半導体の業界動向についての最新記事を3つ紹介します。
- 無線接続チップの大手メーカBroadcomがQualcommの買収を検討しているそうです。
- 一方そのQualcommのNXP買収完了は、当初予定の2017年内から2018年にずれ込む可能性が高そうです。
パックマン(古い!)とBroadcom、Qualcomm、NXPでこの状況を表すとこんな感じでしょうか?
企業買収は、巨大な初期投資が必要な半導体業界での生き残り、かつ主要技術確保のための戦略の1つです。BroadcomがQualcommを買収すれば、Intel、Samsungに次ぐ3番手の半導体メーカとなり、スマホ向け半導体では業界最大手になるそうです。
QualcommによるNXP買収は、NXPのMCU競合他社(例えば、STエレクトロニクス、Cypress、我ら日本勢のルネサスエレクトロニクスなど)が嫌がり、また不安を抱く事柄(戦略)だと言うことは、つまり、この買収がMCUソフト/ハードの開発者である我々にも直接影響が大きいと言うことです。
NEC、日立、三菱各社のマイコンが、ルネサスになった時のことを思い出しましょう。
目先の開発案件だけに囚われず、大きなMCU技術動向、業界動向も把握しておかないと、ガラパゴス技術者になりかねません。
動きが早く激しい外国勢に対して、メモリー事業を売却して生き残った東芝は、
- 東芝は自動車用パワー半導体の増産体制を戦略とするようです。
東芝やルネサスなどの日本半導体メーカには、我々日本MCU技術者がガラパゴス化しないためにも、生き残るだけでなく、例えば、マツダのSKYACTIV-Xのような、業界を引っ張っていく光る技術力を示してほしいと思います。