LibreOffice最新版、安定版更新

ものもらいのため、今週投稿は、LibreOffice更新情報と関連トピックを簡単にお知らせします。

最新版LibreOffice 24.2.2、安定版LibreOffice 7.6.6へ更新
最新版LibreOffice 24.2.2、安定版LibreOffice 7.6.6へ更新

Summary:LibreOffice最新版、安定版更新

3月28日、LibreOffice最新版の1ヵ月定期更新があり、LibreOffice 24.2.2となりました。
同時に、3ヵ月定期更新の安定版もLibreOffice 7.6.6になりました。

LibreOffice更新方法

Windows/MacOS/Linuxクロスプラットフォーム動作で、Microsoft Officeに対抗できる無償文書作成ツールがLibreOfficeです。

LibreOfficeには、最新機能実装の約1ヵ月定期更新LibreOffice最新版と、最新版へ数回分の更新プログラムを適用した約3ヶ月定期更新LibreOffice安定版、これら2種類があります。

LibreOfficeの更新方法は、簡単です。毎回、新規インストールと同様に新版インストーラを実行すれば、旧版の各種設定が、そのまま引き継がれるからです。

筆者お勧めの設定は、コチラに投稿したセキュリティ対策程度です。後は、お好きな利用フォントなどを設定すれば、デフォルトのままで良いと思います。

ドイツ政府、Microsoft OfficeからLibreOfficeへ移行

ドイツ政府 PC30000台をLibreOfficeへ移行
ドイツ政府 PC30000台をLibreOfficeへ移行

2024年4月4日、ドイツ地方政府が30000台のPCをLinuxへ乗り換え、文書作成ツールをMicrosoft OfficeからLibreOfficeへ移行した、とLibreOffice Blogが報じています。

ドイツ地方政府は、無償オープンソースソフトウェアでソフトウェア環境構築を目指すようです。目的は、経費削減、または、ソフトウェア自主開発化でしょうか? 後者だと、技術者は嬉しいです!

Afterword:LibreOfficeで判る多様性

Microsoft OfficeからLibreOfficeへ変わっても、基本操作は変わりません。ポイントは、慣れの問題のみです。

今春から新しい仕事環境に変わった方も多いでしょう。新たにLibreOfficeを使い始める良いタイミングです。LibreOfficeを使うと、慣れ問題解消と同時に、PC文書作成ツールの良さ/悪さも判ります。

多様性が実感できます。

2024-04-13 追記:Microsoft検証済みアプリではありませんダイアログ対処

Microsoft検証済みアプリではありませんダイアログ対処
Microsoft検証済みアプリではありませんダイアログ対処

アプリインストール時、Microsoft検証済みアプリではありませんダイアログ表示時は、アプリ>アプリの詳細設定を「場所を選ばない」へ変更します。デフォルト「Microsoft Storeのみ(推薦)」では、ストアアプリのみインストール可能です。



文書作成ツール現状

次期買い切り型Office 2024を、Microsoftが今年後半に提供予定です。
現状Officeと、その対抗無償文書作成ツール:LibreOfficeの現状をまとめました。

Microsoft買い切り型Officeサポート期間

買い切り型Office メインサポート期間 延長サポート期間
Office 2019(2018年9月24日提供) 2023年10月10日 2025年10月14日
Office 2021(2021年10月5日提供) 2026年10月13日 無し
Office 2024(2024年後半提供予定) 2029年(5年推定) 不明

買い切り型Officeのサービスサポート期間を一覧にしました。買い切り型は、サポート期間中は機能変更やセキュリティ更新プログラムが購入ユーザへ提供されます。Office 2019までは、延長サポートがありましたが、Office 2021からは、延長サポートはありません。

従って、現行の買い切り型Officeユーザは、2025/6年10月までのサポート期間中は安心して運用できます。サポート期間後もそのまま使えますが、セキュリティリスクが高まります。

Microsoftは、このサポート期限がある買い切り型Officeサービスの代替として、1年単位サブスクリプション型Office 365(最大5ユーザ、1TB OneDrive付き)を現行Officeユーザへ勧めてきました。
※1ヵ月試用サブスクリプションあり。

サブスクリプション型Office 365は、常に最新機能や更新プログラムが適用されますが、ネットワーク接続が必須です。このネット接続が不可能なデバイスや医療検査機器を対象とした次期Officeが、提供予定のOffice 2024です。

もちろん、買い切り型OfficeユーザがOffice 2024を購入すれば、従来のOffice 2021と同様、ネット経由更新の最新Officeとして利用できると思います。サポート期間は、発売後5年が従来Officeでしたので、2029年と推定しました。

LibreOffice 24.2.1

LibreOffice

Windows/MacOS/Linuxクロスプラットフォーム動作でMicrosoft Officeに対抗できる無償文書作成ツールが、LibreOfficeです。

LibreOfficeには、最新機能を実装した約1ヵ月定期更新のLibreOffice最新版と、最新版へ数回分の更新プログラムを適用した約3ヶ月定期更新のLibreOffice安定版、これら2種類があります。

LibreOffice最新版は、リース年.月へバージョン表記が変わり、自動回復情報保存になりました。また、2024年2月リリースLibreOffice 24.2へ、3月2日、1ヵ月定期更新プログラムが適用されLibreOffice 24.2.1の提供が始まりました。

LibreOffice 24.2.1の詳しい解説は、LibreOffice日本語チームBlogにあります。ISO標準のODF(Open Document Format)形式文書やMicrosoft Office互換形式など、LibreOffice特徴や狙いが判ります。

弊社文書作成ツール状況

2023年10月のOffice 2019メインサポート終了を機に、弊社所有の4PC中3PCをサブスクリプション型Microsoft 365(旧Office 365)へ変更しました。残り1PCは、買い切り型Office 2021を継続使用中です。

クラウドMicrosoft 365と4PCのローカルOfficeアプリ(Microsoft 365とOffice 2021のWord/Excel)使用感に、差はありません。

但し、Microsoft Visioユーザは、買い切り型Visioの方が便利です。Microsoft 365でもVisioは使えますが、閲覧やテキスト編集向きです。本格的な図形編集は、Microsoft 365に別途高価なクラウドVisioを追加購入する必要があります。

弊社は、Visio図形編集には、コストパフォーマンスの良いLibreOfficeのDrawを使っています。Drawでも買い切り型Visioと同等の編集が可能です。

なお、弊社は、LibreOffice最新版DrawとWriterを数年間使用中ですが、特にトラブル無く運用できています。

Summary:文書作成ツール現状

文書作成ツール現状まとめ
文書作成ツール現状まとめ

PC文書作成ツールの買い切り型Microsoft Officeとサブスクリプション型Microsoft 365、これらの対抗無償ソフトウェアのLibreOfficeの現状をまとめました。

サポート期間、ネットワーク要件、サブスクリプション可否、有償/無償、Microsoft形式/ODF形式文書など様々なユーザ選択に応じた文書作成ツールがあります。

Afterword:文書作成ツールと生成AI

生成AI革命で成長するAIを個人教師/秘書的に使えば、従来(本稿)のようなユーザ自らが、1から書き始める文書作成は、オワコン(=流行が終わった過去のやり方)かもしれません。

しかし、ソフトウェア開発のAI関与に比べれば文書作成は、例えAI全盛になっても数少ない人間らしい営みの1つだと思います。

生成AI Copilotとの作業性から評価すると、Microsoft Officeの方がLibreOfficeよりも有利です。MicrosoftがCopilotを急成長させるのは、文書作成ツールを含む全Microsoftシェア拡大にCopilotが強く貢献するからだと思います。


LibreOffice(最新版)名と自動回復情報保存変更

LibreOfficeバージョン表記変更
LibreOfficeバージョン表記変更

Windows、Mac、Linux動作で無償のLibreOffice(最新版)24.2がリリースされました。旧版7.6.4から、リリース年.月へバージョン表記が変わり、デフォルトで自動回復情報保存へ変わりました。

これら内容と、LibreOffice Writer Tipsを示します。

LibreOffice(最新版)バージョン名表記

LibreOffice(最新版)バージョン名表記が、「リリース年.月」へ変わりました。旧バージョン7.6.4更新の2024年2月リリース版は、LibreOffice 24.2と表記されます。

リリース月が判り易くなったため、更新確認が簡単です。目安ですが、最新版は1か月毎、安定版は、3か月毎に更新されます。

LibreOffice 24.2は、大規模更新に相当します。しかし、今回は新機能追加よりもクラッシュ時回復を重視した内容のようです。

デフォルトで自動回復情報を保存

LibreOffice 24.2の自動回復情報デフォルト保存
LibreOffice 24.2の自動回復情報デフォルト保存

左側旧バージョン7.6.4の自動回復情報を保存(A)が、右側LibreOffice 24.2では、デフォルト10分毎の保存へ変わりました。
※ダイアログは、ツールバーのツール(T)>オプション(O)で表示。

この機能は、クラッシュ発生に備え、事前に現状ドキュメント回復情報を10分毎に自動保存します。また、常時バックアップコピー(W)も作成します。似た機能は、Microsoft Wordにもあります。

筆者は、ここ数年間LibreOffice(最新版)を使っていますが、クラッシュ経験はありません。しかし、より安全にLibreOfficeを利用するには、これら変更は、役立ちそうです。

Writer Tips:ページヘッダー&フッター表示/非表示

文書の作成時、Writerテンプレートを利用することは良くあります。テンプレートの文書ヘッダーやフッターは、配布時などに必要です。しかし、文書作成時は、ハッキリ言うと邪魔です。

そこで、文書作成時のヘッダーとフッターを表示/非表示にするTipsが下記です。最新版、安定版どちらにも使えます。

LibreOffice Writer Tips:ページヘッダー&フッター表示と非表示切替え
LibreOffice Writer Tips:ページヘッダー&フッター表示と非表示切替え

ページ間の隙間にカーソルを移動すると、カーソルが橙色の「隙間を閉じる」へ変わります。この状態でクリックすると、ヘッダー/フッターが省かれた文書表示へ変わります。

元に戻す時は、カーソルをページ間に移動すると、青色の「隙間を開く」へ変わりますので、クリックで隠れたヘッダー/フッターが表示されます。
※説明のため橙色、青色と書きましたが、実際は黒色。

Summary:LibreOffice 24.2リリースとWriter Tips

LibreOffice(最新版)旧バージョン7.6.4大規模更新版のLibreOffice 24.2がリリースされました。

バージョン表記が、リリース年.月へ変わり、クラッシュ時回復情報が、デフォルト自動保存へ変わりました。

LibreOffice Writer Tipsとして、文書作成時、ページヘッダーとフッターの表示/非表示方法を示しました。

Afterword:AI活用ツールの使い方

ユーザが知らない便利な機能が、文書作成ツールには多くあります。ツールバーや様々なユーザインタフェース内に、これら機能は隠れています。これら隠れ機能は、AIが使い易くするかもしれません。

例えば、ソフトウェア作成ツールのVisual Studio Code(v1.86.0)では、AIにより音声チャットでGitHubから所望サンプルコードを引出す機能が追加されました。

ChatGPTがAIの得意技をユーザ支援へ変えました。従来ツールの使い方もAIが根底から変えそうです!


Microsoft 365の2種ユーザインタフェース

Microsoft 365が、2種類のユーザインタフェース(UI)を持つことが判りましたのでレポートします。

メインストリームサービスが今年10月10日に終了したOffice 2019代替アプリとして、Windows 11 23H2クリーンインストのついでにインストしたサブスクアプリOffice 365。OfficeからMicrosoft365アプリ入替作業は、前稿のAfterwordに示しました。

今回は、Microsoft 365をローカルで使う場合と、クラウドで使う場合のUIの違いについて速報します。

ローカル/クラウドで異なるMicrosoft 365ユーザインタフェース

Microsoft 365は、ローカル動作のデスクトップアプリUIと、ブラウザ経由クラウド動作のクラウドアプリUIの異なる2種UIを持ちます。

Microsoft 365 WordデスクトップアプリUIとOffice 2019 Word UI(Office 2019削除のため2021で代用)
Microsoft 365 WordデスクトップアプリUIとOffice 2019 Word UI(Office 2019削除のため2021で代用)
Microsoft 365 WordクラウドアプリUIと無償Officeオンライン Word UI(クリップボードや挿入タブに機能差が見られる)
Microsoft 365 WordクラウドアプリUIと無償Officeオンライン Word UI(クリップボードや挿入タブに機能差が見られる)

365 Wordを例に説明します。デスクトップアプリWordは、見た目/操作/機能ともにOffice 2019 Wordと同じ、クラウドアプリWordは、見た目は無料オンラインWordに近いです。

つまり、Microsoft 365は、使う場所により同じWord文書でも編集UIが異なる訳です。

見た目が無料オンラインに近いクラウドアプリWordは、編集機能的にはデスクトップアプリと同じです。※現時点のMicrosoft 365状況に基づく。

無料オンラインWordは、一部編集機能を削除したOffice 2019/2021サブ機能版です。従って、本格的な文書編集は困難、出先での閲覧程度に筆者は使っていました。

しかし、Microsoft 365クラウドアプリは、デスクトップと同じフル編集機能を備えます。出先での文書編集などにも十分使えます。

但し、生産性を大きく左右するUIがデスクトップアプリと異なるのは、玉に傷ですが…。

無料オンラインOfficeはMicrosoft 365のティザー広告

ティザー広告とは、商品の断片的な情報・機能だけを公開し、ユーザ興味を引くことが目的のプロモーション手法です。新車広告によく用いられます。

次期カムリとして公開されたティザー写真(出典:トヨタ)
次期カムリとして公開されたティザー写真(出典:トヨタ)

無料オンラインOfficeは、Microsoft 365のティザー広告だと思います。無料版でも最低限の文書編集はできますが、通常利用には向いていません。

無料オンラインOfficeの機能不足やストレージ容量不足を感じるユーザは、サブスクMicrosoft 365へ移行すると解決します。

Microsoft 365クラウドアプリUIが、無料オンラインOfficeに似ているのは、この移行をスムーズにするためだと思います。

Summary:Microsoft 365の2種UIとAI生成カスタムリボン

Microsoft 365には、Office 2019/2021と同じUIを持つローカルデスクトップアプリと、無料オンラインOfficeに似たUIを持つクラウドアプリの2種類があります。どちらのアプリも編集機能は同等です。

デスクトップとクラウドでUIが異なるのは、無料オンライン版からクラウドアプリへの移行をスムーズにするためや、Edge/Chrome/Firefoxなど様々なブラウザ経由アクセスのため、だと思います。

UIは異なりますが機能的には同じです。Office文書編集は、外出中でもデスクトップと同じようにクラウド上でも可能です。ローカル文書とクラウドOneDrive文書を常時同期に設定すれば、作成文書の保存・編集が場所やデバイスによらず可能になります。

1TBもの大容量OneDriveを、Microsoft 365が提供するのも、ローカルとの常時同期のためだと思います。文書に加え、様々な素材もOneDriveへ保存可能です。※大容量同期には高速ネットPC接続も必須。

現在UIが異なるのは残念です。話題のAIにより、使用頻度に応じたカスタムリボンを生成し、デスクトップ/クラウド共通UIとして追加、統一化できると、生産性が高く場所/デバイス依存性も無いMicrosoft 365になり嬉しいです。

Afterword:LibreOffice Community(最新版)7.6.3更新

Windows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム動作で、Microsoft文書形式はもちろん、ISO標準ODF:Open Document Format形式サポートの無償文書作成ツール、LibreOffice Community(最新版)が7.6.3へ更新されました。

マルチプラットフォーム+ODF形式&Microsoft形式サポート+無料が、LibreOffice特徴です(関連投稿: Windows代替PCのLinux動作が嬉しいLibreOffice)。

Windows/Mac+Microsoft形式&ODF形式サポート+Microsoft Account&OneDrive+サブスクが特徴のMicrosoft 365とLibreOfficeの対比が、今後楽しみです。


LibreOffice テンプレートとギャラリー

2023年6月8日、LibreOffice Community(最新版)が7.5.4へ更新されました。

PCを使って効率的な文書作成と利用者の思考をまとめるのが、LibreOfficeやMicrosoft Officeなどの文書作成ツールです。これら文書作成ツールの生産性を高める最新版LibreOffice付属文書テンプレートと図形ギャラリーを説明します。

文書テンプレート

話題のChatGPTなど生成AIを使った文書作成、つまりAI回答をコピーする文書作成も可能です。しかし本稿では、利用者が自分自身で文書を作成する時に効率的な方法として文書テンプレートを紹介します。

LibreOffice文書テンプレート(7.5.4の例)
LibreOffice文書テンプレート(7.5.4の例)

LibreOffice Community(最新版)7.5.4のファイル>テンプレート>テンプレートの管理で表示されるテンプレートダイアログです。Writer起動中なら、文書ドキュメントフィルターが自動的に適用されるため、すべてのアプリケーションへフィルターを変更しています。

文書、図形描画、プレゼンテーションを新規作成する際に役立つテンプレート、つまり雛形が多数準備されています。例えば履歴書は、ほぼ決まった書式や記述項目です。履歴書(英文)を使うと、雛形の項目内容を修正しさえすれば、標準的な英文職務経歴書が短時間で作成できます。

また、グレーエレガントのプレゼンテーションテンプレートの例を示すと、プレゼン資料の背景、効果的な図が挿入済みのスライド、スライド1枚に表示できる最適な文字数や大きさなども判る雛形が用意されています。

これら雛形を利用すれば、あやふやな思考がまとまり、最も手間と時間が掛かる初版文書や初版プレゼン資料を短時間で作成可能です。

初版完成後は、最終版への更新、つまり本来の利用者独自の内容編集に集中できます。

図形ギャラリー

文書を補足説明するには、図形が効果的です。

LibreOfficeで使える汎用図形は、ギャラリーとしてメイン画面右側に表示されます。ギャラリー非表示の時は、LibreOfficeの表示>ギャラリーで表示できます。

LibreOffice図形ギャラリー(7.5.4の例)
LibreOffice図形ギャラリー(7.5.4の例)

図形ギャラリーは、ダイヤグラム(上図)、矢印などカテゴリー毎に分類されています。多くのカテゴリーや図形から文章説明に適した標準的な図形を選択、文章へ挿入できます。

文書生産性を高めるテンプレートとギャラリー

文書テンプレートや図形ギャラリーは、適用範囲を広げるため汎用性を重視しています。それでも、これらを使うと0から文書作成するよりも早く、かつ項目などの抜けが無い初版文書を簡単に作成できるメリットがあります。

つまり、文書の全体構成や補足説明図形が、汎用の雛形として提供済みのため、利用者は、それらを組み合わせた初版文書を短時間で作成できる訳です。その結果、思考の整理やまとめができ、初版へ利用者の創意工夫を加えたオリジナル文書の仕上げ時間が十分に作れます。

文書テンプレートや図形ギャラリーは、本来のオリジナル文書内容編集に集中するためのツールと言えます。

Summary:LibreOffice 文書テンプレートと図形ギャラリー

早期オリジナル文書作成を可能にする文書テンプレートと図形ギャラリー
早期オリジナル文書作成を可能にする文書テンプレートと図形ギャラリー

LibreOfficeの汎用文書テンプレートには、用途に応じた一般的な書き方や段落構成、見栄えが良いプレゼンテーション背景などが用意されています。また、図形ギャラリーには、これら文書やプレゼンテーションに補足説明を加える汎用図形が準備済みです。

これら汎用文書テンプレートと汎用図形ギャラリーを利用し思考をまとめ初版文書を作成、この初版に利用者の創意工夫を加えれば、より早く完成度の高い最終版オリジナル文書が作成できます。

Afterword:MCU開発生産性を高める弊社テンプレート

文書作成ツールと同様、MCU開発も効率性を重視します。このため、ベンダ各社のMCU開発ツールは、汎用的なソースコードを自動生成します。しかし、あまりにも汎用、標準的すぎる欠点があります。

弊社テンプレートは、ベンダ開発ツールが生成したソースコードに、MCU開発で利用頻度が高いADC入力やUART出力など複数サンプルコードが並列動作する工夫を加え、より実用的なMCUアプリケーションに近い形でベアメタルテンプレート9種(各1000円)、FreeRTOSテンプレート1種(2000円)のMCUテンプレートを販売中です。

Summaryの図で示すと、ADCやUARTなどの並列処理をベンダ生成ソースコードへ追加したピラミッド中段(黄色領域)から始まるMCUテンプレートです。

汎用MCU向けテンプレートですので、掲載MCU以外への各ベンダMCU応用も容易です。テンプレート付属説明資料は、一部無料ダウンロードも可能です。

文書テンプレート同様、MCU開発生産性を高めるのに役立ちます。ご購入は、コチラから可能です。


LibreOffice Community(最新版)7.5更新

LibreOffice Community 7.5
LibreOffice Community 7.5

LibreOffice Community(最新版)が7.5へ更新されました。7.5では、LibreOffice Writer/Calc/Drawアイコンがカラフルに変わり、DeepL API利用の翻訳機能追加など7.4からメジャーアップデートです。

DeepL API利用には、無料版でもクレジットカード情報が必要です。

LibreOffice Community 7.5.0.3

ほぼ1ヶ月毎に更新されるLibreOffice Community(最新版)が、7.5.0にメジャーアップデートされました。3か月毎更新の(安定版)は、7.4.5です。リリースノートには、様々な機能が追加されています。

メジャーアップデートでWriter/Calc/Drawファイル別のフィルター追加などもありますが、主要操作に大きな変化はありません。

筆者が気になった追加機能は、リリースノート8.1デザイン(アイコン変更)と2.6自動翻訳です。

LibreOffice Writer/Calc/Drawアイコン

LibreOffice 7.5でカラフルに変わったアイコン
LibreOffice 7.5でカラフルに変わったアイコン

左が、7.4までのLibreOffice Writer/Calc/Drawアイコン、右が、7.5のアイコンです。色が付き判別し易くなりました。

Windows 11スタートメニューに表示されるLibreOffice Writer/Calc/Drawアイコンも、Word/Excel/PowerPointと同様カラフルに変わりました。

OfficeアイコンとLibreOffcieアイコン比較
OfficeアイコンとLibreOffcieアイコン比較

カラフルアイコンは、選択が容易になりPC生産性も上がるので大歓迎です。

DeepL API

DeepL APIには、無料­版と有料版があります。但し、1か月500,000文字まで翻訳できる無料版でも、本人確認にクレジットカード情報の入力が必要です。

無料/無償愛好家でクレカ入力を嫌う筆者は、新機能の翻訳は使いません。

DeepL API
DeepL API

PCローカル文書作成ツール:LibreOffice

ところで、日本だけで人気が高いPCローカルで使える文書作成ツールMicrosoft Office 2019は、2025年10月、Office 2021は、2026年10月でサポート期間が終了します。代替が、クラウド利用サブスクリプションサービスのOffice 365などです。

クラウド依存は、PC文書作成に関してはリスクが高いと思います。マルチプラットフォームでPCローカル文書作成ツールLibreOfficeは重要です。少しの慣れで、誰でも使えるLibreOfficeのお勧め理由です。

関連投稿:LibreOffice使い方(総集編)でWriter/Draw無料テンプレートも提供中です。ご活用ください。



LibreOffice 7.3 WriterとWord 2019互換性

Interoperability of Office Word and LibreOffice Writer
Interoperability of Office Word and LibreOffice Writer

2022年2月2日、LibreOffice 7.2 Communityが7.3へ改版されました。Microsoft Officeとの互換性重視の改版です。そこで、Word 2019 → LibreOffice 7.3 Writer読込み、LibreOffice 7.3 Writer → Word 2019読込みの試行結果を示します。

Word ⇋ Writer相互運用性は、かなり向上しました。

互換性試行条件

Microsoft Office Word 2019をWord、LibreOffice 7.3 Community WriterをWriterと略します。

試行条件(OSは、Windows 10 Pro 21H2使用)
1) Wordで原稿作成(作成拡張子docx)
2) Word原稿文書を、Writerで編集保存(保存拡張子docx、またはodt)
3) Writer編集文書を、Wordで再編集(拡張子docx)

拡張子の違いは、まとめ章の後に説明します。また、Word原稿は、前投稿メタバースとIoTを例文として流用します。

Word原稿 → Writer読込み

Word文書をWriterで開く(拡張子docx)
Word文書をWriterで開く(拡張子docx)

1行当たりの表示文字数が異なりますが文章(テキスト)は、Writer読込みに問題はありません。改行も正しく読込まれています。

図のレイアウト崩れは、「図の上下折返し」がWordデフォルト、Writerデフォルト「左右動的折返し」と異なるためです。Writer側の図を選択後、【 H2 】インターネット進化版…の後へ移動し、図の大きさを段落間に調整するとWord原稿と同じレイアウトになります。

試行では、このWriter調整後保存します。ファイル形式の確認は、Word形式を選択します。なお、ODF形式で保存すると、ファイルサイズが992KBから521KBへ小さくなります。

ファイル形式の確認でWord形式を選択
ファイル形式の確認でWord形式を選択

Writer編集 → Word読込み

Writer編集保存ファイル拡張子は、docxです。保存ファイルをWordで開くと、最初のWord原稿と同じものが、表示文字数も含め再現されます。文章や図表のレイアウト崩れなどもありません。

Writerのdocxファイル出力は、Word互換性が高いことが判ります。

まとめ:互換性評価結果

完成した文書の配布は、PDFが基本です。しかし、文書の開発中は、異なるアプリケーションやOS環境での相互運用もあり得ます。相互運用時、異種環境でも100%文書互換性があると便利です。

本稿は、Word作成docxファイルを、Writerで編集後docxファイルへ保存、最後にWord再編集を試行し、従来比、LibreOffice 7.3 Writerは、Word相互運用性が高まったことを示しました。ファイル拡張子は、全てdocxを使いました。

WordのdocxファイルをWriter読込み時、テキスト読込みは改行含め問題無し、図表レイアウト崩れは手動での修正が容易です。一方、Writerのdocxファイル出力におけるWord読込みは、テキスト図表ともに問題ありません。

従って、Word ⇋ Writer相互運用ができるレベルに達したと評価します。

大サイズWord文書、Excel/PowerPoint文書のLibreOffice運用については未調査です。

まとめは、以上です。

 

補足として、ODFファイル拡張子と相互運用向上Tipsを示します。

Open Document Format(ODF)拡張子

ODFは、完全オープンなISO標準ファイル形式です。異種アプリケーション/OS間のファイル相互運用が、ODFの目的です。

Windows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム対応のLibreOfficeは、デフォルトでこのODFファイルを扱い、拡張子が下記です。

・odt(LibreOffice Writer文書ファイル)
・ods(LibreOffice Calc表計算ファイル)
・odp(LibreOffice Impressプレゼンテーションファイル)

各ODFファイルは、Google Workspaceも対応済み、また、Microsoft Officeも自社独自ファイル形式(docx/xlsx/pptx)に加え、ODF形式へも対応しました。

相互運用性は、アプリケーションや実装ODFバージョンなどにより100%互換には至っておりません。不足分は、本稿で示したような手動での対応が必要です。不足分の程度により相互運用可否が決まります。

少なくともベンダ囲い込みや、ライセンス使用料を気にせずに運用できるメリットが、ODFにはあります。

相互運用向上Tips

2章でdocxファイルよりもodtファイルの方が、保存サイズが小さいことを示しました。そこで、初めからWord原稿をodtファイルとして保存 → Writer編集 → Word再編集の相互運用性を、2章docxファイル原稿時と比較しました。

odtファイルは、Word再編集の読込み時、図表に加え文書もレイアウト崩れが生じました。Tipsは、以下です。

・Word ⇋ Writer相互運用文書は、docxファイル編集保存が良い
・相互運用文書レイアウト崩れを避けるには、文書(テキスト)と図表を分離、最終稿のみで図表レイアウトが良い
・Wordでは苦手な日本語文字数取得が、Writerは容易

文字数取得は、要約作成時に便利です。複数範囲をカーソルで囲むと、Writer下段ステータスバーにトータル文字数が表示されます。弊社ツイッターの要約作成に活用中です。

LibreOffice 7系の更新は、Officeと相互運用性を更に高めるよう予定されています。これにより、例示したWriter側の図表レイアウト崩れなども解消すると思います。GUIなどのアプリ操作性は、単なる慣れの問題です。

Windows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム動作、相互運用性も向上中の無償LibreOfficeを、Microsoft Office代替Plan Bとして気軽に活用してはいかがでしょう。

弊社LibreOffice関連投稿は、コチラを参照ください。

Office 2021とLibreOffice 7系

2021年秋は、Windows 11やmacOS MontereyなどPC新OSが登場しました。加えて、Microsoft Office 2021発売やLibreOffice Fresh/Stillが共に7系へ更新するなど、PC文書作成ツールも変化しつつあります。

本稿は、これら文書作成ツールとPCプラットフォームの現状をまとめます。

Microsoft Officeの2025年10月14日

Microsoftの2025年10月14日
Microsoftの2025年10月14日

Microsoft Office 2019と2016のセキィリティ延長サポート終了は、どちらも同じ2025年10月14日で、Windows 10サポート終了と同日です。

つまり、2025年10月14日以降は、Windows 10+Office 2019/2016のローカルPCでの運用は、セキュリティ上、問題です。Microsoftは、Windows 365やOffice 365(=Microsoft 365)などのサブスクリプション型クラウドツールを代替候補として提供します。

新発売の買い切り版ローカルPC向けOffice 2021のサポート終了は、何故かOffice 2019/2016のわずか1年後、2026年10月14日です。日本のみに人気がある買い切り版Officeから、徐々に撤退の兆しを感じるのは筆者だけでしょうか?

新OS Windows 11は、特に企業向けには不評のようです。多くの初期トラブルに加え、Windows 11メリットがビジネスには直結しないため、安定度、完成度の高いWindows 10を使い続けるユーザが多いからです。

さらに、従来Windows 10大型更新の年2回から、Windows 11同様年1回へ変更されたことも朗報、継続プラス材料です。名称もWindows 10 November 2021 Updateへ変わったようですが、大型更新結果は21H2のままでした(21H2更新結果は、来週投稿予定)。

21H2:Windows 10 November 2021 Update結果
21H2大型更新結果

Microsoftのこれら対応は、Windows 11へのアップグレート更新を望まない多くのWindows 10ユーザが、マルチプラットフォーム&クラウドツールのWindows 365へ乗換える可能性を高くします。
※Windows 365とWin 10/11比較は、コチラの関連投稿を参照してください(Win 10大型更新回数は、投稿当時の年2回のままなので注意してください)。

2025年10月14日まで、残り4年です。

この4年間は、「Microsoftが全Windowsユーザへ与えたクラウド提供ツールへの移行検討と猶予期間」とも考えられます。Microsoft戦略を俯瞰した気がします。

クラウド化は、ユーザメリットもある反面、情報漏洩についてコチラの記事を参考に検討が必要です。また、10月発生のNTTドコモ通信障害のように、ネットワーク障害により長時間クラウド利用ができないリスクもあります。

LibreOffice Community 7系

LibreOffice 7系公式資料とContents
LibreOffice 7系公式資料とContents

独)TDF:The Document FoundationのWindows/Mac/Linuxマルチプラットフォーム対応個人向け無償LibreOffice Communityは、Fresh(約1ヶ月更新の最新版)とStill(約3ヶ月更新の安定版)ともにバージョンが7系になりました。
※LibreOffice Communityと企業向けEnterpriseの違いは、コチラの関連投稿を参照してください。

Microsoft Office文書との互換性改善が主な改良点で、従来版との大きな変更はありません。弊社は、Microsoft Office 代替としてLibreOfficeを推薦しており、LibreOfficeの使い方や、Writer/Drawテンプレートなども無料提供しています。

Drawは、Microsoft Office Visio相当の図形描画ツールです。弊社は、超高価なVisio代替にDrawへ移行しつつあります。

初歩的な使い方は、上記テンプレートでカバーしています。英語版ですが、7系の使い方や、Writer/Draw/Clacの詳細な使い方は、PDF公式資料がコチラからダウンロードできます。

残念ながら日本語版(機械翻訳)は、404エラーで使えない状態です。但し、PDF資料の目次(=Contents)が判り易くできているので、不明箇所をピックアップして読めば使用方法が判ります。

注目してほしいのは、ダウンロード資料の出来栄えです。高品質資料が、無償LibreOfficeを使って作成できることが判ります。

文書作成ツールとPCプラットフォーム

ビスネスPCのOSは?
信頼性重視ビスネスPCのOSはWindows、Mac、Unixのどれが良いか?

PC技術の最新ドレンドは、メタバースやアバターです。コンタクトレス・テクノロジーと呼ばれます。MicrosoftNVIDIAなど多くのIT企業が仮想世界の実現に向けて邁進中です。

COVID-19が影響しているこれらトレンド実現には、Windows 11要件、TPM:Trusted Platform ModuleなどによるPCプラットフォーム、つまりクラウドエンドポイントのセキュリティ強化が必要です。アバター本人確認や、なりすまし防止などが必須だからです。

一方、コンテンツ作成を主機能とする文書作成ツールMicrosoft Officeは、既に完成の域に達しています。LibreOfficeは、Microsoft Office文書互換性向上を目指し改版を続けるでしょうが、価格を除く両者の差は、少なくなってきました。要は、ユーザ操作の慣れの問題で、コンテンツ作成機能差は無いと言っても良いでしょう。

経済的理由や各種リスクから、クラウドサービスよりも、ローカルPC処理が筆者は好みです。本稿の文書作成ツール状況を踏まえ、2025年10月14日までに、弊社に適すPCプラットフォーム整備を進めます。

主要ベンダのIoT MCU開発環境は、既にマルチプラットフォーム対応済みです。良質な開発資料を顧客へ提出するのは、開発者の責務です。コンテンツ資料作成の観点から、文書作成ツールとPCプラットフォームを検討する際に、本稿がお役に立てば幸いです。

Windows 10と11、365まとめ

結論

現状判っているWindows 10とWindows 11、Windows 365の特性、類似サービスをまとめました。

Windows 10と11、365まとめ
Windows 10と11、365まとめ

Windows 10/11=買い切り型ローカルPC OS、Windows 365=サブスクリプション型マルチプラットフォーム対応クラウドPC OSです。

ハードウェアリスク低下、デバイス非依存の操作性とデータ保存、サイバー攻撃やセキュリティ対策のクラウド自動化など、Windows 365は、個人が従来から行ってきたWindows 10/11の保守・運用処理の殆どをクラウド任せにでき、そのメリットは大きなものがあります。

Windows 365コストは、企業向け300ユーザまでのBusinessプラン、ユーザ数無制限のEnterpriseプランが発表済みです(コチラにBusinessプラン感想記事があります)。

個人向けプランのコスト次第ですが、本来のPC創造へより注力できる環境がクラウドPC OS:Windows 365で提供されると言えそうです。Windows/Mac/Linuxなどのこだわりが不要となり、ローカルPC OSの終焉の始まりを感じます。

Windows 365のMCUクロス開発環境。Mbed開発環境に似ている。
Windows 365のMCUクロス開発環境。Mbed開発環境に似ている。

大好評のためWindows 365無料試用は、1日限りで受付中止となりました。Windows 365で、評価ボードやデバッガを使ったMCUクロス開発環境を実現できるかを受付再開後、試したいと考えています。

買い切り型とサブスクリプション型

PC作業に必須のWord/Excel/PowerPointなどのMicrosoft Officeは、日本だけで主流の買切り型と、欧米で人気のサブスクリプション型の2種類の提供方法があります。

買い切り型は、Windows、Macそれぞれ専用版があり、更新やセキュリティ管理などの運用面は購入者個人が行います。一方、サブスクリプション型は、Windows/Mac共通で、1ユーザ当たり複数異種PCの利用も可能です。運用面は、クラウドが常に最新版へ自動更新します。

現在のWindows 365情報は、企業向けのみで個人向けコストなどは未発表、Windows 11も未知の部分が多いのですが、Windows 10/11=買い切り型ローカルPC OS、Windows 365=サブスクリプション型、かつWindows/Mac/Linux/iOS/AndroidマルチプラットフォームクラウドPC OSと考えて良さそうです。

クラウドPC OSメリット:クラウドPC OS対ローカルPC OS

従来動作していたWindowsアプリケーションは、クラウドPC OS上でも動作します(ゲームアプリを除く筆者予想)。アプリインストは個人が行い、クラウドPCハードウェア構成も金額次第で高性能化可能です。クラウドPCでは、個人によるハードウェア経年変化対応などは不要です。
個人PC環境のハードウェアトラブルリスクは下がると思います。

Mac上でWindowsアプリを動作させるBoot CampやParallels Desktop、Linux上でのwineなどは不要です。クラウドPC OSへインストールしたWindowsアプリを、ブラウザ+RDP(Remote Desktop Protocol)クライアント経由で、手元のローカルPC/スマホ/タブレットで操作でき、アプリ作成データもクラウド内に自動保存されます。
デバイスに依存しない操作性と自動データ保存がもたらすメリットは大きいです。

また、次々に発生するサイバー攻撃やセキュリティ対策を個人が行うのは大変です(Win 10 Cumulative Updatesが例)。OS部分だけでもセキュリティ対策をクラウドが代行すれば、その分、個人は本来の価値創造に注力できます。
個人セキュリティ対策は楽になると期待できます。

最も類似するサービスが、メールです。ローカルメールが、Windows 10/11、クラウドメールがWindows 365に相当します。容量管理やメールアプリ更新の手間が不要、使用場所やデバイス制約もないクラウドメールを使い始めると、ローカルメールは不便で使えなくなります。コスト次第でWindows 365も同様になりそうで、ローカルPC OSもゲーマー以外は終焉かな?と感じました。

速報:IoT MCU RND脆弱性、解決策無し

2021年8月11日、IoT MCU RND脆弱性に解決策なしという記事が掲載されました。脆弱性を指摘したBishop Foxによると、解決策は無くアップデートが提供された場合には迅速に適用することをアドバイスしたそうです。

IoT MCUも、Windows 365のような仮想MCU化を願う記事内容です。

LibreOffice 7.1 Communityリリース

LibreOfficeとThe Document Foundation

2021年2月3日、LibreOffice Fresh(最新版)/Still(安定版)ともに7系に更新され、同時にCommunityとEnterpriseという表記が追加されました。本稿は、2021年2月4日のLibreOffice日本語チームBlogを基に、Community/Enterpriseとは何か、これまでのFresh/Stillと何が違うのかを調査しました。

CommunityとEnterpriseの背景

Communityは、これまで同様無償のボランティアサポート版、Enterpriseは、Collabora社などのエコシステムパートナから技術サポートなどが得られる企業版です。

パッケージ   想定ユーザ 2021/02/03版数
Community Fresh(最新版) 技術マニア、新しいもの好き、パワーユーザ向け 7.1.0
Community Still(安定版) 家庭、慎重なユーザ向け 7.0.4
Enterprise パートナ提供 ビジネス組織、法人企業向け Collabora版など
LibreOffice (2021年2月10日現在)

Community とEnterpriseに分けられた背景は、LibreOfficeの導入が企業や団体でも増えた結果、ボランティアサポートに負荷が掛かりすぎたためだと推測します。LibreOffice開発元の独)TFD:The Document Foundationは、従来から企業向けには、様々なメリットがあるEnterprise版の利用を推薦してきたようです。

オープンソースソフトウェアは、ユーザシェアが増えると企業と個人向けに分けて配布されるようになるのは、Linuxなどと同様と考えれば良いのかもしれません。つまりそれ程、LibreOfficeのシェアが増えてきた結果とも考えられます。

LibreOffice Community 7.1新機能

個人利用に関しては、これまで通りLibreOffice Community Fresh(最新版)/Still(安定版)を使えます(以下、Community表記省略)。どちらも7系となったLibreOffice 7.1の主要新機能は、2分弱の動画でご覧いただけます。

筆者は、LibreOfficeの図形描画ツール:Drawを、「高価なMicrosoft Office Visioの代わりにWord/Excelなどでも使える高度描画ツール」としてお勧めしてきましたので、Fresh 7.1 Drawの追加機能の一部を説明します。

関連投稿:LibreOffice Fresh更新とDraw使い方のコツ

LibreOffice Fresh 7.1のギャラリー追加拡張機能

Draw 7.1のギャラリーに、新に色々なギャラリーをウェブサイトから追加できる拡張機能が加わりました。

LibreOffice 7.1ギャラリーで追加されたウェブサイトギャラリー追加ボタン
LibreOffice 7.1ギャラリーで追加されたウェブサイトギャラリー追加ボタン

これに伴い、右側7.0のギャラリー表示ボタンと新しいテーマボタンが、左側7.1のギャラリー下段へ移動し新しいテーマボタンもNew…へ変わりました。この右端の「Add more galleries via extensionボタン」が、7.1のギャラリー追加機能です。

この拡張機能ボタンをクリックすると、様々なギャラリーをウェブサイトからインストールできることが判ります。前回7.0 での投稿:新しいギャラリー追加方法で示した各種矢印も、Arrows 6.4 Galleryで提供済です。

LibreOffice 7.1のウェブサイトでインストールできるギャラリー例
LibreOffice 7.1のウェブサイトでインストールできるギャラリー例

矢印の他にも、回路図やパズルなどのギャラリーもあります。このギャラリー追加機能は、DrawだけでなくWriterやCalcなど全てのLibreOfficeツールで共通の機能です。

LibreOffice 7.1は、従来の7.0よりも多様な図形描写がより簡単にできます。

まとめ

従来同様に使用できる個人向けLibreOffice Communityは、Fresh 7.1.0、Still 7.0.4に更新、ともに7系になりました。LibreOffice Community Fresh 7.1.0のギャラリーに、新たにウェブサイトギャラリーの追加機能が備わり、7.0.4よりも多様な図形描写が簡単にできます。

TDFは、技術サポートなどがあるエコパートナ提供のLibreOffice Enterprise利用を、企業向けLibreOfficeとして推薦しています。