2015年4月16日、処理性能3倍、コードサイズ1割減が可能な、新コンパイラ「CC-RL」がリリースされました。今回は、この新コンパイラの速報を示します。
コンパイラ別にCS+も2本立てへ
注意が必要なのは、CS+もコンパイラ毎に変わる点です。
CS+ for CA,CXをお使いの方が、UpdateしてもCC-RLは取得できません。新しいCC-RL取得には、これまでRX、RH850開発用だったCS+ for CCを起動し、Updateすることが必要です。これにより、CC-RLがインストールされ、CS+ for CCでもRL78開発ができるようになります。
マイコン | コンパイラ | Windowsスタートメニュー |
RL78 | CA78K0R | CS+ for CA, CX (78K、RL78、V850) |
CC-RL | CS+ for CC (RL78、RX、RH850) |
結局CS+を最新版へ更新すると、WindowsスタートメニューのCS+両方にRL78が表示されます。
CC-RLの特徴
リリース資料は、特徴を3つ記載しており、また掲載図から「割込み応答時間1/6へ向上」が解ります。
- 処理性能が従来比3倍
- コードサイズが従来比1割削減、消費電力も削減
- MISRA-Cガイドラインチェック機能搭載(Professional版のみ)
従来比とは、CA78K0R作成のコードです。MISRA: Motor Industry Software Reliability Association Cチェックとは、主として車載用ソフトのC言語コーティングガイド確認機能です。
RL78/G1xテンプレートのCC-RL対応
普通は、良いことがあると、反面、悪いこともあるハズです。しかし、特徴からすると今後RL78開発に、従来CA78K0Rコンパイラを使うメリットは、無さそうです。また、スタンバイモードが長くなることから、弊社RL78/G1xテンプレート動作にも好適です。
開発環境が、CS+ for CA, CXからCS+ for CCへ変わるなど、面倒ですが、CC-RLへの移行ガイドなどの資料を取得し、弊社RL78/G1xテンプレートもCC-RLへ対応していく予定です。
移行スケジュールや詳細情報、コンパイラ移行のメリット/デメリットなどは、今後記載予定です。