Ryzen AI 300シリーズ完成度を高めたマナーチェンジ(リフレッシュ版)Ruzen AI 400シリーズ(出典:記事)
現在ミニPC搭載APUで最強のRyzen AI 300シリーズ後継機:Ryzen AI 400シリーズが、2026年初めに投入されるそうです(GAZ:Log、2025/11/20)。新しいRyzen AI 400シリーズ特徴を現行300シリーズと比較し、AMD競合他社のIntel/Qualcomm APU動向を示します。
Ryzen AI 300 (Strix Point) vs Ryzen AI 400 (Gorgon Point)
GAZ:Log記事から現行Ryzen AI 300シリーズ(Strix Point)と、次期400シリーズ(Gorgon Point)の主な違いを整理しました。
AMD最上位APUのRyzen AI Max+ 395に、392/388の2種が追加されそうです。両者TOPS値を推定したのが下表です。
Ryzen Al Max+ 395
Ryzen Al Max+ 392 (追加)
Ryzen Al Max+ 388 (追加)
Ryzen Al Max 390
Ryzen Al Max 385
CPUコア/スレッド
16/32
12/24
8/16
12/24
8/16
GPU/コア
Radeon 8060S/40
Radeon 8050S/32
NPU TOPS
最大 50 TOPS
TDP/cTDP
55W/45-120W
Overall TOPS
最大 126 TOPS
122 TOPS(推定)
118 TOPS (推定)
最大 110 TOPS
最大 106 TOPS
AMD Ryzen™ AI
利用可能
これら追加Ryzen AI Max+ 392/388は、395と同じGPUとNPUを持ちます。しかし、CPUは下位Ryzen AI Max 390/385と同じコア数です。つまり、Ryzen AI Max+ 395の低価格版になります。
※Ryzen AI Maxシリーズは、最後の数字(395/392など)が相対性能を示す。
AMDのAPU戦略
Ryzen AI Max+ 395の低価格版となるRyzen AI Max+ 388(出典:記事)
APU:Accelerated Processing Unitは、CPU/GPU/NPUをSoC(System on a Chip)で1チップへ集積し、チップ数や消費電力、コスト低減を狙ったプロセサのことです。AMD Ryzen AI Max+ 395は、AI処理能力を示す総合TOPSが126で、現在AMD/Intel/Qualcomm 3社中最上位のAPUプロセサです。
現在エッジAI最強プロセサのAMD Ryzen AI Max+ 395性能を十分に引出すために知っておくべきTDP、電源、冷却について説明します。例として前投稿のEVO-X2/GTR9 Pro/MS-S1 Maxの3製品を使いますが、同じプロセサ搭載のPC製品に性能差が生じる理由が本稿で判ります。
TDP:Thermal Design Power
TDPとは、熱設計電力のことでRyzen AI Max+ 395のデフォルトTDPは、55Wです。つまり、Ryzen AI Max+ 395デフォルト性能を引出すには、プロセサ単体動作により生じる55Wの熱を冷却しないとプロセサ故障などの事象を引き起こすという事です(熱による故障はAfterword参照)。
TDPには、cTDP:Configurable TDPという指標もあります。Ryzen AI Max+ 395のcTDPは、45W~120W(ブースト時140W)です。消費電力や発熱を抑えた設定(45W)から最高性能の設定(120/140W)までの範囲でプロセサ性能が可変です。当然、必要となる冷却熱量も変わります。
電源
AMD Ryzen AI Max+ 395搭載MS-S1 Maxの電源と冷却システム
電源が必要なのは、Ryzen AI Max+ 395だけではありません。PCシステム全体へ安定した電源を供給する必要があります。
Ryzen AI Max+ 395のcTDPは45W~120Wですので、プロセサ単体への電力供給量、冷却熱量も変わります。また、高速なLPDDR5x-8000メモリ(最大128GB)や2TB SSDへも安定動作の電力供給が必要です。つまり、システム全体の電力負荷が変動しても安定で迅速な電力が供給できる電源が必要です。
冷却
AMD Ryzen AI Max+ 395搭載GTR9 Proの冷却システム
Ryzen AI Max+ 395は、cTDP範囲が広く最大120/140Wもの熱が小型筐体内で生じるため、その性能を維持し故障などを回避するには強力かつ静音性も維持できる効率的な冷却システムが必要です。