NXP ARM Cortex-M0+マイコンLPCXpresso8xxのLPCOpenライブラリが、v3.01へ更新され、v2.x版から持ち越された多くのバグが修正されたようでした(結論から言うと、LPC81xにはバグが残っています。LPCXpresso8xxのLPCOpenライブラリv3.01は、前回の記事を参照してください)。
MCUXpressoは、このようなバグの場合に備えて旧LPCOpenライブラリ群も備えています(C:\nxp\MCUXpressoIDE_10.0.2_411\ide\Examplesフォルダ参照)。最新版MCUXpresso IDE v10.0.2_411でもLPCOpenライブラリv3.01が同封されていないのも、本稿で示したバグが理由かもしれません。
このハンドラ名称の対応付けを行うのが、stm32f0xx_it.cです。評価ボードのデモソフト(STM32マイコン統合開発環境参照の5)動作検証参照)の例で示すと、stm32f0xx_it.cの下記部分です。但し、この割付は、ConfigurationウイザードでEXTI line 4 to 15 interruptsに☑設定した結果、自動割付済みです。つまり、ここもウイザード出力結果が反映されていて、実質ユーザ追記が不要です。
ユーザ追記箇所を解り易くするために、ソースを折りたたんでいます。先に示した割込み処理HAL_GPIO_EXTI_Callback()の追記箇所は、ソース構造から、USER CODE BEGIN 4の個所であることが判ります。
/* USER CODE BEGIN xyz */から/* USER CODE END xyz */のコメント間にユーザ処理を追記すれば、STM32CubeMXで再生成しても追記部分は、そのまま残ります。
USER CODE xyzのコメントを読んで、追記が必要なユーザ処理を追加していきます。但し、GPIOやシステム動作クロックの初期設定は、STM32CubeMXが自動生成済みですので、更なる追記は、本当にユーザ処理の部分のみということが判ります。デモの場合なら、LED2の点滅速度変更処理LED2_Blink()のみです。
EWARM:IAR社Embedded Workbench for ARM。汎用IDE。無償版32KBコードサイズまで。
MDK-ARM:Keil社Microcontroller Development Kit for ARM。汎用IDE。無償版32KBコードサイズまで。
TrueSTUDIO:Atollic社Eclipse ベースSTM32専用IDE。無償版コードサイズ制限なし。
SW4STM32:仏)AC6社マルチOS EclipseベースSTM32専用IDE。無償版コードサイズ制限なし。本ブログはWindows版で説明。
SW4STM32のインストールは、ダウンロードインストーラの実行だけですので、特に問題ないと思います。忘れてはいけないのは、最新版(今日現在v2.0)でもインスト後、Updateが必要な事です。トラブル回避の為にも、SW4STM32のHelp>Check for UpdatesでIDE更新を実行後、次の手順へ進むようにしてください。