2014/6/20ルネサス発行のRL78/G1x開発に役立つ資料を4つお知らせします。このページ一番下、その他に分類されている資料で、NEW!マークが付いた以下4タイトルです。
1.RL78ファミリ用CコンパイラCA78K0R SADDR領域とCALLT命令の使用
SADDR領域とCALLT命令の効果を解りやすく解説しています。
販売中のRL78/G1xテンプレートも、SADDR領域は使っていますが、CALLT命令は、コードサイズは小さくなるものの、速度が遅くなるので使いません。RL78/G1xは比較的大きなROMを持つマイコンなので、コードサイズよりも速度を優先して設計したためです。
有効なSADDR領域ですが大きさに限りがあるので、コンパイルオプションのROM/RAM使用量を表示し、上限に近い場合には、配置変数の選択も必要でしょう。
2.RL78ファミリ用CコンパイラCA78K0R データフラッシュへの定数の配置方法
ROM、RAM、データフラッシュの3領域を持つRL78/G1xデバイスで、データフラッシュ領域へconst定数を配置する方法を記載しています。
RL78/G1xテンプレートは、データフラッシュライブラリを使い4KBデータフラッシュ領域をEEPROM的に使っています。このような使い方が不要な場合には、巨大テーブルの定数配置などで解説の方法も使えそうです。
3.スタック領域の変更方法
4.リンク・ディレクティブの説明
どちらの資料もROM、RAMへのセグメント配置に関する基本的な解説です。文章や図にすると、説明が長くなるのが欠点ですが、まとまっているので理解し易いでしょう。
RL78/G1xテンプレートでは、コンパイラ領域がRAM内で連続するように、データフラッシュライブラリの占有領域を決めるリンク・ディレクティブ設定を行っています。また、作成する関数間インタフェースは、基本的に関数引数を使わずRAMを使います。従って、関数単独のデバッグが容易で、スタック使用量も引数利用に比べ少ないのが特徴です。結果として、スタック領域の配置は、コンパイラにお任せでも問題なく動作します。