9月の月例更新プログラムとWin11 25H2準備

9月更新プログラム(KB506526)(26100.6584)のインストール確認
9月更新プログラム(KB506526)(26100.6584)のインストール確認

9月の月例更新プログラム(KB506526)(26100.6584)が配布されました。Win10/11の緊急修正を含みますので、早急な適用が必須です。設定>Windows Update>更新の履歴で、KB506526の正しいインストールを確認し、今秋リリースのWin11 25H2アップグレードへ備えましょう。

20258月のWin10/11シェア

Win10とWin11シェアは、statcounterによると8月時点でも拮抗しており、Win11の人気の無さが判ります。筆者は、TPM 2.0などWin11アップグレード必須要件や、優れたWin10ユーザインタフェースなどが、Win11不人気理由だと思います。

つまり、Win10ユーザには、無理にアップグレードしたいと思わせる新機能がWin11に少なく、魅力の乏しい中途半端なOSだった訳です。

2025年8月のWindows 10と11のシェア(出展: statcounter)
2025年8月のWindows 10と11のシェア(出展: statcounter)

この対策の1つが、20245Microsoft発表の新しいAI対応Copilot+ PCのハードウェアです。

NPUNeural Processing Unit)やMicrosoft Plutonセキュリティプロセサを一体化(SoCSystem on Chip)したAI向けCPUは、効率的でセキュアなAI処理がローカルエッジPCで実行可能です。Microsoftは、このCopilot+ PCハードに最適化した新OSとしてWin12を開発中で、2025年リリース予定だと筆者は思っていました。

AI専用Win12の架け橋Win11 25H2

Win12は、中途半端なWin11から新しいAI専用OSとして登場すると筆者は思います。そして、Win12Copilot+ PCは、従来PC使い方を、全く新しいローカルAIエージェント活用のPC使い方へ激変させると思います。

しかし、Microsoftは、今年10月のWin10サービス終了を前に取り残している多くのWin10ユーザを無視できず、現行Win11AI Win12へ乗換えてもらう必要性を感じます。そこで登場するのが、Win11 25H2です。

今秋リリースWin11 25H2は、Win11 24H2OSコア共有です。簡単に言うと、Win11 25H2の中身はWin11 24H2と同じです。

従って、Win11 25H2へアップグレードしても、24H2からのアプリ移行問題は少ないでしょう。また、Win10延命ツールのRufusを使えば、Win11アップグレード要件の回避も可能で、その回避PCハードでもWin11 24H2が正常に動作します(詳細は下記投稿参照)。

つまり、Win11 25H2の使命は、多くのWin10ユーザ取込み(回収)です。

Win11 25H224H2同様、新Copilot+ PCでない従来PCでも動作します。新旧両PC動作で24H2と同じ中途半端感も残るWin11 25H2ですが、新しいCopilot+ PCの必要性やAI PC生産性の高さをユーザへ実感させ、Copilot+ PC需要喚起やAI専用Win12の架け橋の役目も果たすでしょう。

Win11 25H2アップグレードはWin11 24H2からのみ

Windows 11 25H2更新プロセス(Microsoftブログに加筆)
Windows 11 25H2更新プロセス(Microsoftブログに加筆)

Microsoft公式のWin11 25H2アップグレード要件は、上図で示すWin11 24H2からのみ可能なことには注意が必要です。Win10からでもWin11 23H2からでもありません(Win11 25H2年次更新の詳細:2025/07/11投稿)。

従って、Win11 24H2以外のPCは、25H2アップグレード開始前にWin11 24H2化しておかなければWin11 25H2になりません。

もしかしたら次期Rufusは、Win11 25H2ディスクイメージから要件を満たさないPCでも直接Win11 25H2化できるかもしれません。

しかし、現時点でWin11 25H2アップグレードを行うなら、直ちにRufus 4.9を使ってWin10を24H2にし、Win11 25H2準備は必須です。

Summary9月の月例更新プログラムとWin11 25H2準備

9月の月例更新プログラムが配布されました。Win10/11緊急修正を含みますので、早急な適用必須です。

今秋リリースWin11 25H2アップグレードは、Win11 24H2が開始要件です。Win10サービス終了は10月ですが、Win10延命ツールRufusを使えばWin11アップグレード要件回避も可能で、その回避PCハードでもWin11 24H2が正常動作します。

Win11 25H2リリース前にWin10Win11 24H2以外のPCは、Win11 24H2化しWin11 25H2アップグレード準備必須です。

Win11 25H2事前配布開始か?

「異例」のWin11 24H2累積更新プログラム(KB5064081) (26100.5074)が、830日(土曜)に配布されました。この更新プログラムは、今秋リリース予定Win11 25H2の事前配布の一部だと思います。

異例のWin11 24H2累積更新プログラム(KB5064081) (26100.5074)配布
異例のWin11 24H2累積更新プログラム(KB5064081) (26100.5074)配布

830日「異例」更新プログラム

「通常」のPatch Tuesday 8月例累積更新プログラム配布が、813日、次回9月の例累積更新プログラム配布は、910日の予定です。今回の累積更新プログラム(KB5064081) (26100.5074)配布は、8月と9月の中間で、しかもSaturdayの全く「異例」の配布です。なぜこのタイミングか解りません。

そこで、クラウドAIMicrosoft Copilotアクアに質問したところ、4つの理由を得ました。

  1. Copilot +PC向けAI機能強化先行展開
  2. セキュアブート証明書の有効期限問題対応
  3. Patch Tuesday別枠「プレビュー更新」(企業影響を避けるフィードバック取得に週末配布)
  4. (Win11 25H2への)24H2安定性確認フェーズ

筆者は、Win11 25H2 Release Previewリリース記事2025/09/01、窓の杜)から、Win11 25H2事前分散配布だと推測しました。

830日更新プログラムKB5064081入手方法

上記記事では、Insider ProgramRelease Previewチャネル設定により今回の更新プログラムKB5064081入手方法が示されています。

しかし、弊社はWindows Updateで「利用可能になったらすぐに最新更新プログラムを入手」のオン設定で入手しました。もちろん、Insider Program参加は無しです。

8月30日更新プログラム入手方法
8月30日更新プログラム入手方法

KB5064081インストール後、再起動が要求されます。しかし、NPU無しの弊社Win11 24H2に特に変化はありません。

Rufus手動アップグレードWin11 24H225H2化できそう!

Win10延命ツールFlyby11は、Win11 24H2から25H2へのアップグレードができない懸念があるそうです(Win11 25H2が新たな障壁2025/08/06、日経XTECH)。

弊社お勧めRufusも延命ツールの1つです。このRufusを使って弊社は4月から5月にかけてWin11 24H2へ手動アップグレードし、その24H2正常更新状況を、タイムライン風に投稿しました。

手動Windows11 24H2更新タイムライン
手動Windows11 24H2更新タイムライン

今回の事前分散配布プログラム(KB5064081) (26100.5074)のインストール成功は、Win11 25H2アップグレードへの第一歩かもしれません!

今秋Win11 25H2リリースが待ち遠しいです。

SummaryWin11 25H2事前配布開始か?

通常Patch Tuesdayとは異なるWin11 24H2累積更新プログラム(KB5064081) (26100.5074)配布が、830日土曜に行われました。週末配布は、企業影響を最小にするWin11 25H2事前分散配布が狙いでしょう。

Rufus手動アップグレードでWin11 24H2化した弊社PCは、Windows Update最新プログラム入手のオン設定で、このKB5064081インストールに成功しました。

今秋リリース予定Win11 25H2アップグレードへの第一歩だと思います。

AfterwordWin11 25H2ビルド番号は26200番台

MicrosoftサイトのWindows and the shared servicing model v1.2 June 2025に、Win11 24H2/25H2ビルド番号が掲載されました。現行Win11 24H2が、26100番台、次期Win11 25H2は、26200番台です。

Wn11 25H2アップグレードは、Win11 24H2が前提です。10月に迫ったWin10 EOS対策に、RufusによるWin11 24H2更新をお勧めします。

AIスマホとAI PC、ローカルAIの使い方は何が違う?

820日発表のGoogle Pixel 10は、スマホAI機能を大幅に強化しています。この最新Pixel 10のローカルAI機能を例に、最新AIスマホと最強AI PCのローカルAIの使い方がどう違うのか考察しました。

最新スマホのローカルAI機能

Google Tensor G5(出展:blog.google)
Google Tensor G5(出展:blog.google)

Google自社開発最新SoCTensor G5搭載Pixel 10は、従来Tensor G4比、CPU 34%高速化、AI処理NPU最大60%高性能化しています。これらによりスマホで下記ローカルAI機能を実現します。

マジックサジェスト:日常的に使うアプリやアクション、コンテキストに基づいたユーザ行動の先回りAI予測の提案機能。フライト情報の自動表示やメッセージ返信例のAI提案など実現。

カメラコーチ:リアルタイムで画像認識しカメラ構図のAI提案、複数写真からベストショット合成など。

マイボイス翻訳AIが生成したユーザの声でリアルタイム翻訳通話。

これらローカルAI機能は、「ユーザが意識せずとも先回りAIアシストが受けられる」ように設計されています。もちろん、全てのAIサービスはローカル端末で完結のためクラウドへの情報漏洩はありません。

フラグシップAI PCのローカルAI機能

AMD Ryzen AI Max+ 395(出展:AMD)
AMD Ryzen AI Max+ 395(出展:AMD)

AI PCは前稿で示したSoCトータル126TOPSを持つ現時点最強 Ryzen AI Max+ 395搭載Beelink GTR9 Proを例にローカルAI機能を示します。

大規模ローカルLLM:大量テキストデータ学習結果から、ユーザが判り易い文章を生成。ユーザとAIのインタフェース役も果たす(関連投稿:NPUとローカルLLM)。

AIエージェント:ユーザに代わり各種PCツール連携処理をAIが代行。学習や適応能力があるため、様々な状況変化にも対応可能。例えば、SNS投稿の感情分析など高度な処理も可能(関連投稿:AIエージェントの魅力)。

CoPilotサービス:ユーザアクションをAIが自動記録、後に自然言語検索・再利用ができるRecallなどの機能。

スマホAI機能に比べると、PC全体の広範囲なローカルAI機能が使えます。現在は、ローカルAI機能を有効にするか否かをユーザが選択可能です。

SummaryAIスマホとAI PC、ローカルAI使い方の違い

AIスマホとAI PC、ローカルAIの使い方差(Gemini作成)
AIスマホとAI PC、ローカルAIの使い方差(Gemini作成)

AIスマホとAI PCのローカルAIは、その対象と提供方法に違いがあります。

AIスマホのローカルAIは、日常タスク効率化とユーザ体験向上にフォーカスしてアシストします。

一方、AI PCのローカルAIは、高度AIモデル実行、操作カスタマイズ、AI開発などPC作業の広範囲アシストが可能です。但しAIアシストの有無は、ユーザが選択します。

スマホ/PCどちらも、クラウドへの情報漏洩無しに高度なローカルAIサービスが利用できる点は同じです。但し、ユーザ無意識なAIサービス提供がAIスマホ、アシスト有無明示のAIサービス提供がAI PCです。

Afterword:ローカルAI移設は必須

ローカルAIは学習・適応能力があるため、使えば使う程ユーザ好みの賢いアシスタントになります。AIスマホやAI PCのハードウェア平均運用年数は数年です。この運用年数を過ぎて新しいエッジ端末へ換えた時、果たして賢いアシスタントも新端末へ移設できるのでしょうか?

ローカルAI情報は、SoC内臓セキュリティチップに蓄えると思います。賢くなったアシスタントも移設必須ですね。


AI Max+ 395搭載GTR9 Pro先行販売

5月の4種ミニAI PC比較時、未発表であった高AI性能、静音性にも優れるRyzen AI Max+ 395搭載BeelinkGTR9 Proが、先行販売されました。今なら$2,399が$1,985¥293,000/2025-8-21換算)で35日以内に発送するそうです。

GTR9 Pro概観とAI処理能力(出展:Beelink)
GTR9 Pro概観とAI処理能力(出展:Beelink)

現在AI向けCPUAPU)プラグシップのAMD Ryzen AI Max+ 395搭載で、実用ローカルLLMが可能な128GB UMA実装済み、America’s AI Action Plan 5年後AI変化予測の100TOPS以上AI処理能力を持ちながら、静音/放熱性に優れ電源内蔵で移動性も優れるGTR9 Proを紹介します。

APUAccelerated Processing UnitCPU/GPU/NPUSoCSystem on Chip)化したAI CPU
※UMA
Unified Memory ArchitectureRAM領域をCPU/GPU/NPUで共有する方式。AMD社やApple社のAI CPUUMA採用中。

AI PC選択要件

ミニAI PC関連の過去投稿とその要点が下記です。

  • ローカルLLM活用はAPUと大容量・高速UMAが重要:2025/05/16投稿
  • APU内蔵Plutonプロセサがセキュリティ保護に重要:2025/06/20投稿
  • ノートAI PC比マルチモニタ接続容易で低価格なミニAI PCAI活用開発に適す:2025/07/18投稿
  • Action Plan発表後5年間のAI PC能力予想:2025/08/08投稿3章)
  • 70B LLMサポートAI PC要件:2025/04/11投稿Afterword

まとめると、AI PCを選ぶ時は、APUUMAによる高速AI処理、大容量メモリ、情報漏洩リスクが低いローカルLLM活用が重要で、更にAI開発向けは、拡張性と複数外部モニタ接続性も必要なためノートAI PCよりもミニAI PCが適すと結論しました。

本稿のBeelinkGTR9 Proは、これら要件を満たすミニAI PC1つです。

GTR9 Pro製品特徴

クラウドAIGoogle Gemini2.5 Flash)を使ってGTR9 Proを調べると、前章AI PC要件を満たすだけでなく様々な製品特徴が判ります。

GTR9 Proの優れた冷却システムと静音性の実現方法(出展:Beelink)
GTR9 Proの優れた冷却システムと静音性の実現方法(出展:Beelink)
  • AI処理性能はCPUGPUNPU合計126TOPS
  • Ryzen AI Max+ 395の高いTDP(45-120W)を低い騒音レベル(32~37dB)で実現
  • 静音デュアルターボファンとベイパーチャンバーが特徴の冷却システム
  • 230W電源内蔵でMac Studio類似の180×180×90.8mmサイズ

筐体は、継ぎ目のないオールメタル製で優れた耐久性と高級感があります。内部設計も、フルアルミニウムのフレームシステム上にマザーボード/ヒートシンク/ファンなどの主要コンポーネントを固定し、ミニPCにありがちな応力によるコンポーネント損傷を排除、耐衝撃性も向上しています。

つまり、ノートAI PC比、ミニAI PCの弱点である移設・移動性も改善されています。GTR9 Proならバックに入れて持ち歩き、接続モニタがあるネットカフェなどでノートAI PC同様に活用できるでしょう(GTR9 Pro重量は投稿時不明)。

ミニAI PC課題

一方、GTR9 Proに限らずミニAI PCならではの課題もあります。

  • はんだ付けオンボードメモリのため容量増加不可
  • ベアボーンモデル選択肢無し
  • AMDハードウェアを最大活用するソフトウェア/ドライバ供給遅延
  • 対中国の米国政策(最新AI半導体やOS提供可否)

AMDの第一世代ハードウェアは、ソフトウェア/ドライバの提供が遅れることはよくあります。暫く待てばよりハードウェア性能を引き出せるソフトウェア/ドライバが提供されると思います。

また、ミニAI PC製造が多い中国へ、最先端のAI半導体やOSを従来通り米国から輸出供給可能かも不透明です。

SummaryAI Max+ 395搭載GTR9 Pro先行販売

5月の4種ミニAI PC比較時、未発表であった高AI性能で静音性にも優れるRyzen AI Max+ 395搭載BeelinkGTR9 Proが先行販売されました。

現在APUプラグシップのAMD Ryzen AI Max+ 395を搭載し、ローカルLLM実用可能な128GB UMA実装済み、America’s AI Action Plan5年後AI変化予測100TOPS以上のAI処理能力を持ちながら、静音/放熱/移動性にも優れた電源内蔵ミニAI PCGTR9 Proを紹介しました。

AfterwordBeelink GTR9 Pro製品動画はコチラ

AI基本のキ:GeminiとNotebookLM、Copilot

開発者のAI利用は、必須になりつつあります。組込み開発基本のキAI版としてAI基本のキをまとめます。第1回は、クラウドAIGoogleGeminiNotebookLMMicrosoftCopilotの現状です。

GoogleMicrosoftAI

GoogleMicrosoftのクラウドAIは、利用開始からその差が判ります。

GeminiとNotebookLMはGoogleアプリの一種
GeminiとNotebookLMはGoogleアプリの一種

Google GeminiNotebookLMは、Chromeブラウザで新しいタブを開き、右上GoogleアプリからGeminiまたはNotebookLMを選択、各初期画面にAIへの質問や要求など明示的な「ユーザ指示(プロンプト入力)」でGoogleクラウドAI利用を開始します(GeminiNotebookLMの差は3章参照)。

GoogleクラウドAIGeminiNotebookLMは、Gmailやドライブと同じ「Googleアプリの一種」という扱いです。

一方、Microsoft Copilotは、Edgeブラウザだけでなく全てのWindowsツールにCopilotアイコンの表示があり、このCopilotクリックでAI利用が始まります。AIへのエントリーポイントがCopilotです。

Copilotアイコンは様々なAIサービスのエントリーポイント
Copilotアイコンは様々なAIサービスのエントリーポイント

例えば、メモ帳のCopilotは、テキスト要約や書き直しなど、テキスト関連のAI処理です。また、ペイントのCopilotは、画像生成や背景消去など画像関連のAI処理で、同じCopilotでもツールに依存したAIサービスが自動的に提供されます。

つまり、MicrosoftAIは、ユーザ操作やWindowsアプリ連動のAIサービスを提供し、「Copilotは様々なMicrosoft AIサービスのエントリーポイント」という扱いです。

ユーザ指示かAIアシスト

Microsoft AIサービスは、ユーザ指示(プロンプト入力)に加え、Windowsと強く結び付き、AIによる自律的で高度な推論に基づいたAIアシスト(AIエージェント)利用のサービスも可能です。一方、Google AIは、ユーザ指示に基づいたAIサービス開始の点でMicrosoftとは異なります。

例えば、NPUを持つAI PCなら、Windowsユーザ操作をバックグラウンドでAIが学習し、ユーザが目指す目的や目標を「AIが自律的に推論」、より効率的な回答や提案の出力も可能です。ユーザ画面を数秒毎にキャプチャし、後に作業内容をユーザが思い出し易くするRecall機能は、このAI推論の一例です。

Google/MicrosoftどちらのAIが便利かは、ユーザや依頼内容に依存するでしょう。プロンプト入力が得意でAI回答に対し微調整もできるユーザはGoogleAIアシスト推論・提案も受入れ、積極的にAIを使いたいユーザはMicrosoftが適すと思います。

AIエージェントは、コチラの関連投稿を参照。

GeminiNotebookLMの差

Gemimiは「汎用的」なAIアシスタント、NotebookLMは「ユーザアップロード資料に基づいた内容分析や理解を行う」AIアシスタントで、目的と情報源が異なります。プロンプト入力画面で違いが判ります。

GeminiとNotebookLMのプロンプト入力画面
GeminiとNotebookLMのプロンプト入力画面

NotebookLMは、PDFやテキスト、YouTube動画などのユーザソースをアップロードすると、それらユーザ情報を基に内容解析・理解・分析を行います。限られた情報源のためハルシネーション抑制もできます。ユーザ資料要約や分析、整理に役立ちます。

Geminiは、ネット全体を情報源とするLLM(大規模言語モデル)で、Google検索補完や情報収集など広範囲で汎用的なAIサービスです。ちなみにNotebookLMLMは、Language Model(言語モデル)を意味し、GeminiLLMを活用しています。

SummaryAI基本のキ:GeminiNotebookLMCopilot

GeminiNotebookLMCopilotをまとめたのが下表です。比較のためCopilotはクラウド版です。

特徴 Gemini NotebookLM クラウド版Copilot
目的・機能 汎用AIアシスタント ユーザ資料理解・分析・整理 汎用AIアシスタント
AI
エントリーポイント
情報源 インターネット全体 ユーザアップロード資料 インターネット全体
得意分野 広範囲情報検索・分析 資料要約、ハルシネーション抑制 広範囲情報検索・分析
利用例 企画書、アイデア創出 長文・長時間動画要約 企画書、アイデア創出

AI自身の進化は激しいため、あくまで現時点の各特徴を示しています。GeminiCopilotは汎用AIサービス、NotebookLMはユーザ情報に基づくAIサービス、CopilotアイコンはMicrosoft AIサービスエントリーポイントも兼ねることを知っておけば良いでしょう。

GoogleアプリのGeminiNotebookLMは、ブラウザ経由の明示的ユーザ指示からのAI利用に対し、Copilotは、ユーザ指示に加え、Windowsツール連動やユーザ動作から自律的な推論や提案などのAIアシストもあり、より積極的にAIを利用できる点が異なります。

AfterwordAI時代開発者の基本のキ

40TOPS以上のNPUを持つWindows PCAIエージェントを活用すれば、開発者の限られた知識や理解範囲を超える多角的でより高度な生産性・目標・開発が可能になります。AI導入を脅威と感じる開発者もいるでしょう。しかし、AI提案の採用可否は、開発者自身が行います。AI利用は、使う側の問題・課題です。AI時代に備えAI基本のキを把握しましょう。


Rufus手動Win11 24H2更新状況

5月のGW中にRufus 4.7を使いWin11 23H2からWin11 24H2へ手動更新した弊社PCの現状を示します。725日現在、非セキュリティ更新も含め更新Win11 24H2は正常動作中です。Win11 24H2へ自動更新できないPCをお持ちのユーザでも、Rufusを使えば安心してWin11 24H2更新・運用ができます。

Win11 24H2手動更新タイムライン

手動Windows11 24H2更新タイムライン
手動Windows11 24H2更新タイムライン

Rufusは、様々なWin11 24H2アップグレード要件を回避しつつ、従来のWin10Win11 23H2から最新のWin11 24H2へ更新ができるツールです。

40TOPS以上のNPUを持つ新しいAI PC買換えが困難なユーザでも、従来Win PCを最新Win11 24H2へ更新し、今秋リリース予定のWin11 25H2準備ができます。Win11 24H2が、Win11 25H2アップグレードの前提ですので24H2更新は重要です(関連投稿:Win11 25H2今秋リリース)。

もちろん、従来PCで非AI PCですのでローカルAI機能、例えばAI検索Recallなどは使えません。しかし、Win11 24H2は、AI PCと従来PCの両方対応OSのため、CopilotGeminiなどのクラウドAI機能は問題なく使えます。

弊社は、過去Rufusでの手動更新を投稿してきました。4月以降のWin11 24H2更新状況をタイムラインで示しました。

Win11 24H2アップグレード要件を満たす本来のWin11 24H2同様、月例更新や724日の8月先行更新も含め、手動Win11 24H2は、全て正常に動作中です。

関連投稿一覧

手動Win11 24H2更新詳細は、下記投稿で判ります。

手動Win11 24H2更新4PCの内、半分の2PCは下図のように「最新の更新プログラム入手をオン」へ設定していますので、724日リリースの先行8月更新(非セキュリティ更新:KB5062660)がインストールされます。先行更新入手のオン/オフ差を検証するためですが、全PCとも差が無く正常動作しています。

最新更新プログラム入手オン設定
最新更新プログラム入手オン設定

SummaryRufus手動Win11 24H2更新状況

20254月以降のRufus手動Win11 24H2更新状況をタイムラインで示しました。掲載PCは、Win11 24H2アップグレード要件を満たさない従来PCですが、要件を満たすPC同様問題なく正常動作中です。

手動Win11 24H2更新に不安を頂いているユーザの方でも、安心してWin11 24H2更新・運用ができます。

Afterword:新PC購入vs. 従来PC更新

日本Windows PC出荷台数が、前年比2.4倍でPC特需到来だそうです。ネットカフェもWin10からWin11へのハードウェア置換えが進行中です。40TOPS以上のNPUを持つCopilot+準拠AI PCは、未だ高価です。しかし、価格は徐々に下がるでしょう。従来PCAI PC両対応の今秋リリースWin11 25H2の終了2027年秋まで話題のエッジAIを待てるユーザは、Rufusによる従来PC手動更新も一案です。


Ryzen AI Max+ 395ノートAI PCとミニAI PCの開発シーン比較

本稿は、ノートPC向けAI SoCで現在最高性能のAMDRyzen AI Max+ 395128GBメモリを実装したノートAI PCとミニAI PCAI利用開発シーンの観点から比べ、どちらがどの点で優れているかを評価します。5月投稿で価格比較したノートAI PCとミニAI PCの続編です。

Ryzen AI Max+ 395搭載ノートAI PC利用シーン

AMD Ryzen AI Max+ 395搭載HPノートPC:ZBook Ultra G1a
AMD Ryzen AI Max+ 395搭載HPノートPC:ZBook Ultra G1a

価格比較でも用いたヒューレット・パッカード社ノートAI PCZBook Ultra G1aAI利用シーンは、ZBook Ultra G1aでローカルLLMを試す2025710日、ITmedia記事を参考にしました。記事概要とLLM(大規模言語モデル)によるAI利用部分を抜粋したのが下記です。

【概要】ZBook Ultra G1a詳細解説。Ryzen AI Max+ 395128GB RAMを実装したノートAI PCハードウェアをフルに活かすLM Studio利用ローカルLLMLLAMA 2-13B)が、実用パフォーマンスを持つことが判る(ページ4)。

【所感】128GB RAMのうち96GBGPUメモリにUEFIで設定し(ページ1)、その時のAI性能評価。メモリ割付を自動や変更した場合にローカルLLM性能が変わるか否か、つまり、LLM性能におけるUMAUnified Memory Architecture)メモリ容量の比較が欲しい。

UMAは、AI SoCCPU/GPU/NPUが同一RAMへ高速アクセスできる特徴がありLLM処理に有利と言われる。現在AppleM1AMDRyzen AI Max+/300シリーズのAI SoCに採用中。

記事を総括すると、128GB実装Ryzen AI Max+ 395搭載ノートAI PCが、AI利用開発に十分使える点は各種AIベンチマークから判ります。

また、40TOPS以上のNPU要件を満たすMicrosoft Copilot PC購入検討の方にも参考になる記事です。

ローカルAIエージェントのメリット

A4サイズのZBook Ultra G1aは、14型(1920×1200)モニタ付属で1.57Kgです。付属キーボードや周辺機器接続性も申し分ありませんので、可搬性に優れたオールインワンAI環境をローカル構築できます。

このノートAI PCLLMをインストールし、ローカルAIエージェントとします。開発者の様々な課題や相談事を、AIエージェントと協力して解決するのが、AI利用開発です。

AIエージェントには、CopilotGeminiのクラウド版もありますが、情報漏洩を気にせずカスタマイズ利用できるローカル版ならではのメリットがあります。また、クラウドAIエージェントを上手く活用するためのアドバイスもローカル版から得られるなど、活用方法も多いです。

今後の開発案件は、ローカルAIエージェントを利用し、より高度で生産性の高いAI利用開発へ進化すると思います。

LLMとローカルAIエージェントについては、ローカルLLMって何202577日、@IT記事に判り易い解説があります。

ミニAI PC開発環境構築

AMD Ryzen AI Max+ 395搭載ミニPC:GMKtec EVO-X2
AMD Ryzen AI Max+ 395搭載ミニPC:GMKtec EVO-X2

ノートAI PCと同じAI SoC128GB RAM搭載ミニAI PCGMKtecEVO-X2も、ローカルAIエージェントをAI開発で利用できる点はITmedia記事と同じです。但し、ノートPCからモニタとキーボードを外し小型筐体化したミニAI PCは、別途モニタ、キーボード、マウスなどが必要です。そこで、筆者主観でこれら周辺機器を下記の様に選定し、1章のノートAI PC開発環境と比較します。

【モニタ】開発用としては27型(2560×1440)モニタが、拡大/縮小なしの100%表示で使えるため、優れています。

4K3840×2160)などの高精細モニタは、文字が100%表示では小さく表示されるため、150%程度の拡大表示が推薦されます。拡大表示は、モニタ単独使用の場合は問題ありませんが、マルチモニタ接続時に利便性が悪化します。例えば、100%表示ノートPC150%表示のマルチモニタ接続時は、ノートPC側モニタの文字や絵が小さくなるなどです。

また、高精細モニタは、カーソル移動ピッチも大きくする必要があります。マルチモニタ接続時は、モニタ右端からもう片方のモニタ左端へマウスを移動するため、通常ピッチでは小さすぎるからです。

以上から、100%表示でA4サイズ紙面23枚をほぼ実寸で並列表示できる27型(2560×1440)モニタが筆者好みです。

【キーボードとマウス】筆者は、ThinkPadノートPCを長年使っているため、トラックポイント・キーボードが好みです。また、マウスよりカーソル移動スピードが簡単に可変できるトラックボールを愛用しています。

ローカルLLM活用AI開発シーンのノートAI PCとミニAI PC比較

ノートAI PCとミニAI PCのAI利用開発シーンのイメージ(出展:GMKtec)
ノートAI PCとミニAI PCのAI利用開発シーンのイメージ(出展:GMKtec)

ノートAI PCとミニAI PCのローカルLLM活用AI開発シーンのイメージ図です(PCは異なります)。

ノートAI PCでも外付けモニタ接続で生産性は上がります。しかし、14型モニタ単独利用の場合は、検討結果の表示には適しても、検討段階の様々な開発パラメタや比較表示には表示面積が小さすぎます。また、外付けモニタ接続時は、前章の拡大表示やカーソル移動ピッチに注意も必要です。

従って、AI利用の開発シーンでは、様々な検討を行い、その結果が簡単に表示できるミニAI PC環境が勝ります。ノートAI PCは、移動先で最終結果の顧客表示には適しますが、検討段階ではモニタ追加が必須です。

可搬性重視のノートAI PCは、付属入出力機器にそのしわ寄せが生じます。AI開発結果プレゼンが主用途です。

一方、ミニAI PCは、様々なAI活用開発シーンに合わせた機器接続が容易です。効率的なAI開発検討が主用途です。ミニPC本体自体は、無理すれば可搬可能です。

SummaryRyzen AI Max+ 395ノートAI PCとミニAI PCの開発シーン比較

比較項目 ノートAI PCZBook Ultra G1a ミニAI PCEVO-X2
可搬性 A4サイズ小型・軽量で可搬性大
AC
アダプタ140W付属
本体は可搬可能
AC
アダプタ230W付属
出力モニタ 14型(1920×1200)単独でA4一枚表示
モニタ接続で生産性向上するが接続問題もあり
27型(2560×1440)単独で実寸2A4表示
モニタ追加接続は容易
入力機器 付属キーボードで最低限は可能 好みの入力機器接続容易

開発とは、AI利用の有無に限らずカット&トライです。最終結果は、様々なトライから開発者が主観評価した結果の1つにすぎません。他にもっと良い結果が潜んでいる可能性もあります。AI利用開発は、AIエージェントから新な客観的評価結果が得られるかもしれません。

但しAI利用開発シーンでは、ハルシネーション対策のためAI出力の開発者検証プロセスは必須です。従来よりも多角的・多面的な開発視点が必要です。この意味でAI利用開発に出力モニタは最重要な周辺機器です。

付属モニタにしわ寄せが生じる可搬性重視ノートAI PCよりも、マルチモニタ出力容易なミニAI PCは、入手価格のみならずこの点でも優れています。

Windows11 25H2年次更新の詳細

79Microsoftは、7月のWin11 24H2月例更新KB5062553を配布しました。この月例更新を使って、今秋リリース予定のWin11 25H2年次更新を詳しく説明します。

7月のWin11 24H2月例更新

今月のWin11 24H2の月例更新KB5062553を、前投稿Win11 25H2年次更新の図を使って示したのが下図です。上側が今月の月例更新、下側がリリース予定のWin11 25H2年次更新です。

Win11 24H2の月例更新(上)とWin11 25H2の更新プロセス(下)比較
Win11 24H2の月例更新(上)とWin11 25H2の更新プロセス(下)比較

月例更新は、KB5062553が有効状態でWin11 24H2へインストールされ、再起動後にWin11 24H2 OSビルド番号が26100.4652へ更新されます。

一方Win11 25H2年次更新の場合は、通常の月例更新時に、25H2新機能が何回かに分けて無効(Disabled)状態で事前に分散配布され、今秋正式リリースの再起動後にこれら配布済み新機能を有効(Enabled)へ変える手間が増えます。しかし、更新プロセスは、実績ある月例更新と全く同じです。

事前分散配布の目的は、Win11 25H2新機能の一回全配布に比べ、年次更新時のダウンロード時間を短くできることです。

Win11 25H2Win11 24H2OSビルド番号は、同じ26100番台で、OSコア共有です。従って、Win11 25H2は、24H2と同じくらい既知の問題が解消された安全・安定なOSとしてインストールされ、アプリ互換性問題も少ないと思います。

Win11 25H2年次更新の特徴

  1. Win11 25H2年次更新は、月例のWin11 24H2更新と同一プロセス
  2. Win11 25H2 OSビルド番号は、26100番台で24H2とOSコア共有
  3. Win11 25H2新機能は、月例更新に事前分散配布され年次更新時間は短い
  4. 今秋25H2リリースまでに、未だ残るWin11 24H2既知の問題は解決

以上から、簡単・安全・安心なWin11 25H2年次更新ができると、Microsoftブログは強調しています。

筆者も、Win10OSビルド:19045)からWin11OSビルド:22621)へ年次更新した時のようなOS起因のトラブル多発は、Win11 25H2では避けられると思います(関連投稿:Win11 OSビルド番号)。

SummaryWin11 25H2年次更新詳細

今秋リリース予定のWin11 25H2年次更新を、今月のWin11 24H2月例更新KB5062553を使って詳しく説明しました。

Win11 25H2新機能は、月例更新時に事前分散配布のため年次更新時間は短く、24H2既知問題は解決済みの安心・安全・簡単なWin11 25H2年次更新になりそうです。

AfterwordWin11 25H22大使命

多くのWin10ユーザ取込みが、Win11 25H2の使命の1つです。このため、OSビルド差が少ないマイナ更新でOS安定性とアプリ互換性を増し、実績ある月例更新プロセスを使い分散配布、年次更新時間も短くします。Win10ユーザへのMicrosoft配慮を感じます。

もう1つの使命が、Win11 25H2新機能によるAI PCユーザの拡大です。AIエージェントCopilotと各種Microsoftツール連携は、更に強力になるでしょう。AI PCが、先行するAIスマホのように進化するか、はたまた、開発者向けの別方向に進化するか、興味津々です。


Windows 11 25H2今秋リリース

628日、MicrosoftブログWindows11 25H2の今秋リリースを発表しました。現行Win11 24H2からの更新方法に特徴があるWin11 25H2を説明します。

Win11 25H2更新方法

Windows 11 25H2更新プロセス(Microsoftブログに加筆)
Windows 11 25H2更新プロセス(Microsoftブログに加筆)

注意が必要なのは、上図が示すWin11 25H2の更新は、Win11 24H2が起点という事です。Win11 23H2でもWin10でもありません。従って、Win11 24H2でないPCは、コチラの関連投稿で示した手動Win11 24H2更新しておく事は必須です。

Win11 25H2は、Win11 24H2OSコア共有です。そこで、Microsoftは、月例24H2の更新プロセス中に今回の年次25H2更新を混合する方法を採用しました。

具体的には、25H2新機能は、無効フラグ状態で月例24H2更新に含まれ、25H2リリースと同時にこの無効フラグを有効にします。その後再起動すれば、新しいWin11 25H2となる訳です。先述のMicrosoftブログは、この移行容易性を強調しています。

Win11 25H2 Pro/Homeのサービス期間は、リリース後2年間。つまり、2027年秋までWin11 25H2を使えます。従来PC40TOPS以上NPU実装のAI PC両方対応のWin11 25H2です。

※両方対応のWin11AI専用Win12については、コチラの関連投稿を参照。

Win12発表なし背景

筆者は、今秋Win12発表を予想していましたが、結果は、Win11 25H2への年次更新でした。

その背景は、コチラの関連投稿で説明したWindowsAIエージェント向け標準プロトコルMCPModel Context Protocol)対応による開発者インパクトの大きさ、下図Win11シェア低迷シェア低迷などがあります。

WIndows 11(青)と10(紫)の2025年6月シェア(出典:statcount)
WIndows 11(青)と10(紫)の2025年6月シェア(出典:statcount)

Win10Win11の世界シェアは、未だ同程度です。Microsoftが思う程Win11移行は進んでいません。やむを得ず今年10月にEOSEnd Of Support)を迎えるWin10ユーザ向けに、セキュリティ延長サポートを実施する程です。

また、Win11シェア内の従来PC比が高く、この状態のままNPU必須のAI専用Win12をリリースした場合、ユーザのWindows離れを招く恐れもあります。

つまり、次期Win12の前に、Win10ユーザ取込みとWin11シェア拡大を目的に、従来PCAI PC両サポートのWin11 25H2リリースに至ったのだと思います。

Win11 25H2メリット

Win11シェア低迷は、Win10Win11の差の少なさです。専門家が強調するWin11メリットを、一般ユーザが感じられないのです。当初、最後のWindowsとしたWin10完成度の高さが原因です。

しかし、競合他社AppleGoogle比、AI関連で先行(と筆者が感じる)Microsoftが、このままAI戦略を続ければ、一般ユーザでも従来PCAI PCの差を実感できます。OfficeツールやブラウザEdgeMicrosoft AIアシスタントCopilotとのシームレスな連携強化によりAI活用メリットが誰でも簡単に判るからです。

クラウドが先行しているAI活用ですが、より強固なセキュリティのローカル(エッジ)AI利用やWin10で満足だったPCゲーマーのAI利用も増加します。Win11 25H2サービス期間中に、全ユーザにAI有用性が浸透すれば、次期AI Win12移行もスムースになるでしょう。

また、AI PC新規購入予定ユーザにとっても、クラウド/ローカルAIサービスをどの程度利用するかを冷静に判断できる期間となります。現在は高価なAI PC価格も低下するでしょう。

今年2025年から2029年の4年間でAGI(汎用人工知能)が実現するとの見解もあります(前投稿参照)。仮にAGI実現の場合、Win12要求仕様も変わる可能性があります。Win11 25H2サービス終了の2027年秋までは、AIが急成長する期間でもあります。

AI激変にはAI専用Win12より新旧サポートWin11 25H2の方が、幅広く対処できる可能性もあります。

SummaryWin11 25H2今秋リリース

Microsoftは、Windows11 25H2今秋リリースを発表しました。Win11 25H2Win11 24H2は、OSコア共有のため、月例の24H2更新時に25H2新機能を無効状態で含めて配布し、25H2リリースと同時に有効にする移行容易性が特徴です。

このWin11 25H2混合配布が、どの月例でどの程度行われるかは不明です。しかし、Win11 24H2が開始点ですので、Win11 25H2に移行するには全PCWin11 24H2化が必須です。

AfterwordRufus 4.7から4.9へ更新

Win11 24H2手動更新ツールRufusが、4.9へ更新されました。4.9更新は、4.8Windows ISOイメージ解析高速化に加え、バグ修正などです。Rufus 4.7のWin11 24H2手動更新方法が、4.9でもそのまま使えると思います。


開発者AIの使い方

物書きを生業とする記者のクラウド/エッジAIの使い方2記事を参考に、我々開発者AIの使い方を考えました。両記事とも現状のAIは、プロが納得する内容をそのままAIは出力しない、が結論です。

クラウドAI利用の記事生成

無料Copilotにインタビュー記事を書かせた2025620日、窓の杜

【概要】クラウドAIMicrosoft無料Copilotが、プロ並みインタビュー記事を書けるかを探ります。初めに筆者自身がCopilotへインタビューし、その結果をCopilotでインタビュー記事へ仕上げる段取りです。初版Copilotインタビュー記事を、筆者が再調整した結果、高品質記事に変わりました。

【所感】無料クラウドAICopilot強み弱み、現状AI利用実用性と将来への筆者期待が良く判ります。

エッジAI利用の記事生成

生成AIのローカルPC検証(前編)2025513日、(後編520日、TechTarget

【概要】64GB UMA RAM実装Apple M1 MaxTOPS非公開)のAI PCに、LM Studioを使い複数LLM(大規模言語モデル)をエッジAI化、このローカルLLMが記事を生成できるかを検証しています。LLMプロンプトで記事の出来が左右しますが、ローカルLLM生成記事の完成度は高いです。しかし、そのまま公開できる水準ではありません。

【所感】エッジAI活用は、メモリ量とCPU/GPU/NPUが同一RAMアクセスできるUMAUnified Memory Architecture)が重要で、検証ローカルLLM性能は、クラウド有料LLMと比べ遜色ないことが判ります。

LLM StudioのローカルLLM実装方法は、コチラの関連投稿:35章参照。

記者AIの使い方2記事から判る事

AGIは2025年から2029年の間に新な動労力として実現の可能性あり
AGIは2025年から2029年の間に新な動労力として実現の可能性あり
  1. 現状クラウド/エッジAI生成記事は、プロ記者記事レベルの生成に未達
  2. 公開レベル化には、記者側プロンプト調整などがAGI(汎用人工知能)実現までは不可避
  3. AGIならプロ記者代用も可能かも。それでも、生成記事の最終プロ記者チェックは必須

まとめると、AGI手前のLLMのため、記者側にLLMプロンプト調整などが必要だが、AGIならプロレベル記事生成の可能性は大きい。しかし、ハルシネーション対策に人間のAGI生成記事最終チェックは必須。

OpenAICEOSam Altman氏は、「AGIは現トランプ大統領在任中に実現されるだろう」と予想しています(AGI202547日、KDDI Research)。つまり、2025年から2029年の間に新な労働力としてのAGIが実現されるかもしれないのです。

Summary:開発者AIの使い方

前章の「記事」を「ソフトウェア/ハードウェア」に、「記者」を「開発者」置換えれば、開発者の現状が推測できます。現状のAIAGIへの過渡期でその進化スピードは凄まじいです。AI同様Windowsも大変革期です。AIの現状とその対応を考え、開発者環境の大変化に対応しましょう。

Windows大変革期:例えば、AIエージェント向きMCP(Model Context Protocol)導入によるアプリ変化など。

Afterword:開発者話し相手CopilotAI PC 64GB UMA

最初の記事から、無料Copilotが、話し相手としても十分使えることが判ります。開発中は、気分転換も必要です。そんな時、Copilotは良い気分転換相手になると思います。また、64GB UMA RAM以上のエッジAI PCなら、ローカルLLMを活用しクラウドAI同等性能が得られそうです。

関連投稿:ミニAI PC 4種比較ミニAI PCとノートAI PC比較