IntelがAtomプロセサの新規開発を中止すると発表しました。
Cypressは、アナログ制御に特化したPSoC 4ベース新製品投入を発表しました。
所感を記載します。
Atom新規開発中止
Surface 3やEdisonなどの既存Atomを使った製品の今後も怪しくなってきますね。Galileoは Pentiumを使ったSoC: System on Chipなのでとりあえず安心ですが…。
少品種大量生産が 半導体メーカーのビジネスモデルなので、マッチしない製品群は、開発停止というユーザにとっては避けてほしいオプションが常に付きまといます。
マイコン開発者にとって、「代替品が可能なデバイス」に魅力を感じるのは、この最悪オプションのためです。
これはIntelの話でしたが、日本メーカー競争力と継続性強化のための方策についてコチラに興味深い記事があります。
PSoCアナログ特化新製品追加
一方Cypressは、Spansion買収で得たCortex-M0+ライセンスを使ったPSoC 4に、オペアンプやコンパレータ、アナログ・マルチプレクサなどのアナログに特化したプログラマブルアナログブロックを統合したPSoC Analog Coprocessor(Cy8C4Axx)新製品を追加しました。
コプロセサ化により、センサの変更を、ホストプロセサソフトへ及ぼさずに短時間でプロトタイピング開発できるメリットがあります。
モーション、照度、湿度、近接センサ、サーミスタなど搭載の評価ボードCY8CKIT-048を使うと、アナログ・フロント・エンド(AFE)がPSoC Creatorで開発できるので、一般的に40時間かかる方法と比べ4時間で開発できるそうです。「1週間のスケジュールを、半日でできる!」、夢のようです。
無線通信規格の変更容易なコプロセサ化
評価ボードにはArduinoシールドコネクタも実装済みなので、Raspberry Pi 3などのIoTコンピュータ:MPU/SBCに直接搭載も可能でしょう。
また、対ホストプロセサ通信には、UARTが使えます。ここにUART over BLEやUART over Threadの適用が予想できます。
MCUとMPU/SBC間の無線通信規格が流動的な現状では、このアナログコプロセサ機能配分も適していると思います。CY8CKIT-042搭載のBLE 4.1がBLE 4.2に簡単に変更できたように、無線規格変更に対して柔軟に対応できるからです。