Windows 12サブスクリプションor買い切り?

買い切り型Office 2021とサブスクリプション型Office 365 (Microsoft 365)
買い切り型Office 2021とサブスクリプション型Office 365 (Microsoft 365)

Microsoftソフトウェアの購入方法には、買い切り型と毎月定額使用料を支払うサブスクリプション型があります。

日本市場で優勢な買い切り型Office 2019のメインストリームが、今週10月10日に終了しました。今後は、延長サポートのみです。代替ソフトウェアは、買い切り型Office 2021、または、サブスクリプション型Office 365(=Microsoft 365)です。

本稿は、Windows 12やMicrosoft Officeの購入方法とセキュリティを考察します。

買い切り型Office 2019メインストリーム終了

買い切り型Office メインストリーム 延⻑サポート
Office 2019 終了:2023年10月10日 2年間:2025年10月14日
Office 2016 終了:2020年10月13日 5年間:2025年10月14日
Office 2021 2026年10月13日 予定なし

PCプレインストールOfficeなどOffice 2019のメインストリームは、10月10日に終了しました。メインストリーム中は、仕様や機能変更、セキュリティ更新がオンラインで提供されます。これに対し延長サポート中は、セキュリティ更新のみの提供です。

現状機能に不満が無い方は、延長サポート終了の2025年10月14日までOffice 2019を使用できます。同様に、Office 2016も延長サポート2025年10月14日まで使用可能です。

延長サポート短縮

メインストリーム終了後、延長サポートを5年間行うのがMicrosoftの過去慣例でした。

Office 2016は、この慣例に沿っています。しかし、Office 2019延長サポートは、2025年までの2年間に短縮されました。そして、Office 2019の買い切り型代替のOffice 2021は、延長サポートの予定がありません。

つまり、買い切り型Officeの全サービスは、2026年10月13日で終了します。

Microsoftは、買い切り型Officeの提供を止め、Office 2021メインストリーム終了の2026年10月13日以降は、サブスクリプション型Office 365へ全面移行したいのではないかと推測します。

2026年は買い取り型Officeからサブスクリプション型Officeへ移行必須
2026年は買い取り型Officeからサブスクリプション型Officeへ移行必須

Office 2019/2016延長サポート終了の2025年10月14日からOffice 2021メインストリーム終了の2026年10月13日までの1年間は、ユーザが買い切り型からサブスクリプション型へ移行する猶予期間と言えます。

Windows 11 23H2

2024年にWindows 12が新発売されるのは、確実なようです。Windows 12もまた、サブスクリプション型か、従来のWindows 11から無償アップグレードかの話題がありました。結局、サブスクリプション型は無さそうです。

一方、今秋配布Win11 23H2は、予想に反し150以上ものAI関連を含む大型機能追加が予定されています。しかし、これら追加機能は、初期状態では無効化されており、順次有効化されるという異例の方法で提供されます。

筆者は、このWin11 23H2の異例提供方法を、2024年発売のWin 12機能テストという位置付けと推測します。AI出力の妥当性や安定性も、このWin11 23H2で検証されるでしょう。

既に、Win11 23H2プレAI機能提供、Win11 22H2 累積更新プログラムKB5030310は、多くの不具合が報告されています。これらを解消し、安定/安心なAI新機能をWin11 23H2でテスト後に、改めて2024年秋にAI機能強化Win12として発売すると思います。

脚光を浴びているWin AI機能(Copilot)ですが、その安定化には、1年程度の実証テストは必要になるでしょう。また、ユーザ側のAI評価もこの実証には不可欠です。

Microsoftがこれらを試し、Win AI自身を成長させるには、人気が無いWin11最終版、Win11 23H2で1年テスト運用すると判断しても不思議ではありません。

つまり、Win11 23H2不具合を避けたいユーザは、現行のWin11 22H2を使い続け、来年秋にWin12へアップグレードするのも一案です。

サブスクリプション型Windows 12

サブスクリプション型Windows 12
サブスクリプション型Windows 12

Office 2021とOffice 365同様、サブスクリプション型Windows 12も、買い切り型Win12と並行して販売されるかもしれません。現行のWindows 365が、これに相当するか筆者は、判りません。

しかし、サブスクリプション型で個人向けWindows 12が提供されれば、常に最新セキュリティや新Win AI機能を安定提供できるなど、Microsoft/個人ユーザともにそのメリットは大きいと思います。

Summary:高セキュリティなサブスクリプション型

急増、急変するウイルスやサイバー攻撃に対し、セキュリティ対策は必須です。しかもその対策は、常に最新版がタイムリーに提供される必要があります。

しかし、買い切り型の現行Windowsは、毎月2回(第2/4水曜)のアップデートです(緊急アップデート除く)。しかも、そのアップデート適用は、ユーザ操作に任されています。

これがサブスクリプション型に変れば、常時、最新セキュリティ対策がMicrosoft側で実施できます。ウイルス蔓延やサイバー攻撃を防ぐ効果は大きいでしょう。

つまり、サブスクリプション型ソフトウェアは、買い切り型よりも高いセキュリティが期待できます。

セキュリティ脅威に対抗するには、端末セキュリティは、パスワードからパスキーへ、WindowsやOfficeなどのPC必須ソフトウェアは、買い取り型からオンライン接続サブスクリプション型へ移行するのは、自然な流れだと思います。


NTT Innovative Devices

2023年9月6日、IOWN光電融合技術の規格・設計・開発・製造・販売を行うデバイス製造新会社:NTT Innovative Devicesの記者会見がNTTブログに掲載されました。

新会社:NTT Innovative Devicesは、NTT研究所の光電融合部門と最先端光電子部品メーカ:NTTエレクトロニクスの2者を統合しました。

新会社NTT Innovative Devices(出展:記者会見記事)
新会社NTT Innovative Devices(出展:記者会見記事)

NTT Innovative Devicesは、光電融合デバイス市場をネットワークだけでなくコンピューティングへも広げること、そして次世代ネットワークの電力問題を解決するミッションを持ちます。

新会社NTT Innovative Devices

NTT Innovative Devices体制(出展:記者会見記事)
NTT Innovative Devices体制(出展:記者会見記事)

NTT Innovative Devicesは、光電融合デバイスの研究開発とデバイス製造、北米、欧州、ホンコンなど世界規模の販売が目標です。

会見で示された事業戦略も、実践的かつアグレッシブで、従来にない新しい研究・開発・製造・販売スタイルを持つ会社と言えます。

従来のNTTグループ企業とは異なる日本に固執しないビジネス展開が期待できそうです(関連投稿:日本固執Change)。

地球沸騰化の電力不足を救う光電融合デバイス

デジタル世界を支えるクラウドのデータ量がこのまま増え続けると、データセンター消費電力はさらに増加し、地球温暖化へ繋がります。参考資料:光電融合技術とは、2023年8月29日、NTTブログ。

国連グテーレス事務総長が示した危機感「地球沸騰化」は、絶対に避けなければなりません。

光電融合技術は、コンピュータやネットワーク内の電気処理と光処理を融合し、電力効率100倍、伝送容量125倍、エンドエンド遅延1/200が目標の革新的デバイス技術です(関連投稿:IOWN 1.0提供開始)。

IOWN特徴(出展:NTTサイト)
IOWN特徴(出展:NTTサイト)

Summary:低消費電力化はIoT MCUへも

個々の消費電力は僅かでも、世界中で莫大な投入数量が予想されるIoT MCU。

ネットワークによる電力不足や地球環境変化は、IoT MCU開発も影響を受ける可能性があります。MCU開発者は、処理効率だけでなく、低消費電力化を意識した開発も重要になりそうです。

コチラの投稿に、間欠的な無限ループ動作と空き時間SleepによりMCU消費電力を下げる基本動作を示しています。参考にしてください。

Afterword:今年の猛暑

今年の日本の夏は暑かった。未だ猛暑は続いていますが、異常気象は電力不足に直結します。

例えば、自動車排出ガス規制のように、地球規模のエネルギー危機は、我々MCU開発者へも低消費電力開発を義務化する動きに繋がるかもしれませんね。


パスワードとパスキー

パスワードからパスキーへ
パスワードからパスキーへ

最新Chrome 116は、パスワードマネジャーデザインが新しくなり、パスワードの保存と入力が容易になりました。そこで本稿では、「パスワード」と最近話題の「パスキー」の筆者現状理解を示します。

参考資料:
1. パスワードのない世界へのマイルストーン「パスキー」、2023年6月14日

2. AppleやGoogleが対応を進める「パスキー」とは、2023年8月7日

とにかくセキュリティ関連記事は、判り難いのでポイントを簡単にまとめました。

パスワード問題

どんなに複雑なパスワードでも、それを入力したのがユーザ本人かが確認できないこと、パスワードそのものがネットワーク上に流れ第3者が盗み見ることができること、この2点がパスワード問題。

パスキー解決策

パスワード問題解決のため、指紋認証などの本人確認機能を持つ端末(PC/スマホ)のログインにパスキーを使う。パスキーで本人認証後、ネットワークログイン時に送受する情報は、端末での本人認証結果と高度に暗号化された情報。これらは、第3者が盗み見ても本人成り済ましは不可能(に近い)。

パスキーは端末間の移行・同期可能

スマホ紛失やPC買換え時の利便性向上のため、アカウント名などのユーザ情報(クレデンシャル情報)をクラウドアカウントに紐づけることによりパスキー端末間同期が可能。現状対応クラウドは、Apple、Google、Microsoft。

クラウド利用により移行利便性も兼ね備えたパスキーは、パスワードに代わるログイン方法として有力。

パスキー運用ChatGPT回答

パスキー運用に関してEdgeのChatGPT(Bingチャット)でQ&Aを得ました。

Q1)パスキーを間違えたら?
A1)パスキーは、入力回数に制限あり。一定時間経過後、再入力可能。パスキーを忘れた時は、端末リセット必要。

Q2)複数端末で同じパスキーは使える?
A2)複数端末間で同じパスキーを使える。

Q3)パスキーを間違えてリセットした時の複数端末の影響?
A3)リセットは、その端末のみ。他の端末は影響なし。

つまり、複雑なパスワードの代りに、4桁または6桁のパスキーさえ覚えておけば、同じパスキーを複数端末で使ってもログインセキュリティは安心のようです。

Summary:パスワードからパスキーへ

クラウドアカウントを組み合わせたパスキーログイン方法
クラウドアカウントを組み合わせたパスキーログイン方法

例えパスワードマネジャーが使い易くなっても、パスワード自体の問題(本人未検証)解決にはなりません。

パスキーと本人認証端末、クラウドアカウントを組み合わせたパスキーログイン方式(本人検証結果+所持情報)は、パスワードレスアクセスとして期待できそうです。

Afterword:知識情報は4/6桁が限界?

パスキーが4/6桁なのは、指紋/顔認証などの本人検証が失敗した時の代替入力のためと思います。PC/スマホログインに指紋/顔認証が「先」で、認証失敗時にパスキー入力を「代り」に求めるからです。
スマホは、認証成功時でも定期的にパスキー入力を求め、パスキー知識情報を忘れないよう保全します。

個人が無理せず覚えられる数字は、この桁位でしょうか? IoT MCUデバイスなら桁数をもっと増やし、セキュリティレベルを上げることもできます。

パスキーの仕組みは、指紋/顔など変えようがない超重要認証データは端末のみに保存し、ネットワークログインは認証結果など漏れても支障が少ない情報で行うことでセキュリティを高く保つ、と筆者は理解しています。

但し、ネットワークログインは、当面使い慣れたパスワードも併用するでしょう。Chrome 116のパスワードマネジャーで、パスワード自体を強固にすることも必要です。



MCU開発基盤PC更新

Windows 12 GUI(予想)をYouTubeで見つけたので紹介します。このGUIで、かつ、対話型AIやAI検索も組込み済みのOSなら、Win12人気も上がる気がします。

旅行や休暇、色々な盆休み計画があると思います。気分転換にいかがでしょうか?

Meet Windows 12 (Concept)、2:12

Meet Windows 12 X concept、2:21

OS更新プログラム配布

さて、Windows 10は、現行Win10 22H2が最終バージョンです。つまり、Win10サポート終了の2025年10月14日まで新な機能追加はありません。

従って、月例第2火曜の更新プログラム配布:Bリリースは、セキュリティ更新が主な内容になります(日本は時差で水曜早朝配布、以下同じ)。

また、現行Windows 11 22H2の2023年版、Win11 23H2も22H2からの小規模な更新が予定されています(関連投稿:Win11/10の2025年秋

これらWin11/10更新プログラム配布方法が、今年4月から新しくなりました。簡単に言うと、カレンダ2/4週火曜の月2回更新プログラムが配布されます。

新しいWin11/10更新プログラムは、インストール必須の第2火曜配布に加え、第4火曜にオプショナルな更新プログラムを配布します。オプショナルと言っても、次月の第2火曜配布プログラムの先行配布も兼ねています。

従って、筆者は、第4火曜配布プログラムも配布後、即インストールします。第4火曜配布プログラムを直ちにOSへインストールするには、下記「オン設定」が必要です。

Windows 11更新プログラム入手方法(オン設定追加)
Windows 11更新プログラム入手方法(オン設定追加)

これで、常に最新のOS更新プログラムがPCへ適用されます。

このオン設定メリットは、Windows UpdateでOSの最新状態が判る点です。例えば、2/4火曜以外の不定期セキュリティプログラムなどが配布された場合には、インストール前の配布プログラムが表示されます。

配布プログラムの手動インストールで「常に最新OS状態」にできます。

OS以外の更新プログラム配布

OS以外の更新プログラムは、上図の「詳細オプション」をクリック後、下図「オプションの更新プログラム」に示されます。

例えば、GPU:Graphics Processing Unitやサウンドのドライバ更新などは、更新プログラムの個数が表示されます。ここが「0利用可能」なら何もしなくてもOK、つまり、OS以外も最新状態です。

OS以外の更新プログラム入手方法
OS以外の更新プログラム入手方法

しかし、0以外の時は、>をクリックし、対象デバイスの更新プログラムインストールをお勧めします。

なお、弊社Win11 PCは、本稿で示したOSとOS以外の更新方法で、過去更新トラブルの発生などはありません。更新トラブルを懸念される方は、更新前のPCバックアップで対処しましょう。

悪しきWin11更新GUI

スタート>設定>Windows Updateと操作し、前章までに示した方法でOSとOS以外の更新プログラムをインストール、その結果PCを最新状態に保つことができるWin11 GUIが良く出来ているとは言えません。

各種脅威からPCを守るには、更新プログラムを適用し、常に最新ソフトウェア状態にすることは最低条件です。

この最低条件を簡単にクリアできる新しいWin12 GUIを希望します。

Summary:休暇前PC更新

盆休み、長期休暇です。MCU開発基盤であるPCを様々な脅威に対して強固にし、休み明け開発支障を防ぐ対策として、OS:Win11/10とOS以外:GPUデバイスドライバなどを最新ソフトウェア状態へ更新する方法を示しました。

もちろん、お使いのPCセキュリティ対策ソフトとウイルス定義も最新版へ更新することも必要です。



Windows 11/10の2025年秋とWindows 12

今年秋リリース予定Windows 11 23H2は、現行Win11 22H2の小規模な更新になるそうです。Microsoftが、次期Windows 12開発に注力しているからだと思います。

本稿は、Windows 11/10サポート期間をまとめ、Windows 12のお役立ち記事(英文)を紹介します。

Windows 11/10サポート期間

Windows 11/10サポート期間を表にまとめました。

OS リリース開始 サポート終了
Windows 10 2015年7月29日(新発売) 2025年10月14日
Windows 11 21H2 2021年10月4日(新発売) 2023年10月10日
Windows 11 22H2(現行) 2022年9月20日 2024年10月8日
Windows 11 23H2 2023年秋? 2025年秋?

Microsoftが最後のWindowsと言っていたWindows 10のサポート終了は、2025年10月14日です。

この前言を覆したMicrosoftが、TPM 2.0などのセキュリティ対策強化Windows 11 21H2を新発売したのが、2年前の2021年10月4日。タスクバー下中央配置などWin10からの見た目変更や、OSリリース期間を半年毎から1年毎、サポート期間も最新リリース後2年へ変更しました。

従って、現行Win11 22H2も来年2024年10月8日にサポート終了します。今秋リリース予定のWin11 23H2も同様とすると、Win11 23H2も2年後の2025年秋にはサポートを終了するでしょう。

Win11は、Win10比セキュリティを強化しました。しかし、OSコアは2015年Win10の流用、無償アップグレード要件が厳しくWinユーザに好評とは言えません。そもそも、中途半端なOSです。

タスクバー配置などの小手先変更ではなく、話題のAI対話/検索機能などもサポートした最新OSが必要な時期だと思います。

Windows 12期待

現時点では、次期Win12開発をMicrosoftは公表していません。

しかし、Win12開発中の噂は多くあります。Win11へアップグレードしない(できない)Win10ユーザが多いこと、Win11タスクバー配置自由度が低いことなど、Win11魅力の少なさが原因です。

Win10より前のMicrosoftの新しいWindows発売間隔は、3年毎でした。Win11は、2021年10月新発売です。従って、2021年の3年後にあたる来年2024年秋頃にWin12が新発売されても不思議ではありません。

これは、Win10サポート終了2025年の1年前です。このタイミングでWin10ユーザにも魅力的だと思わせるWin12が望まれます。

折しも、PC業界もWin12新発売に期待しているようです。COVID-19パンデミック収束にもかかわらず低迷する新PC購入需要の起爆剤が欲しいからです。

Windows 12お役立ち記事

2023年7月10日更新、“Windows 12: Everything we know and what we want to see”を紹介します。英文ですが、Quick Linksを使った判り易く、優れた記事です。

例えば、Quick Links What’s new in Windows 12?のfloating taskbarやAI features。

不評Win11配置固定タスクバーは、Win12で変わるかもしれません。また、AIアシスタント機能:Windows Copilotも実装されそうです。

Copilotは、Win11 Insider Preview Build 23493でブラウザEdgeを使った利用レポートがあります。このBuild 23493が、Win12相当かは不明です。

しかし、現行Win11 22H2のOSビルド22621との差分が大きいことから、かなり先のOSであることは確実です。また、直接OSへAIアシスタントを組込む前のテストの可能性もあります。

関連投稿:OSビルド番号意味

Summary:2025年秋とWindows 12開発

Windows 12提供時期はOSターニングポイントへ影響度大
Windows 12提供時期はOSターニングポイントへ影響度大

2025年10月は、Win10サポート終了時期です。2023年版Win11 23H2も小規模更新で、そのサポート期間も2025年秋までです。2025年秋は、Winユーザが、Windows以外のOS、例えばMacやLinuxへ乗換えるターニングポイントになるでしょう。

2025年秋の重要性は、Microsoftも認識していると思います。2025年秋の1年前までに、対話型AIやAI検索なども組込んだ最新Windows 12を提供できれば、上記Winユーザ離れを回避できるからです。

Win11比、魅力ある最新Win12をユーザは望んでいます。PC業界もまたPC需要喚起の起爆剤としてWin12期待度は高いです。

2024年内にユーザ、業界双方が望むWindows 12をMicrosoftが開発、発売できるかが問われています。



LibreOffice テンプレートとギャラリー

2023年6月8日、LibreOffice Community(最新版)が7.5.4へ更新されました。

PCを使って効率的な文書作成と利用者の思考をまとめるのが、LibreOfficeやMicrosoft Officeなどの文書作成ツールです。これら文書作成ツールの生産性を高める最新版LibreOffice付属文書テンプレートと図形ギャラリーを説明します。

文書テンプレート

話題のChatGPTなど生成AIを使った文書作成、つまりAI回答をコピーする文書作成も可能です。しかし本稿では、利用者が自分自身で文書を作成する時に効率的な方法として文書テンプレートを紹介します。

LibreOffice文書テンプレート(7.5.4の例)
LibreOffice文書テンプレート(7.5.4の例)

LibreOffice Community(最新版)7.5.4のファイル>テンプレート>テンプレートの管理で表示されるテンプレートダイアログです。Writer起動中なら、文書ドキュメントフィルターが自動的に適用されるため、すべてのアプリケーションへフィルターを変更しています。

文書、図形描画、プレゼンテーションを新規作成する際に役立つテンプレート、つまり雛形が多数準備されています。例えば履歴書は、ほぼ決まった書式や記述項目です。履歴書(英文)を使うと、雛形の項目内容を修正しさえすれば、標準的な英文職務経歴書が短時間で作成できます。

また、グレーエレガントのプレゼンテーションテンプレートの例を示すと、プレゼン資料の背景、効果的な図が挿入済みのスライド、スライド1枚に表示できる最適な文字数や大きさなども判る雛形が用意されています。

これら雛形を利用すれば、あやふやな思考がまとまり、最も手間と時間が掛かる初版文書や初版プレゼン資料を短時間で作成可能です。

初版完成後は、最終版への更新、つまり本来の利用者独自の内容編集に集中できます。

図形ギャラリー

文書を補足説明するには、図形が効果的です。

LibreOfficeで使える汎用図形は、ギャラリーとしてメイン画面右側に表示されます。ギャラリー非表示の時は、LibreOfficeの表示>ギャラリーで表示できます。

LibreOffice図形ギャラリー(7.5.4の例)
LibreOffice図形ギャラリー(7.5.4の例)

図形ギャラリーは、ダイヤグラム(上図)、矢印などカテゴリー毎に分類されています。多くのカテゴリーや図形から文章説明に適した標準的な図形を選択、文章へ挿入できます。

文書生産性を高めるテンプレートとギャラリー

文書テンプレートや図形ギャラリーは、適用範囲を広げるため汎用性を重視しています。それでも、これらを使うと0から文書作成するよりも早く、かつ項目などの抜けが無い初版文書を簡単に作成できるメリットがあります。

つまり、文書の全体構成や補足説明図形が、汎用の雛形として提供済みのため、利用者は、それらを組み合わせた初版文書を短時間で作成できる訳です。その結果、思考の整理やまとめができ、初版へ利用者の創意工夫を加えたオリジナル文書の仕上げ時間が十分に作れます。

文書テンプレートや図形ギャラリーは、本来のオリジナル文書内容編集に集中するためのツールと言えます。

Summary:LibreOffice 文書テンプレートと図形ギャラリー

早期オリジナル文書作成を可能にする文書テンプレートと図形ギャラリー
早期オリジナル文書作成を可能にする文書テンプレートと図形ギャラリー

LibreOfficeの汎用文書テンプレートには、用途に応じた一般的な書き方や段落構成、見栄えが良いプレゼンテーション背景などが用意されています。また、図形ギャラリーには、これら文書やプレゼンテーションに補足説明を加える汎用図形が準備済みです。

これら汎用文書テンプレートと汎用図形ギャラリーを利用し思考をまとめ初版文書を作成、この初版に利用者の創意工夫を加えれば、より早く完成度の高い最終版オリジナル文書が作成できます。

Afterword:MCU開発生産性を高める弊社テンプレート

文書作成ツールと同様、MCU開発も効率性を重視します。このため、ベンダ各社のMCU開発ツールは、汎用的なソースコードを自動生成します。しかし、あまりにも汎用、標準的すぎる欠点があります。

弊社テンプレートは、ベンダ開発ツールが生成したソースコードに、MCU開発で利用頻度が高いADC入力やUART出力など複数サンプルコードが並列動作する工夫を加え、より実用的なMCUアプリケーションに近い形でベアメタルテンプレート9種(各1000円)、FreeRTOSテンプレート1種(2000円)のMCUテンプレートを販売中です。

Summaryの図で示すと、ADCやUARTなどの並列処理をベンダ生成ソースコードへ追加したピラミッド中段(黄色領域)から始まるMCUテンプレートです。

汎用MCU向けテンプレートですので、掲載MCU以外への各ベンダMCU応用も容易です。テンプレート付属説明資料は、一部無料ダウンロードも可能です。

文書テンプレート同様、MCU開発生産性を高めるのに役立ちます。ご購入は、コチラから可能です。


TPM 2.0脆弱性

Windows 11要件TPM 2.0に、深刻度「重要」の脆弱性が発見されました。更新プログラムの迅速な適用が必要です。

原因:バッファオーバーフロー

Windows 11アップグレード要件にもなっているTPM 2.0ライブラリ内のバッファオーバーフロー起因だそうです(CVE-2023-1017、CVE-2023-1018)。

ウィキペディアにバッファオーバーフロー具体例が示されています。MCU開発で使われるC言語でも、簡単に起こりうるバグです。

対策:更新プログラム適用

米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁
米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁

2023年2月末、このTPM 2.0脆弱性対策に、CISA:米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁は、更新プログラムの迅速な適用、場合によってはTPM工場出荷時リセットを指摘しています。

TPMには、個人情報などのWindows機密データが保存されています。

更新プログラム適用と不揮発性メモリへの機密データ再書込みが必要になりそうです。対象デバイスは、TPM 2.0実装済みのWindows PC数十億台規模になる可能性もあります。

関連投稿:WindowsのTPM使い方

TPM機能(出展:PC Watch記事)
TPM機能(出展:PC Watch記事)

懸念事項

PCベンダ対策が遅れ気味なこと、TPM 2.0更新が上手く成功するかが気になります。

一般的なWindows更新でも失敗はあります。ましてUEFI/BIOS更新と同様、TPM更新は、PCハードウェア根源レベルの更新です。万一の失敗時、PC起動不能もあり得ます。

また、TPMは、BitLockerなど普段あまり意識しないセキュリティにも関連します。TPM更新に成功した場合でも、TPM更新前ユーザファイルを確実にリカバリできる準備なども必要になるかもしれません。

関連投稿:BitLockerトラブル

安易にTPM更新を行った結果、機密データが消えるだけでなく、自分のデータも消え失せるリスクがある「重要更新」だと思います。PCベンダ対策が遅れ気味なのも、多少理解ができます。

Windows 12新要件

Windows 10、11、12、Linux?
Windows 10、11、12、Linux?

メタバースやAI活用検索などの新機能搭載やセキュリティ強化Windows 12 2024年秋リリースと予想できそうなニュースが増えてきました。

仮に今回の数十億台規模Windows 11 TPM 2.0更新が不成功なら、PCベンダやMicrosoftは、Windows 12アップグレードの新要件として、TPM 2.0の次バージョン(例えば、根源レベル更新強化TPM 3.0など)採用などへ発展する可能性のあるインシデントだと筆者は思います。



13世代と7000番台PC CPU選択

2023年春のWindows最新CPU、Intelの13世代とAMDの7000番台の特徴をまとめます。

最新PC CPUを “最高速” 処理性能で選ぶなら13世代、消費電力で選ぶなら7000番台と言えそうです。

2023年春のIntel 13世代とAMD 7000番台CPU
2023年春のIntel 13世代とAMD 7000番台CPU

2023年春PC CPUまとめ

Intel 13世代CPUは、AMDの旧6000番台に対抗すべく旧12世代よりも最大動作周波数を上げた結果、同レベルのAMD 7000番台より性能向上しています。しかし、代償として消費電力と発熱量の上昇を招いています。

AMD 7000番台は、旧6000番台よりも性能向上していますが、向上分はIntelより控えめです。その代わり消費電力や発熱が、同レベルの13世代より低めです。

※ベンチマークで徹底比較(日経XTECH、2023-01-13)、13世代は以外なほど向上(日経XTECH、2023-01-12)、その他、最新CPU情報を参考にしました。

Windows CPU進化

Windows CPUは、先行Intelを後発AMDが追う開発競争が続いています。Intelは、Windows開発元MicrosoftとWintelと言われるほど親密です。新しいWindowsとIntel CPUの親和性が、AMDより高いと言われるゆえんです。

後発AMDは、Intel CPUよりもコストパフォーマンスに優れたCPUを開発することでシェアを伸ばしてきました。特に、6000番台は、従来CPUソケットを全面変更してまで高性能化を行い、旧12世代より性能も優れました。

対抗策にIntelは、12世代の最大動作周波数を上げ、高性能化を目指したのが13世代です。

一方のAMDは、6000番台から正常進化させた7000番台を、徐々に発売していきます。今後のAMD 7000番台は、更に進化し、13世代よりも高性能化する可能性も秘めています。このIntel 13世代市場を観察した上で7000番台を順次発売するのは、AMDの販売戦略です。

なお、Intel/AMDともにCPUアーキテクチャは、新旧両世代ともほぼ同じです。

新しいCPUアーキテクチャは、例えば、メタバースなどの新しいPCの使われ方や、13世代/7000番の販売結果が反映され生まれます。CPU世代が2つ変わると、アーキテクチャが大きく変わるのは、このためです。両社ともに、今回はアーキテクチャ変更が少ない世代進化です。

2023年春のPC CPU選択

さて、2023年春現在、PC CPUを選ぶならどちらが良いでしょう?

最初に決めるのは、高性能/汎用/低消費電力などのCPU特性レベルです。Intelで言えば、高性能ならCore i9/i7、汎用ならCore i5、低消費電力ならCore i3の各シリーズです。

※MCUで例えると、STM32H/Fシリーズが高性能、STM32Gシリーズが汎用、STM32L/Uシリーズなどが低消費電力に相当します。

同じ特性レベルで現在のIntelとAMDを比較すると、処理性能は13世代、消費電力は7000番台が優れます。

注意点は、処理性能がCPU最高速ベンチマークであることです。温度センサ内蔵の最新CPUは、処理負荷が大きく高温になると、動作速度を自動的に下げCPU保護を行います。従って、CPUの冷却能力が、高性能維持に必須です。

言い換えると、Intel 13世代の高性能を活かすには、いかに上手くPCを冷却できるかがポイントになる訳です。新PCを選ぶときは、冷却能力にも注意してください。

一方、AMDなら最新7000番台ではなく、旧6000番台のCPU選択もありと言えます。6000/7000番の性能差は現在少なく、6000番搭載PCの販売価格低下も予想されるからです。

2023年春に新PCを調達予定の方は、これらCPU世代交代や価格変化も考慮すると良いと思います。

価格変化実例

前投稿で2022年10月に比べ2万円以上価格低下した特売モデル:DELL Inspiron 16 Plusは、今週、売切れのようです。このように旧CPU搭載PCはねらい目ですが、直に売切れる可能性もあります。

また、13世代Inspiron 16 (5630)12世代Inspiron 16 (5620)も、円高の反映か今週、価格が下がりました。

PC CPU選択同様、新PC購入タイミングも重要です!

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MCU開発に適すモニタサイズ(メインモニタ:24~27型、ノートPC:16型)
MCU開発に適すモニタ解像度(1920×1080~3K)



MCU開発に適すWindows 11モニタ解像度

MCU開発に適すメインモニタサイズ(24型~27型)、ノートPCモニタサイズ(16型)を以前投稿しました。今回は、Windows 11モニタ解像度について私見を示します。

メインモニタ解像度

MCU開発時、机上に設置しても圧迫感が少なく、ノートPCとのマルチディスプレイ接続も容易なメインモニタサイズが、24型~27型でした。本稿は、その解像度を検討します。

最近は、4K(3840×2160)解像度のモニタ価格も下がってきました。4Kなどの高解像度は、写真や画像を見るのには適しています。しかし、モニタに表示される文字は、解像度に比例して小さくなります。対策は、標準の文字を、150%拡大表示などへ変更し見易くすることです。

Windows 11標準の文字を150%拡大表示する方法
Windows 11標準の文字を150%拡大表示する方法

ところが、文字拡大表示を行うと、モニタに表示可能な領域も狭くなります。つまり、MCU開発時のモニタ解像度と見易い文字表示には、最適なバランスが存在する訳です。

※モニタと目の距離は、MCU開発に適した50㎝前後、ノートPCは、メインモニタとのディアルディスプレイで利用すると仮定。

例えば、27型WQHD:3K(2560×1440)モニタを机上に設置しても、標準100%表示の文字は見易く、従って、本来の3K解像度の表示領域を狭める必要もありません。同じ設置場所でも4Kモニタに変えると、文字が小さいため150%や125%拡大表示が必要で、4K本来の表示特性は活かせません。

ここが、解像度が高ければ高いほど好まれるスマホ表示と、PCモニタの異なる点です。

16型ノートPC解像度

16型ノートPC解像度も年々高まりつつあります。例えば、Acer Swift Edgeは、4K(3840×2160、有機EL)、LG gram 16は、3K(2560×1600)などです。

※ノートPCモニタ縦横比は、16:9から16:10へ変わりつつあります。

ノートPCは、据置のメインモニタよりも移動が容易です。従って、高解像度でも、標準の100%文字表示が使える設置範囲は広いでしょう。一般的なFHD(1920×1080)でもMCU開発に何ら支障はありません。

それでも、さすがに4K解像度の場合は、150%程度へ拡大表示しないと文字が小さすぎて見にくくなります。メインモニタ同様、16型ノートPC解像度も、文字表示との兼合いで3K解像度付近にMCU開発の最適解があると思います。

メインモニタとのデュアルディスプレイのノートPC MCU開発
メインモニタとのデュアルディスプレイのノートPC MCU開発

CPU世代交代時の新PC調達

2023年春は、インテルCPUは、12世代から13世代へ、AMD CPUも、6000番台から7000番台へPC CPUの世代が交代します。

CPU世代交代時に新PCを調達する場合、ポイントは、旧12世代と6000番台CPU搭載PCの値下がりです。販売側は、旧世代の在庫を減らし、新世代の新商品の販売を促進したいハズです。このため、旧世代PCの価格が下がる傾向が見られます。

もちろん、新世代PCの方が、旧世代PCよりも高性能です。しかし、その価格差とパフォーマンスを考慮すると、安くなった旧世代PC購入もあり得ます。

例えば、2022年10月にノートPC例を示したDELL Inspiron 16 Plus(Core i7-12700H、3072×1920)などは、現在は当時より2万円以上値下がりしています。

まとめ

MCU開発に適す24型~27型メインモニタ、16型ノートPC、いずれも3K(2560×1600)付近の解像度が、ソースコードや文字が標準100%表示でも見易く、しかも、本来のモニタ高解像度を狭めない最適解であることを示しました。

検討した3K最適解は、MCU開発者の好みや目との距離など、モニタ設置条件でも変わります。4K(3840×2160)モニタであれば、より多くの解像度選択肢から最適解を探せるメリットがあります。反面、文字表示との兼合いで、モニタ本来の4K表示特性を活かすのも難しくなります。

CPU世代交代の2023年春、旧世代CPUのノートPC価格低下を利用し、高解像度モニタ導入も検討する際のご参考になれば幸いです。



LibreOffice Community(最新版)7.5更新

LibreOffice Community 7.5
LibreOffice Community 7.5

LibreOffice Community(最新版)が7.5へ更新されました。7.5では、LibreOffice Writer/Calc/Drawアイコンがカラフルに変わり、DeepL API利用の翻訳機能追加など7.4からメジャーアップデートです。

DeepL API利用には、無料版でもクレジットカード情報が必要です。

LibreOffice Community 7.5.0.3

ほぼ1ヶ月毎に更新されるLibreOffice Community(最新版)が、7.5.0にメジャーアップデートされました。3か月毎更新の(安定版)は、7.4.5です。リリースノートには、様々な機能が追加されています。

メジャーアップデートでWriter/Calc/Drawファイル別のフィルター追加などもありますが、主要操作に大きな変化はありません。

筆者が気になった追加機能は、リリースノート8.1デザイン(アイコン変更)と2.6自動翻訳です。

LibreOffice Writer/Calc/Drawアイコン

LibreOffice 7.5でカラフルに変わったアイコン
LibreOffice 7.5でカラフルに変わったアイコン

左が、7.4までのLibreOffice Writer/Calc/Drawアイコン、右が、7.5のアイコンです。色が付き判別し易くなりました。

Windows 11スタートメニューに表示されるLibreOffice Writer/Calc/Drawアイコンも、Word/Excel/PowerPointと同様カラフルに変わりました。

OfficeアイコンとLibreOffcieアイコン比較
OfficeアイコンとLibreOffcieアイコン比較

カラフルアイコンは、選択が容易になりPC生産性も上がるので大歓迎です。

DeepL API

DeepL APIには、無料­版と有料版があります。但し、1か月500,000文字まで翻訳できる無料版でも、本人確認にクレジットカード情報の入力が必要です。

無料/無償愛好家でクレカ入力を嫌う筆者は、新機能の翻訳は使いません。

DeepL API
DeepL API

PCローカル文書作成ツール:LibreOffice

ところで、日本だけで人気が高いPCローカルで使える文書作成ツールMicrosoft Office 2019は、2025年10月、Office 2021は、2026年10月でサポート期間が終了します。代替が、クラウド利用サブスクリプションサービスのOffice 365などです。

クラウド依存は、PC文書作成に関してはリスクが高いと思います。マルチプラットフォームでPCローカル文書作成ツールLibreOfficeは重要です。少しの慣れで、誰でも使えるLibreOfficeのお勧め理由です。

関連投稿:LibreOffice使い方(総集編)でWriter/Draw無料テンプレートも提供中です。ご活用ください。