LPCマイコンとKinetisマイコンの2つを同時サポートする新しい統合開発環境(以下IDE)、MCUXpressoが2017年3月リリースに向けて開発中です。
LPCXpressoとKinetis Design StudioをMCUXpressoに一本化
Freescaleを買収したNXPのLPCマイコンにはLPCXpresso、旧FreescaleのKinetisマイコンにはKinetis Design Studio(以下KDS)が、それぞれの開発用IDEとして提供されてきました。どちらもEclipseベースのIDEなので、いつかは一本化されると思っていました。
新しいMCUXpressoのサポートマイコンリストは、コチラからダウンロードできます(ログイン必須)。Product Familyでフィルター操作をすると、下例のようにお使いのMCUの詳しい状況が判ります。
本ブログ対象のLPC1114/5とKinetis K/Lは、2017年3月にサポートされる予定です。
MCUXpressoもEclipseベースIDEで、無料版でもコードサイズ制限なしで使えるなど、数々の嬉しい特徴を備えています。LPCXpressoとKDSの最も異なる部分、API生成/提供方法がMCUXpressoでどのようになるかは、今のところ不明です。
IDEのAPI生成/提供方法
マイコンテンプレート使用中IDEのAPI生成/提供方法をまとめました。現状は3種類です。
API生成/提供方法 | 概要 | 使用IDE |
別ライブラリ | IDEに別途APIライブラリを追加し利用 | NXP:LPCXpresso(LPCOpen) |
API生成ツール | IDEで周辺回路を設定しAPI生成 | Freescale:KDS
ルネサス:コード生成 |
SCH生成ツール | IDE回路図で周辺回路を設定しAPI生成 | Cypress:PSoC Creator |
API生成ツールを使う方法は、周辺回路の知識が豊富でないと設定しにくいので、SCH生成ツールのCypress:PSoC方式が、動作イメージが把握し易く使い勝手が良いと個人的には思います。また、シンプルなのは、別ライブラリ提供のNXP:LPCXpresso方式ですが、MCUXpressoがこの方式になる可能性は、KDS統合も考えると少ないと思います。
いずれにしても来年は、この新しいMCUXpressoでNXPとFreescaleのマイコンテンプレートを、6月末を目途に作り直す予定です。興味がある方はすぐに現状マイコンテンプレートを購入されても、ご購入後1年以内のテンプレート更新は無償で行いますのでご安心ください。