Windows 10クリーンインストールとVisual Studio Express 2015インストールのTips

殆どの方が、Windows 7/8.1からアックグレートしてインストしたWindows 10、リリース1ヵ月が経過し慣れた頃なので、カスタマイズされる方も多いでしょう。今回は、このWindows 10のクリーンインストとVisual Studio Express 2015のインストに関する調査結果を示します。

Windows 10クリーンインストール方法

Windows 7/8.1からアックグレートしたWindows 10は、旧OSのカスタマイズ設定と新OSのデフォルト設定がダブることがあります。簡単に元に戻せる場合もありますが、OS更新を機にクリーンインストするのも対策の一方法です。

Windows 10のクリーンインスト方法は、Webや雑誌に多くの記事がありますが、USB2.0特定ポートでしか起動できないとか、DVD起動に失敗するなど、多くの隠されたトラブルが付き物です。

この対策にWindows 10標準の「PCのリセット」をお勧めします。この方法なら、USBやDVDでのブートは不要で、しかもプロダクトキー再入力なども不要です。また、旧OSから引継いだゴミファイルなども綺麗に削除されるので、OSストレージもWindows 10本来の容量となります。

手順を簡単に示します。

  1. アップグレートした現状Windows 10を、コントロールパネル>バックアップと復元(Windows 7)か、または、お好きなバックアップソフトで保存(万一、クリーンインストに失敗した場合は、ここから復元するためです)。
  2. 設定>更新とセキュリティ>回復>このPCを初期状態に戻すで「開始する」をクリック後、「すべて削除する」オプションを選択。この選択肢が、「PCのリセット」です。実行後は後戻りできません。

    PCのリセット
    「PCのリセット」選択
  3. タイムゾーン選択、かんたん設定、更新プログラム取得、PC所有者などの入力を途中求められますがMicrosoftアカウント入力をスキップし、ローカルアカウント入力でWindows 10クリーンインストが完了。

クリーンインスト後のOS容量は、Pro/Homeともに20GB程度です。後は、必要なアプリを再インストすれば、クリーンなWindows 10環境が構築できます。

※万一失敗した場合は、1で作成したバックアップファイルを使って復元してください。本手順は、2台のパソコンで動作確認しておりますが、弊社は責任をもてませんので、あくまでも処理する個人の責任で実行してください。

Visual Studio Express 2015インストール方法

Windows 10と同じく最新Windows IDEのVisual Studio 2015、こちらも多く記事があります。しかし、9月3日現在、無償で一番使いやすいVisual Studio Express 2015のダウンロードはありません。

私は、無償Visual Studio Community 2015の標準インストールが、このExpress版に相当すると思います。

Visual Studio Express 2015のインストール
Visual Studio Express 2015のインストール

Visual Studio標準インストール(Typical)時は6GB、Customで全選択したFullインストール時は、24GBの容量が必要になります。弊社の場合は、従来のWindowsデスクトップアプリ、Webアプリ、Windows 10向けのUWPアプリ開発を行う予定なのでこの標準インストールで良さそうです。

* * *

OSのクリーンインストは、アプリの再インストや設定カスタマイズなど、手間暇ばかりかかる処理です。アップグレードインストならは、この手間が省けますが、旧OSの消しきれないゴミやダブった設定など、新OSにあまり相応しくないものも引き継がれます。

本記事がWindows 10のクリーンインストやVisual Studioにトライされる方の参考になれば幸いです。

速報 Windows10 Homeで各社マイコンIDE起動確認

Windows10 Home
Windows10 Home
Wnidows10で動作中の各社マイコンIDE
Wnidows10で動作中の各社マイコンIDE

7月29日から配布開始されたWindows10 Homeで、ルネサスCS+、NXP LPCXpresso、フリースケールKDSの各社マイコンIDE起動を確認しました。

予約後、順次Windows10へのUpdateが開始されています。私のノートPC:Windows8.1無印64bit版が、無事Windows10 HomeへとUpdateされました。早速、各社のマイコンIDEを起動しましたが、問題なく動作しています。今のところ。

Windows8の時と比べると、問題が少ない感じがします。他の開発PC:Windows 7 UltimateとWindows8.1 Proは、Updateを遅らせ様子をみる予定でしたが、この感じだと全てUpdateしても良さそうです。

Windows10 HomeはUpdateをコントロールできない

Windows10 Homeは、Windows自身のUpdateタイミングをユーザがコントロールできません。コントロールパネルにWindows Updateが無いのです。意識しなくても自動的に常に最新Windowsが使える反面、更新による既存アプリの動作トラブルリスクもはらんでいます。

リスク回避には、Windows10 Pro以上の版に備わるUpdateタイミングコントロールが必要です。しかし、結局、最新OSで正常に動くことがWindowsアプリには要求されるでしょう。Windows10アプリ開発は、これまで以上に大変そうだと感じるのは私だけでしょうか? 各社のIDE開発担当者の負担は、増える一方です。

EclipseベースのIDEが増えつつあるのは、こうした背景があるのかもしれません。ルネサスのCS+は、独自開発の使い易いIDEですが、Eclipseベースのe2 Studioも視野に入れる必要があるかもしれません。