LibreOfficeの使い方(総集編)

2020年10月13日に全サポートを終了するMicrosoft Office 2010代替として、本ブログは、約1年間LibreOfficeを試用してきました。この総集編としてLibreOfficeカテゴリ全投稿(15)の中から、LibreOfficeの使い方ポイントをまとめました(詳細な内容は、リンク先の投稿を参照してください)。

総集編のもくじが下記です。

弊社使用頻度が高いWord代替Writer(文書作成)と、Visio代替Draw(図形描画)の説明に集中していますが、他のCalc(表計算)、Impress(プレゼン作成)、Base(データベース管理)、Math(数式作成)も同様です。

LibreOfficeの使い方(総集編)もくじ

  1. 2パッケージ、Windows USBポータブル、手動更新
  2. セキュリティ
  3. ユーザインタフェース(メニュー/ツールバー/アイコン変更)
  4. Writer/Draw基本設定、弊社無償テンプレート
  5. Office併用の使い方
  6. 発展的LibreOfficeの使い方

2パッケージ、Windows USBポータブル、手動更新

LibreOfficeは、最新機能を盛込んだFresh(最新版)と、Freshリリース後数か月で初期バグがほぼ無くなったStill(安定版)のPCインストール用2パッケージがあります。Freshが1か月、Stillが3か月毎の更新スケジュールです(COVID-19パンデミック前の状況)。

LibreOffice 2パッケージ
パッケージ 想定ユーザ 投稿時版数(リリース日) 更新スケジュール
Fresh(最新版) 新しいもの好き、パワーユーザ向け v6.4.2(2020/03/19) 1か月
Still(安定版) ビジネス&法人企業、慎重なユーザ向け v6.3.5(2020/02/20) 3か月

なお、筆者はFreshを1年間試用してきましたが、期間中バグには遭遇しませんでした。

Fresh/Stillともに、Windows USBポータブル版もあります。ポータブル版を使うと、利用PCに一切作業履歴が残らないので、出先のPCやネットカフェなどでもLibreOfficeを気楽に使えます。

LibreOfficeの更新は、更新版を上書きインストールします。各種設定も引き継がれます。更新版は、LibreOfficeヘルプ(H)でLibreOfficeサイトへアクセスし、更新有無を確認、有の時は、更新版を手動ダウンロード&インストールします。

この手動更新を手間と見るか、それともユーザ主体アップデートと見るかは、意見が分かれるところです。

日本語版リリースノートを見てアップデート必要性をユーザが判断し、手動で更新する方が、ブラウザなどと異なるこの手の仕事直結アプリケーションには向いていると思います。勝手にアップデートされ、しかも時々トラブルが発生するOfficeは、ビジネス用途には不安が残ります。

セキュリティ

ツール(T)>オプション(O)>セキュリティの下記2箇所に☑追加がお勧めです。

LibreOfficeセキュリティ対策
LibreOfficeセキュリティ対策。ツール(T)>オプション(O)>セキュリティで信頼された場所ではないドキュメントからのリンクをブロックにチェックをいれる。

ユーザインタフェース(メニュー/ツールバー/アイコン変更)

1年間のLibreOffice試用期間中、最も変更が多かったのが、ユーザインタフェース(UI)です。

具体的には、下図のようにメニュー構成やツールバーのユーザカスタマイズの関連で、Fresh v6.4.2では、アイコンのスタイル変更も可能になりました。

LibreOffice Fresh v6.4.2のアイコンスタイル変更
LibreOffice Fresh v6.4.2のアイコンスタイル変更

変更の目的は、新規LibreOfficeユーザの獲得だと思います。

メニューは誰もが最も目にする場所で、OfficeユーザをLibreOfficeへ惹きつけ、新規にLibreOfficeユーザを増やすのには最適な箇所です。LibreOfficeは無償ですが、運営寄付も歓迎しています。多くのユーザ獲得により、安定運営に繋がります。

それでも、UIをアイコンからリボン形式に勝手に大変更するなどの既存ユーザを悩ます変更は、LibreOfficeではありえません。あくまでユーザ主体の変更です。

お勧めのUIは、ノートPCなど表示エリアが小さくても効率的な作業ができるシングルツールバーで、その他にも6種類ものUIがあります。

初めての方が判りにくいのは、①:表示(V)>ユーザインタフェース(I)でツールバーを選び、②:ツール(T)>オプション(O)>LibreOffice>表示で、①で選んだツールバーのアイコンスタイルや大きさ(自動/小/大/特大)を、更にカスタマイズする2段構成だということです。

UIは、利用PC環境などで好みが変わるので、「汎用的なシングルツールバー」がお勧めとだけコメントします。

Writer/Drawフォント設定、弊社テンプレート

表示フォントも好みの問題です。

但し、OfficeとLibreOfficeを併用する場合には、同一フォントを利用する方が、見た目も文字間隔なども同じになり良いと思います。

たとえフォントを同一にしてもOffice文書をLibreOfficeで読み込むと、レイアウト崩れが生じる時があります。完全互換アプリケーションでは無いためです。しかし、同じOfficeファミリでさえ完全互換は実現できていません

お勧めのフォントは、Writer/Drawどちらもメイリオです。このメイリオフォント設定済み、タイトルや見出しなどのスタイルも設定済みの弊社Draw/Writerテンプレートを無償配布しています。

LibreOffice付属公式テンプレートは、使い勝手が良いとは言えません。弊社Writer/Drawテンプレートを使うと、文書の見た目が出来上がっていますので、内容に注力して作業ができます。

Office併用の使い方

全サービス終了のOffice 2010と完全互換ではないLibreOfficeを、2020年10月13日以降どのように使っていくと便利かを検討した結果が、LibreOffice/Office併用案です。

Office 2010に限らず、既成Office文書も利用しつつLibreOffice環境へ移行する1つの方法です。

発展的LibreOfficeの使い方

LibreOfficeの特徴ポイントが以下です。

  1. 世界標準文書と、新旧Office文書の読取り/書込み能力
  2. Windows/Mac/LinuxマルチOS動作、日本語対応、無償、欧州発ソフトウェア

ポイント1を活用した使い方が、前章で示したLibreOfficeとOffice 2010併用のPC文書環境です。

ポイント2活用の、発展的なLibreOfficeの使い方が以下です。

弊社メインPCのOSは、Windows 10 Pro 64bit版です。ここ数年続くWindows Updateトラブル状況が改善されないので、バックアップPCのOSは、WindowsからLinux Mint 19.3 MATE 64-bit版へ変更し運用中です。OSがLinuxの場合、自作の古いPCでもWindowsよりも軽快に動作するメリットもあります。

ビスネスPCのOSは?
信頼性重視ビスネスPCのOSはWindows、Mac、Unixのどれが良いか?

このように異なるOSが混在するPC文書環境では、Windows/Mac/Linuxで動作する無償LibreOfficeが最適です。

文書を含むユーザデータがPC間で同期済みであれば、万一、Windows Updateでトラブルが発生しても、Linux PCで開発を中断せずに継続できるからです。また、OSが異なるため、メイン/バックアップ同時PCトラブルの発生確率は低くいです。

Linuxには、PC文書アプリケーションとして、初めからLibreOfficeがインストール済みなのも好都合です。

最近は、PCアプリケーションのマルチOS化が進んだので、筆者ビジネスに関しては、Windows/Linuxどちらも同じPCアプリケーションが動作します(逆に日本語対応は、後退しつつある気がします)。唯一異なるアプリケーションが、Officeです。OfficeもMacで動作するようにはなりましたが、Linux動作は困難だ(MSは狙っていない)と思います。

LibreOffice、OfficeどちらもPC文書作成の基本機能は、既に完成の域に達しています。

圧倒的ユーザ数を持つ米国発有償Officeは、Microsoftビジネス戦略に沿った改良や改版が、一方、後発の欧州発(The Document Foundation)無償LibreOfficeは、Officeユーザ獲得やUIを主とする操作性の改良、クラウド対応などが今後も続くと思います。

本ブログで紹介したLibreOffice機能は、そのほんの一部です。例えば、LibreOffice Fresh v6.4.2で追加されたQRコード生成機能は、スマホ主体となったユーザのリンク生成に非常に役立つ機能です。このように、エンドユーザ重視の改良が目立つのもLibreOfficeの特徴と言えるでしょう。

スマホ主体ユーザ向きのQRコード生成機能
スマホ主体ユーザ向きのQRコード生成機能

今後どのようにLibreOfficeを使っていくかは、ユーザ次第です。上記特徴を踏まえ、WindowsとLinux共用メイン文書作成アプリケーションとして徐々に使い方を拡大したいと考えています。

* * *

本稿が、Office 2010サービス終了をきっかけに、代替アプリケーションとしてLibreOfficeを検討中の方や、COVID-19の影響で、自宅PCで職場の文書作成を継続する方法を検討中の方などのご参考になれば幸いです。

Office 2010とLibreOffice運用案

1月29日、LibreOffice Fresh(最新版)が6.4.0へ更新されました。Still(安定版)は、6.3.4です。

LibreOffice版数(2020年2月3日現在)
パッケージ 想定ユーザ 2020/1/31版数
Fresh(最新版) 技術マニア、新しいもの好き、パワーユーザ向け 6.4.0
Still(安定版) ビジネス組織、法人企業、慎重なユーザ向け 6.3.4

Fresh(1か月毎更新)は、新しい6.4系へ、Still(3か月毎更新)は、6.3系のバグ取りがすすんでいます。QRコード生成などFresh 6.4の主な追加機能は、コチラの記事が参考になります。

10月13日、Office 2010全サポート終了

2020年10月13日全てのサポートが終了するOffice 2010の代替アプリケーション候補として、LibreOffice 6.4を試用中です。何回かLibreOffice設定や新規文書作成について、無料Writer/Drawテンプレート配布を含む投稿を行ってきました(関連投稿は、カテゴリ:LibreOfficeを選択してください)。

新規Writer/Draw文書作成に関しては、慣れの問題は除いてLibreOfficeを、Office Word/Visio代替として利用することに問題はありません。機能差はありますが、同等の文書が作成可能です。

残る問題は、LibreOfficeがOffice 100%互換アプリではないことです。

もちろん、新旧Office文書をLibreOfficeで読込み/書込みはできます。但し、100%互換ではないので、場合によっては文字や図形の「レイアウト崩れ」が発生します。フォントの違いに起因しているようですが、それ以外にも色々な要因がありそうです。

これは、同じMicrosoftのOfficeアプリケーション、例えばWord 2003と2010でも100%互換は不可能でレイアウト崩れが生じますので、やむを得ないと思います。

そこで本稿は、これらの状況を踏まえたうえで、Office 2010サポート終了後のOffice 2010とLibreOffice運用に関しての私案を示します。

Office 2010とLibreOffice併用私案

  • 新規文書作成は、全てLibreOffice。Office 2010での新規文書作成は、停止。
  • Office 2010サポート終了後も、PCからOffice 2010のアンインストールはせずLibreOfficeと併用。
  • 既存Office 2010文書は、Office 2010で閲覧。
  • 既存Office文書の改版時は、Officeの内容を新規LibreOfficeへコピー&ペーストし新規作成。
  • 文書配布は、PDF化。

私案説明

2020年10月13日サポート終了後のOffice文書運用私案
2020年10月13日サポート終了後のOffice文書運用私案

アプリケーションが異なれば、レイアウト崩れの発生は当然だと諦めます。Office 2016/2019/365でも2010の100%下位互換性は困難で、Office 2010文書レイアウト崩れが発生します。

10月13日以降もPCからOffice 2010をアンインストールしないのは、PC内に「既に存在するOffice文書閲覧」のためのみです。PC外部から「入手したOffice文書は、LibreOfficeで閲覧」し、必要ならLibreOffice形式で保存します。この2つの方法で、更新されないサポート終了後のOffice 2010セキュリティ対策をします。

既存Office文書は、Office 2010での閲覧なのでレイアウト崩れはありません。この文書を改版する時は、LibreOfficeへ内容をコピー&ペーストし、崩れ無しのオリジナルOffice 2010レイアウトを参照しながら、新たにLibreOffice文書を作成します。

ポイントは、「新なOffice 2010文書作成をしない」ことです。

サポート終了後は、Office 2010セキュリティ対策の更新がないので、10月13日以降の将来、Office 2010に発見される可能性があるセキュリティホールに対しては、新規文書作成をしないことで対処します。もちろん、マクロなどは動作させません。
※Office Viewerという手段もありより安全ですが、2010そのものの方が好みです。

Office 2010をアンインストールし、有料Office 2016/2019/365へ更新しても、私案と「Office 2010の将来セキュリティ」に関する万全さは大差なしと思います。また、Office 2016/2019/365でも、頻度は減るでしょうがレイアウト崩れが発生することを考慮すると、無料LibreOfficeの新旧Office文書読込みとOffice形式での書込み能力は、高く評価できます。

私案では、「追加コストなし」で、既存Office 2010文書閲覧、可能な限りのセキュリティ対策、新規LibreOfficeによるPC文書作成を行います。文書の外部配布は、全てPDF化で対処します。

まとめ

Office 2010サポート終了に伴い、代替アプリケーションとしてクロスプラットフォームでオープンソースのLibreOfficeを昨年の8月から約半年間試用してきました。

その結果、LibreOffice文書の標準保存ファイル形式は、オープンドキュメント形式(ODF)で、国際標準規格であること、また、LibreOfficeで、Office 2010と同等の文書作成が可能であることが判りました。

そこで、今後の文書作成は全てLibreOfficeを使い、Office文書の読込みと書込みができるLibreOffice能力を活かし、Office 2010サポート終了後のOffice 2010とLibreOffice併用私案を示しました。使用頻度の低いバックアップPCなどの文書作成環境としては、効果的だと思います。

この私案は、今後発見される可能性があるOffice 2010セキュリティホールに対して脆弱性があるので、試す方は自己責任で使ってください。また、私案に問題などがございましたらメールでお知らせください😌。

LibreOffice更新

2020年10月サポート終了のOffice 2010代替アプリケーションとして評価中のLibreOffice。このLibreOfficeは、十分に使えると結論しました。本稿は、LibreOfficeの更新を示します。

関連投稿:カテゴリー:LibreOffice参照

LibreOffice更新

LibreOfficeの更新は、MicrosoftのOfficeやWindowsの更新方法とは異なります。

2018年11月5日のLibreOfficeマイナー更新で、セキュリティ更新や不具合修正後の版数が下表です。

LibreOffice版数(2018/11/10現在)
パッケージ 想定ユーザ 2018/11/5版数
最新版(stable 技術マニア、新しいもの好き、パワーユーザ 6.1.3.2
安定版(stable ビジネス組織、法人企業、慎重なユーザ 6.0.7

最新版とは、文字通り最新機能を盛り込んだstable=安定リリース版、安定版は、機能更新を最小限にし、より安定志向のstable=安定リリース版です。どちらも64ビット版(x64)と32ビット版(x86)がありますので、合計4種類のパッケージがコチラから無償ダウンロードできます。

全てstableであり、WindowsのFast/Slowリングのように不具合を含む可能性があるリリース版ではないので安心です。

メジャー/マイナー更新

注意が必要なのは、既にLibreOfficeをインストール済みでも、ヘルプ(H)>更新のチェック(C)でチェックされるのが、メジャー更新時だけという点です。11月5日更新は、マイナー更新ですので、更新チェックしても下記のように「LibreOfficeは最新版です」と表示されるだけです。

LibreOfficeの更新のチェック(C)
メジャー更新のみ確認するLibreOfficeの更新のチェック(C)

マイナー更新を確認するには、ヘルプ(H)>LibreOfficeについて(A)で表示されるダイアログでウェブブサイト(W)をクリックし、LibreOfficeサイトでのバージョン版数の目視確認が必要です。

マイナー更新確認
マイナー更新確認にはウェブサイトで現行版とのバージョン目視確認が必要

このマイナー更新の確認→手動更新が手間と感じるか、または、OfficeやWindowsのように勝手に自動更新される方が良いと感じるかは、意見の分かれるところです。

LibreOfficeや本ブログ読者がMCU開発で使う統合開発環境(IDE)の更新方法は、更新の確認後、その更新をインストールするか否かは、ユーザ自身が決定します。一方、OfficeやWindowsの更新方法は、更新インストールが自動です。

万一、自動でインストールした更新版に不具合がある場合には、更新前の貴重な既存開発データが壊れる可能性があります。IDE更新を自動にしない理由は、この重大リスクを避けるためです。
※Windows 10 1809では、Documentsデータが壊れる不具合が発生し、更新一時停止の経緯があるのは周知の事実です。

不具合更新>セキュリティ更新>機能更新

重要度に応じた更新方法が必要です。

重要度が高いセキュリティや不具合の更新は、ユーザへの更新通知と「自動更新インストールでも良い」と思います。しかし、重要度が低い機能更新や新機能追加は、「ユーザ自身が更新可否を判断」すべきです。

重要度判定が困難な場合やユーザに依存する場合には、安全側対策としてLibreOfficeやMCU IDEのように「ユーザの主体性に任せる方が良い」と私は思います。

Office、Windows 10 1809更新

コチラの記事によると、Officeのリボンが、Windows 10 1809更新に伴って、機能は変わらずに見た目が変わったそうです。
※弊社Office 2010リボンは変化なしなので、2010以降のOfficeのことだと思います。

Officeリボン(出典:記事)
Windows 10 1809に伴って変更されたOfficeリボン(出典:記事)

見た目の変更で生産性がどれ程上がるかは不明ですが、ユーザへの告知不足では、混乱のみが生じるでしょう。OfficeやWindows 10 1809は、機能的に過飽和状態なので見た目を変えたがる傾向にあります。

例えば、1809新機能のスマホ同期は、同様の無償アプリケーションが既にあり、わざわざ新機能を使わなくても十分です。WSL(Windows Subsystem for Linux)のように機能有効/無効のスイッチがあれば、それでも良いのですが、スイッチが無い場合には、新機能追加はトラブルの原因です。

Windows 10 1809のDocumentsデータ消失の発生率は、0.01%だそうです。もし、セキュリティ更新と新機能追加を分離して配布していたら、今秋から今も続く1809トラブルは発生したのでしょうか?

技術者、開発者、研究者の更新

最後に、アップデート:更新繋がりで、興味深い記事を見つけたので紹介します。我々も、自ら更新が必要かもしれません。

LibreOffice Writerの使い方とテンプレート

今回はMCUの話題から離れ、LibreOffice Writerの文書テンプレート無償配布の話をします。

202010月でサポートが終了するMicrosoft Office 2010の代替として、無償LibreOfficeを評価中であることはMCU開発環境トラブル顛末記に示しました。最新版LibreOffice 6.1がリリースされ、益々使いやすく、また既存OfficeユーザでもUIに違和感が少なくなりました。

このLibreOffice Writerの簡単な使い方と、文書作成に必要十分なテンプレートを作成しました。

LibreOfficeセキュリティ対策

LibreOfficeの脆弱性情報があります。以下の設定をしておけば防止できます。

LibreOfficeセキュリティ対策
ツール(T)>オプション(O)>セキュリティで信頼された場所ではないドキュメントからのリンクをブロックにチェックを入れる

既定のフォント設定

WriterWordなどの日本語文書作成ツールで面倒なのが、日本語と英語混在文書でどのフォントを使うかです。日英別々の設定がツール上は可能ですが、文字サイズ差異、等幅、豆腐問題が発生します。好みの問題を別にすれば、1フォントで全言語に使えると便利です。

豆腐問題:本来フォントが表示されるべき部分に□□□(←これを豆腐と言う)などの”空白の四角”が表示されること。

私は、Windows 7Word時代からメイリオを日英言語に使っています。日本語フォントを使っても英語スペルチェックは問題なく行われます。Writer既定フォントの設定は、ツール(T)>オプション(O)LibreOffice Writerを選択し、お好みのフォント(例:メイリオ)を選びサイズも日本語(アジア諸言語)と同じにしておきます。

LibreOffice Writer既定のフォント設定
西欧、アジア諸言語ともに同じフォントとサイズを設定

西欧とアジア諸言語に同じフォントとサイズを設定することがポイントです。これでLibreOffice Writerを使って日英混在の文章が違和感なく作成できます。

Writer文書作成手順とスタイル編集

一般的に第三者に見せる報告書や説明文の作成時は、文章作成→体裁追加という順番で文書を作ります。ここでは、文章は既に出来ているとして話を進めます。

※便宜上、シンプルテキスト=文章、文章の体裁を整えた第三者に見せるドキュメント=文書と呼びます。

文章ができた次の段階が体裁追加です。限られた時間で読者に効果的に内容を伝えるには、この体裁は重要です。タイトル、見出し(大中小)、ヘッダーやフッターなどがこの体裁です。

Writerは、体裁のことをスタイルと呼び、表示(V)>スタイル(J)またはF11で設定済みのスタイルを表示します。既に色々なスタイルが設定されており、文章にこれらスタイルを適用することで見栄えのする報告書などの文書が出来上がります。

階層のスタイル表示
階層のスタイル表示

スタイルの表示に階層を選ぶと、標準スタイルを左端先頭にして、⊞フッターや⊞ヘッダーなどが現れます。これは、標準スタイルを基(親)に、各(子)スタイルが継承されることを示しています。つまり、親の標準スタイルを変えると、その変更が、子のスタイルに継承、波及するのです。そこで、最初に標準スタイルを編集します。

標準スタイル上で右クリックし編集(B)を選びます。特に変更が無ければ、そのままキャンセルします。

⊞本文のスタイルを編集する時も、同様に⊞本文上で右クリックし編集(B)を選ぶと下図になります。

本文スタイルのインデントと間隔の編集
本文スタイルのインデントと間隔の編集。間隔を段落上部下部を広くし視覚的に塊化する

管理タブで継承元、つまり親が標準スタイルになっていることが解ります。インデントと間隔タブを選択し、間隔を段落上部下部ともに0.30cmに増やします。これは、改行した文書を一塊として視覚的に分離して表示するためです。塊になっていれば、長い文章でも見やすく、読みやすくなります。

なお、子スタイルを変更しても親スタイルはそのままです。継承関係がある親スタイルの変更は影響大です。

同様にフッター、ヘッダー、タイトル、見出し(大:見出し1、中:見出し2、小:見出し3)にスタイル編集を加えました。これら編集を加えたスタイルを文章に適用するのみでも報告書や説明文には十分です。

Writerテンプレート作成

文章に各種スタイルを適用して体裁に問題が無ければ、その適用スタイルをテンプレート化します。

体裁が整ったWriter文書は、ODF文書ドキュメント(拡張子.odt)として名前を付けて保存(Ctrl+Shift+S)します。その後、全文章を削除し、今度は、ODF文書ドキュメントテンプレート(拡張子.ott)として名前を付けて保存すれば、これが作成したWriterテンプレートになります。

LibreOffice Writer文書テンプレートの保存方法
LibreOffice Writer文書テンプレートの保存方法。Microsoft Word互換性を実現する様々な保存方法があるのも解る。

この文章なしでスタイルのみに変更を加えたものがWriterテンプレートです。

このテンプレートを使う時は、作成したテンプレートを開き→文章作成→文章にスタイル適用、その後、ODF文書ドキュメントとして保存すれば、見栄え良い文書が簡単に完成します。

開発したWriterテンプレートは、コチラからダウンロードができます(サポートなしです、念のため)。ご自由にご活用ください。※ダウンロード時エラーメッセージが表示されることがあります。ダウンロードはできますので、エラーメッセージは無視してください。

Writerテンプレートは、本稿で開発したもの以外にも多数初めから備わっています。ファイル(F)>新規作成(N)>テンプレート(C)で履歴書などが、またオンライン上のテンプレートなども参照できます。

テンプレートの役目

このように、Writerテンプレートを使うと「文章の作成」と「体裁追加」を分断し流れ作業化できるので、各段階の作業に集中し、より良い文書が作れます。

自動車の製造と同じく流れ作業は、効率的な生産に向いています。全作業を1人で行う場合でも、集中する作業範囲を狭くできるのでミスが減ります。これは、Writerテンプレートに限らず、マイコンテンプレートでも同じです。

これがテンプレートの役目です。ソフトウェア開発でコーディングとデバッグを別々に行うのと似ています。

弊社マイコンテンプレートは、複数のサンプルソフトを組合せた開発ができます。個々のサンプルソフトをテンプレートへ組込む時に、サンプル利用だけでなく、テンプレートに組込むという観点からもサンプルソフトを見ることになるので、サンプル応用や変更へも広く対応できるようになります。

Writerの標準スタイルに相当するのが、マイコンテンプレート本体です。テンプレート本体は、とてもシンプルな作りで変更や修正も容易です。マイコンテンプレートは、汎用マイコン毎に5種類あり、詳細はコチラです。各1000円の有償ですがご活用ください。

MCUから離れると出だしで書きましたが、結局MCUテンプレートに結び付けてしまい申し訳ありません。

気を取り直して……、次回は、LibreOfficeの描画作成ツールDrawの使い方とそのテンプレートを示す予定です。

MCU開発環境トラブル顛末(1803クリーンインストール後)

MCU開発環境のWindows 10 Pro Version 1803クリーンインストールに至った経緯を前稿で示しました。今回は、クリーンインストール後に改善された点、変わらなかった点、新しく気が付いた点などを記載します。

クリーンインストールで改善された点

クリーンインストール前は、110GB程度の使用量であったCシステムドライブが、同じアプリをインストールした後でも80GB程度で済みました。
この30GBの差がどうして生じたのかは、解りません。OSやアプリを使っているうちに溜まるゴミがあるとしても、30GBは大きすぎます。

差分の原因は不明ですが、意を決してクリーンインストールしたお陰(ほうび)として考えています。

クリーンインストール前後で変わらなかった点

OneDrive同期のOffice 2010サムネイル表示は、Excelのみ非表示が続いています。

もしかしたらOffice 2013以降であれば、正常にサムネイル表示されるのでは?と考えています。Office 2010延長サポートは2020年10月13日、つまりあと2年で終了します。Microsoftとしては、なるべく上位バージョンへの移行をユーザへ進めたいでしょうからその施策の1つではとの(うがった)考えからです。

私は、Office 2010の代替として、無償LibreOfficeを試用検討中です。

LibreOffice文書サムネイルは、OneDriveフォルダ内でも問題なく表示されます。

Office Word文書右とLibreOffice Writer文書左のサムネイル比較
Office Word文書(左)とLibreOffice Writer文書(右)のサムネイル比較

また、使用頻度が高いOffice Visio2010代替にDrawを使えるのもLibreOfficeのメリットです。さらに、Office文書はLibreOfficeでも編集できます。検討途中ですが今のことろLibreOfficeバージョン:6.0.5.2 (x64)に不満はありません。

クリーンインストールで新しく気が付いた点

起動不能の主因は、前投稿の前兆トラブル4「月1弱の起動失敗」であったと考えています。

しかし、この起動失敗時メッセージがBIOS関連であったため、現在のUEFI全盛環境では、たまには起こる事象だろうと安易に考えていました。また、BIOSからUEFIへいつか変更したいとも正直考えていましたので、きっかけ(トリガ)を待っていたとも言えます。

但し、BIOSからUEFIへの変更に対して、以前から使っていたTodoBackup Freeシステムバックアップでは対応できなかった可能性に気が付きました。TodoBackupは、Windows標準のバックアップソフトやシステムの復元機能よりも、個人的には信頼性が高いと評価しています。しかし、BIOSからUEFI変更時は注意が必要です。

TodoBackupで実行するタスクは、代々Cドライブ単独のシステムバックアップを行っていました。最新TodoBackup V11は、このシステムバックアップと、SSDやHDD丸ごとディスク単位のバックアップが別々のタスクで用意されています。

起動不能時に表示されたBCD関連のリカバリには、Cドライブ単独のシステムバックアップだけでは元々不可能だったのです。従って、今後はディスク単位バックアップを実行し、同様の起動不能に備えます。

また、初めてOneDriveを使うユーザには問題ない設定ダイアログが、既にOneDriveを利用中で今回のようなクリーンインストール後、再度ローカルPCと同期させる場合には注意が必要です。

サムネイル非表示問題のためにGoogle Drive同期へと1709で変更したOneDrive。クリーンインストールを機に、より使い勝手が良いOneDrive同期へ戻したところ、再同期ダイアログに設定ミスが生じやすいこと、ネット速度が遅い場合は、同期するファイルが多いだけに同期完了までに時間がかかることを実感しました。

OneDrive「再」同期の手順のまとめ

既にネットワークのOneDrive保存済みのPC同期ファイルと非同期ファイルがある場合、これらとクリーンインストールしたPCのファイルを同期させる時に、手順を間違うとPC内に全く同じファイルが同時存在したり、誤ってネットワーク内のOneDriveファイルを削除する場合があります。

これを回避するには、OneDriveを最初に起動した時に表示される「フォルダの選択」ダイアログで「非同期ファイルの☑を外す」必要があります。

OneDrive「再」同期手順
OneDrive「再」同期手順

デフォルトは、ネットワーク内の全OneDriveファイルをローカルPCへ同期する設定になっています。安易にデフォルトのままOKをクリックすると、全OneDriveファイルのダウンロードが始まります。

このOneDriveファイルは、ローカルPCのOneDriveフォルダに保存されますので、暫くすると、ローカルPCのOneDriveフォルダが、多くのネットワーク保存ファイルで溢れた状態になります。

そもそもOneDriveは、アーカイブスや普段あまりローカルで使わないファイル、また、これらに加えデスクトップ、マイドキュメント、ピクチャなど他PCとネットワーク共有すると役立つフォルダを保存する場所です。

デフォルトのままでは、全OneDriveファイルがローカルPCのOneDriveフォルダに保存されます。この状態で、アーカイブスや不要ファイルを削除すると、同時にOneDrive側も削除されてしまいます。幸い、OneDriveにもごみ箱があり、間違って削除しても復活させることができますが、手間です。

つまり、ネットワークOneDriveとローカルPCのOneDriveの制御を切り離すのが、最初に設定する「フォルダの選択」なのです。OneDriveも改版される度に設定ダイアログも変更され、従来から利用中のユーザには解りにくいことがあるので注意が必要です。

さらに、自動保存で設定できるドキュメント、ピクチャの保存先をOneDriveへ変更する場合には、事前に変更するローカルPCフォルダの場所を、OneDrive内へ移動しておくことも必要です。

私の場合は、マイドキュメントは依然として続くOfficeサムネイル非表示問題でOneDrive同期を使いません。従って、ピクチャフォルダのみをOneDriveへ移動しました。デスクトップは自動保存先の設定のみで同期します。

このように、設定順序や自動保存フォルダにより設定が異なることが現状OneDrive利用時の問題点であり注意点です。完成度は低いと言えるでしょうが、年2回の大幅更新で今後改善されるかもしれません。
※MCU開発と一番の違いは、このリリース完成度だと思います。

Windowsクリーンインストールや、OneDrive同期の方法を記載したサイトは数多くあります。
しかし、これらは新規クリーンインストールや初めてOneDriveを利用するユーザ向けなので、既存PCにトラブルが発生し、やむを得ずクリーンインストールする場合や、既存OneDriveユーザが再設定する場合とは異なる場合もあることに注意しましょう。

さらに付け加えると、Windowsクリーンインストール自体は、気を付けるのはライセンス再認証ぐらいで、アプリのカスタマイズ復活に比べ、手間も時間も数時間で済みます。
OSやユーザアプリインストール、各種カスタマイズ量が少ないなら、(クリーンインストールで半日から数日は完全に潰れますが)気軽にクリーンインストールしてもよい気もしました。

Windowsやアプリのカスタマイズ復活が未だ完全ではありませんが、MCU開発環境メインPCは復活しました。