安く早いGPT-4o

AI対人間インタフェース性能を向上するGPT-4o
AI対人間インタフェース性能を向上するGPT-4o

2024年5月13日、GOMA(Google、OpenAI、Microsoft、Anthropic)の一角、OpenAIが、GPT-4o(オー)を発表しました。オーは、omni、ラテン語のすべてを意味し、テキスト、音声、画像、映像の入力すべてに統合対応します。従来ChatGPTよりも安く、早い生成AI入出力処理が可能です。

Summary:安く早いGPT-4o

GPT-4o特徴、OpenAI発表の要約などが堀江貴文氏のYouTube動画(6分31秒)で判ります。
前半2分40秒までが、「本物の人間、堀江氏」解説、後半は、GPT-4oを使ってOpenAI発表を要約し、それを「AIで生成した堀江氏」が説明しています。

既存ChatGPTや競合他社比、利用料金が50%安く、音声と画像理解が速いのが統合対応GPT-4oの特徴です。例えば、音声応答は人間と同じ会話速度、笑い声や感情表現画像も出力できます。

Mac版アプリも同時発表、Windows版は、今年後半リリース予定です。

対人間インタフェース性能向上

AIを人が上手く使うコツは、AIへの質問力です。上手い質問ができれば、所望の回答が得られます。ただ現在、AI自身が急変化しています。この過渡期のAIに合わせた質問のコツを人が掴むのは大変です。

そこで、人間同士の対面会話と同じようにAI側が対応できれば、より簡単に質問ができます。AI側が人に近づくからです。また、対人間インタフェース性能向上によりAI自身の学習速度も更に上がります。

安く早いGPT-4o の特徴が活かせるのは、このAI対人間インタフェースの部分です。

例えクラウドAI利用時でも、GPT-4oは、人と同じレスポンス速度で会話し、人の画像を認識、笑うなどAI感情表現も出力します。堀江氏動画(2分5秒頃)で語られた、GPT-4oとぬいぐるみを使った子供や老人のAI話し相手のフロントエンドとして十分使えます。

つまり、AI入出力を、より人間らしく効率的にできる能力をGPT-4oは持っています。

筆者としては、PC向けだけでなく、エッジAI MCU/MPU向けアプリも欲しいです。
※AIとAIデータを引出すChatGPTなどの役割は、コチラの投稿1章参照。

シンギュラリティ

AIが人間よりも賢くなるシンギュラリティ、2045年問題
AIが人間よりも賢くなるシンギュラリティ、2045年問題

AIが人間よりも賢くなる時を、シンギュラリティ(日本語は技術的特異点)と言います。AIの世界的権威:Ray Kurzweil氏が、2005年の著書でシンギュラリティを2045年と予測したため、2045年問題とも呼ばれます。

筆者は、GPT-4oにより、AIがシンギュラリティに一歩近づいたと思います。最近AI関連の話題は、食傷ぎみですが、GPT-4o出現は、予測よりも早くシンギュラリティになる可能性を秘めています。

GoogleやAnthropicのGPT-4o対抗ChatGPT、MicrosoftのGPT-4o対応Copilot、OpenAIの次期GPT-5がどれ程の能力を持つか想像もできません。ただGOMA各社が、AI開発を加速中なのは確かです。

また、進化中のAIが、次世代半導体も牽引しています。GOMAだけでなく、半導体製造、電力、通信各社もAIが動向を左右しています。生成AI革命といわれるゆえんです。
※生成AIと電力、通信会社の関係は、コチラの投稿参照。

Afterword:MCUソフトウェア開発史と似ている?

現在のMCUソフトウェアは、ベンダHAL(Hardware Abstraction Layer)APIを利用した開発です。数十年前のMCU毎に異なるハードウェアドライバを自作し、アプリ担当に自作APIを提供していた頃とは別世界です。

レベルは違いますが、AI進化もこのMCU開発史に似ています。数年後には、人工知能活用開発が普通になるかもしれません。今、AI進化過程を実感できる我々は、幸せだとも思います。

MCU開発者が、PC利用や開発方法を根本から変える可能性があるAI状況を知ることは必然です。根本変化、別世界に対応できるよう状況を把握しておきましょう。


今後30年の半導体市場予測とルネサス動向

Runesas

半導体不足が騒がれています。これがCOVID-19の一時的なものか否かが判る下記記事と、最新のルネサスエレクトロニクス動向を関係付け、今後のMCU開発について考えました。

2050年までの半導体市場予測~人類の文明が進歩する限り成長は続く、2021年1月14日、EE Times Japan

今後30年の半導体市場予測

本ブログ読者は、殆どが現役の「日本人」MCU開発者です。定年退職が何歳になるかは分かりませんが、上記記事の2050年まで、つまり、今後30年の半導体市場予測は、在職中のMCU開発を考える上で丁度良い時間の長さです。

予測ですので、大中小のシナリオがあります。我々開発者にも解り易い結論だけをピックアップすると、概ね下記です。

  • 今後、先進国と新興国中間層人口は、COVID-19で人類滅亡しない限りそれぞれ5億人/10年で増加し、2050年に先進国が30億人、新興国中間層が40億人、貧困層が20~30億人の人口ピラミッド構成へ変遷
  • 1人年間の半導体消費量は、先進国が150ドル、新興国中間層が75ドル
  • 2050年の半導体市場は、2010年比2.5倍の7500憶ドルへ成長

ルネサス動向

英)Dialog買収車載半導体改良「AI性能を4倍に」など、SoCアナログ機能増強、ADAS実現やIoTに向けた動きが、2021年になってからのルネサス最新動向です。

これら動向の結果が出るまでには、年単位の時間が必要です。しかし、前章の2050年半導体市場2010年比2.5倍へ向けての行動の1つとすると、なぜ今か(!?)という疑問に対して、理解できます。

2倍化MCU開発

2倍化MCU開発

MCUも半導体の1つです。半導体市場が増えれば、それらを制御するMCU量も増えます。2010年比2.5倍なら、現在の2倍程度MCU開発も増えると思います。

従来と同じ人員と開発方法では、量が2倍になれば、2乗の4倍の労力が必要になります。新しい手法やその効率化なども導入する必要がありそうです。ルネサス同様、今スグに着手しなければ乗り(登り)遅れます。

使用した半導体の貴金属部分はリサイクルされますが、搭載ソフトウェアやハードウェアパターンは回収されずに消費されます。開発物の資産化、最新プロセスで大容量Flash搭載の新開発MCU、新開発手法にスグに対応できるMCU開発者が生き残るかもしれません。

関連投稿:開発者向けMCU生産技術の現状

MCU利用者

先進国だけでなく、新な対象として新興国中間層へもMCU利用者が広がります。新興国中間層は、先進国よりも10億人も多い予想で、1人当たりはより低コスト半導体(=MCU開発)が求められます。

この新興国中間層向けのMCUアプリケーションを検討するのも良いかもしれません。

2045年のシンギュラリティ

Singularity:和訳(技術的特異点)は、人類に代わって人工知能:AIが文明進歩の主役になることです。

最初の記事にも、2045年と言われるシンギュラリティは、一層半導体市場を広げる可能性があるとしています。IoT MCUにもエッジAIが組込まれるなど、今後のMCU開発もAI化は必然です。