2013年8月8日、RL78ファミリ用EEPROMエミュレーションライブラリ Pack01がVer.1.13へ、データフラッシュライブラリ Type04がVer.1.05へリビジョンアップされました。目的は、RL78/G1xデータフラッシュ機能の読出し制限事項への対策です。この制限事項を解説します。
RL78/G1xには、プログラムを格納するコードフラシュと、データを格納するデータフラシュの2種類のフラッシュがあり、それぞれに以下のライブラリが提供されています。
対象 | ライブラリ名 | 最新バージョン | 解説 |
データフラッシュ | EEL (Pack01) | V1.13 | FDLを利用してデータフラッシュを外付けEEPROMと同じように使えるライブラリ |
FDL (Type01) | V1.12 | データフラッシュにアクセスするライブラリ。ライブラリのサイズにより、Type01/04の2種類がある。サイズが小さいのは、PicoバージョンのType04。 | |
FDL (Type04) | V1.05 | ||
コードフラッシュ | FSL | V2.20 | プログラムをCPU動作中に書換えるライブラリ |
EEL: EEPROM Emulation Libraries, FDL: Flash Data Libraries, FSL: Flash Self-Programming Libraries
今回のリビジョンアップは、テクニカルアップデート:TN-RL*-A009A/Jによると、DMA利用の場合と、旧ライブラリのあるCPU命令の組合せ、この2つの場合に発生する問題へ対応したそうです。FDLでは、シーケンサと呼ばれる(おそらく)ハードウエアで処理の一部を代行します。CPU以外に並行動作するハードウエア(この場合、DMAやシーケンサ)と、CPU処理のアクセス競合を避けるための工夫がライブラリに加えられました。
1000円で販売中のRL78/G1xテンプレートにもFDL(Type04)が使用中です。今まで、上記問題発生は確認しておりません。しかし、掲記の問題発生を避けるためにも、ライブラリをリビジョンアップして提供する予定です。