AI基本のキ:ChromeとEdge

クラウドAIアプリ提供の2社ブラウザ、Google ChromeMicrosoft Edgeの現状をまとめました。

AIアプリ:GeminiNotebookLM、クラウド版Copilot機能差

2025年8月投稿Google GeminiNotebookLMMicrosoftクラウド版Edge CopilotAIアプリ差を再掲します。

特徴 Gemini NotebookLM クラウド版Copilot
目的・機能 汎用AIアシスタント ユーザ資料理解・分析・整理 汎用AIアシスタント
AI
エントリーポイント
情報源 インターネット全体 ユーザアップロード資料 インターネット全体
得意分野 広範囲情報検索・分析 資料要約、ハルシネーション抑制 広範囲情報検索・分析
利用例 企画書、アイデア創出 長文・長時間動画要約 企画書、アイデア創出

AIアプリは、現状も概ね上記8月時点と変わりません。変わったのは、その提供方法です。

Google AIアプリはChromeタブ内へ統合

2記事は、Google Chromeのハンバーガメニュー経由で、AIアプリGeminiNotebookLMをより簡単に使えることを示しています。目的は、「検索タブ内でのAI処理」です。

Geminiへ統合されたノートブック(NotebookLM)
Geminiへ統合されたノートブック(NotebookLM)

Chromeで新しいタブを開き、GoogleアプリからGeminiを選ぶと左側にハンバーガメニューが現れます。メニューを開いたのが上図です。このメニューのノートブックは、NotebookLMです。過去NotebookLM利用履歴も一覧表示されます(図は削除済み)。

つまり、Geminiアプリ内からNotebookLMアプリも使える訳です。

また、Chromeの新しいタブに「Geminiに相談」が下図のように順次追加されます(弊社は未追加の為、記事より抜粋)。

ChromeにGemini統合(記事より抜粋)
ChromeにGemini統合(記事より抜粋)

従って、1つのChromeタブ内で、全ネットAI処理のGeminiとユーザアップ限定AI処理のNotebookLMの両方が簡単に使えます。

統合後のChromeは、検索情報の同一タブ内での所望AI処理が可能へと変わります。

Microsoft Copilot AIアプリは迷走中

一方、Microsoftは、Windows全てのAIアプリのエントリーポイントがCopilotアイコンです。GeminiNotebookLMなど機能を明確に分離してスタートしたGoogle AIアプリと最も異なる点です。

このMicrosoft AIアプリは、現在、改名や実装変更を繰返す大混乱中です(Copilot大迷走2026327日、@IT)。

Win10からWin11へのアップグレードやAI PC普及が進まず、その結果、Winユーザ離れが進みつつある現状に対するMicrosoft1方策だと筆者は思います。

AIアプリ以外の方策にWin11タスクバー左右移動復活2026321日、PC Watch等もあります。

AIアプリGeminiNotebookLMChromeへ統合し易いのに対し、AI PCやブラウザEdgeも含め全てのAIアプリエントリーポイントにCopilotアイコンを選択したMicrosoft Copilotは、AIアプリ内容やメニュー変更がGoogleに比べ容易なのが災いしたとも言えます。

AI Copilot (Copilot in Windows)は、MicrosoftがユーザのAI好みをしっかり把握するまで迷走すると思います。

SummaryAI基本のキ:ChromeEdge

クラウドAIアプリを提供するGoogle ChromeMicrosoft Edgeの現状とその特徴を示しました。

ChromeはGeminiとNotebookLMを統合
ChromeはGeminiとNotebookLMを統合

Chromeは、GeminiNotebookLMをユーザインタフェースで統合し提供開始しました。一方、EdgeCopilotは、Chromeに比べAIサービス幅が広いため提供内容に迷走中の感がします。

明確に機能を分離したGeminiNotebookLMは、ブラウザChromeへ統合し易く、Windowsや全てのAIエントリーポイントとしてスタートしたEdge Copilotは、AIアプリ内容の変更・修正が容易な事が災いしました。

GoogleMicrosoftAIアプリ提供方法の差が表れた現状が解りました。

AfterwordAIエージェントはどちらを選ぶか

さて、ローカルAI PC エージェントがクラウドAIアプリ利用時は、ChromeEdgeのどちらを選ぶでしょうか。「Google ChromeXXXで、Microsoft EdgeYYYでした。差分はZZZです」と両方利用で回答してくれれば嬉しいです。この回答で人間(筆者)の検討余地が広がりますから。


America’s AI Action Plan

Americas AI Action Plan
Americas AI Action Plan

America’s AI Action Plan」は、AIにおける米国世界優位の確立、維持を目的に20257月発表の戦略計画です。トランプ大統領ビジョンに基づき、AIを経済的繁栄と国家安全保障の鍵と位置づけ、そのための具体行動を3つの柱に分けて提示しています。

これは、America’s AI Action Plan(英文24ページ)をGoogle NotebookLMへアップロードし、得られた日本語概要です。このAmerica’s AI Action Planを題材に、NotebookLMGeminiCopilotTipsを示します(GeminiNotebookLMCopilot特徴は、前回投稿参照)。

ユーザ資料・分析・整理が得意:NotebookLMTips

ユーザ資料に情報源を絞り、ハルシネーション抑制も可能な資料解析・分析は、NotebookLMの得意技です。America’s AI Action PlanNotebookLMへアップすると、冒頭緑で示した概要がそれぞれの母国語で生成されます。3つの柱の説明がこの後に続きます。

しかし、専門用語が多く判り難い感じがします。そんな時のTipsが、プロンプトに「小学生にも判るように」を加えます。すると、

クラウドAI Tips:小学生にも判るようにを追加
クラウドAI Tips:小学生にも判るようにを追加

America’s AI Action Planは、アメリカという国が、AI世界で一番になるための計画だよ。AIって、みんなが使うスマホのアプリとか、未来の車とか、もっとすごいものを作るのに役立つとっても大事な技術。この計画は、AI分野でアメリカが一番になり、他の国に負けないようにするための「地図」みたいなものだよ。

というように、文体が変わり、スマホや未来車を例示、Action Planを地図と言い換える等、特に専門用語は判り易い文章になります。

この小学生プロンプトは、GeminiCopilotの回答が判り難い時にも同じように使えるTipsです。

America’s AI Action Planの影響

America’s AI Action Planにより何がどう変わるかは、202584日、海外ITトピック“米国AI政策の大転換”にまとめられています。要旨を簡単に列記したのが下記です。

  • 従来の規制から全面的な規制撤廃への大転換がAmerica’s AI Action Plan
  • 「建てて、建てて、建てまくれ」がAI関連建設スローガン
  • 次世代エネルギーを推進、再生可能エネルギーは除外
  • 市場原理主義型グローバル覇権追及タイプ
  • 中国ではなく米国企業に各国AIを依存させる戦略
  • 米国に産業革命、情報革命、ルネッサンスを同時に起こす

ざっくり言うとAction Planは、AI供給側体制に大きく変化を与えそうです。

インターネット全体AIアシスタント:Gemini、CopilotTips

America’s AI Action Plan概要とそのAI供給側への影響は、NotebookLMと海外ITトピック記事で判りました。では、この戦略がAIを利用する側の開発者やAI PCCopilot+ PC)へ、どのように影響を与えるかを、インターネット全体を情報源とするクラウドAIGemini/Copilot)を使って予測します。

クラウドAIへ予測や検討を依頼する時のプロンプトTipsが、「AIを専門家に見立て、具体的質問を入力」です。クラウドAIへこれらヒントを与えることで立場、依頼目的が明確になりAI回答精度は向上します。

クラウドAI Tips:AIを専門家に見立て、具体的質問を入力
クラウドAI Tips:AIを専門家に見立て、具体的質問を入力

例えば、「あなた(Gemini/Copilot)は、40TOPS以上のNPU搭載Copilot+ PCを使い組込みソフトウェアやPCソフトウェア開発を行っている開発者です。また、同時に、AI研究者も兼ねた仕事をしています。America’s AI Action Plan発表で、今後5年間に、(1)引き受けるAI開発案件がどのように影響を受けるか、(2) 現トランプ大統領在任中に実現されると言われるAGI実現は影響を受けるか、(3)使用中のCopilot+ PCは、あなたが予想・予測する5年間AI変化に十分対応できるか、の3点を予測・検討して」などです。

America’s AI Action PlanCopilotへアップ後、上記依頼Copilot回答の項目抜粋が下記です。

(1) AI開発案件への影響

  • 規制緩和による開発スピード加速
  • オープンソース・オープンウェイトAI推進
  • 政府調達案件増加とイデオロギー中立要件

(2) AGI実現への影響

  • AGIに向けた基盤技術加速
  • 政策的にはAGIより実用的AI重視

(3) 使用中Copilot+ PCの対応力

  • 現時点は十分な性能
  • 今後のAGI・大規模モデルには限界
  • 拡張性と互換性が鍵

Copilot+ PCは、今後5年間のAI変化予測に対しスタートは十分だが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとCopilotクラウドは予想しました。増設・拡張性に優れるミニAI PCは、ノートAI PCより優位そうです(関連投稿:ノートAI PCとミニAI PC比較)。

Summary:America’s AI Action Plan

米国AI政策の大転換:America’s AI Action Planを、NotebookLMGeminiCopilotTipsと共に入力し、America’s AI Action Plan概要とAI供給側の影響、AI利用側の今後5年間の影響予測を行いました。

現行のCopilot+ PCは、スタートとしては十分ですが、100TOPS以上のNPUやメモリ強化が進むとクラウドAIは予想しました。

Afterword:クラウドAI出力は緑字

NotebookLMCopilot出力は、緑字を使いました。本稿とクラウドAI出力を見た目でも分け、Tipsによる出力変化を示すためです。しかし、本来示したかったのは、America’s AI Action Plan概要と現行Copilot+ PCスペックへの影響です。クラウドAIは、同じプロンプトでも状況により出力が変わりますので本稿出力は一例です。各読者でプロンプトを入力し試してください。

PS:盆休みのため次回815日金曜は、休稿予定です。

AI基本のキ:GeminiとNotebookLM、Copilot

開発者のAI利用は、必須になりつつあります。組込み開発基本のキAI版としてAI基本のキをまとめます。第1回は、クラウドAIGoogleGeminiNotebookLMMicrosoftCopilotの現状です。

GoogleMicrosoftAI

GoogleMicrosoftのクラウドAIは、利用開始からその差が判ります。

GeminiとNotebookLMはGoogleアプリの一種
GeminiとNotebookLMはGoogleアプリの一種

Google GeminiNotebookLMは、Chromeブラウザで新しいタブを開き、右上GoogleアプリからGeminiまたはNotebookLMを選択、各初期画面にAIへの質問や要求など明示的な「ユーザ指示(プロンプト入力)」でGoogleクラウドAI利用を開始します(GeminiNotebookLMの差は3章参照)。

GoogleクラウドAIGeminiNotebookLMは、Gmailやドライブと同じ「Googleアプリの一種」という扱いです。

一方、Microsoft Copilotは、Edgeブラウザだけでなく全てのWindowsツールにCopilotアイコンの表示があり、このCopilotクリックでAI利用が始まります。AIへのエントリーポイントがCopilotです。

Copilotアイコンは様々なAIサービスのエントリーポイント
Copilotアイコンは様々なAIサービスのエントリーポイント

例えば、メモ帳のCopilotは、テキスト要約や書き直しなど、テキスト関連のAI処理です。また、ペイントのCopilotは、画像生成や背景消去など画像関連のAI処理で、同じCopilotでもツールに依存したAIサービスが自動的に提供されます。

つまり、MicrosoftAIは、ユーザ操作やWindowsアプリ連動のAIサービスを提供し、「Copilotは様々なMicrosoft AIサービスのエントリーポイント」という扱いです。

ユーザ指示かAIアシスト

Microsoft AIサービスは、ユーザ指示(プロンプト入力)に加え、Windowsと強く結び付き、AIによる自律的で高度な推論に基づいたAIアシスト(AIエージェント)利用のサービスも可能です。一方、Google AIは、ユーザ指示に基づいたAIサービス開始の点でMicrosoftとは異なります。

例えば、NPUを持つAI PCなら、Windowsユーザ操作をバックグラウンドでAIが学習し、ユーザが目指す目的や目標を「AIが自律的に推論」、より効率的な回答や提案の出力も可能です。ユーザ画面を数秒毎にキャプチャし、後に作業内容をユーザが思い出し易くするRecall機能は、このAI推論の一例です。

Google/MicrosoftどちらのAIが便利かは、ユーザや依頼内容に依存するでしょう。プロンプト入力が得意でAI回答に対し微調整もできるユーザはGoogleAIアシスト推論・提案も受入れ、積極的にAIを使いたいユーザはMicrosoftが適すと思います。

AIエージェントは、コチラの関連投稿を参照。

GeminiNotebookLMの差

Gemimiは「汎用的」なAIアシスタント、NotebookLMは「ユーザアップロード資料に基づいた内容分析や理解を行う」AIアシスタントで、目的と情報源が異なります。プロンプト入力画面で違いが判ります。

GeminiとNotebookLMのプロンプト入力画面
GeminiとNotebookLMのプロンプト入力画面

NotebookLMは、PDFやテキスト、YouTube動画などのユーザソースをアップロードすると、それらユーザ情報を基に内容解析・理解・分析を行います。限られた情報源のためハルシネーション抑制もできます。ユーザ資料要約や分析、整理に役立ちます。

Geminiは、ネット全体を情報源とするLLM(大規模言語モデル)で、Google検索補完や情報収集など広範囲で汎用的なAIサービスです。ちなみにNotebookLMLMは、Language Model(言語モデル)を意味し、GeminiLLMを活用しています。

SummaryAI基本のキ:GeminiNotebookLMCopilot

GeminiNotebookLMCopilotをまとめたのが下表です。比較のためCopilotはクラウド版です。

特徴 Gemini NotebookLM クラウド版Copilot
目的・機能 汎用AIアシスタント ユーザ資料理解・分析・整理 汎用AIアシスタント
AI
エントリーポイント
情報源 インターネット全体 ユーザアップロード資料 インターネット全体
得意分野 広範囲情報検索・分析 資料要約、ハルシネーション抑制 広範囲情報検索・分析
利用例 企画書、アイデア創出 長文・長時間動画要約 企画書、アイデア創出

AI自身の進化は激しいため、あくまで現時点の各特徴を示しています。GeminiCopilotは汎用AIサービス、NotebookLMはユーザ情報に基づくAIサービス、CopilotアイコンはMicrosoft AIサービスエントリーポイントも兼ねることを知っておけば良いでしょう。

GoogleアプリのGeminiNotebookLMは、ブラウザ経由の明示的ユーザ指示からのAI利用に対し、Copilotは、ユーザ指示に加え、Windowsツール連動やユーザ動作から自律的な推論や提案などのAIアシストもあり、より積極的にAIを利用できる点が異なります。

AfterwordAI時代開発者の基本のキ

40TOPS以上のNPUを持つWindows PCAIエージェントを活用すれば、開発者の限られた知識や理解範囲を超える多角的でより高度な生産性・目標・開発が可能になります。AI導入を脅威と感じる開発者もいるでしょう。しかし、AI提案の採用可否は、開発者自身が行います。AI利用は、使う側の問題・課題です。AI時代に備えAI基本のキを把握しましょう。