日本時間11月12日、MicrosoftがWin月例アップデートをリリースし、Win11 25H2 OSビルドは、26200.7171になりました。

弊社Rufusアップグレード3台のWin11 25H2近況と、ARMプロセサ専用Win11 26H1に対する筆者考えを示します。
Windows 11 26H1背景
Win11 26H1は、2026年前半リリース予定のARMプロセサ専用OSです(26H1ターゲットの2 ARMプロセサターゲットの2 ARMプロセサ、2025/11/11、IT Media)。
現在ARMプロセサと言えば、Qualcomm社のSnapdragonシリーズのみです。これにNVIDIA社のARMプロセサ:N1Xを追加し、2社のARMベースプロセサをWin11 26H1は想定しているそうです。
つまり、ARMプロセサ供給体制をQualcommとNVIDIAの2社にし、互いに切磋琢磨させることでCPUの価格低下を狙っているのでしょう。従来x64プロセサのAMDとIntelの2社体制と同様です。
ビジネス/ゲームアプリは、実績あるx64プロセサが好まれるため、後発のARMプロセサシェアは低迷しています。そこで、Microsoftは新しいAI Copilot機能をx64プロセサよりもARMプロセサに先行配布するなどの支援を行ってきました。
筆者は、ARM専用Win11 26H1リリースもこの支援の一環だと思います。

Win11 26H1は、Win11 25H2/Win11 24H2のOSコア:ゲルマニウム(元素番号32)から臭素(元素番号35):Bromineへ大変更します(上図参照)。OSコア変更時は、バグ修正に多大な時間が掛かるため、ARMプロセサのみに対象を絞り効率的にデバッグするのも専用OSとする理由でしょう。
AI PCはアプリ互換性よりも電力効率か?
従来のx64からARMプロセサ:ARM64へMicrosoftが大きく舵を切った理由は、電力効率の良さです。
つまり、前投稿でも示したユーザ行動を自然言語でAIエージェントがサポートするAI PCは、「従来アプリの互換性よりも、PC電力効率の方が重要」とMicrosoftが認識した結果だと筆者は思います。
最初ARMプロセサのみが対象のWin11 26H1は、デバッグ成功後はx64プロセサへも対象を広げるかもしれません。Win11 26H1に実装するAI Copilot機能は現在不明(新機能は無いとMicrosoftは表明中)ですが、この対象拡大によりARMプロセサ電力効率の良さを、バッテリー持ち時間、PC本体の軽さで比較表現できるからです。
Rufusアップグレード弊社Win11 25H2近況
さて、10月10日投稿で示したRufusを使ってWin11 25H2へ手動アップグレードした弊社3台のPCは、11月現在、どれも正常に動作中です(残り1 PCは幸運にも自動アップグレード)。
3台中のThinkPad T440pハードウェアは、さすがに絶対性能が低すぎるためWin11 25H2実用に不向きです。同様にWin11 25H2へアップグレードした知人の古いSurface Pro 4の方が、T440pより多少ましに動作します。
最新Win11は起動時間が延び、アプリ処理性能も低下(日経XTECH、2025/11/05)によると、アップデートの度にWin11動作が遅く、重くなることが判ります。

そこで、このSurface(第6世代Core m3、RAM/4MB、SSD/128MB、解像度/2736×1824)を、T440pと替えるか検討中です(知人はこのSurfaceが不要なので貰いました)。使い方によっては、タブレット兼用Surfaceの良さが判るかもしれないからです。
Summary:Win11 26H1とWin11 25H2近況
10月にWin11 25H2へRufus手動アップグレードした弊社3 PCは、本日現在、どれも正常動作中です。
Microsoftが2026年前半リリース予定のARMプロセサ専用Win11 26H1は、OSコアがWin11 25H2のゲルマニウムから臭素へ大幅変更版です。OSコア大変更デバッグ効率を高め、ARMプロセサ専用Win11 26H1は、AI PC時代の従来x64に対する新ARMプロセサ普及の試金石になると思います。
