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ARMマイコンの選択方法

LPC8xxの特徴

コア差別から、周辺回路差別へシフトしているARMコアマイコン群。その中で8/16ビット市場を狙う低価格、低消費電力な32ビット最新コアCortex-M0+を搭載したLPC8xxの差別化周辺回路は、下表です。最も特徴的なスイッチ・マトリクス(SWM)を解説します。

LPC8xxの差別化周辺回路 概要
スイッチ・マトリクス IOピンに内臓デジタル回路の入出力を割当てる機能。IOピン数≦内蔵回路数時に有効、かつ、ピン配置自由度大。
アナログ・コンパレータ ADコンバータの代わりにコンパレータ搭載。正負入力可能。
ステート・コンフィギュラブル・タイマ:SCT 通常タイマ機能に加え、状態遷移図からステートマシン生成もできるタイマ。
ROM API(I2C、UART、Power Control等) ROMによる(周辺回路の)API提供。
LPC8xxブロック図

スイッチ・マトリクス(SWM)

トラ技2014年2月号掲載のLPC810は8ピンDIPです。電源(VSS/VDD)とデバッグインタフェース(SWDIO/SWSCL)を除くと、4ピンだけがGPIOとして使えますが、内臓デジタル周辺回路は4種以上あります。これら周辺回路は、内臓スイッチ:SWMでGPIOの任意ピンに接続が可能です。もちろん、4ピン以上の接続はできませんが、任意ピンに配置できるので、基板化する時にアートワーク設計者にも歓迎される機能でしょう。

スイッチ・マトリクスの接続(UM10601より抜粋)

このSWMは、既存8/16ビット機のアプリケーション置換えを狙ったLPC8xxの特徴が最も現れた機能ブロックです。パッケージ構成は、8/16/20ピンで少ピンですが、SWMのおかげで、未使用ピンが少なく使い易い32ビットマイコンになると思います。タイマIC555にも追加RC無しで置換え可能です。

ARMマイコンの選択方法

このようにARMコアマイコンは、同じコアでも周辺回路に差があるマイコンが各社から発表されます。また、デジタル周辺回路だけでなく、アナログ周辺回路の実装も増えてきました。ARMマイコンの選択は、ARMコアの特徴と、各社が差別化のために実装した周辺回路による特徴、この2つを理解した上での選択が重要になります。従来の汎用性よりも、どこに、どのように使うかというよりアプリ重視のマイコンが発表されるからです。

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