進化と退化

人類が手にしつつあるAI技術。その使い方によっては、人に「進化も退化ももたらす」という記事を2つ紹介します。

  1. AIと人間の境界線(第1回)、ITmedia、2026年02月26日
  2. 生成AIに思考を委ねると…、日経XTECH20260226

超便利AIツールの使い方

記事1は、AIツールを「使う」ことと「使いこなす」ことは全く別物で、AI出力の違和感や誤りを見抜く目は、経験によって磨かれ、その経験は、「人が時間をかけてしか入手できない資本」と結論しています。

記事2は、1970年代映画「猿の惑星」の人類退化の原因は、核戦争ではなく「人類が便利さに依存、思考を外部化、知的努⼒をやめた結果」であり、AIに「任せるのは良い」が「委ねてはいけない」と主張しています。

生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化
生成AI知能レベル、シンギュラリティ、AI自動化

凄まじい勢いで進化するAIが人類を超える知能を持つシンギュラリティ:AGIは、数年以内という予測があります。弊社もそのAIを利用する側の我々開発者・技術者は、「開発経験を積む必要がある」と昨年の117日に投稿済みです。

超便利なAIツールは、その使い方次第で利用者に「進化も退化ももたらす」ことが良く判ります。

Summary:進化と退化

人間同様、AI出力でも嘘も真もあり得ます。これは、AGI達成後も変わりません。AI出力の間違い・違和感は、利用者の経験に基づいた第六感で感じるのかもしれません。

AIは諸刃の剣、進化も退化も使い方次第」を肝に銘じておきましょう。

AfterwordGemini生成「猿の惑星」最後シーン

Gemini生成「猿の惑星」最後シーン
Gemini生成「猿の惑星」最後シーン

Geminiで生成した「猿の惑星」最後シーンです。映画と少し異なりますが、衝撃的な雰囲気は良く出ています。AI進化中の今こそ見るべき映画です。


AI PCソフトウェアのLLMとMCP

NET PCからAI PC移行期の重要技術
NET PCからAI PC移行期の重要技術

従来のNET PCから新しいAI PCへの移行期です。筆者を含めた技術者は、常に多様な新しい事柄を学び理解が必要で大変ですね。そんな方に、AI PCソフトウェア重要要素:LLMMCPの良書を示します。

AI PCハードウェア:HWとソフトウェア:SW、活用ノウハウ

AI PC実現には、先ず専用のHWが必要です。例えば、40TOPS以上NPUやセキュリティチップPlutonなど。今はHW価格上昇中で簡単に入手できなので、価格が落ち着くまでSWを調査します。

ちなみに前章の図は、従来のNET PCと新しいAI PC重要要素を対比して示したつもりです。

インターネット解放によりPCには高速ネットワークHWが必須となり、ネット接続SWにブラウザ、そのブラウザを活用したキーワード検索技術が普通のユーザにも必要になりました。

NET PCは、普通ユーザの情報収集ツールとしての役割が加わりました。

同様にAIにより従来NET PCAI専用HWが加わり、そのHW利用のAI SWも加わります。更にユーザにもプロンプト作成などのAI活用ノウハウが必要になります。つまり、AI PCは、普通ユーザのパーソナルアシスタントツールになりつつあります。

我々技術者は、普通ユーザよりも深く重要要素を理解・学習し、NET PCのようにAI PCを使いこなせないと、その存在意味が無くなる可能性があることをご理解頂けたでしょう。

LLM導入と機能理解の良書

AI PCソフトウェア要素のLLM
AI PCソフトウェア要素のLLM

ブラウザ同様、複数のLLMがありそれぞれに特徴があります。現状のLLMを選択、特徴を掴むには実際にご自分で試行錯誤するのがBestですが、代わりの良書:LM StudioでローカルLLMを始めよう(第13回)、日経XTECHがあります。

各種LLM特徴と4機能が、要領よくまとまっています。

技術者が参考になる適用例もあり、日経ソフトウェア記事だけに実に読みやすい。読みやすさは、理解し易さにも繋がりますのでお勧めです。

LLM活用ノウハウとMCPの良書

AI PC利用ノウハウを実現するMCP
AI PC利用ノウハウを実現するMCP

LLMは、AI PCと人間のインタフェースです。このAIインタフェース経由でAI PCをどう使うか、つまり活用ノウハウ例が、コチラの記事(前編)にあります。

このAI PC活用に重要な役割を果たすのがMCPです。

ノウハウ記事は、MCPがどのようにAI PC活用に結びつくかを具体的に示しています。PCソフトウェア開発者は、人間とAIエージェント両方に対応できるMCP理解は必須です。

SummaryAI PCソフトウェアのLLMMCP

技術者は、常に多様な新しい事柄の学習・理解が必要です。AI PCのソフトウェア重要要素LLMを効率よく理解できる日経ソフトウェア記事と、LLM導入AI PCMCP活用ノウハウ記事を紹介しました。どちらも良書です。

AIによる記事要約が簡単に得られる時代です。しかし、自分で記事を読み理解する方が学習は容易です。古の「学問に王道なし」は、AI時代でも続くようです。但し、良書を使うと学習効率は上がります。


EVO-X2とFEVM FA-EX9

GMKtec EVO-X2とBitPC FEVM FA-EX9概要
GMKtec EVO-X2とBitPC FEVM FA-EX9概要

1月30日投稿で示したGMKtecEVO-X2(右側)と同じハードウェアで空きSSDスロットへOCuLinkを付け、薄型筐体化、コストパフォーマンスも高いBitPC社のFEVM FA-EX9(左側)を紹介します。

BitPCGMKtecの関係

GMKtec社は、2019年設立の中国)深セン拠点のミニPC製造会社です。主な製品に、NcuBoxシリーズなどがあります。一方、BitPCは、GMKtecが製造するミニPC製品を、特定チャネルで販売展開するリブランド/OEM会社で、GMKtecと共通のハードウェア製品が多いです。

GMKtec製品の日本正規代理店は、リンクスインターナショナルなどで製品サポートを行います。BitPC製品は、GMKtec公式サポートには含まれない分低コストです。つまり、信頼性重視ならGMKtec製品、コスト重視ならBitPC製品と言えます。

EVO-X2FEVM FA-EX9のハードウェア

130日で示したEVO-X2レビューFEVM FA-EX9動画から、どちらも同じマザーボード、ヒートシンクを使用中です。最初の図の両製品正面/背面インタフェースも同じ配列です。

また、APUは、AMD Ryzen AI 300シリーズ最強Ryzen AI Max+ 395とローカルLLM処理可能な128GB RAM実装製品ですので、どちらも超高性能ミニAI PCと言えます。

違いは、EVO-X2SSD空きスロットへFEVM FA-EX9OCuLinkを装着し、ヘッドホンジャック上に当該コネクタがある点、EVO-X2特徴のLEDが光るケースファンの出っ張りが、FEVM FA-EX9は消え(省略?)その分だけ薄型になっている点です。

放熱条件が厳しいミニPCの場合、EVO-X2FEVM FA-EX9に比べケースファンがあるので熱安定性は高いと思います。但し、ゲーマーLEDは不要でFEVM FA-EX9のスッキリした形状が筆者好みです。

EVO-X2レビューにあるように、FEVM FA-EX9も本体ファン制御が悪く静音性は低いと推測します。対策として、下図のようにデスク下面など直接ファン音を遮る場所にFEVM FA-EX9を設置すれば、騒音問題は減少・解決すると思います。

また、デスク下面設置は、本体下の空間が広く、必要なら14㎝静音ファンを本体下へ手動追加すれば、EVO-X2に近い構成となるため放熱問題も同時解決できると思います。

FEVM FA-EX9の静音性と放熱性を考慮した机下配置
FEVM FA-EX9の静音性と放熱性を考慮した机下配置

SummaryEVO-X2FEVM FA-EX9

GMKtecEVO-X2リブランド/OEMBitPC FEVM FA-EX9は、EVO-X2と同じマザーボード、ヒートシンクで、EVO-X2のケースファン/LEDを省略した薄型高性能ミニAI PCです。

FEVM FA-EX9は、EVO-X2 SSD空きスロットへOCuLink追加製品のため余分なSSDスロットはありません。しかし、OCuLink不要なら外し、代わりにSSDを追加すれば良いでしょう。また、ファン省略による放熱問題と静音性の低い問題は、デスクトップから机下への設置や本体下部への静音ファン手動追加などで補えそうです。

EVO-X2同様、BitPCFEVM FA-EX9は、価格破壊級コスパとOCuLink拡張性が高いミニAI PCです。

Afterword:回線速度とTOPS値、タイミング

今ローカル/エッジAI PC必要性は、非常に高いと思います。回線速度同様、高TOPSと高速・大容量RAMがローカルAI PC要件でしょう。その他(騒音・排熱)は工夫次第です。

ただ、価格破壊級でも37万円以上と高い…。少しでも低価格で高性能AI PCが欲しい方は、タイミングも重要です。アマゾンFEVM FA-EX9販売は、直ぐに売り切れとなり入荷未定です😭。

Copilot PC変化の兆し

Microsoftが「強力に推進中」のCopilot PCに変化の兆しという記事をピックアップしました。
さて読者の方々は、どう考えますか?

Copilot PC変化記事

MicrosoftWindowsに対しCopilot+AI PC)機能等をかなり強引に追加中なのは実感します。また、1月月例更新で数々のトラブルが生じたのも事実です。これらから、MicrosoftAI戦略を再評価し、AI機能の簡素化、または、無効化を検討中というのが記事概要です。

一方、Win112月月例更新で様々な新機能追加という記事もあります。

これらは、Microsoftの思惑通りローカルAI処理に必須のNPU普及が進んでいないのが原因と推測します。つまり、AI Windows化(Win12開発)遅れの焦りが、ユーザ信頼性を揺らがせる結果を招いているのです。

人間処理からAIエージェント共存処理への過渡期

AIの可能性、生産性は計り知れません。

AIエージェント向け標準プロトコルMCPの仕組み(出典:Wikipedia)
AIエージェント向け標準プロトコルMCPの仕組み(出典:Wikipedia)

従来の人間だけを対象としたソフトウェア処理を、人に加えAIエージェントへも任せられるMCPModel Context Protocol)処理変更は、多岐に渡ります。バグが生じるのも止む負えない感がするのは筆者だけでしょうか?

この従来人間のみソフトウェア処理変更も、いずれAIによる自動変更、または、AIによるソフトウェア生成が可能になると思います。そうなればバグも減少するでしょう。

月例更新トラブル多発は、MCPソフトウェアへの移行過渡期の表れと筆者は思います。

SummaryCopilot PC変化の兆し

Copilot PC変化の兆しはMCPソフトウェアへの移行過渡期の表れ
Copilot PC変化の兆しはMCPソフトウェアへの移行過渡期の表れ

例えMicrosoftCopilot PCへの注力具合が変化したとしても、AIPCを激変することは変わりません。AIは人類にインターネットよりも変化を与えるからです。

超巨大営利企業Microsoftは、市場や関連団体リーダーとしての顔も持ち、エンドユーザのみを重視できないことは理解できます。過去、大成功のWin7/10や数々の先駆的失敗も経験済みです。

Copilot PC変化記事も、これら経験に基づいた一種のバイブレーションだと思います。Microsoftならではの経験を活かし新しいAI Windows/Office開発・発売を祈ります。


EVO-X2とMS-S1 Max

EVO-X2とMS-S1 Maxの選定
EVO-X2とMS-S1 Maxの選定

同じx64コアAPUAMD Ryzen AI Max+ 395128GB RAM搭載のミニPCGMKtecEVO-X2MINISFORUMMS-S1 Max実機レビューを参考に、どちらを次期AI PCに選ぶかを検討しました。

x64コアAI PCレビュー記事

2024Copilot発表以後Microsoftは、x64コアPCよりも電力効率が良いARM64コアAPUSnapdragon X2 EliteNVIDIA N1X搭載PCなどをひいきしています。それでも既存アプリ互換重視の筆者は、次期AI PCx64コアを選びます。

Ryzen AI 300のクロックアップマイナーチェンジ版:最新AI 400シリーズ搭載ノートPCが販売されました。しかし、熱的に厳しいミニPCなら旧AI 300搭載PCが安くなれば「買い」だと思います。

そこで、AI 300シリーズ最強Ryzen AI Max+ 395とローカルLLM処理可能な128GB RAM搭載の下記x64コアAI PC実機レビューを参考に、x64 AI PCを選ぶならどちらにするかを検討します。

コスパEVO-X2と拡張性MS-S1 Maxの特徴

2実機レビューを下記観点から比較・評価しました。

評価観点 EVO-X2 MS-S1 Max

インターフェースと
ネットワーク拡張性

USB4 (40Gbps) x 2,
有線LAN 2.5Gbps x 1,
Wi-Fi 7(2.8Gbps),
GOOD

USB4 v2 (80Gbps) x 2,
有線LAN 10Gbps x 2,
Wi-Fi 7,
EXCELLENT

電源供給と
筐体設計

230Wアダプタ電源供給,
プラスチック多用筐体(本体約1.65kg),
GOOD

320W電源本体内蔵,
金属製筐体(約2.8Kg),
EXCELLENT

メモリ帯域幅と
AI
タスク能力

メモリ帯域幅216GB/s,
64/128GB RAM
選択可能,
AVERAGE/EXCELLENT

メモリ帯域幅216GB/s 128GB RAMのみ,
EXCELLENT

マイク有無と
静音性

マイク無し,
FAN騒音高く、デスクトップ常設不向き,
POOR

マイク有り,
FAN騒音高く、デスクトップ常設不向き,
POOR

現行価格と
コストパフォーマンス

36万円(価格破壊級),
EXCELLENT

48万円,
AVERAGE

総括すると両AI PCの設計思想が全く異なる事が判ります。EVO-X2がコスパ重視、MS-S1 Maxが拡張性重視の設計です。但し、MS-S1 MaxLAN高性能を活かすには、光10Gbps級の宅内/宅外ネットワークが必須な点は弱点(オーバースペック)かもしれません。

上記AI PCを本ブログで紹介した昨年秋に比べ、メモリ価格高騰・円安などで現時点は約20%販売価格が上昇しました。残念です。新AI 400シリーズ搭載PC発売で旧300シリーズ価格低下を期待します。

価格低下したとしても簡単に買える金額ではありません。評価するだけならタダなので楽しいのですが…。AI PCで得られるパーソナルアシスタントやローカルAI処理にどの程度の額を払えるかは継続検討です。

SummaryEVO-X2MS-S1 Max

AMDRyzen AI 300シリーズ最強APUAI Max+ 395128GB RAM搭載のミニPCGMKtecEVO-X2MINISFORUMMS-S1 Max実機レビューを参考に、次期AI PC選定を行いました。

コスパ重視のEVO-X2に対しMS-S1 Maxは拡張性重視の設計です。クロックアップマイナーチェンジ版のRyzen AI 400シリーズAI PC発売開始により旧AI 300シリーズ搭載PCの販売価格低下を期待します。

販売金額が下がれば、現状の筆者ネットワーク環境ではEVO-X2が次期AI PCに適すと判断しました。

体調不良のため今週休みます

今週の金曜投稿は、筆者体調不良のためお休みします。多発する1月のWindows月例更新の不具合のように年末年始の疲れがでたようです。

1月のWindows月例更新の不具合多数

月例更新によるWin11/10/Serverへの不具合が、下記例のように多数報告されています。

年末年始は、何かと忙しいためでしょうか? AI推進中のMicrosoftは、配布前にAIで不具合発生を予測しないのでしょうか? AI向き処理だと思うのですが…。

AfterwordOneDrive活用を検討中

自宅ネット環境が少し良くなったので、OneDriveの本格活用を検討中です。しかし、上記不具合が落ち着き筆者体調も回復するまで待った方が良さそうです。

2026-01セキュリティパッチ配布

114日、2026年最初のWindowsセキュリティパッチが配布されました。深刻度が高い脆弱性対応ですので早急なインストールが必要です。

深刻度が高い脆弱性

Windows 1125H2/24H2/23H2)やMicrosoft OfficeWord/Excel)に深刻度レベル緊急の脆弱性があり、これらに対応したセキュリティパッチが今回の月例配布です。コチラに詳細記事があります。

ESU未登録のWindows 10には、今回の配布はありません。つまり、公式サポート終了Win10ユーザは、有料ESU登録が必須です。

2026-01セキュリティパッチインストール

2026-01セキュリティパッチ(KB5074109)(26200.7623)インストールの様子をWin11 25H2例で示します。

2026-01セキュリティパッチインストール前
2026-01セキュリティパッチインストール前
2026-01Windows Update実施
2026-01Windows Update実施
2026-01セキュリティパッチインストール後の再起動
2026-01セキュリティパッチインストール後の再起動
2026-01セキュリティパッチインストール後
2026-01セキュリティパッチインストール後

Summary2026-01セキュリティパッチ配布

2026年最初のWindowsセキュリティパッチが114日に配布されました。深刻度が高い脆弱性に対応したパッチですのでユーザの早急なインストールが必要です。

ESU未登録Windows 10には、今回の配布はありません。Win10ユーザは、有料ESU登録必須ですので注意してください。

AfterwordAIエージェントでインストールアプリ同時更新

PCインストールアプリの更新をAIエージェントに任せたいです。

例えば、更新頻度の高い複数ブラウザなど。ユーザがPCを使っていない頃に自動更新、常に最新アプリでユーザがPCを使えるようにします。「万一のトラブル回避のため1世代バックアップもよろしく…」などとAIエージェントに話すと、当該処理もAIが自動生成します。NPU必須ですね。


Windows 11はMicrosoft意向が強い賃貸マンション

Windows 11と10のシェア推移(出典:StatCounter)
Windows 11と10のシェア推移(出典:StatCounter)

Win10 EOS後の今でもWin10を使い続けるユーザが多いことが、上図statcounterから判ります。昨年末のマイナビニュース3記事からこの原因が判ります。ユーザが感じるMicrosoft意向に対する違和感(反感)が原因です。

  1. Windows 11のタスクバーが移動できない理由、マイナビニュース(2025/12/22
  2. Windows 11の広告を徹底的に停⽌する⽅法、マイナビニュース(2025/12/28
  3. Windows 11のコピー履歴機能徹底活⽤術、マイナビニュース(2025/12/25

3記事が示すWindows 11

3記事は、現状Win11が抱える、1. 設計上の制約、2. OSの商業化、3. 利便性の向上という3つの側面を浮き彫りにしています。

以下に、記事内容と筆者感想をまとめます。

記事1:設計上の制約:タスクバー下部固定は近代化の代償にユーザ自由度を失う

Win11でタスクバーが画面下部に固定され、左右や上へ移動できなくなった点は、筆者を含め多くのWin10ユーザにとって大きな不満点となっています。

  • 設計背景: Win11のタスクバーはゼロから作り直されており、Microsoftは、利用者の多い「下部配置」を優先しました。
  • 技術的課題: タスクバーを移動可能にするのは、アプリ表示領域の再計算や再描画を伴うため、開発コストが非常に高いという側面があります。
  • 現状の優先順位: MicrosoftはタスクバーへのAI Copilot機能追加などを優先しており、根本的な再設計がない限り、移動機能の復活は難しいと予想されます。
  • 感想: Win11はユーザエクスペリエンスの最大化を掲げつつも、GUIデザイン言語:Fluent Design System起因の開発効率とSurfaceダブレットとの一貫性が優先された結果、パワーユーザ好みが切り捨てられたと推測します。

記事2:OSの商業化:インフラ「中立性」への懸念

Win11の随所に「おすすめ」や「ヒント」として広告的要素が組み込まれています。これは、OSのあり方に一石を投じます。

  • 巧妙な配置: 広告はスタートメニュー、設定アプリ、エクスプローラー、ロック画面など、ユーザが日常的に目にする場所に自然に溶け込んでいます。
  • 設定の煩雑さ: これらをすべてオフにする一括設定は存在しません。例えば、コチラの記事にようにユーザは複数カテゴリーに分散した設定を個別に操作しなければなりません。
  • 倫理的問題: 社会インフラとも言える地位にあるOSが、利用者の意思とは無関係に特定サービスへ誘導する設計は、プラットフォーム中立性の観点から検討されるべき課題です。
  • 感想: 利便性向上を装った「情報の非対称」による誘導は、OSを単純な道具として使いたいユーザにとって、不快なノイズになります。

記事3:利便性の向上:作業効率向上に役立つクリップボード履歴(Win+V

デフォルトOffのクリップボード履歴機能(Win+V)
デフォルトOffのクリップボード履歴機能(Win+V)

Win11のクリップボード履歴機能(Win+V)は、文章作成やデータ処理時間を直接的に削減できる極めて実用的な機能です(但しデフォルトOff機能)。

  • 効率性: 過去にコピーした複数テキストや画像を一覧から選んで貼り付けられるので、作業のたびにコピー元へ戻る手間が省けます。
  • カスタマイズ: 「ピン留め」機能を使えば、定型文を常に呼び出せるようになり、日常的な業務テンポが向上します。
  • 高度な活用: さらにMicrosoft PowerToysの「Advanced Paste」を組み合わせることで、貼り付け形式の指定まで可能になり、標準機能以上の柔軟性を得られます。
  • 感想: スクリーンショット自動保存同様、これはAIエージェントに利用される可能性が高い機能です。しかし、作業効率は向上します。

SummaryWindows 11は大家意向が強い賃貸マンション

3つの記事を総括すると、Win11は、「非常に高機能で便利なOSだが、Microsoft意図を強く反映したユーザ自由度制限版」と言えます。

クリップボード履歴のような進化を享受しつつ、タスクバーの制限や広告表示といったOS仕様に対しては、ユーザが設定を駆使し、主体的に環境を変えることが必要だと思います。

例えると、Win11は高性能家電配備の賃貸マンションのようなものです。便利設備(クリップボード履歴など)もありますが、大家(Microsoft)意向の家具配置固定(タスクバー)や提携チラシ(広告)表示があります。これら制約での住み心地改善には、チラシ剥がしなどの住民ユーザの工夫は必須です。

Win10からWin11移行が進まない根本原因、Win11不人気の理由は、これらユーザ自由度の低さです。AIエージェント付きの次期Windows 12は、ユーザ自由度が高いことを切望します。でないとAIエージェント存在意味も薄れます。

例えると、ユーザ意向を理解するAIエージェント活用の注文住宅(OS)版です。


2026年セキュリティ更新スケジュールとWin11新常識

今年のWindowsセキュリティ更新プログラム公開予定日です。1013日は、1年目のWin10拡張セキュリティ更新(Extended Security Updates)Office 2021サービス終了日です。

セキュリティ更新プログラム公開予定日
米国太平洋標準時間 (毎月第2火曜)
セキュリティ更新プログラム公開予定日
日本時間 (毎月第2水曜)
1 2026 1 13 2026 1 14
2 2026 2 10 2026 2 11
3 2026 3 10 2026 3 11
4 2026 4 14 2026 4 15
5 2026 5 12 2026 5 13
6 2026 6 9 2026 6 10
7 2026 7 14 2026 7 15
8 2026 8 11 2026 8 12
9 2026 9 8 2026 9 9
10 2026 10 13
Win10 ESU
終了/Office 2021サービス終了
2026 10 14
Win10 ESU
終了/Office 2021サービス終了
11 2026 11 10 2026 11 11
12 2026 12 8 2026 12 9

2026年セキュリティ更新スケジュール

新年あけましておめでとうございます。本年もHappyTechブログをよろしくお願いいたします。

さて、今年最初の投稿にWindowsセキュリティ年間更新スケジュールを示します。Winユーザには最重要イベントです。今年の新しいカレンダーに印を付けると良いと思います。

Win10Office 2021を使い続けている方も、1013日で拡張セキュリティ更新(ESU)とサポートが終了します。Win11アップグレードや代替アプリ変更は必須です。

Win11ユーザ留意点と新常識

多くのWinユーザは、Win10からWin11へアップグレードし、そのままのOS設定でWin11を使い続けていると思います。筆者を含めたWin11ユーザの留意すべき連載記事が、「Windows 11の真実と大嘘」、日経XTECHです。

1分程度で読める長さの連載記事です。年明けのボーっとした頭や隙間時間に読むのに最適です。

特にWin11で従来のWin10常識や使用法が大きく変わった記事をNotebookLMでピックアップしたのが下表です。如何でしょうか。クリーンインストールなどWin10常識がかなり変わったことに筆者自身驚きました。

従来Win10の常識 Win11の新常識(真実) 掲載回、記事タイトル
レジストリを定期的に整理すると高速化する レジストリ整理は不要。OSの自己管理機能に任せるのが最適。 3回、Winのレジストリ整理はもはや不要、自己管理機能にお任せで
Winをシャットダウンすれば、不調がリセットされ、翌日はフレッシュな状態で起動できる 通常のシャットダウンは「休止状態」と同じで、不調の原因が持ち越される。真のリセットには再起動が必要。 9回、Winシャットダウンの誤解、実は休止状態で不調の原因が持ち越される
不要な視覚効果をオフにすれば、必ず動作が速くなる 視覚効果をオフにしても、逆に動作が遅くなることあり。標準設定のままで問題ない場合が多い。 7回、Winで標準の視覚効果、オフにすると動作が遅くなることも
起動を速くするため、不要なWinサービスを「手動」に切り替える 自動実行サービスをむやみに停止・手動化せず、OS動作に不可欠なものが多いことを理解。起動の遅さは常駐アプリ無効化から対処するのが基本。 18回、自動実行される Winサービス、停止しても安全なら「手動」 に切り替える
17回、Winの起動が遅すぎる、まずは常駐アプリの無効化や遅延起動を設定
ウインドウを最小化すれば、CPU・グラフィックス負荷やメモリー消費を大幅に節約できる メモリーの空きは増えるが、高速化への効果は限定的。 14回、ウインドウの最小化で速くなるメモリーの空きは増えるが効果は限定的、2025/11/19
アプリの動作が重い時は、とにかく物理メモリーの空きを増やせば良い コミット済みメモリー量を確認する必要あり。物理メモリー空きがあっても重くなることがあり。メモリー大量消費の主犯アプリを特定・終了させるのが効果的。 13回、メモリーの空きは余裕なのにアプリが重い「コミット済み」を確認しよう
システムをリフレッシュするには、アプリやファイルを全て消去する「クリーンインストール」しかない

Win11初期化機能は、アプリや個人用ファイルを残す方法あり。

10回、Win11の初期化に2つの方法、アプリや個人用ファイルを残せる

Summary:セキュリティ更新スケジュールとWin11新常識

2026年最初は、Winユーザ最重要イベントであるセキュリティ更新スケジュールとWin11新常識を投稿しました。

Win11は健康状態をOSが自己管理する機能を持つOSです。Win10パワーユーサが手動で行ってきたレジストリ整理や視覚効果の停止といったユーザチューニングは、OSに任せる方が良さそうです。

従来からのWin11ユーザは、Win10の手動最適化常識を捨て、新しいWin11設計思想に合わせた常識のアップデートも重要です。


12月投稿お休みのお知らせ

よいお年をお迎えください。ブログご利用に感謝し、来年投稿をお楽しみに。
よいお年をお迎えください。ブログご利用に感謝し、来年投稿をお楽しみに

インフルエンザや様々な用事が重なるため、12月投稿はお休みさせて頂きます。新しい投稿は、来年12日(金曜)予定です。

本年も弊社HappyTech ブログをご覧いただき、ありがとうございました。

早いのですが、読者の皆様、よいお年をお迎えください。