FRDM-KL25ZとIoT汎用Baseboardを使った、NXP Kinetis Lシリーズ向けテンプレートを1000円(税込)で発売します。
Kinetis LシリーズとFRDM-KL25Z
超低消費電力と高性能を特徴とするNXPのKinetis Lシリーズは、2013年旧Freescale発売のCortex-M0+コア汎用マイコンです。FRDM-KL25Z(Cortex-M0+:48MHz、Flash:128KB、RAM:16KB)は、このKinetis Lシリーズ汎用マイコン習得ができる低コスト評価ボードです。
FRDM-KL25Zは、MCUXpresso SDK内にFreeRTOSとUSBのサンプルプロジェクトもあり、またmbed開発も可能です。様々なMCUアプリケーション開発に汎用的に使え、初心者から中級レベル以上の方でも満足できる仕様を持っています。
今年で発売から8年経過したKinetis Lシリーズは、最新のNXP開発環境MCUXpresso IDE/SDK/CFGでサポートされており、弊社Kinetis Lテンプレートもこの最新開発環境で開発しました。
Kinetis Lテンプレート
FRDM-KL25Z評価ボードのVCOM、GPIO、タッチスライダなどの基本的な使い方は、本ブログで既に説明してきました。
問題は、これら使い方を複数組み合わせてアプリケーションを開発する段階になった時、具体的にどうすれば開発できるかがマイコン初心者には解りにくく、つまずき易い点です。
Kinetis Lテンプレートは、この問題に対して1つの解決策を示します。詳細は、Kinetis Lテンプレートサイトと、付属説明資料のもくじ(一部ダウンロード可能)を参照ください。
FRDM-KL25Zで動作確認済みのKinetis Lテンプレートには、FRDM-KL25Z単体動作のシンプルなテンプレート応用例(Simpleテンプレート:下図)と、LCDやポテンショメータが動作し、様々なArduinoシールド追加も簡単にできるIoT汎用Baseboardとを併用したテンプレート応用例(IoT Baseboardテンプレート:最初の図)の2種類を添付しています。
マイコン初心者や中級レベル開発者の方が、テンプレート付属説明資料とSimpleテンプレートを利用するとKinetis Lシリーズの効率的習得、IoT Baseboardテンプレートを利用するとLCD/ADC動作済みでシールド追加も容易な段階からアプリケーション開発やIoTプロトタイプ開発が直に着手できるツールです。
これらテンプレートに、もくじ内容の付属説明資料を付けて1000円(税込)で販売中です。購入方法は、コチラを参照ください。
FRDM-KL25ZのFreeRTOSとUSB
MCUXpresso SDKが提供するFRDM-KL25Z評価ボードFreeRTOSサンプルプロジェクトは、弊社MCU RTOS習得(2020年版)で解説したNXP LPCXpresso54114 (Cortex-M4:100MHz、Flash:256KB、RAM:192KB)と同じ内容です。このRTOS習得ページを参照すれば、FRDM-KL25ZによるFreeRTOS理解も容易です。
また、難易度は高くなりますがUSBサンプルプロジェクトも、参考になる情報満載です。これらFreeRTOS、USBサンプルプロジェクトは、中級レベル以上のマイコン開発者に適しています。
初心者、中級レベル向け弊社Kinetis Lテンプレート付属説明資料には、FreeRTOS、USB関連情報は情報過多になるため含んでおりません。
しかし、テンプレートを使ってKinetis Lシリーズマイコン開発を習得すれば、スキルを効率的にレベルアップでき、難易度が高いFreeRTOSやUSB開発へも挑戦できます。
つまり、Kinetis Lテンプレートは、初心者、中級レベルの上級マイコン開発者への近道とも言えます。
あとがき
年末年始休暇中に、Cortex-M0+コアのKinetis Lテンプレート発売に何とかたどり着きました。
2021年は、Cortex-M4コアテンプレート化、無線やセキュリティなどのIoT MCU重要課題に対してサイト/ブログを見直すか?とも考えております。皆様のご意見、ご要望などをinfo@happytech.jpへお寄せ頂くと参考になります。
本年も引き続き、弊社マイコンテンプレートサイトと金曜ブログ、よろしくお願いいたします。