド19042(マイナ更新:ビルド差分1)
2021年春 バージョン21H1:ビルド19043(マイナ更新)
2021年秋 バージョン21H2:ビルド19044(マイナ更新)

Windows 10のビルド変遷
Windows 10のビルド変遷

これは、Win10が完成済みを意味する訳では無く、次期Win11へMicrosoftが開発を移行した結果だと考えられます。Win10とWin11は、同じOSコアです。最後のWindowsがWin10を撤回し、新しいWin11リリースが2021年秋であることとも符合します。
※ “新しい” と言ってもOSコアはWin10なので、急場凌ぎの感がありますが…。

つまり、ビルド番号変遷によると、Win10へ機能追加などの新規開発は、事実上2020年頃から停止したことが判ります。

そして、今秋のWin10 22H2ビルドも19045です。更新失敗リスクが少ない「マイナ更新」を繰返し、2025年のサポート終了を迎えるのがシナリオのようです。

Windows 12リリース

Microsoftは、3年毎に新Windows開発、2024年頃のWindows 12リリースが見込まれています。

半導体製造技術の進歩により、PCハードウェア、特にノートPC性能向上は著しいものがあります。Intel 12世代モバイルCPUや、AMD 6000番以降のCPUに顕著です。

COVID-19によるリモートアクセス急増やメタバースへの対応だろうと推測します。ハードウェア高性能化に伴い、当然の事ながらPCソフトウェアも、OSコアの抜本的刷新や更なるセキュリティ強化などが求められます。

2019年のCOVID-19は、PCにも多大な影響を与えたと言えるでしょう。

ビジネスPCは、3年更新が理想的と言われます。3年周期の新Windows開発も、今は納得できます。

Windows 11 22H2大型更新

Win10とOSコア共通のWin11開発着手が、COVID-19後の2020年頃だとすると、新Win11リリースに3年弱、今秋のWin11 22H2が初の大型更新です(※9月20日、22H2リリース情報もあり)。

新Win11リリース時22000のビルド番号が、22621になったことからも、多くの機能追加、変更、修正が加わったと推測できます(詳細はWindows 11 22H2新機能参照、日経BP、2022/07/19)。

Windows 11のビルド変遷
Windows 11のビルド変遷

但し、大型更新には、更新失敗やトラブルが付き物です。

MicrosoftによるWin11 22H2配布を待つか、あるいは、ユーザ手動による更新実行か、いずれにしても大型更新直前にOSバックアップを実行し、トラブル事前準備は忘れずに行いましょう!

まとめ:ビルド番号から見るWindowsとCOVID-19

ビルド番号差から今秋Windows 11 22H2が大型更新であること、Windows 10は、2020年頃から新規開発を停止していること、その代替の新Windows 11 21H2開発に約3年を要したと推測しました。

2019年のCOVID-19が、Microsoft Windows 10の最後Windows宣言撤回や2024年Windows 12リリース、3年周期の新Windows開発、ノートPCハードウェアの急激な性能向上などへ影響を与えたと推測しました。

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Rufusの使い方

今秋のWindows 10/11大型更新と、WindowsからLinux Mint乗り換え検討時に、役立つ最新版Rufus 3.20の使い方を説明します。

Rufus目的

Rufus目的
Rufus目的

Rufusは、OSのISOイメージファイルをUSBインストールメディアへ変換するツールです。CD/DVDを持たないPCへのOSインストール時に使います。OSは、Windows以外にもLinux Mint、UbuntuやDebianなどにも対応しています。

特にWindowsのUSBインストールメディア作成時、Windows 11 TPM回避アップグレードだけでなく、Windows 10プライバシー回避更新などにも対応した最新版Rufus 3.20が、2022年8月3日リリースされました。

手動Windows 10/11大型更新とLinux Mintブートメディア作成に対し、Rufusだけで幅広く対応可能です。

RufusとMicrosoft公式Media Creation Toolの違い

今秋、Windows 10 22H2とWindows 11 22H2大型更新が予定されています。どちらも、Windows Updateでユーザトラブル状況を把握しつつMicrosoftが、段階的にユーザへ大型更新版を配布します。

このいつ始まるか判らない大型更新開始をただ待つより、Media Creation Toolを使ったユーザ主体の手動大型更新を、本ブログではお勧めしてきました(詳細は、投稿末補足説明1参照)。

Microsoft公式のMedia Creation Toolは、更新版Windows ISOイメージファイルをダウンロードし、USBインストールメディアを作成するツールです。Win10/11毎に対応Media Creation Toolは異なります。ダウンロード後、USBを作成せず旧Windowsへ直接上書きインストールすることも可能です。

一方Rufusも、Windows ISOイメージファイルからUSBインストールメディア作成は、Media Creation Toolと同じです。違いは、Media Creation Toolでは必須のアップグレート要件確認や、ローカルアカウントでのセットアップ、プライバシー設定をスキップし、旧Windows設定を保持したまま更新版をインストールできる点です。

つまり、Win11非対応PCアップグレード後3ヶ月投稿の課題、現行Win11 21H2から22H2更新へのTPM対策としてもRufusが役立つ可能性大です。

RufusのWindows 11大型更新スキップ

RufusのWindows 11大型更新スキップ内容
RufusのWindows 11大型更新スキップ内容

Rufus 3.20のWin11大型更新時にスキップできる内容が、上図4項目です。

Win11非対応Win10を強制アップグレードした時に用いたRufus 3.18は、一番上のセキュアブートとTPM 2.0回避項目のみでした(強制アップグレード方法は、投稿末補足説明2参照)。

この項目に加えRufus 3.20では、データ収集、ローカルアカウント、PC利用地域設定などをスキップする項目が追加されました。

RufusのWindows 10大型更新スキップ

RufusのWindows 10大型更新スキップ内容
RufusのWindows 10大型更新スキップ内容

Win10対応となったRufus 3.20のWin10大型更新スキップ項目です。

前章と比べると、TPM以外の項目がWin10更新でも可能になったことが判ります。各項目をスキップすると、煩わしい大型更新時の入力手間が省け、更新スピードアップになるかもしれません。

Linux Mintブードメディア作成

Rufusは、Windows以外のUSBインストールメディア(=ブートメディア)作成にも使えます。

RufusをLinux Mint 21ブートメディア作成に使い、作成済みUSBメディアからPCを起動すると、Windows載せ替えPC上でMint動作が試せるLive Bootが可能です。

Live Boot動作中は変更保存ができませんが、快適にLinux Mintが動作するかを実PCで評価できます。

Win11アップグレートができないWin10 PC代替OS候補として、Mintを検討する場合に便利です。

まとめ

Windows 10/11大型更新時、さらに、WindowsからMint乗り換え検討時に便利なUSBインストールメディア(=ブートメディア)作成ツール:Rufusの使い方を説明しました。

RufusをWindows大型更新に使うと、Microsoft公式Media Creation Toolで行われるWindowsアップグレート要件確認や各種設定をスキップした更新が可能です。

RufusをLinux Mintブートメディア作成に使うと、実機でMint操作を試すLive Bootが可能です。

Rufusだけで弊社使用中PCのOS更新/乗り換え検討に対応する幅広さ、Windows大型更新要件回避やローカルアカウント更新などユーザニーズを満たす機能を持っています。

最後に、いずれの場合でも失敗やトラブルは付き物です。最悪の場合でも、リカバリツールなどでトラブル前に回復できる事前準備は忘れないでください。

さいごに:WindowsかMintか

WindowsかMintか
WindowsかMintか

2024年Windows 12登場の噂もある状況で、次期PC OSがWindowsかLinux Mintかを評価しています。Rufusは、この検討中に便利、「今が旬なツール」です。

Win11タスクバー下固定は好みませんが、これ以外はWin10比、結構気に入った新GUIもあります。

次期OSにMintを採用しても、圧倒的大多数のWinユーザに弊社テンプレートを購入してもらうには、テンプレートのWin動作確認は必須でしょう。弊社としては、MintとWin混在環境は避けたいです。

盆休み中に集中検討しますがノートPC新規調達なども考慮すると、最適解はWin11になりそうです。

補足説明1:手動Win10大型更新方法

・Win10 21H2手動大型更新方法は、コチラ

補足説明2:Win11非対応Win10強制アップグレード方法

・TPM 2.0要件未達Win10を強制的にWin11へアップグレードする方法は、コチラ
・強制アップグレードPCの3か月後の状況は、コチラ

補足説明3:Windows代替OSとしてLinux Mintお勧め理由

・Mintはなぜ良いのかは、コチラ

Linux Mintはなぜ良いか

Linux Mint 21 CinnamonのGUI拡大図
Linux Mint 21 CinnamonのGUI拡大図

Windows 11へアップグレードできないWindows 10 PCの代替OSに、Linux Mintがなぜ良いかを説明します。また、後半は、選択肢が非常に多い場合の選択方法を示します。

2年前のLinux Mintお勧め理由

2年前、次の2点からMintをお勧めしました。

Linux MintとUbuntu比較から(2020-08-21)
Linux MintとWin10大型更新比較から(2020-09-04)

Win10大型更新は、年2回から1回へ変わるなど投稿内容と現状が合わないものが出てきました。また、最新版Ubuntu 22.04 LTS情報も多く出てきました。

そこで、2年間のMint使用経験から、Windows代替OSとしてMintをお勧めする理由をまとめます。

理由1:Windows 10スペックで快適動作

Win11アップグレード要件を満たさないWin10 PCを、無理やりWin11 21H2にしても問題なし、但し、次期Win11 22H2大型更新できるかが課題、これが前稿の内容でした。

この課題は、11アップグレード要件未達PCを使い続ける限り避けられません。対処療法は、見つけるつもりです。

根本対策は、WindowsからLinux MintへのOS載せ替えです。Mint要求スペックは、Win10よりもかなり低いです。

・64bitプロセサ
・2GB RAM (4GB recommended for a comfortable usage)
・20GB of disk space (100GB recommended)
・1024×768 resolution (on lower resolutions, press ALT to drag windows with the mouse if they don’t fit in the screen)
※出展:次期Mint大型更新ベータ版:Mint 21 Cinnamon Edition – BETA Release仕様より

つまり、Win10動作PCなら、現行のMint 20.3はもちろん、次期Mint 21でも快適に動作します。

理由2:Windows 10/11に近い操作性

「Windowsユーザが親しみ易いLinuxディストリビューション」、これがLinux Mintを使って得た所感です。具体例を示します。

・USBから手軽にインストールでき、お試し利用も可能(日本語環境も同時インストール)
・LibreOffice安定版(Still)やWindowsペイントなどのアクセサリ相当も同時インストール
・ブラウザは、Firefoxが同時インストール
・Windowsと同じGUI操作、スタートメニューやタスクバー位置(モニタ下、左側)も同じ

つまり、お試しインストール直後から、Windowsと殆ど同じ感覚でPC操作ができます。OS乗換を意識せず、Windows操作経験をそのまま活かしたLinux Mint操作ができるのが最大の特徴です。

LibreOfficeが使えれば、資料作成なども直ぐに開始できます。しかも、Mintをインストールする前に、実機で試せます。「MintがWindowsからの移設」を目的の1つとしているからだと思います。

数多いLinuxディストリビューションのベンチマーク

Linux Mintお勧めの理由
Linux Mintお勧めの理由

Linuxディストリビューションには、Mintの他にもUbuntu、Debianなど多くの種類があります。それぞれに特徴があり、ユーザ数が多く、ネット情報も多いのがUbuntuとDebianです。

但し、UbuntuやDebianは、Linux初心者には「しきい」が高いと思います。例えば、日本語環境やGUIの追加インストールが前提で、使え始める前に多少の手間が掛かります。この追加段階で失敗リスクもあります。

Windowsと同様、失敗などに対応できるOS利用経験があれば、UbuntuやDebianでも問題はありません。Mintは即利用重視、UbuntuやDebianは環境構築重視です。

多くのネット情報は、失敗やトラブル発生時には役立ちます。しかし、OSは安定動作が必然、本来は「トラブル無しの影の存在」のハズです。

マルチプラットフォームアプリケーションが多くなった現在、主役はアプリです。筆者は、MCU開発ツールと資料作成ツールのLibreOfficeが快適に動けば、OSに求めるのは安定性とセキュリティです。

Mintを使っていれば、そのうち不満箇所が出てきます。その時に、UbuntuやDebianの特徴が理解できるハズです。つまり、自分にとってLinuxの何が重要で、何を重視するかがより明確になる訳です。これが、ベンチマーク(水準点、基準)です。

Windowsの好みが個人個人で異なるように、Linuxベンチマークも個人で異なります。

先ずはMintを使ってLinuxベンチマークを持ち、次の段階で、数多いLinuxディストリビューションから要求ベンチマークに合うUbuntu、Debianなどを選べば良いと思います。

まとめ:Linux Mint選択理由

理由1:Windows 10スペックで快適動作
理由2:Windows 10/11に近いGUI操作性

どちらも2年間利用した筆者Linuxベンチマークによる評価です。Mintは、安定指向OSなので、トラブルも無く、大型更新なども成功しています。MCU開発ツールやLibreOfficeも動作します。

Mintには、高機能な方からCinnamonMATEXfceの3種類のGUIがあります(筆者はMATE利用中)。USBお試しインストール(正式名はLive Boot)でお好みのGUIが試せます。掲載図は、英語版GUIの抜粋ですが、雰囲気は判ると思います。

Linux Mint 21 MATE(左)と Xfce(右)のGUI拡大図
Linux Mint 21 MATE(左)と Xfce(右)のGUI拡大図

選択肢が多い時の選択方法

選択肢が多いと選びにくいということもあります。

例えば、Linuxディストリビューションや新しいWindows 11ノートPC選びなどです。ブログ読者から多くのベンダMCUからどれが良いですか、などのご質問を頂くこともあります。※この時は、「高性能汎用MCUをお勧め」しています。

このように選択肢が多い時の対策が、ベンチマーク(基準)設定です。

基準があって、その基準より上か下かを判断すれば、選択肢は、おのずと絞られてきます。問題は、ベンチマークは何かです。同僚や先輩にベンチマークを聞くのも1つの方法です。

重要なことは、ベンチマークの上か下かの判断をご自分で行うことです。

選択肢が多い時の選択方法
選択肢が多い時の選択方法

この判断も他人に任せると、それは他人の選択肢をそのまま利用したことになります。逆に、ベンチマークそのものは、最初は、適当に選んでも良いと思います。

とりあえずベンチマークを設定し、上下判断を行っているうちに、自分にとって本当のベンチマークが明確になってきます。複数ベンチマークでも同様です。

ベンチマークは、判断結果で変わるものです。ベンチマーク設定よりも、上下判断にこだわっていれば、多くの選択肢からご自分に合った選択ができます。

LibreOffice 7.3 WriterとWord 2019互換性

Interoperability of Office Word and LibreOffice Writer
Interoperability of Office Word and LibreOffice Writer

2022年2月2日、LibreOffice 7.2 Communityが7.3へ改版されました。Microsoft Officeとの互換性重視の改版です。そこで、Word 2019 → LibreOffice 7.3 Writer読込み、LibreOffice 7.3 Writer → Word 2019読込みの試行結果を示します。

Word ⇋ Writer相互運用性は、かなり向上しました。

互換性試行条件

Microsoft Office Word 2019をWord、LibreOffice 7.3 Community WriterをWriterと略します。

試行条件(OSは、Windows 10 Pro 21H2使用)
1) Wordで原稿作成(作成拡張子docx)
2) Word原稿文書を、Writerで編集保存(保存拡張子docx、またはodt)
3) Writer編集文書を、Wordで再編集(拡張子docx)

拡張子の違いは、まとめ章の後に説明します。また、Word原稿は、前投稿メタバースとIoTを例文として流用します。

Word原稿 → Writer読込み

Word文書をWriterで開く(拡張子docx)
Word文書をWriterで開く(拡張子docx)

1行当たりの表示文字数が異なりますが文章(テキスト)は、Writer読込みに問題はありません。改行も正しく読込まれています。

図のレイアウト崩れは、「図の上下折返し」がWordデフォルト、Writerデフォルト「左右動的折返し」と異なるためです。Writer側の図を選択後、【 H2 】インターネット進化版…の後へ移動し、図の大きさを段落間に調整するとWord原稿と同じレイアウトになります。

試行では、このWriter調整後保存します。ファイル形式の確認は、Word形式を選択します。なお、ODF形式で保存すると、ファイルサイズが992KBから521KBへ小さくなります。

ファイル形式の確認でWord形式を選択
ファイル形式の確認でWord形式を選択

Writer編集 → Word読込み

Writer編集保存ファイル拡張子は、docxです。保存ファイルをWordで開くと、最初のWord原稿と同じものが、表示文字数も含め再現されます。文章や図表のレイアウト崩れなどもありません。

Writerのdocxファイル出力は、Word互換性が高いことが判ります。

まとめ:互換性評価結果

完成した文書の配布は、PDFが基本です。しかし、文書の開発中は、異なるアプリケーションやOS環境での相互運用もあり得ます。相互運用時、異種環境でも100%文書互換性があると便利です。

本稿は、Word作成docxファイルを、Writerで編集後docxファイルへ保存、最後にWord再編集を試行し、従来比、LibreOffice 7.3 Writerは、Word相互運用性が高まったことを示しました。ファイル拡張子は、全てdocxを使いました。

WordのdocxファイルをWriter読込み時、テキスト読込みは改行含め問題無し、図表レイアウト崩れは手動での修正が容易です。一方、Writerのdocxファイル出力におけるWord読込みは、テキスト図表ともに問題ありません。

従って、Word ⇋ Writer相互運用ができるレベルに達したと評価します。

大サイズWord文書、Excel/PowerPoint文書のLibreOffice運用については未調査です。

まとめは、以上です。

 

補足として、ODFファイル拡張子と相互運用向上Tipsを示します。

Open Document Format(ODF)拡張子

ODFは、完全オープンなISO標準ファイル形式です。異種アプリケーション/OS間のファイル相互運用が、ODFの目的です。

Windows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム対応のLibreOfficeは、デフォルトでこのODFファイルを扱い、拡張子が下記です。

・odt(LibreOffice Writer文書ファイル)
・ods(LibreOffice Calc表計算ファイル)
・odp(LibreOffice Impressプレゼンテーションファイル)

各ODFファイルは、Google Workspaceも対応済み、また、Microsoft Officeも自社独自ファイル形式(docx/xlsx/pptx)に加え、ODF形式へも対応しました。

相互運用性は、アプリケーションや実装ODFバージョンなどにより100%互換には至っておりません。不足分は、本稿で示したような手動での対応が必要です。不足分の程度により相互運用可否が決まります。

少なくともベンダ囲い込みや、ライセンス使用料を気にせずに運用できるメリットが、ODFにはあります。

相互運用向上Tips

2章でdocxファイルよりもodtファイルの方が、保存サイズが小さいことを示しました。そこで、初めからWord原稿をodtファイルとして保存 → Writer編集 → Word再編集の相互運用性を、2章docxファイル原稿時と比較しました。

odtファイルは、Word再編集の読込み時、図表に加え文書もレイアウト崩れが生じました。Tipsは、以下です。

・Word ⇋ Writer相互運用文書は、docxファイル編集保存が良い
・相互運用文書レイアウト崩れを避けるには、文書(テキスト)と図表を分離、最終稿のみで図表レイアウトが良い
・Wordでは苦手な日本語文字数取得が、Writerは容易

文字数取得は、要約作成時に便利です。複数範囲をカーソルで囲むと、Writer下段ステータスバーにトータル文字数が表示されます。弊社ツイッターの要約作成に活用中です。

LibreOffice 7系の更新は、Officeと相互運用性を更に高めるよう予定されています。これにより、例示したWriter側の図表レイアウト崩れなども解消すると思います。GUIなどのアプリ操作性は、単なる慣れの問題です。

Windows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム動作、相互運用性も向上中の無償LibreOfficeを、Microsoft Office代替Plan Bとして気軽に活用してはいかがでしょう。

弊社LibreOffice関連投稿は、コチラを参照ください。