AIの光と影

下記2記事などからローカルAI PCに対し懸念している事項をメモ書きします。

  1. macOSの「フルディクスアクセス」厳格化、2026/10/05、PC Watch
  2. 甘利俊一氏が語る「量ではなく理論」で勝負するAI、2026/10/07、JBpress Innovation Review

フルディクスアクセス厳格化

Appleは、maxOSのフルディクスアクセス権限にユーザ明示操作を必須とする制御を追加し、能力向上AIエージェントが自律的にユーザプライベートデータへアクセスする懸念の回避手段にするというものです。

Windows UACのユーザ確認ダイアログ
Windows UACのユーザ確認ダイアログ

Winアプリインスト時に、UAC(ユーザアカウント制御)がダイアログ表示するのに似た機能だと思います。

量ではなく理論で勝負するAI

規模が大きくなるほど性能向上するAI「スケーリング則」解明は不十分だが、現在は力業(量)で推進中のAI根本原理(理論)が不明のまま巨大化するAIを制御できない人間側理論の未熟さは危険だというものです。

力業で推進中のAI、先は未知の領域(出典:記事)
力業で推進中のAI、先は未知の領域(出典:記事)

クラウドAI開発スピード減速理由を示したコチラの記事同様、AIの本質を理解していないと「ターミネーター」映画のようになりそうです。

ローカルAI PCセキュリティ懸念事項

  • AI PCのローカルAIが実行途中出力するテキストを全て信頼して良いか?
  • UACダイアログ1回だけで処理中AIのプライベートデータアクセス全てを回避できるか?
  • 感情分析が得意なAIがユーザ感情に合わせた回答を出力する可能性はあるか?
  • ローカルAIエージェントはホテルなどの人間エージェントと同様に使えるのか?
  • AI同士、例えばローカルとクラウドAIが秘密裏に連携することはあるか?
  • これら懸念やAI自律性を「自動的に回避・制御」するアンチウイルス的仕組みはあるか?
  • LLMなどローカルAI環境を削除すると元の普通PCに戻るか?

Summary:AIの光と影

ローカルAI PCを活用すると驚くほど様々なことが効率よく作成できる記事を目にします。筆者もこれら記事に魅かれ新しいAI PCを欲しています。しかし、AIの光(利便性)と影(脅威)を理解・解決しないと、本当に「猿の惑星」世界になるかもしれないと少し懸念している今日この頃です。

AI/フィジカルAIの発展スピードは速いので、筆者がAI PC購入に大枚をはたく頃にはAI挙動を制御する仕組みも出現するでしょう。たとえ懸念が残っても結局は光に引かれると思いますが….

AI Mac 3種比較

Mac miniとMac Studio背面比較
Mac miniとMac Studio背面比較

2026年9月(158円/$)のAI Mac公式サイト価格を記録しておきます。
弊社の次期AI Mac本命は前稿で示した9月22日発売Mac Studio M5 Max 64GBですが、価格上下の2種と比べます。

AI Mac 3種仕様と価格

AI Mac仕様

mini M5 Pro

Studio M5 Max

Studio M5 Max

CPU/GPU/Neural(コア数)

18/20/16

18/40/16

実装メモリ(GB)

64

128

メモリ帯域(GB/s)

307

614

LAN速度(GbE)

2.5

10

Thunderbolt(数)

3

4

最大消費電力(W)

145

200

SSD(TB)

1

ユーザSSD交換

NG

本体価格(円)

569,800

653,800

941,800

評価

NG

本命

対抗

-84,000円のMac mini M5 Pro比較

M5 ProとM5 Maxの違いは、制御チップのGPUコア数とメモリ帯域でどちらもMaxの半分がProチップです。同じ64GBメモリを実装したStudio M5 Maxとmini M5 Proの本体価格差が84,000円で、この低コストに伴い筐体小型化、LAN速度やThunderbolt数、最大消費電力も下がります。

Mac mini M5 Proは、AI駆動を低電力で処理するのに適す選択肢だと思います。Winユーザ向けに言えばCopilot+ PC相当です。しかし、ローカルLLM活用処理やAIエージェント開発には、「Max比メモリ帯域も減少するため少々力不足」の感じがします。

+288,000円の実装メモリ128GB比較

288,000円追加すると128GBメモリが実装でき、大型LLMや中型の複数LLM収容が可能です。しかし、大型LLMの高速実行は、「288,000円追加よりクラウドAI利用の方がコスパ良し」と思います。

また、M5 Maxの2倍コア搭載(36/80/32)でメモリ帯域も1.2TB/sのM5 Ultraチップが296,000円追加の949,800円から選べるため、大型LLMローカルAI活用開発にはM5 Ultraの方がより適す感じがします。

弊社ローカルAI活用タスク

Apple PCは、購入後ユーザのハードウェア変更ができません。従って、実行するAI処理を想定しハードウェアを決定すべきです。公式サイトでも「先ず使い方に合わせたチップ選択」を推薦しています。

弊社の場合は、下記が想定ローカルAI活用タスクです。GPUメモリ割り当て48GBで「Qwen3.8 27B」クラスの中型LLMモデル運用ができるM5 Max 64GB実装のMac Studioが現状最適(本命)だと判断しました。メモリ高騰が落ち着き価格低下すれば、上位128GBの可能性もあります。

  • 作業効率化
  • AIベースのワークフロー
  • Transformerモデルのトレーニング
  • ソフトウェア開発
  • 画像生成、LLM推論

Summary:AI Mac 3種比較

次期AI Mac本命のMac Studio M5 Max 64GBと、低コストMac mini M5 Pro 64GB、高コストMac Studio M5 Max 128GBを比較しました。弊社が想定するローカルAI活用タスクからmini M5 Proでは力不足、Studio M5 Max 128GBはクラウドAI利用の方が高効率と判断しました。

※話題のクラウドAI開発スピード減速の理由はコチラを参照。

Afterword:ユーザSSD交換NG

Mac Studio修理マニュアル
Mac Studio修理マニュアル

Apple公式サイトにはMac miniやMac Studioの修理マニュアルがあります。しかし、筆者のようなWin自作ユーザが好むSSD交換/追加記載が無く、あっても、トルクスネジやリペア用に別途Mac(!)も必要です。ユーザSSD交換/追加は事実上NGと言えそうです。PC故障時は修理サービスへGOです。



Mac Studio M5 Max 64GBで元を取る

筆者は、自作も含め30年以上Windows PCを愛用してきました。但し、昨今のAIデータセンター需要によるメモリ高騰は、次期AI PC計画に大きな影響を与えています。浮上したのが、CPUとGPUで大容量メモリを高速共有するユニファイドメモリを備えたApple社Mac Studio M5 Max(64GB)です。省電力でGPU割当メモリ48GB確保ができローカルAI PCとして同価格Win比、魅力的です(関連投稿:AI Macの今後)。

この状況で、以下2記事が気になりました。

  1. ローカルAIで元を取るには何年かかる?、Gigazine、2026/09/16
  2. ローカルLLMブームの正体(上中下)、ITmedia、2026/09/08~10

記事1は、仮にMac Studioを購入した場合、その元を取るには43.6年かかるという試算結果です。記事2は、ローカルLLM普及とその実用性を多面的に分析しています。

本稿は、これら記事を参考に筆者がMac Studioを選択する訳をまとめます。

43.6年の内訳

記事1紹介のSunk Costは、ローカルAI PC運用の費用対効果が試算できます。デフォルトでMac Studio M5 Max 64GB(本体価格3,499ドル/約55万円/159円/$)を導入、GPUメモリ割り当て48GB環境で「Qwen3.8 27B」クラスの中規模LLMモデル運用という設定がそのまま筆者の想定環境に当てはまります。

結果は、「You’re underwater for 43.6 years.」つまり、「PC購入費用回収までに43.6年(!)かかる」という衝撃的な数字でした。

Sunk CostのMac Studio費用対効果
Sunk CostのMac Studio費用対効果

※試算の基本条件

  • 本体価格:3,499ドル(約55万円)
  • 主な用途:Agentic coding(入力と出力の比率 15:1)
  • 利用量:1日50万トークン(コンテキスト長 約32,000トークン)
  • 使用モデル:Qwen3.8 27B(Q4_K_M)

つまり、単純に「クラウドAPI利用代金の代わりにローカルAI PC代で元を取る」という条件で計算すると、40年以上回収できないという結果です。

40年以上かかる理由

これほど年数がかかる理由は、「クラウドAPIの価格競争と効率性・性能の高さ」があるからです。

  1. 僅かな月間節約額:同等クラス(Qwen3.8 27B)をクラウドAPI経由で利用した場合の月額コストは、約6.94ドル(約1,083円)です。一方、Mac Studioをローカルで動かす電気代は月0.26ドル(約41円)であり、差額は月約6.68ドル(約1,042円)です。月1,000円程度の節約で55万円超の本体価格を回収しようとすれば、43.6年かかるのは当然です。
  2. 「時間」という隠れたコスト:時間的コストも無視できません。1,000トークンの生成速度を比較すると、クラウドAPIが約13秒なのに対し、ローカルAI PC処理では約40秒かかります。1日50万トークンの負荷では、回答待ち時間が1日あたり約15分増える計算になります。

純粋な処理能力や効率、費用対効果では「ローカルAIがクラウドAIに勝つことは極めて困難」が判ります。

クラウドAI「止められず・奪われず」の保険

しかし、この試算には含まれていない決定的な要素が存在します。記事2に示された「データプライバシー」と「外部要因による遮断リスクへの対策」です。

2026年に入り、クラウドAI特有のリスクが相次いで顕在化しました。海外モデルの輸出規制による一時利用不可や、利用規約の判断による突然のアカウント停止措置などです。Gemini場合、Googleアカウントごと凍結され、Gmailなどの重要インフラまで巻き込まれる懸念すら指摘されています。

ローカルLLMの本質的な価値は、コスト削減ではなく「一度手元にダウンロードすれば、誰にも取り上げられない自由」と「機密データを外部に出さずに安全に処理できるガバナンス」にあります。

Summary:Mac Studio M5 Max 64GBで元を取る

ローカルPC操作、プライバシー重視業務、クラウド障害への備え机上のAI相棒Mac Studio
ローカルPC操作、プライバシー重視業務、クラウド障害への備え机上のAI相棒Mac Studio

クラウドAI代替としてMac Studioを購入するなら、43.6年という数字が示す通り不経済です。しかし、最先端知能はクラウドAPIを活用しつつ、手元のローカル操作やプライバシー重視の業務、万一のクラウド障害時に備えた「机の上のAI相棒」としてローカルAI PCを持つなら、64GBユニファイドメモリを持つMac Studio M5 Maxは極めて強力な選択肢だと思います。

例えるなら、買切りOfficeとOffice 365の違いです。
この「買い切りの安心感と自由」を手に入れるため、Mac Studio投資を前向きに検討しています。

AI Macの今後(Notebook利用)

次期AI PCは使い慣れたWinからMac変更かと思案中の2026年8月25日、AppleシリコンM4後継機のM5/M6が発表されました。下記5記事からM5/M6の位置づけやApple目標のAI Macを凡そ理解できた気がします。しかし、Google Notebookを活用すると僅か数秒でより判り易い解説を出力しました。

そこで本稿は、Notebook解説を「そのまま」掲載します。少し長いのですが、それ程優れているからです。

新型Mac Studioとmini
新型Mac Studioとmini(出典:Appleサイト)

最新Macの5記事

  1. 新型「Mac mini」登場、ITmedia、2026/08/26
  2. Mac miniから始まる「M6」世代、ITmedia、2026/08/26
  3. 新型Mac mini/Mac Studio完全解説、Note、2026/08/27
  4. 新「Mac mini」と「Mac Studio」分析、Impress Watch、2026/08/31
  5. MacBookメモリは何GBがおすすめ、ドリームニュース、2026/08/31

Notebook質問項目

上記5記事をNotebookへアップロードし、下記質問を行いました。

  1. 旧M4に対するのM5/M6の位置付けとAI Mac将来予測
  2. Winプロセサ(AMD Ryzen AI 395+)に対するMacシリコン優位性
  3. Win/Mac共存LANのファイル/プリンタ共有性
  4. Win周辺機器のMac利用と共有ソフトの提案
  5. Win環境へMac導入時、知っておくべき情報

Notebook回答

Apple最新シリコン「M5/M6」ファミリーは、これまでのPCの常識を覆し、デスクトップを「机の上のAIサーバー」へと変貌させる明確なロードマップを描いています。 30年以上のWindowsキャリアをお持ちの専門家に向けて、添付資料の緻密な分析と、実務におけるWin/Mac混在環境の構築について専門的な視点から解説します。

1. M5/M6に対する旧M4の位置付けと今後のAI Mac開発方針

今回の刷新で最も興味深いのは、2nmプロセスの最新SoC「M6」と、第3世代3nm(N3P)プロセスのハイエンドSoC「M5」ファミリーが混在して同時デビューした点です。

  • 旧M4からの進化と位置付け:旧M4世代(例えばMac mini)は、AI時代におけるメモリ帯域幅の不足から、メモリ構成の選択肢が一時制限されるなどの過渡期にありました。 新世代では、SoCの設計更新によりメモリサブシステムが劇的に強化されています。M4 Mac miniの帯域幅120GB/sに対し、M6は最大170GB/s(約42%増)へと向上しました。
  • 「2nmのM6」と「3nmのM5ハイエンド」が併存する理由:最新の2nmプロセスは供給量が限られ、歩留まりも成熟途上のため、まずは出荷規模が適度で熱設計に余裕があるMac mini(通常版M6)に先行搭載されました。 一方で、M5 Pro/Max/Ultraなどの上位チップは、複数のダイを統合する「Fusion Architecture」を採用しています。これらは巨大なメモリインターフェースを必要とするため、2nmのシングルダイ(M6)を待つよりも、実績ある3nmプロセスで「大容量かつ超広帯域なユニファイドメモリ」を早期に確保することを優先した、極めて合理的なAIシフト戦略です。
  • 今後のAI Mac開発方針(オンデバイスへの執念)
    • 3階層CPUコア(M6):最強シングルスレッドを担う「スーパーコア(Sコア)」2基、並列処理の「高性能コア」4基に加え、バックグラウンドでのAIエージェント、メール監視、RAG、ベクトルDBなどを常時省電力で動かすための「高効率コア」6基を1チップに初めて混載しました。
    • 行列演算専用回路「Neural Accelerator」のGPU統合:GPUコアにAI演算器を統合し、さらにFP8フォーマットをネイティブサポートしました。これによりモデルサイズを実質半分に圧縮でき、16GB/32GBの物理メモリでも30B(300億パラメータ)クラスのモデルが動作可能になります。
    • Core AI(OSレベルの最適化):ハードウェアだけでなく、最適化フレームワーク「Core AI」をOSレベルで統合し、モデルのロードから推論までをシームレスに行う開発環境を整備しています。
    • Thunderbolt 5+RDMAによるクラスタ化:メモリが不足する場合、Thunderbolt 5とRDMAを使い、複数台のMac mini(M5 Pro)やMac Studioを数珠つなぎにして「1台の巨大なAI分散推論クラスタ」として稼働させる方針をApple公式が提示しています。

2. Windowsプロセサに対するMacシリコンの優位性

AMD Ryzen AI 395+ などの最新Windows向けx86プロセサ、およびNVIDIAのディスクリートGPU環境と比較した場合、「MacシリコンにはAI推論における決定的なアーキテクチャ上の優位性」があります。

  • 圧倒的な「ユニファイドメモリ・アーキテクチャ(UMA)」:Windows+NVIDIA環境では、CPU側のメインシステムRAMと、GPU側のVRAMが物理的に分かれており、PCI Expressバス経由のデータコピーが致命的なボトルネックになります。 一方、AppleシリコンはCPU、GPU、Neural Engineが1つの巨大なユニファイドメモリ空間を共有します。これによりデータの二重コピーが発生しません。
  • 「VRAM 512GB」というWindowsでは不可能なモンスタースペック:Mac Studio M5 Ultraでは、最大512GBのユニファイドメモリを選択できます。 NVIDIA環境で512GB分のVRAMを確保しようとすれば、数千万円クラスのラックマウントサーバーや、凄まじい騒音、熱、専用の200V電源工事が必要になります。しかしMac Studioなら、「わずか480W前後の家庭用コンセントで動作する、静音・コンパクトな筐体」のまま、机の上で数百億〜数千億パラメータ級の超巨大LLMを動かすことができます。
  • 驚異的なメモリ帯域幅:M5 Ultraのメモリ帯域は最大1.2TB/s(毎秒1.2テラバイト)に達します。ローカルLLMのトークン生成速度(Decode処理)は、GPUの演算能力以上に「メモリ帯域幅」に縛られるため、この圧倒的な太さはローカルAI推論においてWindows PCに対する決定的な優位性となります。
  • 圧倒的なワットパフォーマンスと常時稼働性能:24時間「AIエージェント(自律的に仕事をこなすAIツール)」を常時稼働させる場合、Windowsの高性能タワー型PCでは電気代と排熱・騒音が深刻な問題になります。Mac miniは非常に低消費電力かつ静音、省スペースであり、常時稼働の「AIエージェント専用サーバー」としてこれ以上ない適性を持っています。
AI Mac選定アーキテクチャ比較。左:MacシリコンのAI性能階層(Tier List)と右:メモリ構造の決定的な違い(Mac vs. Windows PC)
AI Mac選定アーキテクチャ比較。左:MacシリコンのAI性能階層(Tier List)と右:メモリ構造の決定的な違い(Mac vs. Windows PC)

3. LAN内でのWin/Mac共有(ファイル・プリンタ)

(※ここからのネットワーク共有・周辺機器の互換性・クラウド活用については、添付資料には含まれていないため、WindowsとMacのシステム互換性に関する一般的なIT専門知識に基づいて回答します)

結論からお伝えすると、「ファイル共有はWindows同士とほぼ変わらないレベルで非常に簡単」にできます。

  • ファイル共有(きわめて簡単):macOSには、Windowsの標準ファイル共有プロトコルである「SMB(Server Message Block)」がネイティブで組み込まれています。
    • MacからWinへのアクセス:Finderのメニューから「サーバーへ接続」を選び、Windows PCのIPアドレス(例: smb://192.168.x.x)とWindowsのログイン情報を入力するだけで、エクスプローラーと全く同じ感覚でフォルダにアクセスし、ドラッグ&ドロップで双方向のファイル転送が可能です。
    • WinからMacへのアクセス:Macの「システム設定」>「共有」>「ファイル共有」で「SMBを使用したファイル共有」を有効にするだけで、WindowsのエクスプローラーからMacがネットワークドライブとして見え、読み書きができます。
  • プリンタ共有(直接ネットワーク接続なら簡単):現在主流の「有線/無線LAN(Wi-Fi)に直接つながっているネットワークプリンタ」であれば、Mac側に各プリンタメーカーのmacOS用ドライバーを入れるだけで、Windowsと何ら変わらず共有・印刷が可能です。
    • 注意点:「Windows PCにUSBで直接つないでいる古いプリンタを、LAN経由でMacから使いたい」という場合は、Windows側で共有設定を行い、Mac側で「Windowsプリンタ(SMB経由)」として追加する必要があります。この際、プリンタがmacOS用のドライバーを提供しているかどうかの確認が必要です。

4. Windows周辺機器の流用と有力ソフトの提案

Windows周辺機器は基本的に流用可能ですが、キーボードについてはMac独自のキー配列との摩擦を調整する必要があります。

  • 2ボタンマウス(そのまま流用可能):USBレシーバーやBluetoothで接続すれば、右クリック、左クリック、スクロールホイールは特別なソフトなしでWindowsと全く同じように機能します(Macにも「セカンダリクリック」という右クリックの概念が標準で存在します)。
  • 日本語キーボード(物理的には使えるがカスタマイズを推奨):Windows日本語キーボードの「半角/全角」キーは、Macでは標準で機能しません。また、Windowsの「Ctrl」キーと、Macでショートカットの主役となる「Command」キーは位置が異なります(Ctrlはキーボードの左下端、Commandはスペースキーのすぐ隣)。これをそのまま打つと指の筋肉メモリが混乱するため、以下のソフト等でキーの割り当てを変更するのが専門家としての強い推奨です。

Win/Mac共存を快適にする有力ソフト

  1. Karabiner-Elements(Mac用・必須級無料ソフト):キーボードの挙動を極限までカスタマイズできる超定番ソフトです。Windows用の日本語キーボードを接続した際、スペースキー左の「無変換」キーをMacの「英数(英語入力)」に、右の「変換」キーを「かな(日本語入力)」に一発で割り当てられます。Windowsの「Ctrl」をMacの「Command」に置き換えることも自由自在です。
  2. Synergy / Barrier(マルチプラットフォーム共有):Windows PCとMacをデスク上に並べて並行運用する場合、このソフト(Barrierはオープンソースの無料版)を使うと、1組のマウスとキーボードだけで、LANを経由してWindowsとMacの画面の端をシームレスに行き来できます。クリップボード(テキストのコピー&ペースト)も相互に共有できるため、まるで2画面のPCを使っているかのような快適な混在環境が作れます。

5. Mac/Win共存で知っておくべきクラウド情報の提案

Windows専門家がMacをサブ機、あるいはAI専用機として導入する際、以下のクラウド活用が最大の架け橋となります。

  • Microsoft OneDrive(macOS版)の高度な親和性:OneDriveのMac用アプリは非常に優秀です。Windowsでお使いの「ドキュメント」や「デスクトップ」のファイルをMac側と完全同期できます。macOSのFinderに統合され、必要なファイルだけをダブルクリック時にダウンロードする「オンデマンド機能」にも対応しているため、Mac側のローカルストレージを圧迫しません。Office 365のライセンスがあれば、Mac上でもネイティブなExcelやWordがそのまま使えます。
  • クラウドAIとローカルAIのハイブリッド運用(Private Cloud Compute):Apple自身も、オンデバイス(ローカル)での処理が難しい大規模なAIタスクは、独自の安全なクラウドAI基盤である「Private Cloud Compute」にシームレスに処理を逃がす仕組みをOSレベルで構築しています。 Windows環境で高度な開発や作業を行う場合も、ローカルでの試行(LM Studio、Ollama、MLX等でのQwenやGemmaモデルのローカル実効) と、クラウド側の強力なフロンティアAPI(GPT-4o、Claude 3.5等)をAPIキーで叩き分けるハイブリッド構成が、今やプロの開発者・ビジネスパーソンの標準的なアプローチとなっています。

Summary:次期AI MacのNotebook提案

もし次期マシンにMacを検討されるのであれば、「M5 Pro搭載のMac mini(メモリ32GBまたは64GB)」、あるいはローカルLLMを本格運用されるなら「M5 Max搭載のMac Studio(メモリ128GB構成)」 が、Windows専門家にとっても最もコストパフォーマンスと実用性のバランスが良い「机の上のAI相棒」になるでしょう。

Afterword:端的かつMac初心者でも判り易いNotebook解説

5記事よりも先に本Notebook解説を読めばより早く全体理解ができると思います。また、「机上AIサーバー、相棒」実現のロードマップなど端的キーワードで今後のAI Macを予測しており判り易さも際立っています。WinとMac混在LAN、周辺機器流用、クラウドAIハイブリッド運用も問題なさそうです。

AI Mac対抗にWindowsも「AI向けメモリ割り当て機能」を準備中ですが、もはやAI Mac優位は不変でしょう。

AI PC候補価格(2026-08)

2026年8月(159円/$)の弊社次期AI PC候補の公式サイト価格を記録しておきます。
後日購入時の参考にするためです。

Summary:AI PC候補価格(2026-08)

名称 価格(円) 主要スペック 備考
MS-S1 Max 652,799 Ryzen AI MAX+ 395
128GB LPDDR5X 8000MHz
2TB SSD
10GbE x 2
EVO-X3 607,999 2TB SSD
2.5GbE
EVO-X2 599,999
Mac Studio 653,800 M4 Max
64GB
ユニファイドRAM
1TB SSD
2.5GbE
AI PC候補のMS-S1 Max、EVO-X3、EVO-X2、Mac Studio(2026-08)
AI PC候補のMS-S1 Max、EVO-X3、EVO-X2、Mac Studio(2026-08)

Mac RAMはWin半分で同等以上

AI PC性能を決める要素が、RAM容量と速度、帯域です。Apple Mシリーズ採用のユニファイドメモリは、Win PC搭載量の半分でも「同程度以上の高性能ローカルAI処理」ができるためAI PC候補のMac Studioは64GB版にしています。メモリ価格高騰が終息すれば、128GB版にするつもりです。

ちなみに、主要Mシリーズの公証最大メモリ帯域は下記です。Ryzen AI MAX+ 395は、確か250GB/s程度と記憶していますので、Mシリーズが圧倒的に広帯域です。

Apple Mシリコンのメモリ最大帯域
Apple Mシリコンのメモリ最大帯域

新Mac Studio発表

2026年8月25日、AppleはM5 Max、M5 Ultra搭載の新型Mac Studioを発表しました。現行のM4 Maxよりも高性能にも関わらず、価格据え置き(!)です。

さらに、2nmプロセス製造でGPUコア強化のM6も発表しました。AI性能はM5比最大2倍です。

Afterword:恐るべしApple AI PC

Mac Studioの高さ半分でさらに小型化しコストパフォーマンスを高めたMac miniは、M6が最大32GB、M5 Proは最大64GBです。恐るべしApple AI PC。