2013年4月2日発行のルネサスエレクトロニクスセミナーニュースVol.83によると、マイコンセミナーのテキストをPDFで公開しており、セミナー受講に関係なく閲覧ができます。そこで、RL78とR8Cのテキストをダウンロードしましたので、その概要を示します。
セミナーテキストは、1ページに“スライド+解説”の構成で、網羅的記述のユーザーズマニュアルよりは、理解しやすいものです(但し、下記に示すように結構ページ数がある)。また、ユーザーズマニュアルの重要項目のみを抜き出して解説しているので、この内容を理解していれば、RL78、R8Cマイコンを使用するには十分な内容と推測されます。機種は、RL78/G14に限定して解説していますが、G13にもほとんどそのまま適用できます。
テキスト名 | 概要 |
RL78マイコンコース2013/2/26 Rev.1.22
(全243ページ) |
RL78/G14のユーザーズマニュアル・ハードウエア編のサブセット。
G14特有のイベント・リンク・コントローラ、データ・トランスファ・コントローラの記述あり。第6章の割込み制御は、理解しやすく良くできている。CubeSuite+のコード生成を利用する際に、割込み優先順位とバンク設定の考え方の参考になる。 |
RL78コンパイラコース2013/3/18 Rev.1.05
(全194ページ) |
ユーザーズマニュアル・RL78、78K0Rコーティング編のサブセット。
共用体を配列として宣言する場合は、全体が偶数サイズとなるようにメンバ調整が必須などの注意事項記述。第3章の効率アップ手法と、第6章のスタックサイズの算出は、必読。 |
R8Cマイコンコース2012/3/21 Rev.2.20
(全238ページ) |
R8C/25のハードウエアユーザーズマニュアルと、Cコンパイラユーザーズマニュアルのサブセット。
R8Cは、3/x、5/xと性能と使いやすさを追求して展開中であるが、本テキストは、R8C/25に限定して解説しており、個人的にはうれしいし、役立つ。全体の目次ページが無いので、各章目次を抜き出したものを以下に添付。 |
R8Cマイコンコーステキスト全体目次
第1章 概要
1.1 R8Cファミリの特徴
1.2 R8Cファミリのシリーズ展開
1.3 R8C/25グループ概略仕様
1.4 開発ツール
第2章 R8C/2xシリーズのハードウェア
2.1 アドレス空間
2.2 リセット動作と電圧検出回路
2.3 発振回路
2.4 パワーコントロール
2.5 プロテクト機能
第3章 R8Cファミリのアーキテクチャ
3.1 SFR領域と固定ベクタテーブル
3.2 レジスタセット
3.3 扱えるデータタイプ
3.4 メモリとレジスタ上のデータ配置
3.5 アドレッシングモード
3.6 命令セット
第4章 NC30の実装仕様
4.1 概要
4.2 データ型と修飾子
4.3 絶対番地へのアクセス
4.4 メモリ配置
第5章 スタートアッププログラム
5.1 役割と構成
5.2 プログラム例
5.3 スタック使用量の算出
第6章 R8Cファミリの割り込み制御
6.1 割り込みの動作と使用方法
6.2 INT割り込み
第7章 割り込みプログラムの記述
7.1 割り込みを使うには
7.2 スタートアッププログラム
7.3 割り込みの初期化
7.4 割り込み関数
第8章 R8C/25グループの内蔵周辺機能
8.1 プログラマブル入出力ポート
8.2 タイマ
8.3 ウォッチドッグタイマ
8.4 シリアルインタフェース
8.5 A/Dコンバータ
8.6 フラッシュメモリ
付録
A. NC30起動オプション一覧
B. アセンブリ言語レベルの最適化