LibreOffice更新

2020年10月サポート終了のOffice 2010代替アプリケーションとして評価中のLibreOffice。このLibreOfficeは、十分に使えると結論しました。本稿は、LibreOfficeの更新を示します。

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LibreOffice更新

LibreOfficeの更新は、MicrosoftのOfficeやWindowsの更新方法とは異なります。

2018年11月5日のLibreOfficeマイナー更新で、セキュリティ更新や不具合修正後の版数が下表です。

LibreOffice版数(2018/11/10現在)
パッケージ 想定ユーザ 2018/11/5版数
最新版(stable 技術マニア、新しいもの好き、パワーユーザ 6.1.3.2
安定版(stable ビジネス組織、法人企業、慎重なユーザ 6.0.7

最新版とは、文字通り最新機能を盛り込んだstable=安定リリース版、安定版は、機能更新を最小限にし、より安定志向のstable=安定リリース版です。どちらも64ビット版(x64)と32ビット版(x86)がありますので、合計4種類のパッケージがコチラから無償ダウンロードできます。

全てstableであり、WindowsのFast/Slowリングのように不具合を含む可能性があるリリース版ではないので安心です。

メジャー/マイナー更新

注意が必要なのは、既にLibreOfficeをインストール済みでも、ヘルプ(H)>更新のチェック(C)でチェックされるのが、メジャー更新時だけという点です。11月5日更新は、マイナー更新ですので、更新チェックしても下記のように「LibreOfficeは最新版です」と表示されるだけです。

LibreOfficeの更新のチェック(C)
メジャー更新のみ確認するLibreOfficeの更新のチェック(C)

マイナー更新を確認するには、ヘルプ(H)>LibreOfficeについて(A)で表示されるダイアログでウェブブサイト(W)をクリックし、LibreOfficeサイトでのバージョン版数の目視確認が必要です。

マイナー更新確認
マイナー更新確認にはウェブサイトで現行版とのバージョン目視確認が必要

このマイナー更新の確認→手動更新が手間と感じるか、または、OfficeやWindowsのように勝手に自動更新される方が良いと感じるかは、意見の分かれるところです。

LibreOfficeや本ブログ読者がMCU開発で使う統合開発環境(IDE)の更新方法は、更新の確認後、その更新をインストールするか否かは、ユーザ自身が決定します。一方、OfficeやWindowsの更新方法は、更新インストールが自動です。

万一、自動でインストールした更新版に不具合がある場合には、更新前の貴重な既存開発データが壊れる可能性があります。IDE更新を自動にしない理由は、この重大リスクを避けるためです。
※Windows 10 1809では、Documentsデータが壊れる不具合が発生し、更新一時停止の経緯があるのは周知の事実です。

不具合更新>セキュリティ更新>機能更新

重要度に応じた更新方法が必要です。

重要度が高いセキュリティや不具合の更新は、ユーザへの更新通知と「自動更新インストールでも良い」と思います。しかし、重要度が低い機能更新や新機能追加は、「ユーザ自身が更新可否を判断」すべきです。

重要度判定が困難な場合やユーザに依存する場合には、安全側対策としてLibreOfficeやMCU IDEのように「ユーザの主体性に任せる方が良い」と私は思います。

Office、Windows 10 1809更新

コチラの記事によると、Officeのリボンが、Windows 10 1809更新に伴って、機能は変わらずに見た目が変わったそうです。
※弊社Office 2010リボンは変化なしなので、2010以降のOfficeのことだと思います。

Officeリボン(出典:記事)
Windows 10 1809に伴って変更されたOfficeリボン(出典:記事)

見た目の変更で生産性がどれ程上がるかは不明ですが、ユーザへの告知不足では、混乱のみが生じるでしょう。OfficeやWindows 10 1809は、機能的に過飽和状態なので見た目を変えたがる傾向にあります。

例えば、1809新機能のスマホ同期は、同様の無償アプリケーションが既にあり、わざわざ新機能を使わなくても十分です。WSL(Windows Subsystem for Linux)のように機能有効/無効のスイッチがあれば、それでも良いのですが、スイッチが無い場合には、新機能追加はトラブルの原因です。

Windows 10 1809のDocumentsデータ消失の発生率は、0.01%だそうです。もし、セキュリティ更新と新機能追加を分離して配布していたら、今秋から今も続く1809トラブルは発生したのでしょうか?

技術者、開発者、研究者の更新

最後に、アップデート:更新繋がりで、興味深い記事を見つけたので紹介します。我々も、自ら更新が必要かもしれません。