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IoT無線規格「Z-Wave」

欧米のホームセキュリティと室内温度コントロール、ホテルなどで実績があり普及が進むIoT無線規格が「Z-Wave」です。Z-Waveの国内動向記事によると、2015年のZ-Wave認証製品の累計出荷台数は6000万デバイス超、2016年には1億デバイス出荷が確実だそうです。

日本では未知な部分が多いIoTを、実サービスへ適用した例と、その出荷台数がインパクトある内容ですので、記事要旨を示します。

BLEの課題とZ-Waveの対策

  1. Wi-Fi環境下での干渉
  2. 石造りの家庭が多い欧州では、減衰が多い
  3. 通信距離が最大7~10m程度と短い
  4. 端末の増設に弱い

スマホ等で普及しているIoT無線通信の1つBLE:Bluetooth Low Energyの上記4課題に対して、Z-Waveは、これら課題を解決する下記特徴を備えているそうです。

  1. Wi-Fiとの干渉に強い
  2. 150m四方の通信距離
  3. 最大232個の端末増設が容易
  4. 低消費電力でバッテリー駆動の完全互換センサに数多く採用中

記事より抜粋したZ-Waveと他のIoT無線規格の比較を示します。

Z-Waveと他IoT無線規格の比較(記事より抜粋)

日本国内でZ-Wave普及が遅れる理由

利用できる周波数解禁が海外比10年以上遅れていること、スマホによる家電や照明操作が電気用品安全法により規制されていること、火災警報器の厳しい基準などが原因だそうです。

また、欧米スマートホームのスタイルをそのまま導入できない日本の治安の良さも一因だそうです。

メッシュ網

技術解説記事によると、端末識別のためにMACヘッダにユニークなIDを付与することで232個までノードに対してメッシュ網を構成するそうです。

Z-Wave Singlecast(記事より抜粋)
Z-Wave Multicast(記事より抜粋)

Z-Waveデバイスと評価キット

Z-Waveを制御するデバイス開発元の米Sigma-Design製評価キットは、欧州、米国、日本向けに用意されています。

日本でも医療/介護の分野で普及する可能性があるので要注意のIoT無線規格だと思います。MCUとMPU/SCB間の無線規格一覧ページへZ-Waveを追加し、今後も注視します。

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